11月11日 曇りのち晴れ
整える日。
何を間違えたのか昨日に引き続き、スケジュール帳の記載間違いで昼からの予定を勘違いしており、NPO法人のセミナーを手伝いに行く予定だったのを違うセミナーの日程を間違って書いており、違う日程の間違いだと思い込み、昼からポコンと時間が空いてしまいました。ま、このところ全然事業所に落ち着いていることがなかったので、天が授けてくれた恵みだとありがたく、溜まりきっているタスクを片付ける時間に充てさせて頂いて少しばかり整った気がします。(笑)
NPO法人ひょうご安心リフォーム推進委員会の皆さまどうもすみませんでした、、
午前中は最近始めた新たな習慣、座禅とヨガで心と体を整えようと朝から久しぶりの自転車に空気を入れて向かいました。おらが街の国宝、太山寺の塔頭寺院の一つ、龍象院で定期的に行われる座禅とヨガのセットのイベントは住職が座禅の際にいつも説明される「身・息・心」の言葉通り、姿勢を整え、呼吸を整え、心を整えるのにもってこいの時間で、慌ただしい毎日をしばし離れ、一月に1回は必ず参加しています。
坐禅
すっかりお気に入りになった龍象院の座禅会は素朴ながらも厳かな雰囲気が漂う茅葺屋根の薄暗い屋根裏部屋に上がり、結跏趺坐(私の場合は半跏趺坐)を組んで住職の導きに従って「左右揺振」と言われる前後左右に体を揺らして姿勢を整えて鐘の音と共に半眼になり「数息観」へと入ります。数息観とは、座禅を組んでいる間、ひたすら自分の呼吸した数を数えるというもので、それに没頭することで無になる(のは簡単ではありませんが)もしくは余計なことに気を散らさない様にする作法で、(奥はものすごく深いですが)簡単に言ってしまうとじっと座って、息を数えることに集中するのが座禅の入り口ということになります。言葉にすると簡単すぎるくらい簡単なことですが、これがそうそう満足にできることがありません。途中で住職に禅杖で背中を打ってもらったりで途中で数がわからなくなったりもしますし、また息を全て吐き切り、鼻からできる限り深く息を吸い込むのに集中すると数を数え忘れたりもしてしまいます。ま、修行が足らんって事でしょうが、人間なら誰しも出来るであろう、こんなに当たり前の簡単なことさえ修練を積まないと満足にできないものです。
伝統的なヨガ
座禅の後は、囲炉裏を囲んでお茶を振舞っていただき、しばし談笑した後、いちえさんが主催するイチヨガなる教室です。龍象院の広間の畳の上にヨガマットを敷いて普段絶対にすることのない姿勢(笑)を呼吸を整え体の隅々までリラックスさせながら行います。主宰のいちえさん曰く、ヨガはストレッチでもエクササイズでもない大切な自分自身に向き合う時間とのことで、「自分のペースで結構ですから」と何度も繰り返し言ってくれます。決して体が柔らかい方ではない(もしろカチカチ)の私は一つ一つのポーズに四苦八苦しながらもなんとかヨガの真似事をさせてもらっており、もう少し参加する頻度を高くしたら狭すぎる私の身体の可動域も少しはマシになるとのことなので果敢に続けたいと思っています。(笑)
とにかく、座禅とヨガを終えた後は身体と心のスッキリ感がハンパなく、たまにはあれこれと思いを巡らせることをやめる時間を持つことって大事なのだと実感しています。
整える習慣
座禅とヨガを終えて、昼からの出勤に間に合う様にと急いで自転車で帰途につきました。伊川の河川敷の道でペダルを踏みながら考えたのはこの様な時間が持てることへの感謝で、心と身体を整える時間を持てるってなんて贅沢で、有難いことだろうということ。年がら年中、プライベートの時間など全くなく走り回っていた一昔前(10年前)では考えられない幸せな環境に自分がいることを思い知らされた気がしました。もちろん、この大きな変化はただ単に時間を重ねてきたから現在があるのではなく、自分の周りを少しでも良くしたいと思いあれこれと新しいことに挑戦したり、また失敗して撤退したりと走り続けながらも整えれるコトから取り組んできたからに他ならないと思っています。元を質せば(今もですが、)必死に走り続けながらも整える行動を継続する(=習慣を持つ)という思考を身につけたことが大きかった様に思います。
未来を創る状態管理思考
整える習慣とは即ち、状態管理の思考、というか概念であり、それは目先の今だけのことに囚われず、長い時間軸の中での“今”に行うべき重要なことは何か?という質問を自らに持ち、目的を明確にしてその方向に向かって生きることであり、緊急性の低い、しかし重要なことに時間を割くことであり、学ぶ場に足を運び知識を身につけたり、ただ安穏と日々を過ごすだけではなく経験を備えたり、とにかく実の力をつけることに執着心を持って日々向き合うことなのだと思っています。
肝臓が壊れ、医者に見放され50歳であの世に行く筈だったのが今や(一般的なおっさんより)健康になったのも、中学校にもロクに行ってない無一文の大工上がりの経営者が(個人事業主時代を含めると)起業から20年も商売をさせてもらっているのも、職人時代の先が見えない暮らしの辛さを若い職人に味わせることが無いようにと世間では儲からないから絶対にするべきではないと言われる職人を正規雇用する会社を作れたのも、職人、現場実務者が未来に光を見れる様にと始めた私塾が全国展開できる様になったのも、全ては状態管理の思考のお陰と言っても過言ではありません。
返せないご恩は渡せる若者に送る
そんな風に自分自身の20年を振り返ってみて改めて大きな転機だったと思える、「金なし、学なし、コネなし」で体力しか取り柄がなかった私の人生をなんとか真っ当な世界に引き戻してくれた有り難すぎる「状態管理思考」ですが、私の心の中にそれを浸透させたキッカケというか、入り口がいくつかあって、それらは自ら探して見つけたものもありますが、大部分は人とのご縁を頂いてそれが繋がって徐々に大きくなっていった様に感じます。それはスティーブン・R・コヴィー博士の書籍「7つの習慣」であり、それを起点としてお客様からご縁を頂いたコーチングであり、理念経営を標榜するキッカケになった先輩経営者との出会いであり、その方にお誘い頂いた勉強会であり、そこで深く知ることになったジェイ・エイブラハムのマーケティング体系であり、それらの体験を経験へと転換させるのに大きな役割を担ったブログを毎日更新しようと思う様になったのもある人との出会いです。
50歳になり、自分の人生を大きく変えたそれらの思考や概念を体系化し直して未来を背負って行く若者たちが少しでもいい人生になってもらえればとの想いで伝えているのが職人起業塾であり、スタートから5年目に入り今ではすっかり私のライフワークとなりました。これまでに頂いた多くのご縁に心から感謝するばかりですが、頂いたご恩の多くは既に返せない様になっており、ご恩送りに心を砕き、精進して参りたいと思います。
心謝。
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