家づくりに欠かせない逆算思考とリアルな情報収集。

令和2年4月16日晴れ

出張自粛。

今日は朝から朝一番のフライトで鹿児島に飛んで建築実務者向けのワークショップを開催する予定でしたが、さすがに緊急事態宣言が出されて、特定地区になっている兵庫県から講師を招いてワークショップを開くなんて事は無理ですよねと、早々に自粛を申し出て、延期を決めており今日はぽっかりと1日予定が空くことになりました。かといって、別段暇なわけでもなく、社内に居ると次々に仕事があるもので、久しぶりに新築工事のプレカット図のチェックや、施工図面の見直しをしたりと建築屋らしい実務に向き合う1日となりました。

コロナ対策をしながらの打ち合わせ。

夕方、打ち合わせテーブルの机いっぱいに意匠図、構造図、プレカット図を広げてそれらを見比べながら、念入りにチェック業務に勤しんでいると、新規のお客様から電話がかかってきて「今から話を伺いに行ってもいいですか?」との問い合わせがありました。こんな時ですけどよかったらどうぞ来てくださいと伝えたところ、ほどなく来社され、「新築住宅を考えており、話を聞かせて欲しい」との事でした。当然、手指の消毒やマスクの着用、窓を開け放して風通しを良くしたりと細心の注意を払ってあれこれとお話をさせていただきました。

アピールではなく提言。

いつも私が建築の相談を受けた際にお話しするのは、自社の強みではなく、住宅性能の重要さでもなく、デザインやイメージの話でもありません。相談に来られた方がたびたび私の地味な話に残念な顔をされるのですが、やっぱり1番重要なのはデザインでも性能でも私たちに工事をご依頼いただくことでもなく、新しい住まいを手に入れた後の快適で楽しい暮らしであるべきだと思うのです。私たちが住まうこの地域に幸せな生活を営んでくれる家族が増えることこそ最も重要なことだと思って非常に地味な面白くもない話をさせてもらっています。

他人任せにしない人生設計。

家づくりは、私たちにとっては毎日の仕事でありますが、お客様にとっては一生のうちに何度も繰り返すことがないような大きな買い物だと認識しているからこそ、まず初めに考えなければならない事は絶対的な安心を実感できる長期にわたる資金計画、もしくはライフプランの組み立てだと思っていて、それもファイナンシャルプランナーやライフプランのスペシャリストにお願いして作ってもらう計画ではなく、自分たちでリアルに考えてこれなら大丈夫だと住宅にかける毎月の費用のアッパーを決めてその範囲内で住宅の取得をするべきだと思うのです。

逆算思考が結果を導く。

昨日のブログに、最近私が熱心に学んでいる論語を始めとする孔子の教えの肝は逆算の論理からあぶり出した原理原則論である。と書きましたが、2000年を超えて今でも世界中に大きな影響力を持つ儒学の思想は家づくりのプロセスにもまるまるそのまま当てはまると思っていて、これから家づくりに取り掛かられる住まい手には、未来の自分たちのあるべき姿をリアルにイメージしてもらい、そこから逆算してどのような予算でどのような家を建てるかを考えてもらうことが最も重要だと思っていますし、ご来社いただいた方には皆さんにお伝えしています。

後の事は関係ねー。

何十年もかかって支払う借金をして、自分の命まで担保に入れてまで手に入れる住宅を、自分たちで考えて作り上げると言うよりも、流れに任して購入してしまう人が世の中にはあまりにも多くて、住宅販売会社や不動産業者に勧められるがまま契約書にサインして、結局住宅ローンを返済できずに手放してしまう人が無金利と言われる低金利の今のご時世でも後をたちません。それは買い手側が大きな買い物をすると言う自覚が足りないのはもちろんですが、住宅業界が、売りっぱなしで後の事は関係ないと目先の売り上げにとらわれている販売会社が業界の中心に居座ってしまっているからだと思っています。

