風見鶏からのメッセージが無駄に長い件 #爆弾寒波襲来 #水道管凍結注意喚起

令和3年1月8日曇り時々晴れたまに雪

爆弾低気圧寒波襲来

昨日、顧問先の年始の会議に出席するために京都に行ったら夕方ぐらいから気温が氷点下に下がり、京都はなんて寒いんだ!と思いましたが、今朝の神戸も負けず劣らず、日中でも気温は1度〜2度にしか上がらないこの冬一番の厳しい寒さになりました。早朝に工務スタッフとの1to1ミーティングを終えて、いつも河川敷にアイドル犬チャックとお散歩に行くと、川に沿って吹き上げてくる風が身体に突き刺さり、手袋を外すのさえ躊躇うくらい。爆弾低気圧と共にやって来た寒波、ハンパないです。こんな日は暖かな事務所でホットコーヒーとこぶ茶を啜りながらデスクワークに勤しむに限る、と思いつつも、結局昼から新築物件の土地探しのお手伝いや、ビルの改修工事のセカンドオピニオン、夕方からは空き家対策プロジェクトの会合と、結局、神戸市内を走り回りました。

地域コミュニティー事業のミッション

今日、出会う人が合言葉のように皆さん口を揃えて言われたのは、「ヤバいくらいの寒さですねー」でした。冬なので寒いのは当たり前ですが、めったに氷点下に気温が下がることのない、瀬戸内に面した温暖な気候の神戸では、日中でも1度や2度までしか上がらないと、まるで違う世界に来たような錯覚を覚えるくらいに寒さが身にしみます。(私が特に寒さに弱いからかもしれませんが、)この調子だと今日の深夜から、明日の夜明けにかけてかなり気温が下がって水道管の破裂や給湯器の故障が相次ぐかもなー、なんて思っていたら、弊社が手掛けている地域コミュニティーサービス、つない堂からのLINE連絡が入りました。会員さんに向けて、水道管破裂に備えましょう!との注意喚起で、株式会社四方継が掲げる理念、「四方良しの世界を作る」の一つ、「地域を良くする」ってこんな活動やし、こういうのがホント大事だよなーと、手前味噌ながら嬉しくなりました。以下に本文を転載します。

こんにちは!つない堂【tunai*do】です

昨夜からの爆弾低気圧により20年ぶりの寒波(snow)がやってきています。
須磨区の当家でも今朝はベランダのホースが凍結していました。
明日はもっと寒くなる予報も出ていますので対策を行われることをおすすめいたします。
屋外でむきだしになっている水道管や風当りが強い建物の北側にある水道管は特に注意が必要です。給湯器の配管は忘れがちなので念のためチェックをしてみてくださいね。
神戸市では対策方法、凍ってしまった場合の対処方法などをHPで公開しています。またyoutubeでは神戸市水道局が「風見鶏からのメッセージ~あなたの水道管凍らせないで~」という曲に乗せてとても分かりやすく紹介されていますのでおすすめです!どちらも画像クリックでご覧いただけますので早めの対策をしてくださいね。それでもご自身で対処できない状態になってしまった場合には「つむぎ建築舎」までご一報ください!

神戸市水道局の凍結予防ソング

こんな感じで、凍結予防についての具体的な方法は書いておらず、神戸市水道局のYouTubeに丸投げ(笑)。ま、神戸市での凍結対策といえば水道を少し開けてお風呂にでもチョロチョロと水を溜めておくのと、給湯器の水抜きを行なっておくくらいなので大まか皆さんご存知だと思うし、予防をしようと思うきっかけを提供するだけでも良いかとは思いますが。ただ、神戸市水道局がアコースティックギターの弾き語りに乗せて水道凍結の注意喚起ソングを作成していたのには少なからず驚いて、つない堂からのLINEで一緒に送られて動画を見てみました。題して「風見鶏からのメッセージ ~あなたの水道管凍らせないで~」です。こちら、

人は心(感情)で動く。

動画を見てみると、意外に本格的にシンガーソングされていて、しかも再生時間7分とまーまーの長さでした。そして、水道管の凍結予防の具体的な方法は最後の2分くらいで、本来の目的だけなら2分だけの動画でええやんか!と思わずツッコンでしまいました(笑)。しかし、今は風の時代。効率よりも効果性を重視する時代であり、無駄に見えることにこそ価値がある、理論的なことよりも感情や感性を重要視する方が結果的に良い結果に結びつくと言われています。人は理屈を知っても動かない。氷点下4度に気温が下がると水道管は凍結すると知り、天気予報を見てその気温になると知らされてもなかなか給湯器の水を抜こうとはしませんが、大切な水が使える環境を守ろうと切々と歌い上げるこの唄が面白いと思ったら心に残り、(このブログのように)話題に上らせることがあるわけで、寒波に備えようとする行動に結びつくかも知れません。まだ見たことが無い方は是非一度見てみて下さい。とにかく寒い週末になりそうです、ご安全に!


