脱 Amazonキャンペーン!について。

平成三十年一月八日 成人の日 晴れ

正月明けの3連休の最終日。

とはいえ、私には一向に関係なく、昨日の日曜日も午前中いつものランニングに汗を流し、ランチの後、地元の田村書店に行って、気になっていた本をしこたま買って帰った後は事務所でデスクワーク、今日は朝から大阪に向かい、アベノハルカスで開催される関西リフォーム会の雄、コニージャパン社の協力業者会総会にて基調講演の依頼を受けて向かっています。例によって施工店の経営者さんと職人さんに向けて現場で未来を切り開こうぜと熱く語ってきます!(笑)

脱Amazonキャンペーン!の反響

さて、昨日、書店に行ってしこたま本を購入、在庫で置いていなかった書籍についてはしこたまお取り寄せをお願いしてきました。(笑)その際、「facebookで脱Amazonキャンペーンを(本気で)やってます!」と投稿というか宣言してみたところ思いがけず多くの方に反響を頂いて、あっという間に100個もイイねがついていつになくコメントも次々とつけて頂きました、投稿頂いた皆様、ありがとうございました!(笑)

非効率極まりないキャンペーンの理由

で、本のことって皆さん興味あるんや!って改めて感じた訳で、その流れで脱Amazonキャンペーンの説明っていうか、なんであんなに便利なシステムを捨てて、わざわざ書店に買いに行き、しかも大概目当ての本は見当たらず、スゴスゴ帰ってくるもしくは、購入予定ではない本を買ってしまうという非効率極まりない、しかも金銭的にも時間的にもメリットは無いような事をするようになったのかを熱く語ってみたいと思います。もし、以下に記す私の至って個人的なな理由に共感頂ければ一緒に脱Amazonキャンペーンに取り組んで頂ければ幸甚です。(笑)

革命後の世界への恐怖

一番大きな理由は、2017年に起こった革命があまりにも衝撃的だったことがあります。もちろん、革命とは情報革命であり、AIやIotに代表される技術革新です。Googleを筆頭に、今まで有料サービスだったものが一瞬にして無価値化して、あらゆるサービスが無料になるのは歓迎してきましたが、それによって得た圧倒的な集客力でインターネット上のポータルに人を集めることができる企業があらゆる利益構造の根幹を握ってしまっていることが恐ろしくなったのです。本屋だけではなく、百貨店も、飲食店も、散髪屋も、建築会社も収益の一部をインターネットのポータル企業に上納しなければ商売が成り立たなくなってきているのは、如何なものかと思うのです。その上納金分を消費者が喜んで負担するなんてデフレが定着した日本では考えにくい訳で、結局地域ビジネスの事業者が負担、総じて儲からないビジネスモデルになってしまいます。

遠い世界との出会い。

二番目は私見に過ぎますし、長い間私も封印しておりましたが、本は書店で購入した方がいいと思うんです。Amazonのサイトでも、「この本を購入した人はこんな本も買っています」とアップセル的に次々に本を紹介してはくれますが、そんな本に手を出しても人生を変えるようなパラダイムシフトは起こらないと思うのです。書店に行き、書棚をぶらぶらとみて歩き、「あ、なんか聞いたことがあるぞ」と手にとってパラパラめくってみる、または全く知らんかったけど、こんな本が流行っているんや、と本屋大賞を受賞した本を立ち読みしてみる。そこにはこれまでの趣味趣向の延長線上に無い全く新しい世界との出会いが待っています。そんな機会を持たないなんてもったい無さ過ぎます。

人生を変えた成功体験あり!

