8つの資質と10年プロジェクト。

12月27日 晴れ

今朝も朝活からスタート。

さすがに朝は冷え込んで、昨夜の【元祖】職人起業塾とその後の忘年会で大盛り上がりして消耗していたのもあり、ベッドから抜け出すのに一苦労でしたが、なんとか気力を振り絞って夜明け前から走り回りました。朝のビジネスミーティングを終えて、所用をいくつか片付けた後は事務所に戻って来年への準備を着々と進めながら各所に連絡等、年末らしい慌ただしい気分のまま、夕方からはJBN京阪神木造住宅協議会の理事会(というかほぼ忘年会)に出席、今年を振り返りながら、ある意味母体団体として絡んでいる一般社団法人職人起業塾の報告や、今日でハーバーランドモザイクでの営業を終えて移転するひょうご木づかい王国学校の進捗や来年以降の展望を理事の皆様に報告しました。

10年計画のスタート。

JBN京阪神木造住宅協議会として今年最も大きな出来事は現役理事だった徳永さんの急逝で、忘年会的な理事会でも繰り返しその話題になり、空気も沈みがちになりました。私と同じ年の経営者が亡くなるという衝撃の事実を目の当たりにして工務店経営者の集まりである理事メンバーでのもっぱらの関心、話題は事業継承になっており、先代から引き継いだ社長も、私のように創業者として会社を引っ張って来た経営者も同じようにそんなに長くない先に必ずやってくる引退とその際の事業の継承をどのようにスムースに行うかに思い悩んでおられました。中には、ご子息を同業の会社に修行に出させており、帰ってくるのを待っておられる盤石の計画を持たれている方もおられますが、そのような例は非常に稀で、これから10年ほどの時間をかけて、最善の策を見出し、実行するしかないと考えておられるのが圧倒的多数です。私も来年から10年の計画を立てて進めて行こうと思っています。

事業継続は責任

私たちのような住宅やお店の建築を生業としているモノは、その建物がなくなってしまうまで建てた後の責任がついて回ります。法的な責任もさることながら、建物は作った状態が永遠と続く訳ではなく、経年と共に劣化が確実に進みますし、建物の使い方も住まい手のライフスタイルの変化に合わせて変わります。その度に建築業者がハード面の対応をしなければならない訳で、快適に暮らし続けるには元々建てた業者に気軽に相談できる環境や、専門家の観点から定期的なメンテナンスの注意喚起や提案を行われることは不可欠です。住まい手が安心できる、快適で健康的な暮らしを守る責任が私たち建築業者にはあり、そのためには事業を持続、継続しなければなりません。提供する商品、サービスが高額で、長期に渡って使うものだけに社会的な責任が強いと感じています。

企業の寿命30年説。

国の統計では、現在の企業の寿命は約30年だと言われています。以前はなんとなく、そんなものなのか、と他人事のように聞いていましたが、ここ最近になってそれはそのまま創業者が年老いて、リタイヤするタイミングで事業継承が出来ないことを指しているのだと思うようになりました。確かに自分自身を俯瞰してみると30代で起業して無我夢中で売り上げを作れるようにと走り回り、40代で事業を持続できるようにとマーケティングを学び、ビジネスモデルを形にして、これからの50代で本当の意味で持続可能な体制を整えなければ、通説通り10年後に私たちの事業は無くなって、私たちを信じて建物を造ることを依頼してくださったクライアントを裏切ることになってしまいます。それを防ぎ、クライアントとの約束を守るには私の想いや、私たちすみれが作って来た価値、その価値を生み出す知的資産を継承してくれる人材を育てることしかありません。もうすぐやってくる新たな年に向けて、今一度気合を入れて人づくり、リーダーの育成に注力しなければならないと気を引き締めた次第です。

8つの資質。

少し前のことですが、現代の日本で最も優れた経営者であり、生きるレジェンドと言われる稲盛和夫会長が京セラが30周年を迎える時に、考え、社内に向けて発した言葉を平和堂の50周年記念式典の基調講演に登壇された際に紹介された記事を目にしました。そこにはフィロソフィー(企業哲学)を理解して実践してくれるリーダーを社内に育成することが企業が永続的に発展する秘訣だと書いてあり、そのリーダーの条件がまとめられていました。確かにその通りだと激しく共感したと同時にその困難さを目の当たりにして、はるか遠い道を歩まねばならぬと覚悟を決める必要を感じた次第です。その稲盛会長の訓示を以下に自戒を込めて備忘録として抜粋、転機しておきます。

第一に、自分の担当した部門に対して夢、理想をもった人でなければなりません。

二番目は、担当した部門に対して自分がこうしたい、ああしたいと抱いた夢、理想を実現させるための強い信念、勇気、情熱をもった人でなければいけません。

三番目は、自分の担当する職務を達成するために、必要なそれぞれの職務を分解し、まとめ上げられる人です。

四番目は、自分の担当する職務を達成するために細心の神経をもつ人、つまり、非常に神経の細かい人です。

五番目は、自分が担当する職務全体を達成することは自分一人ではできませんから、自分の代わりになってその職務を遂行できる人、つまり自分の分身を選んで、その人を職務別に配置することができる人でなければならないと思います。

六番目は、自分が仕事を任せた分身が信頼できるかどうかを常に確認する人でなければなりません。

七番目として、長になる人は、部下から信頼をされる人でなければいけません。

八番目は、自分が担当する命題に対して常にチャレンジをしていく人です。新しい命題を自分自身で見つけて、常に果敢に挑戦をしていくような積極的な人でなければなりません。

10年プロジェクト。

この8つの資質を読んでみて、社内にリーダーを育てるどころか、自分自身がこの資質、条件を十二分に満たしているのか?という疑問が頭をもたげてしまいましたが、私のような駆け出しの経営者は人材育成と言いながらもスタッフと一緒に成長していくイメージで共に学ぶ姿勢が必要だということなのだと思います。上述の心がけ的なマインドセットと同時に、業務品質、顧客とのコミュニケーション、関係者、ステークホルダーとの関係構築等々、実務のマネジメント面を同時にブラッシュアップして地域で、クライアントから、そして共に物作りをする仲間から必要とされる事業所として存続を許される事業所になるべく、精進していきたいと思います。まずはすみれのスタッフに私たちが掲げて来た理念、ミッションステートメントを完全に理解してもらい、その価値観に沿った判断基準で毎日の業務に向き合ってもらえるところから。これからの10年プロジェクト、スタートさせることにします。

今日のアタリマエ

  • 準備なくして事業継承は難しい。
  • 責任を全うするには責任を取れる人になるべし。
  • リーダーになるには持つべき資質がある。
  • 人づくりは一朝一夕ではできるものではない
  • 10年継続して時間をかければできないことなどそんなにない。
  • 技術系の事業所は想いだけでは話にならない。
  • 後継者作りは自分自身も学びながら想いと品質の両方を共有するべし。

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