考えるな、感じろ。#R2職人起業塾フォローアップ研修&第87回継塾

令和2年12月1日快晴

笑顔と挨拶。

今朝も夜明け前から起き出して神戸市倫理法人会のモーニングセミナーに参加。自宅を出たら気温は5度、さすがに師走、寒さも本格的になってきたと感じながら、夜明け前の凛とした空気感の中、ポートアイランドまで車を走らせ早朝より学びの時間を持ちました。今日の講話は同じ建設業界の3代目を引き継がれている池本社長で、社会人における基本中の基本、挨拶と笑顔の大切さとその効果性の大きさを、ご自身の赤裸々な経験から語られました。改めて深く腹落ちするとともに、(いつも胡散臭い顔している)自分の至らなさを身につまされました。人間の最大の罪は不機嫌とはゲーテの言葉、表情や態度で人はその人についての本性を感じます。せめて、御朔日の今日はニコニコした笑顔で過ごそうと心に決めつつ、倫理法人会の会場を後にして、真っ青な青空の下、お朔日参りに近所の氏神様へと向かいました。

考え込むと人は動けない。

実は、ここ最近の私のテーマというか、強く意識を置いているのは「考えるのではなく、感じる」ことです。三段論法(英雄、色を好む・・ていうやつね、)が大好きな私は、ついロジックを組み立て、理論武装して人を無理矢理納得させたり、やりこみたりしてしまいがちで、その場はそれで色よい返事をもらうし、私自身満足して気持ち良くなるのですが、残念ながら論理で人は動きません。人が動く(行動に移す)のは考え込んだた時ではなく、感じた時で、感情を揺さぶられた時、人は未知の世界に一歩を踏み出し行動に移します。私もやっぱりこのことも論理的に理解しているのですが、齢も50を過ぎ、人に偉そうに教える立場になった今でも、挨拶も笑顔もついおざなりにしてしまう自分に深く反省することしきりです。

直感型の反動。

これまでの自分自身を振り返ってみると、私はどちらかと言うと理論派と言うよりは直感型の人間で、思いつきとそれを即行動に移すことでこれまでの人生の大半の大きな選択をしてきたように思います。事業を立ち上げてから、それがあまりにもひどいことに気づき、このままではイカン、周りの人間に迷惑をかけるばかりだと考えて、ロジカルシンキングを学び、理論構築に励んだと言うのが実際のところで、振り子の反動が大きいように感じずに、理詰めをする人間になってしまいました。それが年齢を重ねるごとにどんどん凝り固まっていき、現在の感じにくいややこしいオッサンになってしまったように思います。今更ながら、若かりし頃の柔軟で敏感な感性を取り戻さなければならないと思っていて、それが最近のテーマです。

 

心を震わすセミナー。

先日の実践人の家の研修会でも、行徳先生に「混迷を極める今の時代だからこそ感性哲学論の見直しをすべき!」と強く示唆され、現在、芳村思風先生と行徳先生の書籍を読み返したりもしております。そのような私自身の気づきと学びの流れから、先週末開催した一般社団法人職人起業塾のフォローアップ研修でも、「考えるな、感じろ」をテーマに取り上げました。塾生たちに心を震わす感動の体験を通して、感性復興の必要性を感じてもらうために、20年近く前のお客様でもあり、私の事業の大きな転機となったコーチングを受けるきっかけを与えてくださった方であり、今も通い続けている倫理法人会にお誘いくださった大恩人でもある村山順子先生にご登壇いただき、先生のライフワーク「心を届ける手紙のセミナー」の講演とワークショップを行っていただきました。

心を揺さぶり動かす体験。

毎年開催しているフォローアップセミナーは自社で毎月無料で開催している継塾と同時開催にしており、オープンセミナー形式ということで、初めて私達のコミュニティーに参加された方もおられます。私がお誘いする時に、「誰もが涙する感動の体験を約束します。」と申し上げておりましたが、村山先生のセミナーが始まって、蓋を開けてみると一番心の汗と言うか、嗚咽を漏らしていたのは私かも知れません。実はそれも既定路線というか、私はこれまで二度、心を届ける手紙のセミナーを受講しており、この度、村山先生に講演をご依頼した時点で手紙を書く相手に何年も音信不通になったままの親父様にコンタクトを取ることを決めていました。心が動くきっかけが無いと行動を起こさない典型のようで恥ずかしい限りではありますが、アウトプットしてこそ真の学び、塾生に課している事を同じように自分自身にも課しておりました。とにもかくにも、参加者全員が深く心を動かす体験を味合われたのは間違いありません。

去年の焼き直しの基調講演。

村山先生による心を届ける手紙のセミナーの後は、(一応、)基調講演として少しだけ私も話す時間を持ちました。その内容はコロナで世界が大きく変わった中で必要なことは、やっぱりブランディングであり、我々モノづくり企業のブランディングは目の前のお客様に感動の体験を与え、その感動を継続させる関係性の構築しかないと、去年の年末に話したブランディングの話をもう一度焼き直し、この1年間で顧客に対してどのような「感動」を与えたか?を参加者にマイクを回して聞いて回りました。学びは実践に落ちて初めて価値が生まれる訳で、毎年新しい話を聞いてもらうよりも、職人起業塾の研修で学んだ当たり前すぎる原理原則論、相手の立場に立って物事を考え選択し、目先の損得や面倒くさいとか、効率等に囚われることなく、未来に繋がる圧倒的な信頼を得るために仕事をすべき。との基本をいかに実務に落とすかが重要です。男子の志は塩のように溶けやすい、と言いますが、この会が、一年に一度、志を思い出し、燃えたぎらせる時間になればと思い、今年もコロナ下の渦中ではありましたが強行開催した次第です。

分かっていた(感じていた)未来。

昨年と同じ内容を題目だけ変えて「コロナシフト」としておりましたが、基調講演として同じ内容を取り上げた理由は実はもう一つあります。それは、昨年末の時点で、今年新型の感染症が世界に蔓延してパンデミックに陥るとは夢にも思っていなかったけれども、どちらにしても世界は大きな変化に晒されるとの予測を立てており、その上で今一度、本質的なブランディングに取り組まなければ、激動の時代を乗り切れないと提言していたことを思い出して欲しかったのです。その証拠、とまでは言いませんが、昨年のフォローアップ研修を終えてすぐの年明けには私たちは自分たちの存在意義、顧客に対して提供する価値を見直して理念を「四方良しの世界を実現する」と刷新し、株式会社四方継と社名まで変えて、大きな変化に対応する段取りを整えていました。ここは、ロジカルに考えた部分もありますが、未来に対する予感を感じて動いたのは間違いなく、口で言ってるだけじゃないんだと、塾生の皆に伝えたかったのです。

原点回帰がイノベーションを起こす!

