平成30年7月17日 海の日 晴
海の日。
海の日の今日は梅雨明けの三連休の最終日。街中ではイベントや行楽に楽しみに行かれる方も多く見受けられて、本格的な夏の到来を感じる暑い一日となりました。また、先の大雨の被災地には多くの人がボランティアスタッフとして復旧作業に精を出されているようで、私の知り合いも数人、トラックで岡山へ入られている様子です。度重なる大きな災害に対して全国各地からそれぞれの形で助けあう文化が日本には根付いてきたのだと感じ、自ら汗をかいて被災地へ貢献する人達に頭が下がる想いと共に、殺人的な暑さに体調を崩されたりしないようにと祈りました。
休みは(大体)学びの日。
私といえば朝からお休みを頂いて、、滋賀県の湖西にある和邇まで月に一度のお稽古へと行ってきました。先月の水無月から茶の湯の世界では夏となり、炉から風炉の夏点前へとお道具が変わり、それに従って勝手も変わり、(情けない話ですが、)お稽古に通い出して何年経っても少しの間は戸惑ってしまいます。今日は茶筅飾りなるお免状が無ければ教えて頂けない通常よりも少し上のお稽古で、戸惑いに拍車がかかり、あまり満足できる内容ではありませんでしたが、先生には根気よく、丁寧にお教授頂き、(甚く反省しながらも)それなりに勉強させて頂きました、よく復習して身に付けるようにしたいと思います。
大したことないけど無駄じゃない。
実のところ、私は8年間も茶の湯のお稽古に通い続けておりますが、未だに「茶道を習っている」と、大きな声で言えるほど上達していないのが正直なところでして、以前から、「月に一度程度のお稽古ではなかなか上達しない」と先生に言われておりますが、その危惧通りの結果になってしまっております。自分自身のあまりの不出来に自己嫌悪に陥る事も少なくありませんが、それでも長年通い続けているとそれなりに身に付く事もありまして、滋賀の先生宅まで通い続けていてよかったなと思う事も少なからずあったりもします。日頃の所作や気遣いに茶の湯の心が反映されているかどうかはさておき、考え方や概念は理解できてきていると思うことがあるのです。
戒めとしての3つの学び
そんな、いつになったら(絶対に一人前と言える程は言えないにしても)自分が亭主となり、客人をおもてなしするお茶会を催すことが出来るようになるか見当もつかないですが、一つの目標に掲げて長い道のりを歩んでいる茶の湯のお稽古ですが、今日のお稽古で改めて身に沁みた学びがいくつかあったので、自分自身への備忘録というか、戒めとしてここに書き残しておきたいと思います。まず一つ目は、お手前の準備に棚の設を直していた時のこと。茶室の中の基本的な所作である足運びが全くなっていないとご指摘を頂きました。亭主役、客役の何れにしても茶室の中では畳一枚を6歩で歩く足の運びが基本となっており、お手前のお稽古の際には気をつけるようにしておりますが、裏の仕事である準備で茶室に入る際も、やっぱりそれは意識すべきとのことでした。形ではなく心を学ぶ気持ちがあれば、準備の時から大股で歩くような不躾な行いをすることは無いはずで、「習慣になっていない」とのお言葉に、赤面した次第です。
残心。
二つ目は、お棗を袱紗で清める所作について、動きに流れがないとのお叱り。決められた手順で決められた場所を袱紗で拭けばいいのではなく、客人を心からおもてなす心を持ち、一つずつの所作に心を込めれば自然とそれは美しくなるもの。私のそれは決められた天順を踏んでいるだけで、ぎこちなく、美しくないと厳しくご指摘を頂きました。そう言えば、書道の大山真理先生にも一つずつの文字は別でも、筆の運びは連続しているもので、半紙にすみを落とさなくても空中で筆先が繋がってこそ一連の書になると繰り返し教わっており、日本古来の言葉でいうところの「残心」というのでしょうか、茶の湯も書道も根本は同じ心構えが必要なのだと、その部分を学びに通っているのだと改めて気付かされた次第です。平素から、心掛けるように意識したいと思います。
基準を持つ。
三つ目は、炉から風炉に変わって(逆もまた然り)毎年設えが変わるのに慣れるまで時間がかかるふがいない私の姿について。炉でも風炉でもどちらでも良いので自分なりの基準をもつ事に留意すれば、後の片方はスタンダードからの派生のアレンジとなる訳で、どちらも曖昧に覚えるからどっちつかずになり、結果的に風炉のお点前に慣れた頃には(逆もまた然り)設えが大きく変わり、また戸惑うのを繰り返すのだとご指摘いただきました。確かにその通りだと痛く納得するとともに、この夏の期間で冬のお点前を基準にして風炉点前との違いを明確に意識する事を誓いました。遅々として一向に進まない私の茶の湯の道ではありますが、先生に丁寧なご指導を賜っているのに対して少しでもお返し出来る様に精進したいと思います。道は厳しく険しいですが、、
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