エイジングインプレイスとCSRとオレたちの進む道。

  2月26日 晴れ

   

 

今日は朝から名古屋へ。

全国の若手?(もう若手でもないか、)リフォーム事業者、建築事業者が集う勉強会、一般社団法人JACKの新春賀詞交換会に出席です。
最近は分科会の勉強会に私ではなくスタッフに参加してもらっていた事もあり、全国のメンバーさんとはめっきり顔を合わす事が少なくなってしまい、不肖、私めがプチ講演をさせて頂いた昨年夏の全国大会以来お会いしていない方がてんこ盛り。久しぶりにお会いしてメンバーの皆さんの近況を伺ったり、新しいメンバーさんにご挨拶したりと楽しくも非常に学びのある時間となりました。

  

 

2020年に向けて時代を読む

基調講演の一本目はリフォーム産業新聞社、加覧社長の今の時代を俯瞰したお話。
日本国民のエンゲル係数が上がっている。要するに生活に余裕が無い所帯が増加している、というグラフを皮切りに、現状の業界を分析していただきました。設備機器交換、メンテナンスのリフォーム(リプレイスメント)が伸びて大型リフォームが減っている傾向にある。昨年は大型リフォームの住友林業がメンテナンス中心のセキスイにトップの座を譲った。その流れを受けてか、ネット事業者が大きく売上げを伸ばしている。

リプレイスメントへの流れはインターネットの普及と相俟って流通事業者の変容を誘発し、エンドユーザー向けの販売に乗り出すきっかけとなり、フランチャイズ展開する事業者が続出、等々業界の向っている流れがとても良く分かりました。
さすがにリフォーム業界の情報収集で日本のトップを誇る業界紙の社長の言葉は現状分析にリアリティーがあると共に、これからの業界の動向を占う上で非常に参考になりました。

    

 

目指すはエイジングインプレイス対応のビジネスモデル。

その中で、特に印象に残ったのは、エイジングインプレイス(=住み慣れた土地で元気に最期まで暮らす)という考え方。地域密着の私たちの様な事業者はその土地に住まう方々のライフスタイル、ライフプランをしっかりと理解して、ムリの無い費用の範囲で出来る限り暮らしやすい、心地いい暮らしを提供出来なければならないということです。
これまでも故水口健二先生にご教授頂いたライフスタイルマーケティングを常に意識して来たつもりでしたが、今一度その必要性、重要性と共に時代の要請を感じる非常に良い気付きを頂けた素晴らしい講演でした。

 

2016年を見通して。

基調講演の第二弾はJACKグループの代表理事の蜘手社長による『2016年を見通して。』
消費税増税前夜、駆け込みと反動、中国から始まったリスクと世界同時株安の影響は、とこちらも今年そして来年以降の大きな、そして厳しい業界の変化に対する見方を非常に分かりやすく、鋭い視点でフォーカスされておられました。
蜘手社長の講演の中で学生相手に講演をして気付いた事として、CSR(企業の社会的責任)についての言及がありました。少し前に『モチベーション3.0』という書籍が話題になりましたが、今の若者の意識は、成功、右肩上がり、少々ムリをしてでも利益を叩き出す!、良い服が着たい、良い車に乗りたいといった私たちが若かりし頃必死で欲していた価値観とは大きく変わり、社会との関わりの中で自分に何が出来るのか?とか、世のため、人の為になっているのか?という価値観が優先される様になって来ているとの事。確かにアルバイトの募集に学生が集まらないが、地域のイベントやボランティア活動といった社会的なアクションには大勢の学生が集まるようです。

   
    

 

若者の世のため、人のため志向

損得だけではない、自分の行動にもっと社会的な価値のある意味を持たせたい。と考える若者が増えているのは(アルバイトの人手不足に悩んでいる)私も日頃から実感しているところです。
これからの日本を担っていく人材にそのような若者が増えていく事は非常に喜ばしい事だと思いますし、この傾向が事業の業績に繋がれば言う事無し。となりますが、私達が必死になって働いて、結果を出してきたモチベーションとは明らかに違う訳で、その事に違和感、いや危機感を覚えられる経営者も少なくないような話しをよく耳にします。

 

会社の方向性とモチベーション3.0

しかし、そもそも事業の目的は理念の体現であり、昨今、メディアを騒がしているなんとかフーズの様にその理念が社会的価値と相反している様な事業者は自ずとマーケットから退場を迫られることになると思っています。そのように考えると経営者がしっかりとCSRを考え、理念との擦り合わせを行い、実際の業務がその理念と方向性を一致した時には、イマドキの若者の価値観に合致して、モチベーション3.0が発動するのではないでしょうか。
要するに、、私たちオッサンが若かりし頃のイケイケドンドンな価値観を捨て、真摯に誠実に社会との関わりに向き合いながら事業に取り組む事こそ、これからの時代、価値観に沿った経営となるのではないかと思います。

   

足元の検証と未来の展望と自分達の歩むべき道。

今日の基調講演を行なわれた加覧社長、蜘手理事長共、今後の時代の流れについては大まか共通の視点を持たれていた様に感じました。お二人の話しを聞いて見ると、時代は確実に大きな変化を遂げようとしているようです。だからといって、私たちはあたふたと時代に対応して、こに迎合することばかりではなく、自分達に合ったちょうどいいビジネスモデルをしっかりと地道に構築していく必要性を感じた次第です。

そんな意味から考えると、エイジングインプレイス、CSRと言ったテーマは地域循環型のビジネスモデルを標榜する私たちにとって非常に重要な視点です。
もともと入っていた予定をこじ開けて参加した無理やり日帰りの弾丸出張ではありましたが、非常に良い学びを頂く事が出来ました。やっぱり、外に出て行かなければいかん、と、出掛け、刺激を受ける事の重要さを改めて確認した次第です。

蜘手理事長を始めJACKのメンバーの皆様、本日はありがとうございました!

今年はもう少し精力的に全国に学びを深めに参りたいと思っておりますので、一年間、宜しくお願い致します。

心謝。

  

そうそう、蜘手代表理事が講演の中で協賛会社の宣伝をされたのですが、その中で「特筆すべきは!」と私の著書を紹介して下さいました。(^ ^)

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