感じて、心が動けば人は行動する。感動という言葉の元は論語にあり、「感即動」がその語源と言われます。世界が変わった今年度は、政府のこれまで前例のない財政出動の甲斐あって、なんとか持ちこたえた企業も多かったように感じますが、国や自治体からの補助も無尽蔵では無いのも自明の理。来年以降に本当の荒波がやって来ることをよく理解して、いや、危険を感じて今こそ時代に適応できるように本気で変わらなければならない時だと思います。(もちろん、私も含めて)考え込むよりも感じて即行動に移し、人と人の繋がりが急激に希薄になっている今こそ、安心感や信頼感を感じてもらえる仕事を行う事、行徳先生の言われるところの「原点回帰こそイノベーションに結びつく」のだと感じています。諸君、感じたまえ!


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即日検査、即日判定のPCR検査受けてみた。

令和2年11月30日 快晴

明日から師走

11月も今日でおしまい、令和になって初めて新年を迎えた今年も残すはあと1ヵ月のみになりました。大きな時代の変化を迎える覚悟を持って今年の年初め、正月休みを使って行っていた事務所の改造工事の合間に近所の氏神様に初詣に行ったのを思い出します。その時は、まさか新型感染症が蔓延して、世界中がパンデミックに陥るとは夢にも思っておりませんでしたが、それでも今までと全く違う世界に足を踏み込むものだと言う意識は持っており、事業内容も社名も変えて、新しい世界に適応できるような会社に変わるべく、新たな取り組みをやり切る決意を固めたのを昨日のように思い出します。

相次ぐメディアからの取材。

今日は午前中、建築業界団体の広報誌のライターさんから取材の申し込みがあり、zoomを使ったオンラインで取材を受けました。先月は日本最大級の住宅情報メディアからの電磁波対策の取材がありましたし、先週も日経ホームビルダーのインタビューを受けました。このところ、私たちがメディアへの露出がやたら多くなっているのはなぜなのか、理由はよく分かりませんが、コロナで世界の価値観が逆転した今、この混迷を深める時代をどうやったら乗り切れるかのヒントを探して、変わった、もしくは目新しい取り組みをしている事業所の情報を探す傾向があるのかもしれません。ちなみに、私たち株式会社四方継では、コロナによるパンデミックが起こっていた対応策を次々と打ち出したわけではなく、昨年1年かけて新たな時代に対応すべく、やり方ではなくあり方を見つめ直した結果、事業ドメインを「暮らしを提供する工務店」から、地域に住まう人のあらゆる悩みや課題を解決するサポートを行う「地域コミュニティーサービス」に変更し、20年間慣れ親しんだすみれ建築工房と言う名前を捨てて、新たな業態へとシフトチェンジした次第で、取材を受ける度に決してコロナシフトではなく、予防的な見地で昨年から準備していたとお伝えしています。

陽性反応者続出!

話は変わって、、昼から生まれて初めてのPCR検査を受けに三宮にあるクリニックに行ってきました。別段、発熱や味覚障害などの自覚症状があったわけではありませんが、一緒に住んでいる娘の彼氏の友達がコロナに感染して陽性判定が出たと言うのを聞いて、濃厚接触車と濃厚接触した者と同居している事実を鑑みて、一応検査を受けといた方が良いかと思ったのです。朝からインターネットで検索して、すぐにPCR検査を受けることができる医療機関を探したのですが、なかなか見つけることができず、保健所に電話して医療機関を紹介してもらおうとしたら、「発熱などの症状がない、自費で検査を受けられる人に民間の機関を紹介するのは利益誘導になるのでできません。」とむげに断られました。しょうがないと諦めて、インターネット検索で上がってくるクリニックに片っ端から電話をかけましたが、当日受付で当日検査、その日に結果が知らされるクリニックは皆無で、10件目にやっと希望を聞いてもらえるクリニックを見つけることができました。

気軽にPCR検査が受けられない現状。

日本中で、と言うより世界中でコロナの感染リスクが高まり、実際の症状よりもその恐怖にあおられているせいで経済が破綻しかけている現状があるにもかかわらず、こんなに思い立ったその日にPCR検査を受けることが難しいのだと改めて知るとともに、インターネット検索ができない、もしくは(私のように)あまり上手でない人にとって、今の世の中はあまりにも住みにくく、ややこしい世界になったのだと改めて感じさせられました。私が今回お世話になったクリニックにしても、予約はウェブからしてくださいと予約サイトに誘導してあり、そのサイトを見ると当日の予約欄がなく、翌日以降の申し込みになっていました。私としては明日は既に予定が詰まっており、何とか今日に検査をしてもらえないかと思い、思い切って電話してみると、「当日予約は電話受付で大丈夫ですよ。」と親切に受け答えをしてくれました。

即日検査、即日判定のクリニック紹介します。

実際にPCR検査を受けてみると、ウェブサイトに書いてあった通り、ほんの15分で鼻の奥からの検体採取と、指先に小さな針を刺しての血液採取が終わり、終了後2時間ほどで携帯電話に連絡が入り、陰性の反応と抗体も見つからなかった旨の報告がありました。支払いはクレジットカードで2万7500円也、これで安心して明日の出張に行くことができます。これから本格的な冬が近づいてくるに従って、感染者も爆発的に増えてくることが予想される中、自分が感染することよりも知らない間に人にうつしてしまう方がどちらかと言うと気になります。身近な人に陽性反応が出ることも増えてくると思いますし、思い立ったらすぐに感染確認の検査が受けられるクリニックがあるのは非常にありがたく、このような検査期間がもっと増えてくれることを願います。詳しくは、地域の何でも相談窓口、つない堂のサイトでご紹介していますので、ご参考にしていただければ幸いです。→http://tunaido.sihoutugi.com/otoku/008_pcr/
インターネットでクリニックを探し回る手間が省けますよ!^ ^

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それ、オレや!#職人よ誇りを持て!

令和2年11月28日 晴れ

大事なのは「その後。」

今日は毎年恒例、1年に1度の一般社団法人職人起業塾の全国一斉フォローアップ研修の開催日。関東、九州から卒塾生が神戸に集まり、半年間かけて学んだ研修での学びの復習と、「研修の終わりは実践のスタート」を合言葉に卒塾式の時に各事業所に送り出したその後の活躍を壇上に立って発表する場です。同じ研修を受講したからといって、必ずしも同じ成果を手にすることができるとは限りませんが、地道にコツコツと努力を積み重ねれば、確実に成長できることも少なからずあり、原理原則に則った行動、習慣化を研修を通して伝えている私としては、非常に楽しみにしているイベントです。大事なのは研修自体ではなく「その後」です。残念ながら、コロナ第3波の影響で遠方からの参加者はほぼ全員と言っても過言でない位、参加を取りやめられてしまいましたが、来られないなら私の方から出向くまで。来年にはまた、各地でフォローアップ研修を行いたいと思っています。

