職人が理念とミッションを語る10分間プレゼンテーション。

平成29年9月29日 晴れ

朝活参観。

今日も朝活。夜朝型ハイブリット生活が続きます、というか加速しています。(苦笑)
今朝は社員大工の佐藤君が所属している朝の異業種ビジネス交流会BNIのアルバトロスチャプターにビジターとして参加してきました。この朝活の代表とも言われるビジネスミーティングではメンバー間の持ち回りで10分間のプレゼンテーションを行う機会を与えられ、メンバーからの紹介を貰えやすくなるように自社のアピールをしっかりと時間をとってもらえる仕組みになっています。今回佐藤君が初めてその順番に当たったと言うことで社を代表してプレゼンテーションを行っている勇姿をひとめ見るべく参観に行った次第です。

 

大工のプレゼンテーション

普段は大工職として現場で作業を行ったり、工事全体の管理を行ったり、お客様の窓口を務めたりしている彼が人前でプレゼンテーションをするのが得意なわけはなく、「ちゃんと話せるのかしら?」と若干心配しながら見守っておりましたが、チャプターメンバーの温かい雰囲気に守られていたからか、三役の方に手厚いサポートをしてもらっていたからか、思いのほか堂々としっかりすみれ建築工房とは、と会社の紹介をしてくれていました。ま、10分間プレゼンテーションが15分ぐらいになったのはご愛嬌。(笑)
とにかく、本人もホッと胸をなで下ろしておりましたが、初めてのプレゼンテーションはなんとか恙無くこなしておりました、そもそも朝活に通うこと自体にも自信がないと言っていた彼が仲間に温かい目で見守られ、サポートしてもらいながら大役?をこなせていたのを見て私も一安心です。

 

 

社員が語る理念とミッション

社員が自社のことを人前で紹介する姿を見ることなどめったにありませんが、創業以来掲げてきた会社のミッション「職人の社会的地位の向上を図る」「ものづくりの本質、作り手を守り育て、地域社会に貢献する」と定めている経営理念を一生懸命に説明してくれている姿は経営者の立場からするとなかなか嬉しいもので、決して上手なプレゼンテーションとは言えませんでしたが、一生懸命に自社の特徴や強み、そして事業の目的を伝えてくれている姿は密かにじんわりとと感動してしまっておりました。言葉を語れると言う事はそれなりに理解をしてくれている事だと思い、長年理念やミッションを社員に対して繰り返し唱え続けてきたのが無駄ではなかったと感慨深いものがありました。

 

現場こそ顧客接点

佐藤くんのプレゼンテーションの冒頭、自社の特徴のところで「佐川急便方式」という言葉が飛び出しておりましたが、現場作業を行う大工が朝の異業種交流会に毎朝通い続けるというのは工務店業界の同業他社ではあまり聞いたことがないのではないかと思います。随分変わった工務店だと思われるかもしれませんが、マーケティング理論に基づいて売り込みを一切せずに受注を積み重ねるビジネスモデルを目指してきたすみれには、営業マンがおらずそのかわり大工や設計といった技術者がその役割を担っています。佐川急便が配達員を営業ドライバーと言う肩書きに変えて大きく売り上げを伸ばした成功事例を模倣して大工が単なる技術職ではなく顧客の窓口や営業担当を兼任することで、全ての結果が現れる現場で顧客からの信頼を得て繰り返しの注文や紹介の工事をいただけるようにしています。

 

単なる作業員からの脱却

とは言え、佐藤君も然りですがそもそも人前で話すのが得意だったら職人になっていないと言うこともあり、職人に作業以外の役割を色々と担ってもらうと言うのは口で説明するほど簡単にできるものではありません。彼も入社当初は「なんで大工がそんなことしなければあかんのですか」と作業だけに没頭したいと随分と言ってました。(笑)しかし、経営理念に対する理解が深まった頃から変わってくれたように思います。

すみれの大工は設計図書に書かれている通りのものづくりをするだけではなく、顧客接点として顧客の要望を汲み取り、現場でコミニケーションをとりながらお客様が持つ完成イメージを詳細まで確認し、100%の満足を得てもらえる工事をする事こそが本当に重要な職人の仕事であるという事を認識してもらうところから、職人の意識を変えてもらう取り組みを進めてきました。すみれでは10年以上前から大工の正規雇用とともに意識を変えてもらう社内研修を続けており、長い年月をかけて今のように朝の異業種交流会に社員大工が率先して参加するような社風を熟成してきました。今日の佐藤くんのプレゼンを見てこれまでの取り組みが少しずつ結果になって現れてきていると改めて感じました。

 

 

自助の精神が職人を変える

「職人の社会的地位の向上を図る」と言うすみれのミッションは私自身が大工として不安定な生活を送り続けて、若者に大工になることを心から勧めることができなかった実際の体験を元に何とか安心して職人が働ける環境を作りたいと思い創業時に掲げました。職人に安定した職場環境を提供するには、安定した受注が必要であり、そのためには安定した集客と同業他社に対する競争優位性が必要で、マーケティング理論を学び、実践に移し長年試行錯誤を繰り返しながら自社大工を強みとして紹介とリピート受注で売り上げを作るビジネスモデルを標榜してきました。この取り組みの中で明らかになったのは、職人の社会的地位向上は職人自身が学び、変わり、自助の精神を発揮して職人自身が付加価値を身に付けなければ実現しないということです。

 

 

未来に続く道

そんな私が工務店経営の中で実践を繰り返して生まれてきた理論を実際に意識を変えて現場で実践してくれるスタッフがいることは本当にありがたく、感謝するばかりで、彼らが作業以外の不得手な面倒な仕事に取り組んでくれるおかげで今のすみれがあると思っています。今朝の佐藤くんの拙いながらも想いのこもったプレゼンテーションを聞いてこれまで随分苦しい思いも辛い思いもしながら歩んできた道があながち間違いではなく、確実に未来へとつながっていると思えました。佐藤くん、今日は慣れない仕事ご苦労様でした。そしてアルバトロスチャプターの皆様、いつもお世話になりありがとうございます。そして片山プレジ、半年間のお務めお疲れ様でした。堂々としたプレジぶりを最後に拝見することができて良かったです。今後ともなにとぞよろしくお願いいたします。

深謝。

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