雙連朝市とLGBTパレード@台北

2017年10月28日 曇り時々時々晴または雨

 

引き続き台北にて。

台風の進み具合を睨みつつ、帰国のフライト便を何時に変更するか頭を悩ましています。前回日本列島を直撃と言うか縦断して各地に多くの被害をもたらした「ラン」と命名された台風の来襲の際は名古屋からの帰神中、新幹線の停電に巻き込まれ車内に8時間も缶詰状態になって随分と辛い思いをしました。二度とそんなことにならない様に「大自然の力を舐めとったらあかん」と大反省し、今後に生かそうと思っておりましたが、残念ながら台風が来る度に仕事の予定を全て変更できる程余裕のあるスケジュールを組んでいる訳ではなく、今回も台風が接近することは重々分かった上で台湾出張に来ています。ただ、関空に着陸出来なくなるタイミングだけ避ければ大丈夫なはずで、台風の進み具合のニュースを確認しつつ、フライトの変更をしてみました。今回は多分、何事もなく帰神できると思います。(笑)

 

エスノグラフィーの真似事。

今日はあまり多くの予定もなく、珍しく少しゆっくりと過ごす時間を持ちました。いつも台湾に来た時はずっと人と会いっぱなしで、仕事だけ片付けてさっさと帰国するのが常なのでせっかく海外に来ているのにフィールドワークをする時間も持てずにいます。今回は少し街中を歩き、台湾で暮らす現地の人々の暮らしを見て、その中に入ってみて何かしらの知見を得られればと思い、UXデザインで学んだエスノグラフィー的な体験を意識してみました。普段、日本に暮らし、日本でビジネスをしているのに海外に住む人々の暮らしを知ったり、学んだりしてもしょうがないと思いがちですが、大ヒットした書籍「模倣の経済学」にも書かれてあった様に新しいビジネスのヒント=イノベーションは遠くからの模倣によるものが多いと言う考え方は近年になって主流になって来ている様に思いますし、もしその通りだとしたら、遠く離れた国のことを知ることも、ビジネスを前進、加速させる必要条件になるのではないかと思います。

 

 

遠いところからの模倣

遠いところ、とは随分抽象的な言い方ですし、一般的には単純に距離が離れていると言うことではなく異業種、異業態、異分野の関連性が薄そうなところからビジネスのヒントを得ると言う解釈が正しいと思いますが、もっとシンプルに考えると今までにない発想を生み出すヒントや気づきを得るには異文化からの模倣こそが最も適している様に思います。世界は広く、全く違う価値観、文化で圧倒的な数の人がそれぞれの国や地域で暮らしていますが、インターネットによる革命は世界をカップリングさせ、人や物の移動はさておき、情報は国内にいるのと変わらないぐらいの速さで一瞬にして伝達される様になりました。世界は決して全く関係のない異国ではなくなったと言うことであり、それは私たちの様な神戸の片田舎で地域密着のビジネスを行なっている者にとっても同じことだと思うのです。

 

 

アジア的朝の風景

そんなんこんなで、これまではあまり行ったことがありませんでしたが、今朝は雙連の朝市に出かけて台北の人たちに混じって朝粥を食べに出向いてみました。朝市は日本にもありますし、私にとっては珍しくもなんともないものですが、国が変わると様子が変わるもので、朝から声を張り上げるエネルギッシュな魚の叩き売りの?おっさんが魚を買わない人に怒っている光景や、魚と同じ様に並んでサンダルが売られていたり、その横でブラジャーが陳列されていたり、誰が買うのか?と不思議に思える程山盛りの衣料品等、雑多な感じがアジアの力強さと共に、いいか悪いかは別として洗練されていない、成熟されていない部分がまだ台湾に多く残っているのだと感じました。しかし、昼から台北市の中心部で目にして感じたのは全く反対の印象で、それは町中を埋め尽くす若者を中心とした多くの人のパレードでした。デモとは少し違うな、と感じたのは若者たちが殆どのその人々の塊はどの人も表情が明るく、お祭り気分に見えたからかも知れません。調べてみるとこんな記事が見つかりました。

 

蔡総統もエール 台北でアジア最大規模のLGBTパレード/台湾

(台北 29日 中央社)台北市内で29日、性的少数者(LGBT)らによるパレードが行われ、小雨の降る中、参加者らが差別の撤廃や権利の向上、同性婚への支持などを訴えた。

パレードは2003年から毎年10月の最終土曜日に開催。当初は500人程度のイベントだったが、現在ではアジア最大規模となっている。主催者発表によると、昨年の参加者数は約7万8000人で過去最高を記録。今年は8万人以上に上るとみている。今年のテーマは「嘘のやさしさを打ち破る」。パレードを主催する台湾同志遊行聯盟は、台湾には「同性愛に反対しない。自分の子供がそうでなければ」といった、隠れた形での差別が存在すると指摘している。

民進党の蔡英文総統は29日午後、フェイスブック上で、「全ての愛は平等」などとコメントし、昨年に続いて同性婚に対する支持を表明。24日には同党の立法委員(国会議員)が同性婚の合法化につながる法案を提出していた。また、性転換手術を受けて女性となったインターネット起業家の唐鳳氏が1日、入閣を果たしている。このほか、台北市政府では今回、初めてLGBTの象徴である「レインボーフラッグ」が掲げられ、注目を浴びた。28日には桃園市政府庁舎が虹色にライトアップされている。

出典:エキサイトニュース

 

二極化ではなく、混在

Googleなどの世界を席巻するグローバル企業で働く優秀な人にも多くいるとされていることから企業も積極的に受け入れたり認めたりする流れが世界中で起こっている性的少数者(LGBT)への差別や偏見を無くそう、と言う流れが台湾でも非常に盛り上がって来ている様で、アジアでは最先端と言って良い盛り上がりとのこと。この部分については日本よりも随分先進的な国になっているし、カミングアウトした女性(となった人)が閣僚になるなど、この問題に対する意識レベルは日本人よりもずっと高いと言うことです。発展途中のエネルギーと成熟した社会が二極化ではなく、混在、若しくは両立しているのだと感じた次第で日本が人口減による閉塞感に苛まされている事を鑑みるとこのバランスが羨ましく感じました。

 

象を説明するのに象という言葉は使えない。

最新の台湾事情に興味を持ち、中に入り込んで様々な体験をしてみる、そんなことが一体何の役に立つのか、という疑問は正直、自分でも拭きれませんが、今回の台湾での出張中に見たり聞いたり感じたりしたことを振り返って考えた時、大小様々な驚きと共に新たな経験を積めたことは間違いないと思っていて、それは整理してパターンを見つけるなり概念化するなりしてログを書き残しておくことで、何に使えるかはわかりませんが、自分自身の持つ引き出しが増えることは間違い無いと思います。人と分かり合えることは全てのビジネスに通じており、そこに介在するのはコミュニケーションです。そのコミュニケーションで非常に重要なスキルに比喩を使えるか、という命題があると思っており、象を知らない人に象を説明するときには象以外のもので象を説明出来なければなりません。引き出しが多ければスムースにたとえ話を繰り広げて上手に象の理解を得られるのでは無いかと思うのです。これがいわゆる知見が広いということで、それはできるだけ遠くのことを出来るだけ細部に渡って知ることを意識しなければならないのでは無いかと思うのです。
今後さらに「台湾ではね、」と言う例え話、よく使うと思うので楽しみにしておいてください。(笑)

 

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