それ、俺やん。

話は変わって、、昨日、朝活BNIのメンバーである堀口さんにクライアントである工務店社長を紹介されて面談の機会を持ちました。紹介されたのは私より10歳ほど年下の職人を集めた施工会社の若き経営者で、人材育成に非常に苦労しており、悩みが尽きないとのご相談を堀口さんにされたようで、それならうってつけの人がいると私をご紹介いただきました。三宮のにしむら珈琲で待ち合わせをして話を伺ったのですが、その社長が語る言葉を聞いていて、全くもって20年前の私が語っていた内容と同じ悩みに苦しまれている様子はまるでデジャヴを見ていたような気分になりました。その社長の口を突くのは、社員である職人たちの主体性のなさや責任感の希薄さ、コミニケーションに対するネガティブな姿勢、何から何まで社長である自分が面倒を見なければならず、忙しいどころか休みもなく、働きづめになってしまっている現状を嘆くばかり。それ、全部俺が喋ってた言葉やん。と思わずつぶやきそうになりました。

負のスパイラル。

20年前、株式会社四方継の前身、有限会社すみれ建築工房として個人事業主の大工から法人成りをした頃、私も営業から設計やプランニング、現場の施工管理、クレーム処理、アフターメンテナンスまで全て自分の役割だとばかり、日々奔走しており、社員である職人たちには現場で作業を言われた通りに確実に行うことだけを求めていました。常に忙しいと時間に追われ、時間がないことを理由に、適当な指示しか与えないまま作業を進ませて、うまくいかない事は全て現場の職人の責任だと怒鳴りつける毎日で、当然、社員との関係もギクシャクして行きます。職人に安定的な暮らしと未来を見せたいとの創業時の想いはいつしか意識の底に沈み、いったい俺は何のためにこんなことばかりやっているんだと疑問に思う事が常々で、全く未来の展望も見ることもできず、このままではいつか壊れてしまうと、暗澹たる気分に陥る毎日でした。それがまたイライラを募らせ、ずっと怒っているようになり、負のスパイラルにまっしぐら、まさに出口の見えないトンネル、最悪の状態でした。

インサイド・アウト

今思い出すだけで赤面してしまう、穴があったら入りたいと思うくらいの悪行の数々、当時の職人たちには本当に悪い事をしたと思います。そんな私でも、20年経った今では、スタッフを怒鳴りつける事などまず無く、お客様とのやり取りも現場のことも担当者に任せて実務的な事を口出しをする事も殆ど無くなりました。その分、時間が出来て一般社団法人やNPO法人の活動をする事が出来ています。振り返ってみれば、大きな変化があった訳ですが、そのプロセスの渦中では常に無我夢中で、変化を実感することはありませんでしたが、目の前のことに集中して、自分を自ら変える、変わる事に執着し続けた結果、周りの環境も変化し、状態が整ってきたように感じます。コヴィー博士が書かれた「7つの習慣」の一番はじめにあり、最も重要な概念の一つである「インサイド・アウト」(自分が変わることしか周りは変わらない)の実践を胸に刻み込んできた事が今の状態を作ったと思っています。

目的と貢献。

本日面談の機会を持った若き経営者に、まずは自分から変わるべきだ。と強い口調で申し上げた訳ではありません。それは本当に大事なことは自分自身で求め、感じて気づかなければ身につかないと思っているからで、まずはセオリー通りに、事業の目的を経営者が明らかにし、社員さんにもその理念と重なる部分が何かを認識してもらうところから始めるべきではないかと提言をしておきました。何のために働くのか?という設問に対して、大まか返ってくる答えは「家族を養うため」「生きるため」「稼ぐため」などになりがちですが、そんなアリンコでもやっているようなあたり前のことはさておき、人間としての生きがいとか、職業人としてのやりがいとかを感じられる目的をしっかりと聞いてみるべきで、人間誰しも良心を持っているし、自分の行なった仕事で誰かが喜んでくれたり、助けになったり、評価してくれるのは嬉しいものです。カネだけ、今だけ、自分だけの価値観の人とは付き合いたくないのは誰しもが思うこと、そこから抜け出すことで、周りの人から信頼を集め、楽しみながら喜びをもって働けるのは職人に限らず誰もが当てはまるはずです。

職人よ、誇りを持て!

そして、現場でモノづくりが出来るのは、一種の才能が必要です。子供の頃、勉強があまり得意でない、学校に馴染めない、学歴社会のエスカレーターから降りて、しょうがないからと消去法で職人になる道を選んだ人も(私を含めて)少なくないのが現実ではありますが、夏は暑く、冬は凍える寒さの中で集中力を切らさず現場作業を進める事が出来るのは決して誰にでも出来る事ではありません。現場で働ける能力は才能であり、職人はもっと誇りを持つべきだし、少し在り方を正し、コミュニケーションを取るだけでリスペクトされる存在であるはずの貴重な人材です。そんな風に常日頃、私が思っている事を伝えると、面談の冒頭に、社員である職人さんの愚痴をマシンガンの様に話されていた社長は嬉しそうな笑顔を見せておられました。職人を正規雇用で雇い入れ、何とか成長させたいと願うからこそ、憤りを感じたりもするのでしょうが、そんな高い志を持った経営者を応援したいと心から思いつつ、職人の意識改革と成長を促す会社の仕組みづくり、人事制度のサポートなど、出来る限りのサポートをお約束して面談を終えました。この業界、まだまだ捨てたもんではない!と感じるいい時間になりました。堀口さん、良いご縁を繋いで頂きました事、心から感謝します。


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目的に生きろ。#脱新築、リノベーションシフト!

令和2年11月27日晴れ

ご縁に感謝します。

今朝もいい天気の神戸では、空にうっすらと鰯雲が浮かび、暖かい日差しとともにうららかな秋の風情の1日になりました。今日の午前中は、熱心に職人の育成に取り組んでおられる工務店経営者さん家をご紹介されて、人材育成についての相談を受けたり、午後からは新たな住宅取得をするにあたって、新築か中古物件を買ってのリノベーションかで迷われているお客様をご紹介されて、双方のメリットデメリットをご説明したりと相変わらずよくしゃべる1日になりそうです。私たちにお手伝いできる事を把握され、次々にお客様を紹介いただける人がいるのは本当にありがたいことです。皆様のご厚意とご縁に心から感謝いたします。

ファイアー村田、来神。

話は変わって、昨日はコロナ後初めてとなる京阪神木材住宅協議会の研修会を開催しました。私も副会長として、理事の末席に名を連ねており、運営側として研修会の内容のコンテンツ組み立てに携わっております。今回は先般の熊本豪雨災害の応急仮設住宅建設の応援に行った際、つむぎ建築舎の大工たちが大変お世話になった、幹事工務店の1人であるファイヤー村田こと村田工務店の4代目、村田社長に講演をお願いしました。つむぎ建築舎のスタッフも応援に駆けつけた球磨村の応急仮設住宅の現場で、たった2ヶ月の短期間で113戸もの住宅を完成させ、球磨川氾濫の被災者にいち早く安心安全、そして快適な住宅を供給された業績は特筆すべきものであり、その現場運営をお聞かせいただこうと思いましたが、今回は設計事務所含めた幅広い会員さんへの研修を目的に開催することもあり、村田工務店が取り組まれている大規模古民家リノベーションの実務についてのご講演をお願いしました。