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受け継がれる価値ある丁寧なモノづくり つむぎ建築舎

謹賀新年 〜令和三年年始のご挨拶〜

令和3年1月1日晴れのち曇り

謹賀新年

平成から令和に元号が改められて2回目の新年を迎えました。新年あけましておめでとうございます。2007年の開始から14年を超えて昨年も日・祝以外の毎日更新を続けて参りました拙ブログ、本年も相変わらずの更新を続けて参ります、何卒お付き合いのほどよろしくお願いいたします。私は昨年も、一昨年も年末年始にかけて現場で工事をしており、元日も朝から作業服を着込んで職人として働いておりました。ゆっくりとした正月を過ごすのは3年ぶりな上に普段から完全オフで家にいることもなど全く無いこともあり、たまにはいいものだと思いながらも、なんとなく物足らないような気持ちもあったりと、元日の今日は落ち着くような落ち着かないような1日を過ごしました。つかの間の平和を満喫、と言ったところでしょうか。

一年前の元旦を振り返る

令和になってはじめての新年を迎えた昨年のブログを振り返ってみると、世界が大きく変わることに適応すべく昨年スタートさせたリブランディング、社名変更を伴う事業ドメインの革新を体現する事業所の改装工事を正月休み返上で行いながら、新たなチャレンジへの意気込みを熱く語っておりました。それから1年、その当時、具体的に新型コロナによるパンデミックが世界を襲うとは夢にも思っておりませんでしたが、結果的には想定していた通り、今までの価値観が全く通用しない、パラダイムシフトを経験することになり、先手を打って単なる建築請負業ではなく、地域に根ざすローカル企業として本質的な価値創造、価値提供を行う会社への取り組みをスタートさせていたのは本当に良かったと思うというか、ツイていたと思いますし、手応えも感じています。

Re Strat!

建築請負業の工務店から地域コミュニティー事業への転換を標榜したリブランディングですが、20年間続けてきていた事業ドメインを大きく転換させるのには1年間と言う時間はあまりに短く、社内でも理解と協力を得るのには時間が必要でした。結果、昨年1年間でできたのはせいぜい準備程度で、今年になって本格的なスタートラインに立てたというのが実感です。それでも、今年ではなく去年から取り組みをスタートさせた意味は大きく、コロナによって激変した世界に対処するのではなく、前もって予防的に準備ができていたことで今年以降の我々が進んでいく道筋が明確にあり、昨年策定した中長期の事業計画を粛々と進めていく状態にあるのは大きなアドバンテージだと前向きに捉えています。

ロジックと直感。

昨年、新型コロナの爆発的な蔓延によって世界中に巻き起こったパラダイムシフトに先駆けて一昨年から準備を進め、昨年の1月にスタートさせた我々のリブランディングと事業ドメインの変革はもちろん偶然ではありません。社運を賭けたブランディングに踏み切った最も大きな要因は、4年前から熱心に学び続けたUXデザインの学校で、日本だけではなく世界のビジネスシーンが劇的に変化している全体的な流れを知ったことです。もう一つは、理論だけではなく、直感的にこれからはこれまでの延長線上ではないと言うのを深く感じて、強い危機感と焦燥が芽生えたからに他なりません。言うなれば、半分はデーター分析とロジック、半分は直感です。同じ情報を得ても社名や生業を変えた人はそんなに多くはなく、思い切るには理論だけではなく勘を信じる勢いが必要でした。

風の時代に

令和3年はこれまで250年間にわたって続いてきた地の時代から風の時代に移ったといわれています。昨年世界中で沸き起こったパラダイムシフトもその前兆であり、今年からいよいよそれが本格化すると。風の時代の定義は諸説ありますが、私なりの解釈で乱暴かつ超簡単に言ってしまうと縛られていたものが解き放たれる時代であり、もっと言い換えるとあらゆるものが自由になる時代だと思っています。そして自由とは人間の根源的な欲求であるとともに、手に入れるのが困難な非常に難しい概念で、思い通り気ままに生きられる反面、拠り所を失い不安定な状態になる事を示唆しています。自由に生きるとは強くあらねばならず、その強さを身につけることができるか否かでこれからの時代を謳歌できるか、失意の中で過ごすのかが分かれると思うのです。

四方良しの世界を実現する。

今年、引き続き私たちが目指すのは昨年から取り組んできた生業の変更で単に顧客の要望を形にしたモノを作る建築請負業ではなく、その先の求められている若しくはまだ顧客が気づいていないさらに本質的なコトを提案、提供しオンラインとオフラインをシームレスに繋げて地域に安全で安心できる環境を整えるコミュニティーを構築することです。目に見えるものから見えないものへ価値観の転換が進むと言われる風の時代に合った新しい地域工務店のビジネスモデルの構築を標榜しています。私個人としての取り組みとしては自由を手にする強さとは何かをスタッフと共に感じ取り、ロジックと感性の両面から私自身を含めて個々の人間力を高めるサポートをすることだと思っています。固定概念に縛られることなく、柔軟に新しい時代に立ち向かい、目的に対して素直に向き合うことで本質的な価値を創造し、存在意義を認めてもらえる事業所へと発展する足がかりの一年にしたいと思います。どうぞ本年もつむぎ建築舎、つない堂をよろしくお願いいたします。


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屋久島の杉を使う理由。#ひょうご木づかい王国学校

令和2年12月22日晴れ

木づかいの勉強会。

今週いっぱいは北極圏から広がってきた最強寒波の影響でずいぶんと寒い日が続くとの天気予報でしたが、今日の神戸は気温は日中でも10度にも達しませんでしたが、それでも暖かな日差しが差すいい天気で、幾重にも着込んだ上着を脱いで、セーター1枚で過ごせる位の小春日和になりました。そんな今日は、午前中から設計と大工のスタッフを引き連れて、ひょうご木づかい王国学校の大工を内製化している工務店メンバーと一緒に株式会社宮下さんの新築された物件の完成見学会にお邪魔して、兵庫県の地元の木材と、ひょうご木づかい王国学校で提携している屋久島から送られてきた屋久島地杉を使った内装インテリアや、造作家具の勉強をさせてもらいました。

地財地消を推進する団体活動。

ひょうご木づかい王国学校はもともと兵庫県林務課が作ったハーバーランドのモザイク内にあった地元産木材利用の啓蒙活動のための施設の名称で、創設から1年が過ぎ、林野庁の助成金が枯渇した段階で、運営を民間に移譲したいとの申し出を受け、私たち工務店と、関連するメーカーや材料屋さんに加入いただいて、資金を出し合って運営を続けています。これまで地元産木材を使ったワークショップや、イベントを主催したり、メンバーの事業者が行うイベントの告知を行いながら、木の家に暮らす良さをSNS上で配信したりして、興味を持たれたエンドユーザーさんに事務局の池川さんが第三者的な立場に立って、工務店をアテンドするなどのサービスも行っています。

山とつながる活動

今年は、当初の予定では啓蒙活動のイベントを活発に行う予定になっておりましたが、新型コロナの影響で残念ながら全くイベントを行いませんでした。その代わりにと取り組んだのが、オリジナル商品の開発と、その拡販のための研修会の充実です。先日ようやく完成にこぎつけたつむぎ建築舎のショールームに使った多可町ヒノキの産地である兵庫県の中部にある多可町の山に行って、樹齢100年でもあまり大きく育てるのに厳しい環境にある植林地を見たり、丁寧な低温乾燥庫での乾燥状況や、製材、完成品への加工まで1連の工程を見させてもらったり、11月には屋久島でも同じように生産者さんとつながって様々な話をお伺いしたりしました。

屋久島の杉を使った家。

そのような取り組みは、すべて我々がエンドユーザーの住まい手に地場産の材木を使う意味と意義を熱く伝えるための取り組みで、実際に建てる家でそれらの材料が使われて初めて実を結ぶことになります。今回、株式会社宮下さんで建てられた新築住宅には、屋久島から送ってこられた屋久島地杉の1枚板のカウンター材がテレビボードや洗面台などに使われており、また、壁にもヤクイタが貼られたりと、ひょうご木づかい王国学校で取り組んできたことが、住まい手への価値となって昇華した事例になっておりました。