三番目は私の過去の成功体験が二番目のドジョウがいるよと囁くから。(笑)
以前のこのブログにも書きましたが、私の人生を大きく変えた出来事を3つにまとめると、その内の一つは一冊の本との出会いです。このブログでも頻繁に登場しますし、私のセミナーや講演では必ずその名言が飛び出すスティーブン・R・コヴィー博士の著書「7つの習慣」は駆け出しの経営者だった私が藁にもすがるようなような気持ちで、何か経営の軸になるような、拠り所になりそうな便利な本は無いか、と書店に行き、「成功には法則があった!」という帯を目にして購入したのがきっかけで、その後来日したコヴィー博士のセミナーに参加したりして原理原則に則った経営、戦略を考える礎となりました。その時の人生を変えるような「これや!」というインスピレーションはネットの検索では感じることはないと思うのです

地域活性化、循環型社会を目指したい!

四番目はやっぱり、地元のお店に盛り上がってもらいたいから。私たちのような地元密着の工務店は地域に住まう人がお客さんになります。そして家を建てる、リノベーションやリフォームするといった大きなお金がかかる人生の一大事業を決心するには将来への不安を払拭しなければ出来ないと思うのです。ネットを介した消費が全てになるかも知れないという漠然とした不安はあらゆる業種に当てはまると思いますが、世界最大の書店と今既にガチンコで戦っている書店は特に深刻だと思います。微力に過ぎますが、それでも地元住民の一人として、地元の店が盛り上がるように応援するのは当たり前だと思いますしそうするべきではないでしょうか。そしてその思考は回りまわって自分たちの商売にも同じことが言えると思うから。

ノスタルジック過ぎる個人的想い。

最後は、これは特別、スペシャルに個人的な理由ですが、私が書店の息子として生まれ、育てられた事です。小学生の頃からずっと、親父の経営する元町高架下の小さくて埃っぽい本屋に行き、店の手伝いをしてお小遣いをもらっていたし、物心つくまで、ついてからもとにかく父親には膨大な量の本をもらって読む機会を与え続けてもらっていました。正直、ろくに学校に通っていないダメ学生の不良少年だった私が、今こうして曲がりなりにも真っ当に暮らせているのも本屋の息子として生まれたからだと言っても過言ではありません。なので、今でも無類の本好きではありますが、21歳の頃、父親に「書店の跡を継がへんか?」と訊かれて、即答で断りました。周りの同世代の人で本を熱心に読む人など居なかったのがその理由で「衰退産業にも程がある、絶対に潰れるに決まってる」と無下に断ったのでした。結局、それから数年して父親の経営していた書店は倒産してしまったのですが、蔦屋書店の大型店舗とは言わずとも、隆祥館書店や、ブックランドフレンズのような小さな地域に密着して人気を博し、立派に営業を続けておられる書店を見ると胸の奥がキュッと痛くなるような感覚になります。ひょっとしたら、私にも出来ていたかも、チャレンジするどころか、考えることもなく即座に書店を継ぐことを蹴った自分の選択は、完全に間違っていたんや、と後悔の念にかられます。そんな想いもあり、地元の本屋さんには生き残ってもらいたいと思うのです。

ご意見を聞かせて頂ければ幸いです!

と、ここまで熱く語ってみましたが、とはいえ少し前まで私も、目先の時間がかからない、便利、簡単、しかも中古品が一円で売っている!と喜んでAmazonで本を買っていました。というよりヘビーユーザーに近かったかも知れません。また、書店に行くとあれこれと目が映り、何冊も手にとってはチラ見して時間がかかってしょうがない、禁断の場所やと意識して足を遠ざけていたくらいです。なので、このブログを読んで頂いた方に「アホちゃうか、暇人か」と言われても、「今の時代の流れに逆らって、時代遅れ人間が、」とバカにされても全く気にしませんし、Amazonで買い続ける選択をされる方についてもとやかくいうつもりは全くありません。ただ、時代は大きな変化を迎えており、これまで通りのインターネット、ポータルを持った者勝ちの流れで、皆が幸せに暮らせる社会になるとはどーしても私は思えないだけです。それぞれの判断とは思いますが、宜しければご意見を頂ければ幸いです。オッサンの戯論を最後までお読み頂きありがとうございました。

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