TEDxKyoto 2016 〜一期一会〜

10月17日 雨のち晴れ

朝方はまーまーの本降りでしたが、出勤前の愛犬チャックの散歩に出る時間にはすっかり雨は上がり、澄んだ空気の爽やかな一週間のはじまりとなりました。
今日は久しぶりに事務所に缶詰め、溜まり切った仕事をサクサクと、、と言いたいところですがどうもイメージ通りに進まず、ずいぶんと残業になりそうです。。

 

 

TEDxKyoto 2016

昨日の日曜日は楽しみにしていたTEDxKyoto 2016に参加して、大人な時間を過ごしました。
昨年の神戸開催に参加してから4回目、世界を良くするアイデアをプレゼンテーションするこのイベントは単なる観客や聴衆ではなく、参加して能動的に考える、そして感じたことをシェアするコミュニティーイベントであり、繰り返し参加する中でその空気になじむことが出来始め、ここにきて漸くその楽しみ方が分かって来た気がします。

 

テーマは座右の銘

今回のテーマは一期一会、冒頭のMCでも茶の湯に由来する言葉で千利休が唱えた概念との説明がありましたが、私にとってはもう何年にも渡って考え続け、常に側に置いてその実践を意識し続けて来た座右の銘であり、なんて素晴らしいテーマなんだと喜ぶことしきりでした。

ちなみに、私が定義する(茶道の先生から教えられた)一期一会は一般的な一瞬の出逢いを一生の出逢いと思え、というのとは少しニュアンスが違います。今年2月に出版した書籍『職人起業塾』にそのことについて書いているので以下に引用しておきたいと思います。

コラム5 一期一会の心

(私見ですが)現在、あらゆるビジネスは既に第三次産業(分かりやすくいうとサービス業) の要素を含んでおり、もしくは含まざるを得なくなってきていると思うのです。一昔前までサービス業とは無縁と思われた建設業。しかし、工業製品(第二次)の販売と共に、地場で伐採された木材(第一次)を使う仕組みを必要としています。また、ソフト面では接客、設計はもとより(第三次)お客様のライフスタイルに合わせた 資金計画の提案ができなければ市場から必要とされなくなってきています。

職人集団を標榜して創業した私達もここ数年来、社内の1番の課題は「コミュニケーショ ン」ということになっています。そんなことを思うと、あらゆるビジネスは第三次産業以上となるのではないかと思うのです。その根本として最も重要な概念とは、日本人特有の「おもてなしの心」だと思っていま す。 そして、月に一度だけでも「その心、形に触れて、己の日々を振り返る時間を持つ習 慣をつけるように」と私は茶の湯のお稽古に通い続けています。

茶の湯の世界ではそれらを簡潔にまとめて「一期一会の心」と表します。ちなみに、一般的に解釈されているのは、

「一期一会」の意味… 一生に一度だけの機会。生涯に一度限りであること。生涯に一回 しかないと考えて、そのことに専念する意。もと茶道の心得を表した語で、どの茶会でも一 生に一度のものと心得て、主客ともに誠意を尽くすべきことをいう。(出典:goo辞典)

私もお稽古に通い始める前はそんな風に思っていました。しかし、その一瞬を大切にするという概念を突き詰めて いくということは、とんでもないぐらい奥が深いことだっ たのです。

何度か通う内に、アタマをハンマーで殴られたような強い衝撃を受けて、文字通り目からうろこの体験を未だに毎月のように繰り返しております。
どういうことかといいますと、たとえばこちらの花の写真。

小さな茶花の一輪なのですが、一期一会のその席に座ると、その床の間にまるで野に咲いてあるがままの風情で生けられてあります。何の主張もせずにただ、一服の茶の湯を客人に気持ちよく召し上がっていただくための風景の一部となって。
しかし、その花がそこに生けてある背景に目をやると、実は花屋さんには置いてない和 花だったりします。ただその一服の茶の湯のために一年かけて自宅の庭の片隅で大事に育て られているのです。
その一瞬の刹那を大切にして全身全霊でおもてなしを全うするのは、何年もかかって季 節ごとの花が毎日生けられるように花を育てることができて初めてできるということなので す。それはもちろん花だけではなく、茶器、釜、軸、茶室、抹茶、そしておもてなしをする 人の一挙手一投足、足の運びから、茶筅を置く場所、その他のありとあらゆるものを磨き上 げ、全てを常に最高の状態に高めて客人をもてなせる状態を作れることを指すのです。

それを、まるで野にある花のように、自然な立ち居振る舞いで当たり前に提供できるこ とを、一期一会というのです。

引用:職人起業塾

茶の湯のアクティビティ
茶の湯のアクティビティ

 

まさに一期一会。

スピーカーのプレゼンテーションでも人との出逢い、人生に於ける真理は人との繋がりにあるという論調が多く、ご縁の大切さを今更ながら繰り返し考える機会になりました。
12名のスピーカー、パフォーマーはそれぞれ大変素晴らしく、示唆に富んでおりました。その中でも私が最も心を打たれたのは映画プロデューサーの益岡祐美子氏のプレゼンテーション。

ひょんなきっかけでこの道に入ったとのことですが、数々の苦難を乗り越え、想いを現実にして来られた経緯とその仕事の意義の大きさは本当に素晴らしく、『志は高く、仕事は楽しく、映像を通じて100年先まで残る現代の語り部になりたいと願っている』という締めの言葉には甚く感銘を受けました。

セッションが終わり、アフターパーティーが始まってすぐに益岡氏を見つけて、感動しました!と素直な感想を述べました。「出来る事なら、」と、私の企画で毎年開催している映画の自主上映会で益岡氏が2作目に制作された『平成職人の挑戦』というタイトルの映画を上映したい旨を伝えると、快く了承して下さいました。調子に乗って、出来れば益岡氏にもお越し頂いて講演会も一緒にしたいと不躾ながらお願いすると、それも前向きな返事を頂くことが出来ました。

『平成職人の挑戦』はこちら、http://shokunin.heisei.pro/index.html

まさに一期一会。また1つ、知らない世界と触れ合う機会を得たことに心から感謝すると共に、このような場に常に身を置く習慣を持っていてこその出逢いなのだと言う事も改めて痛感した次第です。

ご縁に心から感謝します。

心謝。

 

おまけ、

巷で話題のVR、UXDの研修で一緒だった村上さんがブース出展されておりました。建築業界への実用化の提案も頂けたのは非常に嬉しいことでした。少し落ち着いたら取り組んでみようと思います。村上さん、その際は宜しくお願いします。

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