地域共生と構造化。

1月24日晴

 

ひょうご木づかい王国学校定例会議

今日は朝1番から神戸ハーバーランドにある木づかい王国学校へ。兵庫県、兵庫県木連、神戸新聞事業者のそれぞれの担当の方と運営委員の工務店メンバーが一緒になっての運営委員会でした。

非常に嬉しいことに今回も私たちの活動に興味と共感を持って、賛助会員になろうかなと言ってくれる企業が2社参加してくれました。子供たちへの木育を通して山を守り地域を活性化する木づかい相談カウンターの取り組み、地味ではありますが、着々と進んでいます。(苦笑)

 

資金計画提案勉強会。

定例会議の後午後からは第二回資金計画提案の勉強会を開催しました。兵庫木づかい王国運営委員の工務店さんと情報共有をして我々の持つ強みを生かし、会の目的である地域材を地域の工務店が使って家を建て、地域活性化を叶えられるように継続的に家づくりに関わる様々な事に関しての勉強会を行っています。
今日はこれから家を建てたいと言うお客さんに対して1番初めにアドバイスするべき全体の計画の重要性についての勉強会。大まかな流れは以下の通り。

  • デザインや間取りなど具体的なイメージを作る前に、家を建てるための目的を明らかにするべき
  • 何十年も住む家だからこそ、絶対に安心だと思える計画でなければならない。
  • 非常に重要な資金についての計画は絶対に銀行や不動産会社、建築業者などに任せきりにしてはいけない。
  • 住宅ローンを利用するならば、住宅の建築はイニシアルコストではなくランニングコストであることをよく認識するべき。
  • 変動金利と固定金利、元利金等と元金均等などの住宅ローンの仕組みを把握するべき。
  • 地に足をつけた具体的かつリアリティーのあるライフプランを作って計画を検証してみるべきで、何の問題もなく返済できる金額で計画を立てる。
  • 住宅取得にかかる数多くある国の補助金や助成金を活用すべし
  • 住宅費用はランニングコストなのでローン返済とともに光熱費なども一緒に計算すべき。

とまぁこんな感じです。銀行や不動産会社では絶対に教えてくれないような細かな内容を住宅ローンシュミレーションや簡易型ライフプランシート等を利用しながら変動金利のリスクについて特に丁寧に説明するようにしています。

 

 

金利上昇局面の恐ろしさ。

今年に入ってから長期金利が上昇傾向にあるとの事ですが、私は(住宅の取得に関しては、)金利ほど恐ろしいものはこの世にはないぐらいに思っています。

40,000,000円の借り入れをして金利が1%なら利息は7,000,000程度、これが3%になるだけで利息は20,000,000をゆうに越します。もし5%に上昇するとなんと借り入れた額の倍近くの返済額に跳ね上がります。そんな莫大な金額は計画なくして払えるはずがありません。変動金利の利用ははそんなリスクを含んでいるということをしっかりと認識してから利用するべきだと思うのです。

よく変動金利で借り入れをして、金利が上昇しだしたら固定金利に乗り換えたら良いと言う事を言われる方がおられますが、私に言わせると一千万円単位で余分に利息を払う損切りをしてまで固定金利に乗り換えれる人がいるとは思いません。私には絶対に無理です。一度、変動金利で借り入れをすると金利が上昇する局面では蟻地獄にはまったようにそこから抜け出す事はできないと思っています。

固定金利の方が安心だとわかっている、でも金利が高いと思われている人に私たち木づかいカウンターのメンバーでは兵庫県産木材特別ローンなる日本で1番安全な固定金利の長期ローンをお勧めしています。(現在なんと0.8%!)それは建物を引き渡した後もお客様に安心して暮らしでもらいたいと思うと同時に、お客さんに豊かな暮らしをしてもらえることによって私たちの未来の仕事がまた巡ってくるとの考えで、お客さんはお客さんであると同時に地域に共に生きる共同体でもあるからです。

 

立場の違い=構造的問題

貸して担保設定をしてしまったら終わり、売ってしまったらそれまで、の銀行や不動産販売会社とは決定的に立場が違い、利益相反の関係にないことが我々地域の工務店が家づくりのサポートをする本当の意味だと思っています。

私は建築屋だけに?どうも考え方が建設的になりがちで、構造的な問題が気になって仕方がないタチだったりします。担当者がいくらいい人でも、構造的に顧客と利益相反の立場にある人はそのまじめさゆえに顧客に対して最大のメリットを提供することができないのが当たり前で、顧客にメリットを出すことが会社への背任行為になるような構造ではどのようなビジネスでも長続きはしないと思っています。

という事は、持続継続できるビジネスモデルを作り上げるには、顧客に対して最大のメリットを提供することが自分たちのビジネスの安定につながらなければなりません。建築業に置き換えると、適正価格で工事をさせていただいて、顧客に安心と安全、満足を提供できれば良し、お客様、我々、ステークホルダーの三方よしこそが長続きするビジネスモデルだと思っています。

建築の仕事はハコを作ることではなくて、出来上がった家での楽しく快適な暮らしを提供することだと常々言っておりますが、それはスイーツのような一瞬の満足ではなくて長い時間をかけて体感してもらう価値になります。その延長線上が生涯顧客の誕生であり、紹介やリピートで安定的な売り上げを上げさせてもらえる源泉となります。

 

 

今だけ金だけ自分だけ。へのアンチテーゼ。

同じ建築業でも、焼畑農業のように事業所から遠く離れた地域を回って訪問販売や新聞折り込みチラシなどで反響を取り、一度工事をすると二度とそのお宅に立ち寄らない業者も今なお活発に活動しているようです。 程度の差こそありますが、分譲住宅専門の住宅販売業者の中には、引渡した後のアフターメンテナンスに一切注力しない会社は少なくありません。確かに、その場は儲かると思いますが、その調子でちぎっては捨てを繰り返し、事業を続けているといつか破綻を迎えるのは明白で、構造的に欠けたところがあると思わざるをえません。

ビジネスモデルの作り方は会社の掲げる事業の目的や方針によって様々だと思いますが、冷静に考えると「今だけ、金だけ、自分だけ」と考えている人や会社に誰も依頼をしようとは思わないでしょうし、情報革命の荒波に揉まれてそんな心の奥の思考が白日の下にさらされる時代に今はなっていると思うのです。

 

地域との共生こそ安心な構造。

建築屋だけに構造が気になる訳ではありませんが、ビジネスモデルとは結局、理論構築であり基礎土台からしっかりと柱を立て梁をかけていく作業だと思うのです。そんな風に考えると地域に住まう地域の人の住宅は地域の工務店が立てるべきで、長年のお付き合いをしながらその安心と安全を担保しつつ、お互いに手をとりあって地域を盛り上げる活動をするべきだと思うのです。そんなこんなで、兵庫県林務課さん達と共に地域活性化を目指した木づかい王国学校の運営に走り回っている次第です。

建設的な考え方、構造が整合しているのを見るのが好きな方(笑)、兵庫が持つ豊かな森林資源を活用すべき、そして山をしっかりと手入れして安全な街づくりが必要だと思われる方、ひょうご木づかい王国学校運営委員会では工務店や木材関係に限らずあらゆる業種、業態の方へ向けて絶賛会員募集しておりますので少しでもご興味があればお気軽に高橋までご連絡をお願いします。

心よりお待ちしております。

 

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