ローカル、スモール、パーソナルへの転換@KBN総会

6月10日 晴れのち雨

 

開聞岳

今朝は少し久しぶりとなる鹿児島市内のホテルからスタート。
昨日は霧島での職人起業塾@鹿児島を終えてから本日開催されるKBN(鹿児島ビルダーズネットワーク)の総会での講演に備えて鹿児島中央駅近くのホテルに移動、前田会長に鹿児島名物黒豚とんかつをご馳走になった後は週末ですごい賑わいを見せていた屋台村で一杯。鹿児島風情を堪能しました。今日は今日で午後からの講演までの間、前田社長におつきあい頂き社屋や工事中の現場の見学、南九州市の観光スポットをご案内頂き、(久しぶりに)仕事だけではない楽しい出張となりました。前田社長、本当にお世話になりました、ありがとうございました。
*以下の写真は楽しかった観光のスナップショット集です。(笑)

 

Kagoshima Builders Network

KBN総会の講演では、いつもと同じ話ではありますが、現場マネジメントとマーケティング、そして人材育成はワンセットであり、来たるべく超職人不足時代への備えをするべきではないか?という提言をさせていただきました。大先輩の工務店経営者を前にして、私ごときが偉そうに話すことでもないのかも知れませんが、今も半分は職人気分というか、職人目線での私の話に皆さま熱心に聴いてくださいましたし、現在鹿児島で開催している職人起業塾の終了後は再度講座を開いてもらいたいと言ったオファーまで頂きました。
鹿児島の方はいつも本当に温かく迎え入れてくださいます。私としても俄然やる気になり、来年開講の第九期は再度鹿児島にて開催したいとすっかりその気になっております。鹿児島の皆さま、引き続きよろしくお願い致します。

私の講演はいつも大体同じことを語らせて頂いておりますが、それでもまったく同じ話をするのは自分自身でも飽きますし、何度も繰り返し聴いて頂いている方もおられるので、少しずつは新しい切り口での見方やコンテンツを織りまぜる様にしています。今回はいつもの原理原則論と共に、「これからの時代はこれまでの延長線上には無い」と、時代の急激な変化とその時代の荒波を乗り越えるためのパラダイムについて多くの時間を割いてみました。結論は結局、同じなんですが。。(苦笑)

世界を制覇したのはポータル企業。

「この一年で世界は圧倒的に変わったでしょうか?」と質問すると、大体の方は「変わったけど、そんなに急激な変化ではないのでは?」という顔をされることが多く、そんなに実感があるわけではないと言った風情です。しかし、冷静に世の中の動きを見てみると私たちが若かりし頃では考えられない様なことが日常的に起こっていますし、まるで夢の中の世界の様な、ドラえもんの世界かと見紛う様な商品やサービスが次々とリリースされているのが今の現実だと思っています。世界を席巻して経済的支配といってもいいほどの成長を続けている企業、googleやamazonはあっという間に私たちの日常生活に溶け込み、必要不可欠なサービスとしてすっかり定着してしまいましたが、両社とも、まったくものづくりをしている訳ではなく、インターネット上にポータルを持っているだけです。またウーバーは自動車関連企業であるはずなのに一台の車も作らずして時価総額10億ドルを達成、トヨタを抜き去る勢いです。現在、ウーバーが熱心に研究開発を続けている自動運転システムが実用化されたら、タクシーの人件費コストがかからなくなり、現在の20%での運行が可能となるらしく、車両の中のモニター画面で広告を出して企業から広告料を稼げれば無料のタクシーが運行されるかも知れません。

無料タクシーの恐怖。

無料タクシーが街に溢れ出すとどうなるか、考えるまでもなく車を買う人はいなくなります。それは日本の製造業を引っ張ってきた自動車産業の終焉を意味しており、そこにまつわる下請け産業を含む雇用が大量に失われる事になります。そんなことにならない様にメーカーが自動運転用の車両の生産にシフトするという考え方もありますが、ヨーロッパで太陽光発電の電力買取制度が期限を迎え、発電余剰電力を車の動力に使う様になって一気に電気自動車が普及し始めたことを考えるとそう楽観視も出来ません。電気自動車は子供が夏休みの宿題で作れるくらい簡単な構造で、大企業でなくても開発、商品化が容易なのです。

