不易流行と成功体験の焼き直し。

9月27日 晴のち曇り一時雨

 

約束を守る結果。

水曜日にてすみれ事務所は定休日。私はといえば最近すっかり染まりきっている朝活に今朝もまだ暗いうちにベッドから飛び起きて参加してきました。ビジネスミーティングというに相応しい、とてもいい朝会でした。1時間半のミーティングを終えた後はプランナーカナちゃんが乗ってきた車に拾ってもらい、リフォームの打ち合わせに同行。別にこれといって私の出番はありませんでしたが、10年前からのお付き合いの流れで私宛にご連絡を頂いたお客様ということで同行させてもらい一生懸命に見積もり内容を説明するカナちゃんの横に座って、フンフンと相槌を打っておりました。(笑)

それにしても、星の数ほどある工務店や建築業者の中から私たちすみれを指名してくださり、信用して見積もりを提出すると同時に工事のご依頼を頂けるというのは本当にありがたいものです。2軒目に伺ったお客様宅では「毎年一度か二度程度、すみれの社員大工が巡回メンテナンスに立ち寄ってくれる」と、大そう喜んでくれており、社内の決まり=お客様との約束を真面目に、真摯に守って行動を積み重ねてくれるスタッフに感謝することしきりです。

 

 

10年間の接点。

このところ、リフォームシーズン突入ということなのか、たまたまのタイミングなのか分かりませんが10年前くらいに工事をさせて頂いたお客様から次々にご連絡を頂いており、私もご指名を受けた以上、できるだけお客様宅に足を運ぶようにしています。そこでは「ご無沙汰しております、お久しぶりです。」の挨拶から始まって、工事の依頼内容をヒアリングさせてもらうのですが、どのお客様もすみれ便りなる各月で発行しているニュースレターの私のコラムを読んで下さっていたり、工務部スタッフが巡回メンテナンスに立ち寄ってきたことに感謝して下さったりと、長いおつきあいを続けてきた中でのすみれとの接点について話してくださいます。自分自身を振り返って考えても、人は忘れっぽくて、新しい物好きなのに、私たちのことを覚えていて下さり、事あるごとにご連絡を頂ける関係が出来ているのは本当に宝ものだと改めて思いました。

 

 

 有難い状態。

20年近く前の創業間もない頃は(当たり前ですが、)そんなお客様は一人も居なかったことを考えると現在はなんて恵まれた環境で商売をさせていただいているのかと思いますし、その当時では想像だにできなかった状態に今現在、辿り着いていると感じました。そしてこれは毎年確実に我々に信頼を寄せてくれるお客様を増やしていくことでまた10年先にはもっと有難い状況になっているのだと思った次第です。

まさにこの10年間我々が取り組んできたマーケティング理論がそのまま結果となって目の前に現れている瞬間であり、このときのために長年あれこれと試行錯誤繰り返しながらお客様との信頼関係を構築してきたのが成果となって現れたように思いました。私が考えた理論をアクションプランとして実践してきてくれたスタッフには本当に感謝するばかりです。

 

 

未知の世界に生き残る術。

昨日の元祖職人起業塾や一昨日のオープンセミナーでも冒頭に話させていただきましたが、世界はこの1年で圧倒的な変化を遂げて、これまで私たちが経験してきたそれとは全くレベルが違う、全てを根底からひっくり返すようなまさに革命が起きていると感じています。先行き不透明と言うよりも未知の世界に足を踏み込んでいる感さえある我々は、煩雑な日々の業務に追われながらも未来を標榜した取り組みを進めなければ激しい時代の荒波に飲み込まれて消えてしまうだけだと思っています。

これまで経験したことがない世界にどのようにして生き残っていく力を身に付けるかと考えたとき、私のように学も経営資源も脆弱な中小企業の経営者は最先端のイノベーションを自ら起こすような実力も知識も持ち合わせておらず、途方に暮れるような思いに駆られそうになります。しかし、私たち工務店はこれまで施工して建物を引き渡しできたお客様の家を守り続けると言う使命を負っており、おいそれと会社を畳んでしまうわけにはいきません。ではどうする?と言う自問自答を繰り返して、挙句出てきた答えは原理原則に立ち戻ると言うありきたりの考え方しか思い浮かびませんでした。しかし、ここにきてそれもあながち大きな間違いでは無いように感じたりもしています。

