平成31年4月20日快晴
建築実務の日。
今日は俳人、松尾芭蕉も愛した琵琶湖のほとり、滋賀県石山からスタート。飲食チェーン店を事業とされているクライアントの新規出店の物件の現地調査に伺って、打ち合わせとスケルトンのテナントの採寸や周辺調査など建築実務からスタート。昼からは事務所に戻って新築、もしくはフルリノベーションで冬は暖かく、夏は涼しい高性能住宅の建設を計画されているお客様と、ライフプランナー田中さんを交えて資金計画の打ち合わせ。夕方からはRC造の一戸建て住宅のフルリノベーションの打ち合わせに同行するなど、朝から晩まで工務店のオヤジらしい建築実務どっぷりの1日となりました。10連休のゴールデンウィークを前にずいぶん忙しくなりそうですが、私は連休などお構い無しのいつもの平常営業、今日も性能やデザイン、工期やご予算など様々なご要望をお聞きしましたので、全てお答えできるご提案をしたいと思います。皆様引き続きよろしくお願いいたします。(^ ^)
何をするかといつするか。
工事のお問い合わせをいただいたお客様からのご要望は様々ですが、最近とみに気を配っているのは工事期間です。10月の消費税増税のタイミングに間に合わせるのもありますが、私たちすみれでは自社社員大工による担当現場制をとっており、大工のスケジュールで着工時期、完工時期が決まってしまいます。今年は春先から随分とたくさんのお問い合わせをいただいており、担当によっては秋口まで工事が詰まっており、小さな工事はさておき、新築やフルリノベーションなどの大きな物件は、事前に工務スタッフに予定を組んでもらわなければなりません。できる限りお客様のご要望にお応えしたいとは思っておりますが、社員大工の数が限られている以上、融通をきかすにも限界があり、工事内容も大事ですが、工期の段取りを早めにするように特に留意しています。
モノづくりの本質。
建築業界全体を見渡すと、すみれのように社員大工が施工できる範囲しか工事を請け負わないと言う会社はごくごく稀で、ほとんどの会社は外注の大工さんに工事を依頼して、工程を組み工事を進めます。我々のような自社施工の会社でも、着工予定の段取りに苦心しているのに、職人の高齢化と減少が急激に進む今、職人の確保は大丈夫なのか?と人ごとながら少し心配してしまいます。当たり前に過ぎますが、我々建設業は工事が終わらなければ売り上げはありません。いくらたくさん受注を重ねたとしても、職人がおらず着工できなければ一切売り上げは立ちません。また、工期を急ぐあまり、だれかれ構わず職人をかき集めれば品質の担保は難しく、クレームの種を撒き散らしながら工事を進めることにもなりかねません。建築業にかかわらず、モノづくりの本質は作り手の育成にあり。圧倒的な職人不足が進む中、そろそろ自社が必要とする工事分は自社で施工できる体制を整えなければ生き残れない時代になってきていると思います。
職人の内製化を支援してます!
私が主催する一般社団法人職人起業塾では、社員職人育成とこれから職人の内製化に挑戦したいと思われる会社の支援を積極的に行っています。関西での研修では、期を重ねる毎に社員職人さんの参加が増えており、施工管理者を中心とした現場マネジメント改革を起点に社員職人の採用、育成に歩を進められる会社が少なくありません。昨日の大阪職人起業塾の懇親会では、(私を含め)半分以上がマーケティング理論を学ぶ大工と言う、世にも稀な飲み会になりました。(笑) そんな中、淡路の大工、岡部さんから「高橋塾長はこの先一体何がしたいんですか?」と言う本質的な質問が(ビールの勢いに乗って)繰り出されました。私の答えは明確で、端的に言うとミッションに掲げている「職員の社会的地位の向上」であり、この問題解決が、工務店が生き残っていくために必要な職人不足を解消し、工務店業界に革新を起こすと確信しています。
職人はマーケティングを学ぶ真の目的。
私が酔った勢いで熱く語ったのは、「その第一歩として、君たちがまず豊かな暮らしを送ってくれんといかん。最低でも地方公務員になるのと同じ位の生涯所得を手にできるようになってくれ、そうなれば多くの若者がこぞって職人になりたいと我々の会社の門を叩くようになるやろ」と、10年20年先の体力が衰えてきたときの職人の働き方について正面から向き合い、年老いてから今よりも多くの所得を得られるように今から準備するべきで、「そのために俺が今職人起業塾で稼ぎ方を君たちに教えている。」と研修を行っている目的を改めて念押ししておきました。
武器も無しに戦場に行くんじゃねーよ。
そんな勢いのまま、一緒に飲んでた大工たちに、「職人起業塾に学びに来たおかげで未来がパッと明るくなったやろ、未来のぼんやりした不安が消えたんじゃないか?」と質してみたたところ、5年目大工の向所君はキラキラした目でハイ!と気持ちよく答えてくれました。(他の大工さん達も含めて)正直今までは、目の前の仕事をいかに美しく効率よく仕上げて、現場作業の生産性を上げるか、いかに早く先輩と同じように稼げるようになるかのみに意識を集中しており、本当は考えなければならない50代以降のキャリアパスについて目を伏せて、考えること自体から逃げていたといいます。人生全て計画通りに行くわけではなく、ケ・セラ・セラ、なるようになるとも言いますが、素っ裸で火の海に取り込めば火傷するのは当然で、本人だけなら良いですが家族や子供がいる以上そんな無責任なことでは困るのです。
未来から目を背けるのは終わり。
今は消費税増税の需要先食いもあり、建築業界は本来の市場以上に活性化していますが、来年以降、人口減の煽りで右肩下がりに景気が悪くなる事は自明の理です。そして、需要減少よりももっと加速度的に進むのが職人不足であり、仕事は無いわ、有っても職人が捕まらず着工できないわ、では事業の継続は難しくなるばかりです。職人の内製化、育成の必要性は建設業界の経営者は殆どの方が感じておられると思いますが、思い切って舵を切れないのは、社員化と育成にかかる莫大なコストです。その解消は職人自身に社員である事で顧客接点に出てきてもっと効果的に利益を上げる働き方に寄与して貰うことであり、それが、私達が職人育成にマーケティング理論を組み込んでいる理由です。そんなこんなで、確実に来る未来から目を背けるのをやめて、未来を担う建築現場人財の育成に取り組もうと思われる方は一度私と飲みに行きませんか?お誘いお待ちしています。(^ ^)
◆超久しぶりに地元神戸でセミナーします!
日時は4.23 場所は三ノ宮のオサレコワーキング「WAY OUT」です!
https://www.facebook.com/events/584553515377458/?ti=ia
◆絶賛募集中!ご興味がある方はお気軽にお声がけください!
建築実務者向け実践型現場マネジメント研修
□ 第14期生 【 東京会場 2019年6月24日~ 12月6日 】
□ 第15期生 【 大阪会場 2019年7月19日~ 1月16日 】
◆【元祖】職人起業塾は無料でご参加頂ける原理原則系マーケティングに特化した勉強会です。
次回の開催は5月30日(木)です。テーマはビジネスモデルキャンバスのフレームワークを使って「リフォーム工房おおばやし」のビジネスモデルを考案するホットシートのワークショップです。年間にのをスケジュールから変更になっており、場所も三木市での開催ですのでお間違いなく。
◆一般社団法人職人起業塾オフィシャルサイトリニューアルしました。
原理原則系マーケティングに取り組んで見たいとお考えの方は一度のぞいて見てください。 実践型現場マネジメント理論、動画なども公開しています。 その他、研修のお申し込み、問い合わせ、補助金の活用などの情報も集約しています。 https://www.shokunin-kigyoujyuku.com