優遇金利のカラクリ。

今日ご来社いただいた方にもそんな話をしましたが、そもそも今の無金利といっても過言でない激安の金利は優遇金利が適用されているだけで、金利自体が安くなっているわけでは無いことすらご存じがない、というか説明を受けない人がほとんどなのが実情です。優遇金利とは一定の条件に当てはまった銀行にしたらお金を貸したくなるような良い属性の人に金利のサービスをすると言う制度で、例えば子供の入学資金や誰かが病気にかかったりして家計が厳しくなったときに住宅ローンを滞納するとあっという間にその優遇は外れてしまいます。

情報収集は相手のポジションを見極めるべき。

いまだに10年前と大して変わらない位、一定数の割合で住宅ローンを返せなくなり、任意売却する等でせっかく手に入れた住宅を手放してしまう人たちは全く資金計画を立てていなかったわけではなく、支払いを滞納すると一気に金利が上がり何百万円、場合によっては何千万円も金利が跳ね上がってしまうその制度を知らないまま、住宅ローンを滞納し結局急激に高くなる月々の支払いができなくなっているのです。このような金融業界や住宅業界では当たり前の理屈でさえ、住宅を購入する本人には説明されることなく流れに乗ってポンポンとハンコをつかしてしまうのがこの業界です。私たちは地域に根を張る事業者であるからこそ、こんな馬鹿馬鹿しい事をなんとかこの地域からなくしたいと思い地味であまり面白くない建築の相談を承っています。本当に住まい手の立場に立った情報を聞いてみたいと思われる方はお気軽にご連絡いただければと思います。派手さに欠けるし、あまり面白くないですが、リアルで外ではなかなか聞けない情報提供を心がけてます。


株式会社四方継(つむぎ建築舎、つない堂)のHPリニューアルしました!

株式会社四方継 – 建築、暮らしだけじゃない、その先に –

つむぎ建築舎

つない堂

株式会社四方継

株式会社四方継


【つむぎ建築舎 アシスタント大募集!】

新会社への事業移行に伴い、業務の精度を高めるべく建築設計業務のアシスタントを2名募集しております。業務内容はjwCAD、Walk in homeを使っての建築設計補助、データ入力作業、プレゼンテーションの作成などです。ご質問、問い合わせはこちら
#神戸市求人 #工務店 #設計士 #インテリアコーディネーター #人材募集

【勤務地】  神戸市西区池上3丁目6ー7 つむぎ建築舎オフィス
【勤務時間】 出勤日数と共に自由。あなたが決めてください。自宅等でのテレワークも可。
【給与・待遇】時給1000円〜1500円、経験スキル等勘案の上優遇します。
【応募資格】 1級、2級建築士もしくはインテリアコーディネーターの資格要。
【その他】  社員登用制度あり、木の香りに包まれたオフィスです。

こちらからどうぞ→https://www.facebook.com/job_opening/181417909849899/?source=post_homepage_stream&__xts__[0]=68.ARD6cyeIcMZSQ6TGu83xmwesSQ6zHEfPzU4_k0NITGWtURKkYkoQjbhTzJOn8bBaPT1UvCIrMcfTxQG6ZIwCka4rGVq8Iss_DWv5zSPZQrQMLl-qYUSFFoeIX1yaP3_jCbgfUPaPg7G2D5Mu2DIERyY7pjpTdnfx5m8ngnoeswfCZ7ECM5L0_Oq_T3yVvsghBrOIiM2atdrbv8LmZQmnZSM3OPztiDM6i1Coz7Ugf1isWre3Uc0amQBKpUbxXCHD7OfKJkglww-cog3zXVMzz785Hg0UKjwFPvNlFkMfHvAZKxNzO8Q09NcrSKOR7r8EpVJWd-3AuB3547QazIQWD1JXgExxCR5ErTc8mmoXIBbmvuFc&__tn__=HH-R

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください