情報逆格差の時代 #気をつけよ

令和3年2月19日晴れ

三寒四温

3日寒い日が続いたので、4日目にようやく少し暖かい日差しが戻ってきました。今日は午前中は事務所でデスクワークをして、昼からは店舗のメンテナンスのご相談を受けての打ち合わせや中古住宅を購入されたお客様先で宮司さんによるお清めに同席したりと外回りに出かけました。少し天気が良くなって暖かくなるだけで気分は随分違うもので、機嫌よく車を走らせました。そう考えると、住宅の中の温熱環境はそこで暮らす人の機嫌を良くする目に見えない大きな効果があるのかもしれません。(笑)

耐震強度の可視化

事務所で黙々とパソコンに向き合っていると、取引先商社の営業マンがやってきて新しいサービスを始めるので聞いてくれと言われました。なんですか?と話を聞いてみると、ウォールスタットと言うソフトを使って、新築計画の木造建築物に過去の地震波を当てるシミュレーションを行って建物の倒壊や損傷の予測を可視化できるとのことで、要するに、構造計算を行った建物が実際にあった過去の地震でどのように耐えれるかを見えるようにするソフトとのことでした。

高額なシュミレーションの価値

確か以前にもどこかの大学でそのような研究をされていたと言う話を耳にした事を思い出して、それは面白いですねと興味を持って無料のサービスかと聞いてみたら、なんと400,000円の費用がかかるとのこと。そもそも、現在の新築の建物の構造計算は許容応力度計算、若しくは限界耐力計算のルートで確立しており、体重等級3の強度を担保するのがいまどき常識になっている時代に、過去の地震を波当てたケーススタディーのようなものにそんな高額の費用を出す人は誰もいないと思いました。即決で却下してお断りしたらその営業マンは悲しそうな顔して帰っていかれました。

〇〇に刃物のソフト

その後、設計スタッフのみまっちに聞いてみたら、彼女が通っている構造塾で佐藤実塾長が以前にそのソフトを紹介されていたとのことで、そのソフト自体は無料なので入力の仕方だけ講習を受けたら私でも使えます。との事でした。少し疑問に思ったので、佐藤塾長にも直接メッセージを送って、この高額サービスについて意見を聞いてみたら、「設定次第によって結果はどうにでもできるソフトなので(構造計算をきっちりできないならば)営業に使うのは微妙です。」とのコメントいただきました。構造計算の理屈がわからずに、丸投げでやってもらうものではないですね、せっかくスタッフが構造塾で学んでいるのでこれを機会に使えるようにして、お客様と耐震強度3の地震の際のリスクを共有できるようにしたいと思います。

情報の逆転現象

それにしても、今日この情報持ってきてくれた営業マンは自信満々で新しいサービスを始めますとチラシを大量に刷っておられましたが、全棟構造計算を行っている工務店が持つ情報量を全く理解されておりませんでした。むしろ、自分の知識の少なさと意識の低さを露呈してしまう結果になり、なんだか可哀想になりましたが、それもいまだに多くの工務店で許容応力度計算を取り入れてない会社が多いことを考えれば致し方ないのかもしれません。ただ、問題はこれから新築を注文建築で立てようとするお客さんは耐震等級3「相当」と言う言葉に敏感に反応するようになっており、構造計算を行わない会社に対して不信感を抱くのが珍しくなくなっています。要するにエンドユーザーの方が情報量が多い逆転現象を起こしており、いい加減、この事実を受け止めないとこの業界は大変なことになると思います。

情報格差が貧富の格差。

ちなみに、つむぎ建築舎のスタッフも塾生として学ばせていただいている佐藤実塾長の構造塾のYouTubeにはエンドユーザーのアクセスも非常に増加しているとのことです。住まい手にとっては一生に一回の大きな買い物ですから、できるだけ広く情報を集めたいのは当然だと思いますし、かといってネット上に氾濫している情報が全て正しいわけでもなく、情報集めるほど混乱してしまう状況になってしまっています。私たち建築のプロが正しい最先端の情報を把握して、ナビゲートしてあげることが今後の住宅業界において最も重要なことではないかと思うのです。情報格差が貧富の格差と言われる時代、私たちの事業に関わる全ての人たちに強く意識を持ってもらいたいものです。



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