作りたいのは一生住み続けたい愛着。

村田社長の講演では、築180年を超える江戸時代から受け継がれて今も存在する伝統的建築物の古民家を、曳家の技術を駆使してリフトアップして、現在の新築並みの耐震等級を備える基礎を作り、断熱機密の施工を施し、新築と比べても遜色のない性能を担保して見事生まれ変わらせた古民家の事例をご紹介いただき、「一生大切にしたい愛着のある家」を提供する方法論を丁寧にレクチャーいただきました。ただ、燃える男ファイアー村田の公演は、やり方だけにあらず。何のためにその工事を行うのか、何のために新築よりも高額になる古民家リノベーションの提案を行うのか、と言う「あり方」の部分に深く切り込み、本質論を熱く語ってくださいました。

目的に生きる。

講演の冒頭で自己紹介をされる中、最も力を入れて語られたのは、経営理念とその実践です。大工による手刻にこだわった新築やリノベーション、災害復旧のボランティアや応急仮設住宅建設などの社会貢献、そのすべての行動を選択する基準は常に経営理念に則しており、「目的に生きる」がすべてのキーワードになると熱く語られました。その熱量は聴いている私にも胸にぐっと迫る迫力がありました。もちろん、YouTubeチャンネルを使っての配信やオンラインでの資金セミナーなど、今の時代の変化に合わせた最新の取り組みもされているし、ホームページ上で見積もり単価を公開し、お客さんが自分で見積もりと工事の申し込みをできるシステムを構築したりと、ブログでの情報発信だけにとどまらない革新的なインターネットの運用等もされており、やり方についても学ぶべき所も多くありました。しかし、やはりなんといっても村田社長の講演の醍醐味はストレートなあり方への姿勢です。

原点回帰がイノベーションの種。

一般社団法人職人起業塾の講師としてもご協力いただいており、私が尊敬して止まない小田全宏先生が、その研修の中で「大事な事は3回伝える。」と言われていましたが、受け取り側としても、大事なことを繰り返し聴き続け、学び続ける姿勢が非常に重要で、様々な先輩や同年代、はたまた年下であっても卓越した付加価値を想像している経営者の口から同じように理念の大切さ、何のために?を自問自答する目的意識を見直すことの重要さを様々な切り口で聴かせてもらう機会は非常に重要だと思っています。先日の実践人の家の秋季研修会で、行徳先生が原点回帰こそ革新の入り口である。と断じられていた通り、パンデミックで世界中が混乱に陥り、今までと逆の価値観で物事が判断されるようになった今の時代、まさに「目的に生きる。」と原理原則に立ち返るべきだと思っています。村田社長、3年前に続き今回も本当に素晴らしいお話をありがとうございました。心より深く感謝申し上げます。

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リブランディングはコロナ対策では無くVUCA化への準備。#日経ホームビルダーによる取材

令和2年11月26日 晴れ

またコロナ下の研修会。

昨日とはうって変わっていい天気の小春日和の1日になりました。今日は昼から、私も理事の末席に名を連ね、副会長を拝命している京阪神木造住宅協議会の役員会と定期研修会があり、昼前から出ずっぱりの一日でした。研修会の講師には熊本から手刻み工務店として有名な、先般の熊本豪雨災害の応急仮設住宅復旧工事で応援に駆けつけたつむぎメンバーも大変お世話になったファイヤー村田こと村田工務店の4代目、村田社長を私の個人的なつながりでお招きして、コロナ感染拡大が取り沙汰される中、果敢にも来神頂きました。一昨日のNPO法人ひょうご安心リフォーム推進委員会の更新研修会に続き、決めた約束は必ず守る、律儀で強い姿勢の経営者さんには本当に感謝するばかり、無理を押して神戸までお越しいただいたファイヤー村田の熱き漢気に厚く御礼を申し上げました。詳しくは明日のブログに書くようにします。(笑)

日経ホームビルダーからの取材

話は変わって、午前中は遠路はるばる東京から日経ホームビルダーのライターさんが来社されて取材を受けました。何でも、コロナの影響で対面での接触を控える風潮の中、顧客とのコミュニケーションが命の地域密着の工務店が今後どの様にして行くべきなのか?とのテーマで特集記事を組まれる様で、以前から全国でも珍しいと言われる、社員大工による無料巡回メンテナンスで顧客との信頼関係を深めて、殆どの売り上げをリポートと紹介でまかない、一切の宣伝広告を排して営業を続けている私達はどうしているのかを聞きに来られたとの事でした。先日、リフォーム産業新聞でも同様の記事の取材を受けて紙面に掲載頂いた内容をもう少し深掘りというか、詳細な部分を訊きに来られた様でした。

地域コミュニティーサービスつむぎ

インタビューの冒頭に上述の質問をされて、私がお答えしたのは、「以前よりも顧客接点を増やすサービスの開発、充実に力を入れています。」という事でした。しかし、それはコロナに対する対処では無く、昨年1年間かけて準備してきた今年度からの事業転換の柱であり、今年の年頭に行った社名変更、組織変更、事業部の創設を含めたリブランディングの既定路線であり、コロナ騒動が勃発するずっと前から準備してきた事だという事です。具体的には大幅にサービスを充実させた有料会員の月額課金制度「つむぎ」をスタートさせたことで、顧客には加入期間に応じてメンテナンス費用を還元する仕組みがあり、ノーリスクで充実したメンテナンスサービスを受けられるし、地域のありとあらゆる業種の専門家のネットワークを構築することで、建築だけでは無く、ありとあらゆる暮らしやご商売の課題解決のサポートをできる体制を整えてきた私達の取り組みです。

VUCA化への準備。

コロナによって大きく変わった世界に対する対処をどうするのか?との問いを持って日経ホームビルダーのライターさんは取材にお越しになられましたが、私達の答えは、コロナ問題が顕在化する前から準備をしていたサービスを粛々と進めているという、なんとも焦点のズレたやりとりになりました。ライターさんにとってはなぜ、コロナ前から準備をしていたのか?との疑問を持たれた様でしたが、冷静に考えてみると、感染症の蔓延によるパンデミックは予想されていなくても、平成から令和に変わるタイミングで、多くの人が世界は変わるといい続けていたし、預言の書ではありませんが、VUCA(不安定、不透明、曖昧、複雑)な世界に突入すると、リスクに備えるべきだと書かれた書籍も数多く出版されていますし、そのうちの何冊かはベストセラーになっています。ある意味、(建設業界以外では)常識の範囲だと申し上げると、そうですね、と苦笑されておられました。

