建築設計のプロセスを変えるカスタマージャーニーマップ。

令和元年12月2日雨のち曇りのち晴れ

師走の立ち上がりは雨。

12月、師走の立ち上がりとなる月曜日は天の恵みの雨からスタート。新築の基礎工事や、雨漏り修繕の外部工事の施工予定にやきもきしながらも、あまり激しい雨が降ることなく、昼頃には日が差すなど、悪くない1週間のスタートを切ることができました。私と言えば、昨日に引き続き事業所に引きこもりデスクワークに励む1日となりましたが、設計チームとのミーティングや、以前施工させていただいた人気ラーメン店さんの移転工事の打ち合わせに同行したり、夕方からは同業の同じ歳の社長達との食事会に行ったりと、はかどったような箱じゃなかったような、微妙な雰囲気の忙しい1日となりました。

不毛で面白い時間。

非常に珍しいことですが、夕方から商圏の近い同い年同業経営者さん2人との食事会に誘われて、新たな挑戦をするN社長の意気込みを聞いたり、それをけなししたり、心配したり、今更止められへんし、がんばれー、と励ましたりのハートフルな時間を過ごしました。(笑) 実のところ、このお二人の経営者さんの事は私としては非常に尊敬し、リスペクトしておりますが、それとは別にバカバカしいと思う事は率直に申し上げるようにしていて、50歳を過ぎればそれぞれ自分の哲学を持つようになっているもので、真っ向からどこまでいっても相容れない不毛な議論を戦わせたりしています。それはそれで面白いというか、違う視点を学ばせていただく良い機会だと思って密かに感謝はしております。お二方、ありがとうございました。(笑)

建築の実業やってます。

そんな、仲良し同業者さんとの飲み会で、最近このブログが一般社団法人職人起業塾の研修事業の内容に特化しており、告知ばっかりしてるとダメ出しを食ったので、今日は少し毛色を変えて、建築実務の事について書いておきたいと思います。実際、全国で研修事業を展開していることもあり、出張も多いですし、講演やセミナーを依頼されることも少なからずありますが、私の話を聞いてくださる方は皆さん、私が語る理論は実際に神戸の片隅の小さな工務店で実証をし続けてきたことばかりであり、机上の空論を語るわけでは無いからだと言ってくださいます。ここ近年、権限委譲を進めてきて実務はできるだけスタッフに任せるようにしておりますが、根幹の部分では今もしっかりと建築業を主たる生業としている事業に向き合っています。

設計プロセス改革。

特に来年は設立から第20期目を迎えると言うことで、今までお世話になった方々に恩返しができるような新たな事業形態に転換すべく、リブランディングの取り組みを熱心に行っており、ご縁をいただいた方にもっと高い価値を提供できるような仕組み作りをあれこれ模索しています。その取り組みの中の一つが、建築の設計プロセスの改革で、これまでも女性プランナーが丁寧なヒアリングを心がけるようにしてきましたが、もう1歩踏み込んで、お客様である住まい手と、設計をする女性プランナーと、実際のものづくりを行う大工が計画段階から密接なコミニケーションをとってその相手が言語化できない要望や課題を汲み取ってものづくりに生かすプロセスを構築しようとしています。

コミニケーションは場作り。

一言でコミニケーションといってもそこは簡単ではなく、その制度には聴き手の個人差があったり、お客様との相性があったりするので、ばらつきが生まれがちです。また、計画の初期段階においては、住まい手と聞き手の信頼関係の構築がまだしっかりとでき上がっていないことが多く、ヒアリングに時間をかけているようでも、表面的な受け答えになってしまうことも少なからずあります。そんな問題点を解消すべく、ワークショップ形式で現状の暮らしに潜む課題や問題点をもっと自然な形で抽出できるようにカスタマージャーニーマップと言うフレームワークを使う試みを始めています。その人にインタビューをして聞くのではなく、普段の生活をつぶさに振り返ってもらうことでヒアリングでは出てこないインサイトを見つけようと言う試みです。

カスタマージャーニーマップ。

カスタマージャーニーマップと言うのは読んで字のごとく、顧客が行動する中でタッチポイントと呼ばれる物や場所を整理して、その時に起こる感情をグラフ化することで本人も認識していない潜在的な課題や問題点を抽出するフレームワークで、今はまだ建築設計の分野で使われている事はあまり無いようですが、他の分野の製品開発やサービスの考案などにはデザイン思考、UXデザインの普及とともに非常によく使われるようになっています。住宅の新築やリノベーションといった暮らしをコンバージョンする機会に、なかなかイメージが使えないその後の暮らしを今の生活の潜在的な課題を浮き彫りすることによってもっとイメージしやすくできるのではないかと思っています。

CJMワークショップで見えたこと。

昨日、実際にマンションリノベーションの相談をいただいているお客様にご来社いただき、たたき台として作ってみたファーストプランの打ち合わせをブラッシュアップする過程で、一緒にカスタマージャーニーマップのワークショップを行ってみました。その中で見えてきたのは、ご主人は御日の夕方子供たちをお風呂に入れる前の準備の時間に煩わしさを感じており、奥様は家事をしているときに子供たちの様子が見えないことに不便を感じている。と言う以前のヒアリングでは聞き出せていなかったそこはかとない不満でした。間取りの話をするのではなく、暮らしを聞かせてもらうことで次のプラン修正に生かすことができそうです。

セオリーにとらわれない発想を!

建築は様式美であると言われるように、建築の計画には基本的なセオリーが大体決まっていて、つい固定観念に縛られてプランニングをしてしまいがちです。また日本の建築基準法は世界で最も厳しいと言われており、多くの制限の中で計画を作らなければなりません。そんな中でも住宅は非常にプライベートな空間であり環境で、それぞれの人や家族独特の趣味嗜好に合ったものにするべきだと思っています。これまでの建築設計のプロセスをもう少し深く踏み込む時間を持つことで、今までになかった提案が盛り込めるようになれば、もっと新しい住居を手に入れた喜びを感じていただけるのではないかとと思っています。まだまだ試行錯誤のど真ん中ではありますが、価値のある丁寧なものづくりを目指してスタッフともども精進していきたいと思っています。(^ ^)

 


現場戦力化 職人キャリアプラン構築ワークショップ  インナーブランディング#2

実際の帳票や運用のファイル等を共有しながら、現場実務者に特化した人事制度の構築の足掛かりを掴んで頂けるワークショップです。職人育成に取り組まれている、もしくは今後、職人の採用、育成に注力したいと思われている経営者の方は是非ご参加下さい。

日時:12月16日(月)15時〜18時 終了後懇親会あり
参加費用:3000円 懇親会は別途5000円
場所:WAY OUT
定員:10名
https://www.facebook.com/events/473115289984977/


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