自分だけよければ良い家づくり。

兵庫県の地元の木材を使う啓蒙団体と屋久島に何の関係があるのか?と疑問に思われる方もおられるかと思います。地産地消から外れているじゃないか、と。確かにそれもその通りで、我々はもっと兵庫県の杉やヒノキを熱心に使うべきと言う見方もありますが、大事な事は何のための地産地消か?と言うその問いにあると思っています。そもそも県産材を使いましょうと言うのは、自分だけがよかったら良いのではなく、地域の環境も考慮して家を建てませんかと言う提言です。実際、現在の住宅業界で使われている米松やホワイトウッドなどの木材はほとんどが外国から輸入される安い材料が中心で、コストだけのことを考えると、外材の方が安いのが現実です。しかし、日本の国土の70%を占めるといわれる山に植えられた杉やヒノキを使わなくなったせいで、山は荒れ果て、土砂崩れのリスクが高まったり、伐採されるべき樹齢に達した木が切られないことから花粉をまき散ら子ことになっています。住宅は地域に根ざすもの、その地域が荒廃していけばせっかく建てた家での暮らしも良いものにはなりえません。家は地域と共にあるのです。

屋久島の杉を使う理由。

自分だけ良ければ良いわけではない、との観点から考えれば、地産地消もあまり凝り固まると自分が住む地域さえよければ良いと言うことになってしまいます。離島の屋久島に植林された杉はそもそも党内で消費されるだけでは供給形になってしまいます。本州に供給することを想定して植林された山は堂内の将棋だけでは循環する事はありません。しかし、日本全体的に安い外国産木材に市場は占領されており、原木を流通させたところで会場での運搬費を考えると山に収益が還元される事は無いのが現実で、それを解消すべく考えられた仕組みが屋久島内でフローリングや羽目板に製品化して、付加価値をつけて販売することで林業家にも収益を歓迎し循環型ビジネスモデルとして成り立たせようと言う屋久島共同宣言の取り組みで、同じ志を持つ仲間として、私たちひょうご木づかい王国学校でもその共同宣言に調印してヤクイタの供給を受けることになりました。兵庫県産材を使うのと全く同じ価値観、世界観を持った取り組みなのです。

ちなみに、

株式会社四方継、紡ぎ建築者の事務所では、床一面に屋久杉由来のDNAが生きていると言われる屋久島の地杉で作ったフローリング「ヤクイタ」が貼っています。日本国内のすぎの分布の南限と言われる屋久島で育った杉は本州の杉に比べて、余分が多く、匂いも強く、防虫効果も耐水性も高いと言う試験結果が出ています。見た目も色や木目がやっぱり少し違い、目にする人にダイナミックでワイルドな印象を与えます。私自身、非常に気にいっていますし、多くの方に知ってもらい、使ってもらいたいと思います。そんな一般的には流通していない特集で貴重な材料を取り扱えれるようになったのは非常に嬉しいことですし、ひょうご木づかい王国学校の活動を続けてきて本当に良かったと思っています。興味がある方はいつでもご覧いただけますのでお気軽に遊びに来てください。(笑)


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https://sihoutugi.com

地域コミュニティーサービス事業「つない堂」チャンネル

 

 

いい街を継ぐとはいい人を継ぐこと。#丹波古民家再生プロジェクト

令和2年12月7日 晴れ

良い街を継ぐ活動

神戸は今日もいい天気、師走とは思えない暖かい日が続きます。昨日の日曜日は、久しぶりとなる丹波に出向き、空き家対策プロジェクトの流れでご依頼いただいた家屋の解体工事の現場確認と、足掛け2年取り組んでいる古民家再生プロジェクトのワークショップでした。この2つのプロジェクトの両方とも、私はコアメンバーとして運営側の立場にいるのですが、どちらも多くの人が興味を持って積極的に関わりを持ってくださいます。というか、両方とも良い街を次世代に継ぎたいと言う思いの部分が共通しており、人類が経験したことがないと言われる人口減少による様々な問題に対する危機感を持っておられる方が多いのかもしれません。

