建築の力。スティーブン・ホールと建築倉庫

令和元年12月20日晴れ

年末年始の事務所改装

今日は事務所で年末年始に行う改装工事の打ち合わせを延々と行い、夕方からは大阪庄内のクリニックの改装工事をご紹介いただいて打ち合わせ。夜は工事を終えた後支援の焼肉屋さんのレセプションにご招待いただいてスタッフ一緒にとお邪魔したりと年末らしい慌ただしい1日になりました。来年からのリブランディングに伴い社名を変更するのに合わせて、スタッフの働き方、組織改革も同時進行で行う事になっており、もっとコミュニケーションが取りやすい働きやすい事務所への改装を決めましたが、スタッフそれぞれのニーズを汲み取りながら、意図を建築デザインで現実化するのはなかなか大変で、イメージはWe  work!と近しいのに、レイアウトは全然違う意見になったりと苦心しています。。いい着地が見つかればいいのですが、、

建築で課題解決。

事務所の改装を決めた背景には建物の使い方、デザインで解決できる課題があると私が信じているのが根底にあります。15年前に現在の社屋が竣工した際には、その当時では非常に珍しいスタッフが座るデスクを固定しないフリーアクセスを採用しておりましたが、スタッフの人数が増えてきたり、事業部を分けたりする中で、チーム制を導入し大きなテーブルを真っ二つに切って、チームごとのアイランドを作ったりとマイナーチェンジを繰り返してきました。現在は大工と女性設計士がペアを組むバディー制となり、もっと自由にコミュニケーションを取りながら仕事をできる環境にすべく、再度、フリーアクセスの形態に戻そうとしています。もう一つは「おしゃれな事務所で働きたい」との女性陣の声を聴いて、イマドキのインテリアデザインを取り入れて、わー素敵!と言ってもらうのが非常に重要なタスクです。(^ ^)

建築の力。

建築に課題を解決する力があると言うのは私が勝手に妄想しているだけでは無く、実際に街中の何処にでも事例として存在しており、建築家、デザイナーの仕事を見る度にその様々なアプローチや思考に感心させられたり、勉強させられたりします。昨日、東京出張のついでに以前から一度訪問したかった寺田倉庫が運営する建築倉庫ミュージアムでその力をまざまざと体感して、大いに刺激を受けてきた事もあり、今日の社内mtgではいつに無く自分の意見を強く述べて見ました。あまり好評では無かった様ですが、誰もが喜んでくれる、いい着地を見出せればいいと願っています。

建築の作り方。

昨日訪れた建築倉庫ミュージアムではスティーブン・ホールの建築展が催されており、毎朝必ずデッサンを描いてイメージを沸き立たせ、理論と概念と意図を融和させる事で新たにクリエイティブな、斬新な建築デザインを生み出し続けて来られた足跡を見て、建築が持つ力を改めて感じさせられました。特に、幾何学模様を組み合わせで内と外を融合させて概念化、デッサンやプロトタイプの模型で建築としての意味と意義を深く探究していく手法というか、アプローチには感心といよりも驚きました。一見、私達が携わる住宅や店舗のデザインとはかけ離れている様に思いましたが、常識に囚われない事と、建築はいかにあるべきか?という概念を持ち続ける重要性は共通点としてある様に感じた次第です。

寺田倉庫のイノベーション。

建築倉庫ミュージアムのチケットを購入すると、予約制で寺田倉庫内に収納されている建築模型を無料で閲覧させて貰えます。これがなかなかの見応えで私の様な建築実務者にしてみれば、有名建築家やデザイナーの作品を立体で見れる稀有な機会でして、たっぷり30分間、倉庫内に展示とも収納とも見分けがつかない棚の間を歩き回りました。それよりももっと凄いと唸ったのは、多分汚かったであろう古い倉庫を内外装共きれいにリニューアルして、まるでギャラリーのような空間にしつつ、倉庫の機能はそのままに圧倒的な付加価値を生み出していることです。イノベーション、リブランディングのベンチマーク企業の中に実際に入ってそのサービスを体感できたことは私にとっては大きな喜びで、テンションを最高に上げました。

三方よしモデル。

寺田倉庫のイノベーション事例はつとに有名ですが、中でも私は建築模型を預かるビジネスモデルが特に秀逸だと思っており、出来る事なら自社でもこの様な事業を形態を変えて行いたいと思っています。簡単に説明すると、1ユニット500円、初期費用ゼロの敷居の低さで壊れやすくデリケートな建築模型を預かって、管理するサービスで、預けている間にその作品を展示したりWebサイトで閲覧する事が出来る仕組みを作り建築倉庫のブランディングと集客のツールとして活用しつつ、更にこれから建築を考えている人や学生を建築デザイナーに繫げる営業支援や採用支援、要は建築家のブランディングの手伝いまでを同時に行なっているのです。昨日も平日の昼間にもかかわらず、学生らしき若者が多く詰めかけていてとても賑わっていました。まさに三方よしのビジネスモデルで、ただ単に大量の貨物を預かるだけだった倉庫業が生み出したイノベーションの凄さにただただ驚くばかりです。

建築の力

寺田倉庫のイノベーションは長年培い、既に持っていったリソースにIT、デジタルの力を掛け合わせターゲットユーザを変えてビジネスモデルを再構築したをした素晴らしい事例ですが、そこには建物、建築と言う大きな要素が含まれており、その価値を見直し、利活用した事が大きな要因であり、また、前提条件では無かったかと思うのです。建築の持つ力を再認識して、その価値を再生する事によって大きなアドバンテージを得る事が出来ると考えれば、リブランディングやゲームチェンジが必要となるこれからの時代に我々建築業界の住人が活躍する場面は非常に多く、また重要な役割を担っていると言えると思います。建築の力を発揮出来る提案をする力を研鑚し蓄積しなければと思った次第です。


有限会社すみれ建築工房は「建築、暮らしだけじゃない、その先へ」をコンセプトに社名と業務内容を2020年1月19日から変更し「株式会社四方継」と変わります。

新会社「株式会社四方継」は「人、街、暮らし、文化を継ぎ「四方良し」を実現する」を理念に、
建築事業部「つむぎ建築舎」で「受け継がれる価値のある丁寧なものづくり。」
地域コミュニティー事業部「つない堂」では「人を繋ぎ、ご縁を紡ぎ、いい街を継ぐ」
二つの事業部で二つのビジョンの達成を目指します!


残席1名のみです!お急ぎください!
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実際の帳票や運用のファイル等を共有しながら、現場実務者に特化した人事制度の構築の足掛かりを掴んで頂けるワークショップです。職人育成に取り組まれている、もしくは今後、職人の採用、育成に注力したいと思われている経営者の方は是非ご参加下さい。

日時:1月28日(火)14時〜18時 終了後懇親会あり
参加費用:5000円 懇親会は別途5000円
場所:スペースアルファ三ノ宮
定員:10名
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