UXデザインはニュースタンダード

世界が大きく変わる事が予測されていて、その準備をするにあたって、対処としてのコロナ対策と方向性が合致したのは、私達が常に「顧客の体験」に焦点を合わせてサービスを考え直してきたからに他なりません。実はそれも珍しいことでは無く、今やメーカーと言われるモノづくり企業や、インターネットを介してのサービスを展開している企業の殆どにUX(ユーザーエクスペリエンス=顧客体験)を観察調査して商品やサービスを刷新するUX事業部が創設されており、UXデザイナーやUXリサーチャーと言われる人達が活躍されています。モノからコトの流れで、家という箱を作るのでは無く、暮らしを作ることに焦点を合わしてきた私達こそがUXデザインを学び、事業の中に取り入れるべきなのは自明の理であり、私達に出来る事を深掘りして行くと、建築の枠を飛び越えて、安心と安全を提供する企業になりたいと思うのは当然の流れです。コロナの蔓延で、世界中が安全に対する意識が高まったのと合致したのは偶然では無く必然だと感じています。UXデザインの理論を組み込んだ建築設計の流れはこちら→最高の「体験」の創造を目指して。
そんなこんなで、年末年始くらいの日経ホームビルダーに詳しい記事が掲載されると思いますので、是非ご覧になってください。(笑)


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「何の為に?」と理念の浸透。 #NPOひょうご安心リフォーム推進委員会更新研修

令和2年11月25日曇り

冬近し。

来週から師走に入るのを実感させる寒い1日になりました。昨夜は私も理事の末席に名を連ねるNPO法人ひょうご安心リフォーム推進委員会の更新研修の後、理事メンバーと共に講師としてお招きした奈良の楓工務店の田尻社長と、広島のマエダハウジングの前田社長と一緒に懇親会で盛り上がり、その流れでコロナに負けるなとばかり、久しぶりに夜中遅くまで痛飲してしまいました。明日も京阪神木造住宅協議会の研修会があり、熊本から伝統を守る手刻み工務店として有名な村田工務店の村田社長にお越しいただきますし、昼夜通して何かと忙しい1週間になりそうです。調子に乗って飲みすぎないように注意しないとね。(笑)

目玉イベント開催。

1年に1度、建築業界の最新の情報収集と、経営課題解決のヒントを得るための更新研修会は、NPO法人ひょうご安心リフォーム推進委員会の目玉のイベントで、今年はコロナの第3波の影響もあり、開催が危ぶまれましたが、消毒、検温、マスクの着用はもとより、広い会場を借りて人数制限をかけるソーシャルディスタンスの確保と、ズームを使ったオンライン併用で何とか無事に開催にこぎつけることができました。毎年、建築業界で類まれなる業績を上げられている有名な経営者をお招きして、講演を聞けるのは当NPO法人に加盟してもらっている大きなメリットの一つであり、理事としての役割を果たせたとほっと胸を撫で下ろしました。

謝辞。

今回の更新研修会は新卒採用と人材育成の仕組みを構築し、右肩上がりの成長を遂げられている楓工務店の田尻社長に、「企業は人なり」と題して採用と育成についてのご講演と、広島県の枠組みを飛び越えてリフォーム業界を代表する経営者と言っても過言でない、素晴らしい経営を行われておられるマエダハウジングの前田社長に「コロナ禍における取り組み、アフターコロナの心構え」と題して、まさに今、工務店、リフォーム事業を行なっている経営者が最も興味を持っている事柄についてお話し頂きました。お二方共に素晴らしい内容で、大いに刺激を頂きましたし、非常に勉強になりました。コロナ第3波が押し寄せる中、よくお越し頂けたとお二人の男気に感謝する事しきりです。田尻社長、前田社長、有難うございました。

企業は人なり。

田尻社長のお話の中で、最も印象的だったのは、今年度の有効求人倍率が70%を切っているという近年稀に見る買い手市場になっていることで、建築業界だけで見ると600%程度で推移してきた圧倒的な売り手市場で新卒採用に苦戦してきた建築会社にも大きなチャンスがきた!との力強い言葉でした。ただ、新卒採用さえ出来たら業績が伸びるわけでは無く、人材育成のスキームと売上に必要な集客を賄うプロモーション、ブランディングが欠かせない訳で、今回の講演ではその部分については全く触れられていなかったので、その辺りの仕組みや取り組みについては、興味を持っている経営者も多かった様なので、またの機会にお聞かせ頂ければと考えています。それにしても、圧倒的に離職率が低く、若者の力を活用して業績を伸ばし、高い社員満足度を誇る同社には学ぶべき事が山盛りあると、その一端を覗かせて頂いて改めて強く感じました。

理念経営の鏡。

私とはかれこれ15年近くのお付き合いになる前田社長のご講演は、これぞ経営者の鏡と思えるくらい、コロナへの対策、社会課題への取り組み、社内外での価値観の共有と、行うべきことは全て行う盤石の経営を行なっておられるように感じました。最近になって、私が上梓した書籍を出版してもらった出版会社でもあるメディアジョン社の株式を取得され傘下に組み込まれたのは業界で随分と話題になりましたが、それだけでは無く他にも後継者がいなかった工場改修を中心にした建築会社をM&Aされたり、施工専門の会社を立ち上げられたりとアグレッシブに事業を拡大されておられ、もはやリフォーム、リノベーションの会社では無く、幅広いグループを経営するフェーズに入られたとのこと。企業理念を中心に据えた堅実な経営は着実に地域からの信頼を集め、成長して行くのだと、勇気をもらえたように思います。

共通点は事業の目的へのコミットメント。

田尻社長、前田社長とお二人の講演を聴いて、共通点だと感じたのは、目的へのコミットメントです。田尻社長は「学生さんに何をやるか?では無く何に為に?を伝える」と繰り返し述べられておられましたし、前田社長は松下幸之助さんの「企業成功の法則」から引用されて、経営理念の浸透が絶対条件であり50%を占め、一人一人の能力が発揮できる環境づくりが30%、戦略、戦術は20%で付帯条件に過ぎないと、インナーブランディングの重要性を強く訴えられました。有名すぎる経営のセオリー通りではありますが、単なる理論では無く実践を積み重ねられている経営者の言葉は重みが違います。私も昨年から取り組んできたリブランディングの流れで、理念(受け継がれる価値のある丁寧なものづくり。)を浸透させるべく、四方継という社名にまでしてみましたが、まだまだ行うべき事が山ほどありそうです。「人を繋ぎ、ご縁を紡ぎ、いい街を継ぐ。」というつない堂のビジョン、「受け継がれる価値のある丁寧なものづくり。」と定めたつむぎ建築舎のビジョンを完全に実務に落とし込める様に内向きの取り組みを加速させなければと心に刻んだ次第です。とにかく、せっかくの素晴らしい研修会での学び、絶対に机上の空論にならぬ様、気をつけたいと思います。


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まだまだこんなもんじゃ無い。の力 〜Always Love&Smile〜

令和2年11月24日快晴

他社貢献こそが人生の目的。

私はあまり関係ありませんでしたが、世間様では3連休明けの火曜日。今週で11月も終わり、これから年末に向けてなだれ込んでいく予感を感じる朝でした。私は今朝も気合を入れて朝活、神戸市倫理法人会のモーニングセミナーに参加してきました。今日の講話はBNIでも一緒に活動している建築美装業の香園尚明さんで、BNIドリームチャプター で目指す先、ビジョンに掲げている「圧倒的他者貢献」をご自身で体現されたような素晴らしい体験談を話してくださいました。心理学の大家、アドラー博士はマズローの人間の5段階欲求の最上位、自己実現の先にあるのは他者貢献であり、それこそが人の真の幸福と心の安らぎ、豊かな人生を送る源となると言われましたが、香園さんの人に対する思いやりと、圧倒的な行動力を常日頃から感じている私は、彼の話を聞くだけでも胸に染み込み、心を奮い立たせてくれます。早朝から本当に良い時間を過ごさせていただきました。

まだまだこんなもんじゃ無い!

香園さんの体験談とは、超乱暴に要約してしまうと、ALSと言う難病にかかった友人をサポートして、不可能だと言われていた飛行機での移動を実現し、沖縄旅行に連れて行った。と言う話なのですが、すごいのは「まだまだこんなもんじゃない」とそれだけで満足することなく、沖縄旅行に行くだけでは無く、サプライズを用意したり、この旅行をきっかけに毎月のように様々なイベントにその彼を連れ出し、かけがえのない1度きりの人生を謳歌する手伝いを、自分のことををなげうって継続されたことで、極め付けは奇跡とも言われた人工呼吸器をつけたままでの沖縄旅行に再度、ALS患者の岡本さんを連れて行かれた事。そのエネルギー量と行動量には圧倒されるばかりです。ご自身でも、アンパンマンのような生き方をしたいと心底思っている。と述べられておられましたが、言葉の上で「世のため人のためになりたい。」と口にする人は数多くいれども、まさにそれを実践していると感じられる人はそう滅多にお目にかかれません。そんな人と一緒に、GiversGain(与えるものこそ与えられる)を理念に掲げ、圧倒的他者貢献ができるチームを作ろうと一緒に活動できている事は本当に嬉しいことで、日々多くの刺激をいただけています。

感じろ、そして感じさせろ!

先日、森信三先生の教えを実践する人の集まり、「実践人の家」の秋季研修会に出席した際、行徳先生が改めて、「今まさに感性の時代になったのだ」と宣言をされておられました。考えるのではなく感じろ。とはよく耳にする言葉ですが、実際に行動に移さなければどんな素晴らしい学びも一切の価値を持たず、実践だけが実存としてこの世に価値をもたらします。そして、私たちが実践に導かれるのは感動した時だと思います。間違いなく人が動くときは感情に突き動かされるわけで、人に行動を促すには考えさせるのではなく、感じさせなければならないと言うことになります。そして、人が感情を揺さぶられるのは常に、想像を超える時であり、これが限界かと思った時に、「まだまだこんなもんじゃない!」と次のステップ、さらなる高みを目指す姿に人は感動し心を揺さぶられると思うのです。今日の香園さんの話はまさに心を揺り動かされるお話で、このような体験が「俺もがんばらねば」と行動に、実践につながり人生を変えていくきっかけになるのだと感じた次第です。香園さん、本当に素晴らしい話をありがとうございました。私ももう少しがんばります。


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学生を職人に誘うならお前がなれよ。〜建設職人甲子園インターンシップ生への叱咤と激励〜

令和2年11月21日 晴れ

実践人の会

今日は博多駅前のホテルで目を覚まし、少しゆっくりして午前中に帰神。連日夜明け前に起き出して、朝1番に移動、日中は熱く語り続け、夜もがっつり飲みながら様々な人たちと懇親を深める忙しく、充実した九州出張の余韻を若干引きずりながら神戸に戻ってきました。今日は午後から、国民教育の父と言われ、没後30年近く経った今なお、その教えを守り、実践する人が全国に数多くおられる森信三先生の教えを忠実に守る「実践人の家」の秋季研修会に参加させていただきました。コロナ第3波が襲来し、メディアでは連日5名以上の会合は控えましょうと感染防止のために、大勢の人と集まるのが罪だと叫ばれている中、コロナに負けるかとばかりに100人もの人が集まり熱心な学びの時間を持っておられました。

心が動く講演会。

今回私は、あんな風に歳を重ね、かっこいい老人になりたいものだと以前からあこがれの的である行徳先生が登壇されると聞いて、一も二ももなく参加させてもらうことにしたのですが、講演をされた、松井秀喜をを始め多くの名選手を育てたとして高名な星陵高校野球部の山下監督と、森信三先生をして教育の奇跡を起こしたと評された立腰教育の草分け、福岡の仁愛保育園の古賀理事長のお二人のお話は久しぶりに素晴らしい講演を聞かせてもらえたと思える感動モノの講演会でした。そして、そのお二人と共にパネルディスカッションに登壇された行徳先生はファシリテーターからの質問や振りなど全く意に介さない独壇場で、同氏がよく引用される野鴨の話を迫力満点で話されて私の期待に応えてくださいました。(笑)
衝撃的に感動した研修会の内容についてはまた改めてまとめをこのブログで紹介したいと思います。

建設職人甲子園九州支部

話は変わって、、昨日は筑後での若手大工育成Pの講師を務めた後、博多の赤坂に立ち寄って、建設職人甲子園九州支部の例会のイベントに参加しました。これまた初めての参加でしたが、以前からサポート会員として関わっている建設職人甲子園の活動の中で、九州支部が非常に活発な活動を繰り広げられているとの噂を聞いていたのと、一般社団法人職人起業塾の福岡クラスに参画されている左官集団、道下組がその活動に熱心に関わっていると聞き及んでいたこともあり、丁度筑後の研修から帰る日とイベント開催が重なっていた事をこれ幸いと参加表明した次第です。森信三先生の遺訓に「人間は一生のうちに逢うべき人には必ず逢える。しかも、一瞬早すぎず、一瞬遅すぎない時に。」との言葉がありますが、通りすがりに立ち寄っただけでご縁が広がり、倫理法人会繋がりで話が盛り上がって、なんと、来年2月に福岡市倫理法人会のモーニングセミナーで講話をさせてもらう事になりました。ご縁がご縁を生み、広がっていくいつもの感じ、これだから思いつきでの行動はやめられません。(笑)

コロナを言い訳にした反省と代替活動

そんな副産物?もあった建設職人甲子園九州支部のイベント、随分と楽しい時間を過ごさせて頂きました。コロナ第3波の襲来が取りざたされる中、理事長の高良さんは、「今年のイベントをコロナを言い訳にして中止にしてしまった事をすごく悔やんでいる、来年は何が何でも例会も、甲子園イベントも行います!」と熱く語られていましたし、今年のイベントの運営ありきでインターンとして参加していた(と思われる)福岡大学の学生さんはイベントには携われなかったけど、その代わりに建設業が抱える職人不足、若者離れを食い止めるべく、高校の卒業生などの若者達に建設業に興味を持ってもらい就職してもらえるようにと一所懸命に学校巡りをして、職業体験や建設業経営者による出前講座を売り込んでいるとの事でした。そして、その経験を元にビジネスモデル刷新のプランをまとめ、年末のビジネスプランコンテストに登壇して入賞したいと鼻息荒く話されてました。産学コラボしての取り組み、本当に素晴らしいと感心する事しきりでした。

