僕と平和の使者との3000日戦争。

8月16日 土砂降り。

雨雲
雨雲
すみれの社屋の3階には大きなテラスがあります。
8年半前、新築するときにイベント(主にBBQになってしまった、笑)等に利用してコミュニケーションを取れるスペースが欲しいと要望を出して設計してもらいました。
いつでもイベント事ができる様にと、雨の対策もバッチリで、テラス全体に大きな屋根がかかっています。
し、しかし、、
世の中はすべからず表裏一体、良い事は同じだけの良くない事を連れて来がち。
竣工当時からその屋根を支える梁は恰好の雨宿りの場所としてたくさんの鳩達が集まってきました。
テラスの屋根で憩う鳩の親子
テラスの屋根で憩う鳩の親子
鳩が集まる事自体、別に良いのですが、問題は糞。
鳩達が集まるのを黙認しているとあっと言う間にテラスのデッキは糞だらけになっていまいます。
これじゃ、たまらん。と思い、社屋が竣工してからの8年間、鳩が住み着かない様にあれこれと手を打って闘い続けて来ました。
鳩が嫌がるらしい、と言う噂を聞いて、CDをぶら下げてキラキラさせてみたり、
不吉や、といわれながらからすの模型?をぶら下げて来たり、、
それでもダメな時はホースで放水して嫌がらせをしてみたり、、
靴を投げつけて威嚇してみたり、、
とにかく、私と鳩たちは8年間に渡って長く厳しい戦いを続けてきました。
し、しかし、、
いろんな対策をし、その場では一旦解決を見る様になったと思いきや、実のところ彼らはひつこく、何をしても根本的な解決には至らず、忘れた頃にこっそりと帰って来ては、クルックー、とやり出します。
私としても、この不毛な戦いに嫌気がさして来たのが正直なところで、今日の様な土砂降りの雨の日などは、しゃーないな〜、と停戦協定を提案し、雨宿りを黙認する様になって来ておりました。
楽しそうな鳩の親子
楽しそうな鳩の親子
そんなある日、ふと気付くと夫婦の鳩があろうことか屋根の奥まった所に『家づくり』をしているのを発見しました。
おいおいおいおい、勝手になにしとんねん!
と突っ込んでみましたが、既に完成目前まで工事は進んでいる様子。
人様の家づくりのお手伝いをしている立場の私としては、そのしあわせそうな巣を破壊するという選択は非常に厳しいものでして、、
どうしたものか、と悩んでいるうちにあっというまに彼らの愛の巣は完成。(涙)
おまけに、あっという間にピーピーと言う声が聞こえ始め、なんと2羽のひなが孵ってしまいました。
それからというもの、親達はせっせとエサをとって来てはひなに与えはじめ、そしてその姿は、非常に微笑ましく、宿敵として闘い続けて来た私でも、ついにこやかに見守ってあげたいと思ってしまうほど。。。
で、結局、この度、私は8年半の長きに渡る戦いに敗れ、これから彼らが落とす糞の掃除を毎日やり続けるという条件を全面的にのむ事になったのです。。
ウッドデッキにて鳩の糞掃除
ウッドデッキにて鳩の糞掃除
愛の力は偉大。ということでしょう、、(苦笑)
そんなこんなでこのところ、毎日ウッドデッキを水洗いするという習慣が身に付いてしまったわけすが、毎日掃除してみると、これが意外に大した事無いものでして、、
今思うと、何故たったこれだけのことでムキになって彼らと不毛な戦いを続けて来たのだろうか?と必死になって彼らを追い払う事に時間を割いていた事がばからしく思えて来ました。
考えても見ると、毎日デッキ掃除をする習慣さえはじめから持っていれば、彼らとの諍いなどする事も無かったのです。
てか、愛犬チャックとは毎日散歩に行ってウンチを取ってきてるわけやし、、
昨日は終戦記念日。日本人が先の戦争に対する反省と二度と同じ誤ちを犯さない様に、不戦の誓いを新たにする日でした。
戦争が好きか?と聞かれて好きだと答える人はいないと思うし、私もモチロンその一人です。
なのに、ただ、一日に少しだけの掃除をするのが嫌なだけで鳩を攻撃し排除しようとしてしまう。
今更ながら自分の心の中に有る闇に気付き、愕然とする思いです。
スティービン・R・コビー博士は利益が相反する相手、意見が違う人に対して、闘い勝ち負けを決めるのではなく、お互いが勝つことができる『第三の案』を探し求めるべきだと言い残されました。
WIN-WINの考え方こそ、人の心を平安にするということでした。
奇しくも?鳩は平和の象徴。
末永く、彼らと共に仲良く暮らしていきたいと思います。(笑)

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