伊勢神宮のインナーブランディングと常若の二十年周期。

令和2年1月23日雨

伊勢神宮参拝。

三重県松阪に来ています。昨日は名古屋で開催された全国の先進的なリフォーム企業が一堂に集う一般社団法人ジャックグループの新年賀詞交換会に出席し、大いに刺激と学びをもらった後、夕方から近鉄電車に乗り込んで三重県松坂市に移動、このところすっかり毎年恒例になってきた伊勢神宮への参拝が目的です。今日は朝から雨模様で、傘をさしながらの参拝になってしまいました。鬱陶しいながらも、雨は天の恵みと前向きに捉え、日本中の氏神様の頂点である伊勢神宮で昨年までの20年間の感謝と今年1年の決意を述べてきました。今年も何から何まで段取りくださった上月さん、お世話になりました、ありがとうございます。

美し国。

去年の秋口に三重県を訪れ、熊野古道と熊野三山の参拝に来たこともあり、今年の伊勢参りは今までに比べて少し私の認識が違っていたように思います。当然、私自身の感じ方、受け取り方も変わるもので、今回は2000年の悠久の歴史を刻み、古代から連綿と続くその姿を今に伝えている伊勢神宮、日本の文化に対して尊敬の念を深めた、と言うよりも畏怖の念に近い思いを抱いたように思います。今年も去年と同じカリスマガイドさんがアテンドをしてくださいましたが、昨年聞いたのとはまた違う切り口や、新ネタを混ぜ込んで素晴らしいお話を聞かせていただきました。

常若

今回、特に考えさせられたのはガイドさんの「式年遷宮はなぜ20年毎に行うのか?」と言う問いかけです。その答えは、伝統文化の継承のためには20年ぐらいのスパンで行わなければ技術者が育たない説や、天皇の威厳を保てる状態を維持するには20年で建物を一新するのが望ましい説、飛鳥時代の法律に蔵の普請が二十年周期と定まれていた説など諸説あり、神宮庁も明確な理由を明示していないようです。ただ、結果論として常若(永遠の若さ)の状態を保つには20年という周期が一つの答えだったと言うことだと思います。

二十年。

昨日のJACKの賀詞交換会の基調講演で蜘手理事長が企業も20年で1周して本業に立ち返る、若しくは本業を変える位の新たな一歩を踏み出すべきとの説を示されておりました。20周年を機に社名変更までして事業ドメインの刷新に取り組んでいる私としては全くの同感で、周りを見渡してみると同世代の経営者で起業から20年前後の方が少なからずおられ、リブランディングに取り組まれている企業が多く見受けられます。若返りをしなければと危機感を覚える時間が感覚的に20年で芽生えるのかもと納得した次第です。その辺りの感覚はひょっとしたら式年遷宮が始まった持統天皇の時代から変わらないのかも知れません。

伊勢神宮における内製化。

もう一つ、今回の伊勢神宮参拝で考えさせられたのは、式年遷宮の際に使われる材木の供給の話です。以前、木曽の国有林の見学に訪れた際に、神になる木として、伊勢神宮のお社に使われる檜が次回、その次の式年遷宮の分まで決められて育てられているのを見て随分驚いた記憶があります。それが、本日ガイドさんに聞かせてもらったのは、150年前から毎年、内宮に檜を植林して内製材の比率を毎年高めており、ゆくゆくは木曽の山から材木を調達するのではなく、伊勢神宮内で育てたヒノキで式年遷宮を執り行う計画になっているとのことです。

内製化とブランディング。

伊勢神宮内でヒノキの植林を始めたのは大正時代のことらしく、たかだか150年程度では柱に使う大口径の材はまだ育ってはおりませんし、育つにはまだまだ時間がかかります。しかし、100年後には伊勢神宮で使われるすべての材木を内製できる予定との事でした。伝統文化を守り、持続させていくには、中心的な部分については他者からの供給に頼るのではなく、自社内ですべて賄える地力が必要で、それは近視眼的な観点ではなく、大局観を持って取り組まねば為し得ないと痛感するとともに、それができるには圧倒的なブランドとして認知される必要があり、やはり自力をつける内製化(インナーブランディング)と認知を広げ、ファンを増やす(アウターブランディング)戦略はワンセットなのだと改めて感じさせられた次第です。この度の伊勢神宮参拝も非常に深い学びを頂けました。感謝します。


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