無責任な就職支援活動。

イベントも終わりに近づき、お酒も少し入って場に馴染んできた私は、学生さんたちにせっかくなので、ビジネスプランコンテストで認められるようにアドバイスをしておこうと思い、数名の学生を捕まえて話をしました。「学校を回って建設業に、職人として就職しませんかとPRをされているのは我々受け入れ側にとっては非常に嬉しいことではありますが、新卒で就職する学生さん達にとって本当にそれはいいことなの?」と少し意地悪な質問をしてみました。実際、彼ら福大生は卒業してから誰1人として建設業界で働くことを望んでおらず、逆に言うと、高校生たちに建設業に来ないかと誘ってはいるけれども、それは人の人生なので自分には関係ないと、自分たちはそこに飛び込む気はさらさら無いけど、人手不足で困っているから行ってあげたら?的な無責任極まりない活動ではないのかと厳しい言葉を投げかけておきました。学生さんたちは、建設業のおっさんに感謝されるはずの活動をしているのに、まさかそんなことを言われるとは思ってもみなかったようで、神妙な顔をして私の言葉を聞いておりました。

建設業が若者に忌み嫌われる理由。

私としても、少し厳しいことを言い過ぎたかと思いましたが、せっかく大学に在籍している中で社会との関わりを持ち、問題解決に取り組んでいるのだから、上っ面の対処ではなく、根本的な問題解決につながるような活動をしてもらいたいと思うのです。学生チームのリーダーに聞くところでは、高校を訪問して先生方に建設業への就職を増やせないかと相談すると、どうしても学生は大手や中堅どころの製造業を選ぶと答えが返ってくるようで、要するに安心して就職できる安定した労働環境が整った就職先を高校生は求めており、建設業はその部分が他業種に比して圧倒的に遅れている現実が如実に反映されていると言う事です。ただ、私達(つむぎ建築舎)もそうですが、建設職人甲子園九州支部に参加している左官の職人集団、道下組さんなど、職人の正規雇用とキャリアアップシステムの構築に注力されておられる会社も中にはあります。そのような会社をピックアップして、建設業でも心配なく就職できる、そして技術を身に付けることで会社に頼らなくても生きていける力を身に付けられる。そんな人生全体を見据えた観点で、高校を卒業する学生さんたちが魅力に感じるところをしっかりとアピールする活動をしてもらいたいと思うのです。

 

甘えと諦めがイノベーションの芽を潰す。

これから建設業界は圧倒的な人材不足を迎えます。福大の学生さんたちが、若者に見放されて久しい建設業が抱える根本的な問題に焦点を合わせ、それを解決するスキームを考え出して、建設事業者と学校の橋渡しが出来る様になったなら、ビジネスプランコンテストで優勝する事も夢では無いし、なんなら学生ベンチャーで起業しても大きなビジネスチャンスがあると思っています。学生さんがインターンシップで企業に入り込んでプロジェクトに取り組む事は良くありますが、格好いい商品を開発するとか、認知を広げて購買を促進するとか、上っ面を滑る、対処を繰り返すだけの子供騙しの取り組みだと感じることが少なからずあります。ま、所詮子供の勉強の一環だからしょうがないね、という目で見て、すごいねー、いいねー、かわいいねー、と忙しい大人達は差し障りなく流してしまいがちですが、それではお互いの為にならないし、どちらかというと、学生はこの程度で認められるのかと勘違いするし、大人は所詮若者では使いもんにならん、と諦めてしまいます。私は若者だからこそ出来ることもあるし、鍛えてやれば一気に花が開くこともあると思っていますので、嫌ごとのような厳しい言葉を投げかけてでも、彼らの可能性を引き出したいと思うのです。福大建設職人プロジェクトチームの皆さん、頑張ってください!(きついこと言いましたけど、)応援してます!(笑)


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脱指示待ち職人育成法 #若手大工育成P

令和2年11月20日 曇り

今日は筑後。

昨夜は熊本にて講演の後、コロナの第三波の影響で懇親会が中止になったのを受けて熊本震災の際に陣中見舞いに伺った以降、仲良くさせてもらっている村田社長と、職人起業塾へ参画頂いている堺社長にお声がけして情報交換を兼ねた少人数の飲み会となり、夜中の締めのラーメンまでガッツリお付き合い頂きました。7月の熊本豪雨災害からの応急仮設住宅の建設など、生々しい体験の貴重なお話を伺う事が出来て、熊本出張が非常に意義深いものになったと喜びました。お二方、深夜までのお付き合いありがとうございました。今朝は半年に渡って講師を務めている福岡の工務店団体「人にやさしい家を考える会」主催の若手大工育成研修の第10回目の講義で、やっぱり暗いうちに起き出して熊本から5時半初のローカル線に乗って移動、朝起きのおかげで行動範囲は広くなる一方な上に1日が長いです。(笑)

若手大工育成プロジェクトday10

今年の夏からスタートした筑後での若手大工育成プロジェクトも今回を終えると残すは後2回のみ、若者たちに自分達で段取りを考え、失敗しても良いからと建てさせた小さな実習棟も今回と次回の半日で内部造作工事を行い、残りの1日半の日程で解体工事を行う予定になっています。今回、事務局の方から熱心なお声がけを頂いて、はるばる筑後での実習研修の講師を初めて勤めることになった私は、開催前の段階では、正直なところ、ほぼ素人集団での建物の建築は一体どうなることか、と思っていました。しかし、やってみればなんとかなるもの、失敗や上手くいかない事、大幅に予定より時間を費やすこともありましたが、それなりの建物が出来上がりましたし、(上手くいかなかったことも含めて)参加者にはとても良い経験になったのではないかと思っています。

失敗OK!での学び

今回、内部造作の段階になって私が改めて感じたことは、躯体工事や外装工事は未経験者の素人集団でも、事前にしっかりとレクチャーをすればそれなりになんとかなっても、内部の下地、仕上げ工程になるとどうにもならんということです。失敗OKの実習棟だから笑って済ませておりますが、実際の現場ではどんな簡単な工程でも失敗は許されない訳で、枠や建具などの化粧材だけでは無く、断熱材の充填、気密シート貼り、天井下地なども任せっぱなしでやらせることはできないのだと(当たり前ですが)改めて感じました。ただ、闇組に全ての作業に干渉し、事細かに指示するのでは無く、作業前に内容をレクチャーして、自分でこれから行う仕事のイメージを作らせ、時間の目標設定を立てさせてから作業に取り掛からせることで若者達は意欲的に考えて動くし、自分で立てた目標に対して執着心を持って頑張るのを目の当たりにして、若手職人の育成には教育係との細やかなコミュニケーションが必要なのだと感じた次第です。