 

 

不易流行。

原理原則に立ち戻るといっても、何も昭和の工務店スタイルに全く戻るのではなく、本来のものづくり企業の本質としての価値を抽出することと、今日訪問したの案件で次々ご契約をいただけたように、自分たちが持つ小さな成功体験のパターンを読み取り、そこから抽出した強みに磨きをかけて最新のテクノロジーや概念と掛け合わせることで新しい時代への対応策を考えなければならないと思っています。

不易流行という言葉がありますが、まさに守るべきものと取り入れるべきものを掛け合わせることで時代に即したビジネスモデルの構築がなせるのではないかと考えています。そのために建築業界では馴染みの薄いUXデザインの研修に通ってみたり、AIやIotの技術革新に対するアンテナを張り巡らせたりして自分の持つマーケティング理論を最新のものに書き換える努力をしています。

 

 

パターン抽出によるセルフイメージの最適化

その中でもこのところ非常に重要だと感じているのはパターン化という概念です。建築業界で非常に大きな問題になっている職人不足問題の根本にあるのは案件の積み重ねで売り上げを積み重ねる建築業界において5年先10年先の売り上げに対する根拠が見えにくいこと、外部環境に左右されやすいビジネスモデルに対する漠然とした不安が根底にあると思っています。そのような側面から見ると2年先3年先の売り上げさえ確定していないのに5年先10年先を見越して若手の人材を育成しようと誰も思わないのは当たり前です。この非常に難解な問題をスッキリと解決することが出来れば、職人育成に時間と費用を投資する企業が一気に増えると思っています。

しかし、受注が安定しないと言っている工務店さんでも20年30年と続く社歴の長い事業者が少なくなく、実際は毎年それなりに売り上げも利益も上げておられる会社が多くあります。要は本来、事業を持続させる実力があるにも拘らず、それに気付かずに自分自身に対しての自信を持てないでいる経営者があまりにも多いように感じるのです。根拠の薄い自信過剰は非常に問題ですが、統計やデーターを分析することなく自身に対する評価やセルフイメージが低すぎるのも大きな問題だと思うのです。

 

 

成功体験の抽出と概念化。

私から見ると自分自身、もしくは自社の成功パターンを分析することなく、マーケティング理論の確立はできることはないと思うのですが、将来に対して自信が持てないのは未来の売り上げに対するエビデンス(=マーケティング理論の構築)が明確にならないからではないかと思うのです。ここで重要なのはこれまで何十年も事業を積み重ねてきたこと自体がある意味マーケティングとして機能していたはずだということです。その部分の成功パターンを抜き出してこれからの時代に適応できるように加工しながら再現性をもつ概念として理論構築をすることができれば将来に対する不安は払拭されるのではないかと思うのです。実際私の場合も職人時代の営業理論をそのまま社員大工に落とし込んで現在のマーケティングを組み立てていますし、その元はと言うと佐川急便時代の経験、成功体験を生かした模倣です。

 

 

実践型現場マーケティングマネジメント論公開中。

先行きが不安だ、これからどうしていったらいいかわからない、と言われる経営者ほど実はきらりと光るすごい強みを持っておられたりするのは珍しいことでも何でもありません。「何をするかよりも誰とするか」「何を買うかよりも誰から買うか」と言う人間の価値観を言い表す至言がありますが、私たち地域に根を張ってスモールビジネスを組み立てる事業者はやっぱり「人こそが強み」であり、狭くセグメントされたマーケットの中では大したことがないように思える人となりでさえお客様に対する真摯な思いだけあれば絶対的な強みになったりするものだと思っています。

そんな地域密着の工務店のマーケティングと実践型現場マネジメントについて昨年から新建ハウジングプラスワンで1年間の連載を続けておりました。現在、期間限定ではありますが一般社団法人職人起業塾のオフィシャルページで経営者向けのマネジメント論を新建ハウジング社のご好意で掲載させていただいています。全てが原理原則に帰納する理論だけに当たり前の事が多すぎてあまり面白くはありませんが、それだけにやろうと思えば誰にでもできる、しかし実際に会社のシステムに落とし込むところまで実践されている会社はほとんどないのが現状です。参考までにご一読いただき、これからの混迷の時代を乗り切るヒントに少しでもなれば幸いです。

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