丹波竜の里

昨日、山南町の現場調査に行く道すがら、絶好のドライブ日和のいい天気と、丹波市の紅葉を見て、気分よく車を走らせていると、「丹波竜の里」なる看板が目に入り、つい立ち寄ってしまいました。そういえば、と思い出したのは子供の頃、丹波の山あいで恐竜の化石が見つかった、世紀の大発見だとと大騒ぎしていた頃があったこと。その恐竜は丹波竜と名付けられ、その丹波の里には化石から復元された立派な恐竜が復元されてありました。兵庫県の山間部は古代遺跡も多く発掘されており、悠久の歴史とロマンを掻き立てられるなかなか面白いところです。

空き家対策と古民家再生

空き家の解体現場の確認を終えて向かった古民家再生プロジェクトのほうは、年末も近くなってきたと言うことで大掃除と少しずつ進めている大広間の仕舞いの作業を行いました。今回は、近畿大学の建築学科に通う学生さんや、自ら空き家を購入してDIYを行っているセミプロのDIYerも参加してくれて、ワイワイと楽しく作業を進めることができました。2人とも先週、キックオフイベントを行った空き家対策プロジェクトチームの取り組みに興味を示して参加してくれた流れで、今日のワークショップにもお誘いしたのですが、古民家の再生に大いに興味を持たれていたようで非常に喜んでくれていたように思います。

サードビジネスと田舎暮らし

作業終えた夕方からは、イノシシの骨で出汁を取った鍋を囲んでの懇親会、初参加の方の自己紹介から始まり、様々な話題で大いに盛り上がりました。古民家再生プロジェクトのDIYイベントに参加される方は(特にコアメンバーは)非常に面白い方が多く、勉強になる話もたくさん聞くことができます。イベントには実際の現場でDIYの技術を学びたいと参加される方も多いですが、実際こられてみると多彩なメンバーとの交流の方に大きな価値を感じられるようです。昨日もわざわざ東京からサードビジネスの研究をされている清水さんが参加され、行き詰まり、閉塞感が漂い始めた資本主義の次に来るであろうと言われている自立循環型社会の価値観と、限界集落になりつつある地方の村落の活性化には深い親和性があり、新しい働き方、新しい生き方をここで学べることができると熱く語ってくださいました。大学生の女の子がとても興味深そうに聞いておられたのは非常に印象的でした。

地方都市に生きる

初めて参加してくれた近大1回生の建築女子を見ていて、大学で建築を学ぶ学生が地域や社会の課題を解決しようと取り組む面白い大人たちに混じって活動をされるのは凄いことだなぁと感心しながら一緒に作業をしたり、食事をしたりしておりました。彼女は私が参加する朝活BNIのメンバーの娘さんなのですが、決してお父さんに引っ張ってこられたわけではなく、自らの意思で積極的に参加されました。その理由を聞いてみると、彼女の出身地、兵庫県の北部に位置する出石町は、歴史的建造物が多く保護地域に指定されているらしく、住宅を建て替えることが禁止されている地域でその町並みの保全と老朽化して住みにくくなった住宅をどうするか、と言う難しい問題を解決したいと考えて建築を学ぶことを志したとの事でした。ほんとに地元が好きで、卒業後は地元に戻りたいと言う彼女の熱い言葉におっちゃんは密かに感動してしまいました。

いい街を継ぐ

私たちが今年から、事業内容を刷新し株式会社四方継と言う社名に変更したのは、私たちの事業の目的を明確にし、常にその目的に向かっていった活動を出来るようにしたいとの私の強い想いが反映されています。その根底には自分たちだけが良ければ良いのではなく、事業を通して少しでも地域に貢献したいとの想いがあります。その大きな目的の一つが、いい街を継ぐこと。元々建築屋なので、建物の保全やメンテナンス、町の景観に配慮した高い性能の住宅を提供することで、少しでも町並みを良くして安心できる街を子供達に残したいと思っておりますが、20名弱のメンバーで運営している小さな会社で出来ることはたかが知れています。しかし、事業と少し離れて、地域貢献に繋がる活動をする事で、今回参加してくれた学生さんの様に志を持って地域を良くしたいと思っている人に実践の場を提供できたりもします。いい街を継ぐとはいい人を継ぐことに他ならないと改めて感じた丹波の夜でした。ご参加頂きました皆様、ありがとうございました。


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