ラッキーボーイズ

それにしても、、(若干、手前味噌になりますが、)今回の若手大工育成プロジェクトは当初私が想像していたよりも随分と良い、充実した研修になったと思います。半年間の期間で実際に小さな小屋を建てて取り壊す体験学習は単なる実務研修だけでは無く、一つずつの工程で、最新の住宅事情に合致した情報を得ながら、新築住宅の全体の作業を実際に体を動かして作ってもらいました。国交相が全国で一斉に開催した省エネ技術者施工研修などと比べると圧倒的に吸収の度合いが違うと思います。また、一番初めの講義の際に、社会人としてのあり方、職人として建築の専門家としてどのように在るべきで、どんな心構えが必要か?と、技術一辺倒ではないカリキュラムとなっており、半年間の研修を通して、習慣に取り組んでもらったことも非常に大きな学びにつながったのではないかと思います。そして、この受講費用の殆どを国が負担してくれているのは、受講者にとっては幸運以外の何物でもありません。

指示待ち人間を作らない育成法

ラッキーだったのは、受講生の若者だけではありません。講師役の私にしても、現場で最後に若手大工を指導したのはいつだったか思い出せないくらい前で、現在は新人の教育は若手に任せてしまっています。失敗が許されない現場では、新人にするのに作業を細分化、簡素化して誰でも出来る単純作業をやらせます。その作業に全体的な観点から見た位置付けや意味を説明することなく、これやっとけ的な指示をしていたのですが、今回、実習棟の研修では初めに注意点や方法論を伝えて、段取りや役割分担、時間の目標設定を自分達で考えさせたのですが、それは楽しそうに作業に取り組んでおりましたし、自分達で考えてから質問に来る様になりました。見習い大工の育成の方法を考え直してみるべきだと気付かされたのは、役得だったと大いに喜んでいます。そんな研修も泣いても笑ってもあと二日、皆んなきばりやんせ!(^^)


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マーケティング理論からみた職人育成 #熊本の未来の住宅を考える会

令和2年11月19日 晴れのち雨

今日は熊本へ。

昨夜、宍粟市の顧問先の全体ミーティングに出席して神戸に戻ると10時をすっかり回っており、少しゴソゴソしてたらあっという間に日付が変わっておりました。今朝は熊本への出張前に、クライアントのBarのオーナーからスープを中心としたランチのお店に改装を考えているとの連絡が入り、朝一番にお店で打ち合わせを行ってから昼からの講演に間に合う様にと新幹線の駅へと急ぎ向かいました。相変わらず毎日、貧乏暇なしの夜朝ハイブリッド型の毎日が続きます。今回の熊本での講演は以前に久留米で私が登壇したセミナーを聴かれた熊本の老舗材木店の役員の方が、自分達が主催する工務店の勉強会でも話して欲しいと申し出て下さいまして、今回の流れになりました。実は、講演やセミナーに登壇したら数珠つなぎ式に次の講演を依頼されることが少なくありません。大体、工務店の経営者は皆さん反応が薄いので、大丈夫だったのかな?と講演を終えた後に不安になる事が多いのですが、そんな結果を見たらそれなりに伝わっているのだと勝手に思い込む様にしています。

カネの問題。

今日の講演のテーマは「マーケティング理論からみた職人育成」となっており、私の持論である建築業のマーケティングと人材育成の一体論をたっぷり3時間かけて熱く語らせて頂きました。講演はいつもと同じ様に現状認識からロジックを組み立ててお話ししましたが、若手の職人が入職しない、もしくは離職する、職人の高齢化と人手不足は改めて私が話すまでも無く、解決すべき喫緊の課題だとの認識は皆様持っておられる様でした。しかし、積極的に職人育成に取り組まれている会社はごく稀なのは相変わらずのままで、分かっているけど進まない現状は何ら変わらないままです。その原因の中で最も深刻な問題は数年にわたって先行投資としての育成をしなければならない若手職人の雇用、その前に人事制度を整備して職人の正規雇用に踏み切る際に大きなコストがかかる事だと思っています。要するにカネの問題なのです。

現場マーケティングの必要性。

職人の社会的地位の向上をミッションに掲げる私たち一般社団法人職人起業塾が現場での顧客接点に焦点を合わしたマーケティング理論に基づいた研修を行っている理由も、結局お金の問題を解決する道筋をつけなければ、職人の所得を上げることも、社会保障をつけた雇用環境を整えることもできないからです。「天は自ら助くるものを助く。」と言う有名な言葉にある通り、建設現場で余分なコストがかかる職人の正規雇用は、職人自体が稼ぎ、そのコストを現場で賄うようにならなければ絶対に改善されません。現在現場で活躍している職人や、現場監督等の実務者が、自らの働き方を変えていかなければ、この30年間、一向に改善されず、どんどん深刻さを増した職人不足の問題は根本的に解決される事はないと思うのです。

グレーゾーンの人事制度との訣別

いつも私が講演の際に提言する、現場実務者が意識を変え、決められた作業を決められた通りに行うだけではなく、自分の頭で考え顧客の立場に立ち、真の顧客満足を現場で勝ち取れるように働くようになれば、おのずとリピートや紹介での受注が増えて、売上利益に寄与することになります。そ延長線上で生涯顧客を蓄積していけば、未来の売り上げが読めるようになると言う理論は非常にシンプルで、実は工務店経営者ならば誰もが知っています。それが機能しない最も大きな理由は人の問題、人事制度が整備されていないことにあると思っています。今日の講演では、社労士でもないのに、人事制度構築の基本的な話を1時間ほど時間をとってお話しさせていただきました。以前にもこのブログに書きましたが、職人の働く携帯は労働基準法に適合しないと思い込んでいる経営者は非常に多く、それが原因で人事制度の構築を諦められているのを散見します。先ずは従業員に胸を張って、労働法に完全遵守していると言える状態を整えて貰う事が全てのスタートだと思うのです。

カネ、ヒト、情報

面倒で複雑に感じる労働法ですが、遵守するつもりで取り組んでみると、実はそんなにややこしい訳ではありません。特に我々建設業は特定業種として残業時間の上限が切られておりません。(時限措置であと4年ですが、)現場実務者の実態に合わせた形で整備をして、残業代で調整すれば全ての事業所で完全適法の運用が出来る様になります。グレーゾーンから抜け出して陽の当たる場所に出られれば、人材開発、人材育成の為に用意されている国からの助成制度の活用も積極的に行う様になると思いますし、大きなコストがかかる若手の育成の負担もかなり軽減されるのです。現場を最も重要な顧客接点だと定義して、現場顧客満足を積み重ねるストックビジネスへの移行、それを支える現場人材の育成の為の人事制度の整備、そして国からの支援制度の活用とこの3つをセットで取り組む事で職人不足問題の根本的解決への足掛かりが出来ると思っていますし、私達はそれを15年間続けて、一切の宣伝広告を行わないビジネスモデルを作って来ました。決して難しい事では無いので、モノづくり企業の経営者の方には改革への一歩を踏み出して貰いたいと思います。そんな感じでカネ、ヒト、情報の切り口で今日は熊本でいつもにも増して熱く語りました。お集まりになられた方に少しでも参考にして頂ければ幸甚です。


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