民間車両をタクシーを利用するポータルサイトの日本版が公開された、アメリカの電気自動車のメーカーが日本に入ってきた、自動運転の実用試験が開始された、と個々のニュースはたわいもないものですが、ある日それらが繋がることで世界がガラリと変わってしまうことがありのです。そんな危機感をお伝えしながら私たちの進むべき道は一体どこか?を考えた時、世界制覇を進める超大企業と同じ土俵で戦うことなど目指せる訳もないし、目指したところで勝ち目などありません。

 

 

現場接点強化こそがマーケティング構築の根幹

グローバル、大資本、ポータルに対して私たちはローカル、スモールビジネス、パーソナルの真逆の方法論で限定したマーケット内で自立循環型のビジネスモデルを確立するしかないと思っています。だからこそ、顔の見える顧客との接点(=現場)を強化し、「ずっとあなたにお願いするね」と言われる生涯顧客を創造し続ける、そして地域を活性化する、周りの人と共に豊かな暮らしができる様なコミュニティーを形成するべきだと思うのです。結局、今日も着地点はいつもと同じ、建築業の現場接点強化こそがマーケティングの根幹という相変わらずの話ではありますが、背景を読み解くとその必要性がさらに浮き彫りになったのではないかと思っています。

グローバリゼーションからローカリゼーションへの移行は時代の大きな流れではなく、むしろ逆行であり、自分たちで意図的に行動を起こし、流れを作らなければ気づかない間に押し流されてしまいます。その一つが現場での顧客満足を確実に勝ち取ることだと信じて、職人起業塾の活動を通して職人、現場管理等の建築実務者の意識改革にこれからも精一杯取り組んでいく所存です。
そんなこんなで、鹿児島の工務店の皆さま、そして月曜日にオープンセミナーでお会いする福岡の皆さま、よろしくお願いいたします!

 

_________________________________________

■6月21日大阪ブルータスにてクラウドファンディング×インバウンドマーケティングのオープンセミナーに登壇します!

建築業界初となるクラウドファンディングを利用して受注施設運営の資金確保を成功を記念してクラウドファンディングの裏話、気をつけるべきところ、具体的な活用方法をインバウンドマーケティングの理論と合わせて話します。SNS、クラウドファンディングを活用して事業の成長を考えている事業者は必見!!
お申し込みはこちら→クラウドファンディングとインバウンドマーケティング」

起業塾.

福岡にて職人起業塾オープンセミナ満員御礼!

おかげさまで定員に達して締め切りました。
「現場のマネジメント意識が業界を変える!」
現場実務者の戦力化で利益を生み、工務店の未来を切り開く~ 

9月からの【第7期】福岡での職人起業塾初開講を前に経営者、経営幹部向けに総論を紐解くセミナーを開催します。また、現場実務者戦力化のための研修費全額を賄う補助金活用の申請資格等の実務も合わせてご説明します。
企業は人なり、理念の実践こそが未来を切り開くとお考えの経営者様は是非ご参加ください。

平成29年6月12日(月) 14時~17時
LIXIL福岡ショールーム 1階会議室
参加費3000円 定員36名、先着順
https://www.facebook.com/events/1092887280813358/

■職人起業塾【全15回 厚生労働大臣認定コース】

東京開催締め切りました。9月からの福岡開催の受講受付開始しています!
第7期生【九州地区:福岡会場  9月1日~2月22日 申込〆期6月30日まで】
問い合わせ:https://www.shokunin-kigyoujyuku.com/お問い合わせ
fbページ:https://www.facebook.com/shokuninkigyoujyuku/
ホームページ:https://www.shokunin-kigyoujyuku.com

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください