平成30年2月28日晴れのち曇り
2月は逃げる
2月も今日でおしまい。今年も早、一年の6分の1が過ぎ去りました、やっぱり光陰矢の如しです。
今日も昨日に引き続きいい天気で昼からは雲も出ましたが、3月へと月が変わると共に春の訪れを感じさせるような暖かな1日となりました。水曜日も朝会の日と言うことで、今朝も夜明けとともに自宅を飛び出ましたが、もはやジャケットの上に上着はいらない暖かさ、春近し。です。
第54回元祖職人起業塾
昨日は月に1度、すみれ本社で開催しているマーケティングの無料勉強会、第54回元祖職人起業塾を開催しました。今回も新しく御縁をいただき、参加されたメンバーさんもおられ、尊敬して止まない、いつも私が逆に勉強させてもらってる日本左官の会の植田親方にもご参加いただき、今回も大入り満員の大盛況となり大いに盛り上がりました。毎月忙しい中、遅い時間に遠く神戸の片田舎までお集まりいただくメンバーさんには感謝するばかりです。
習慣は惰性と表裏一体
この勉強会では普段から習慣を積み重ねることの重要性を解き続けておりますが、それと同時に私が欠かすことが出来ないと訴えているのは習慣をブラッシュアップをし続けることです。「現状維持は緩やかな破滅への道」と言われるように、習慣も何年も続け、慣れ親しんでしまうと、続ける事自体が目的かのような履き違えが生まれ、惰性に流されてしまいがちです。「何をやるか」よりも「どうやるか」のほうがはるかに重要なことを考えれば、定着した習慣は何度も見直しその度にもう1段高いレベルへの革新をし続けることが非常に大切だと思っています。ヘーゲルの弁証法のような螺旋的発展のイメージを持ち続けなければ、どのような習慣もあっという間に陳腐化してしまいます。
基礎代謝が下がり続ける肉体。
私は6年以上にわたって毎朝欠かすことなく5分間の筋トレを続けています。始めた当初は何年も運動を怠っており腹筋10回、腕立て伏せ30回しかできないダメダメのデブオヤジだったのが、毎日続けていると1年もしないうちに腹筋100回、腕立て伏せ50回を5分間でできるようになりました。毎週1回のランニングと併せて、運動する習慣で壊れていた肝臓を直し、25キロぐらい体重を減らして健康な体を取り戻し、フルマラソンも難なく走れるようになりました。その習慣でさえ、長い間続けていると体に感じる負荷は徐々に軽減し、最近は少しずつ体重、体脂肪の管理が難しくなってきています。年齢を重ねるとともに基礎代謝は落ちていくもので、定期的に運動量を増やし続けなければ健康でスマートな体を維持することができないのを実感してます。
訪問数が減り続けるブログ
10年以上も続けているこのブログは現在、月間30,000件から40,000件のプレビューがあります。今現在、というより数年前から日本ブログ村と言うブログランキングサイトで工務店ビルダーランキングPV数ナンバーワンとなっておりますが、これまで幾度となくアクセス数が下がるたびにブログの内容や、書き方をブラッシュアップし続けてきました。10年前のブログを書き始めた当初の記事を読むと赤面するほど内容が薄く、読みにくい更新となっており穴があったら入りたい的な内容になっておりますが、ビフォー・アフター的な成長の記録として公開したままにしています。
書き続け、学び続け、革新、刷新を繰り返してきたからこそ今も多くの人に訪れてもらえるブログとして機能しているのだと感じています。まさに現状維持は緩やかな破滅への道です。
グループコーチングからワークショップへ
そんなわけで5年目に突入した元祖職人起業塾でも今年は大きなブラッシュアップを図ることにして、これまでとは全く違うスタイルのワークショップを取り入れることにしました。それはホットシートと呼ばれるワークショップで、メンバーさんの中からサンプル企業を選出し(今回は立候補でした。笑)その企業に熱い席(=ホットシート)に座ってもらい、ビジネスモデルのプレゼンテーション、解決したい問題の発表をしてもらい、グループに分かれたメンバーさん達がそれらに対する解決のアイディアをディスカッションとビジネスモデルキャンバスのフォーマットを使ったワークショップを通して考案し提言するというものです。今回は初めての試みと言うこともあり、私のタイムマネジメントが全くなっておらず時間内に結論を見出せたグループがないと言うとんでもない結果に終わってしまいましたが、他社のビジネスモデルをじっくりと聞いた上で、問題解決のアイディアを出し合うと言うのはあまり機会がないだけに、「良い刺激になった」と救いの言葉を頂きました(苦笑)
ビジネスモデルを洗い出す50の質問。
そんな新たな試みのホットシートは前段階としてサンプル企業に事前に「50の質問」をお送りしてその回答を参加者全員にシェア、共有しておきます。この質問を見ると大まかな方向性やしたい事がわかるようになると言う段取りで、顧客セグメント、提供する価値、チャネル、顧客との関係、キーリソース、収入、キーアクティビティ、パートナー、コスト、と9つのビジネスモデルを構築するのに重要なが浮き彫りになります。マーケティング的思考が熟成されてあれば、この質問に対するホットシート企業の回答を見れば、手を加えるべき点が直感的にわかるようになります。今回のところは皆さんあんまりピンと来ておられなかったようですが、これから回数を重ねるに従ってマーケティングマインドに沿った鋭い視点を持ってくれるようになると思っています。ちなみに、50の質問とはこんな感じ。
Q1 | 今の仕事を始めた理由は?(動機、きっかけなど) |
Q2 | 仕事を始めたとき、どうやってクライアントを得たか?販売促進の経緯は?(どんな手段や方法、行動をとったか?) |
Q3 | 最初、クライアントは、なぜあなたから(あるいはあなたを)買ったのか? |
Q4 | 現在、クライアントは、なぜあなたから(あるいはあなたを)買って」いるのか? |
Q5 | クライアントを生み出す方法のうち、今の仕事やキャリアを築き上げたのはどの方法? |
Q6 | クライアントや販売実績の多くは、どんなマーケティングや販売努力によって生まれたか?今のビジネスのうち何%ぐらいが、そのマーケティングの販売努力によるものか? |
Q7 | 自分のマーケティング販売活動が、最高の結果を生み利益を生んでいるかについて、いろいろな面からテストしているか? |
Q8 | 販売などを通じて、クライアントと上手く関係を持ち、深くかかわりあっているか?(今でも時々なんらかの便宜を図ったり、販売したり、その後のフォローをしているのか?) |
Q9 | いま、どんな販売努力を行っていて、それは仕事を始めた頃と比べるとどう違うか? |
Q10 | クライアントは、具体的にどんな年齢層か? |
Q11 | 新しいクライアントをもっと増やしたいか?それとも、今いるクライアントからもっと利益を得る方がいいか?その理由は? |
Q12 | クライアントは、具体的にどんな年齢層か?従業員、家族は別にして、あなたが成功して他に利益を得る人物は誰か? |
Q13 | 自分の利益にも強く関係するという理由で、あなたのビジネスをもっと成長させるのに手を貸してくれそうな人(同僚や業者)は何人いるか?それは誰か? |
Q14 | あなたがビジネスやキャリアのために新規のクライアントをつくるとき、直接的には誰のためにクライアントをつくっているのか? |
Q15 | あなたのビジネスやキャリアについて詳述せよ(何を、どうやって、誰に売っているか、相手の業界、業種、小分類まで) |
Q16 | クライアントに接する際の、ビジネス哲学は? |
Q17 | 今のビジネスを始めた頃から、仕事の手法、製品、商圏などはどのように変化したか? |
Q18 | 従業員一人当たりの売上高は?個人及び部門レベルの売上高は?それは同業他社と比べて、平均より上か下か、同じくらいか? |
Q19 | あなたの典型的なクライアントの、生涯価格(LTV=ライフ・タイム・バリュー)は? |
Q20 | クライアントから最大の不満や苦情は何か?その問題にどのように対処したか? |
Q21 | あなたのUSPは?あなたのクライアントがあなたから買う理由、すなわちあなたの製品(サービス)が、競争相手と違う点は?異なる製品(サービス)ラインや部門で一つ以上のUSPがあるか? |
Q22 | あなたのUSPと、マーケティングや販売活動には一貫したテーマがあるか?そうだとしたら、それはどんなUSPか?違うなら、その理由は? |
Q23 | あなたのマーケティング計画やマーケティング・ミックスがどう関連しているのか?(使っているマーケティングの手法すべてと、それが、どんな相互関係を持っているか。) |
たとえば、セールスレター、ダイレクトメール、直接販売、社内外や業種外・市場での個人的な人脈、イエローページ、スポット広告やCMなど) | |
Q24 | あなたの最大の競合は?競合が売り物にしていて、あなたにないものは? |
Q25 | 競合の強みに対抗するために、どんな方法をとっているか?それはうまくいっているか? |
Q26 | 競合する際の、あなたの最大の弱みは何か?それをどうやって埋め合わせているか? |
Q27 | あなたのクライアントが本当に欲しいものは何か?なぜ、あなたにはそれがわかるか? |
Q28 | クライアントはあなただけから買っているか、それとも、競合からも買っているか?クライアントとの取引の大部分を制する(独占するか、優位に立つか)には、何ができるか? |
Q29 | あなたのかかわっている市場(全体)の可能性と、その中でのあなたのシェアは? |
Q30 | 一人の新規クライアントを獲得するためのコストは?それが、世間の相場と比べて、一般的な額なのかどうか? |
Q31 | 新しい仕事の最大の情報源は何か?また、あなたは、その仕事を確実に自分のものにするためにできる限りのことをしているか? |
Q32 | これまでのマーケティングで、最大の成功例は?(具体的なプロモーション、広告キャンペーン、セールスレターなど) |
Q33 | 現在抱えている、マーケティングの最大の問題や難問は?できるだけ包み隠さず単刀直入に挙げよ。個人的なもの、予算的なもの、人間関係も含め、すべて挙げること。 |
Q34 | クライアントがあなたとビジネスをしやすいように、取引のリスクを減らし、間口を広げ、ハードルを下げるいい方法は、いくつあるか? |
Q35 | 最初の販売以降、クライアントと連絡をとって再販売するための系統だった明確な手法があるか?それは、クライアントとあなたの結びつきや関係を強めているか? |
Q36 | お客様の声は十分にあるか?それを得る為のシステムがあるか?それは紙に書かれたものか、ビデオテープか?それをマーケティングにどう利用しているか? |
また、自分がクライアントに与えている影響の大きさを、測ったり、比較したり、量であらわしたりできるか? | |
Q37 | これまでに紹介を積極的に求めているか? |
Q38 | 関係の途絶えたクライアントや、以前断られた相手に、もう一度働きかけたりしてきたか?計画的に接触を続けてきたか? |
Q39 | これまで、自分のクライアントにならなかった人のリストを競合他社に売ろうとした経験はあるか?あるいは、競合他社を見方につけた経験はあるか? |
Q40 | クライアントと連絡をとって、自分の会社がクライアントに役立つ点を絶えず伝える努力をしているか? |
Q41 | クライアントからの売上を、どんな方法で伸ばそうとしているか? |
Q42 | 初めて買う客で儲けなくてはいけないか?それとも、後から(再注文で)儲ける方式か?つまり、あなたのビジネスは短期戦略型か、長期戦略型か? |
Q43 | あなたの製品、サービス、無形の資産を、他の会社と交換したことがあるか? |
Q44 | 取引のリスクを取り除くために、クライアントにどんな保証をしているか?その保証内容は、ライバルや、その業種全体の一般的な保証内容と比べるとどうか? |
Q45 | クライアントの減少率は? |
Q46 | クライアント、および見込み客全員の氏名、住所、電話番号をどうやって記録しているか?また、それをマーケティング計画に利用しているか? |
Q47 | あなたの受ける注文や取引の、平均的な量や規模は?それを増やす為に何ができるか? |
Q48 | 新規のクライアントに対する初回販売額は、いくらか? |
Q49 | 名簿業者やデータ業者をりようしているか?していない場合、最初にどこで見込み客のリストを入手してるか? |
Q50 | クライアントのリストを他の会社とジョイント・ベンチャーして使っているか?その場合、成果はどうか? |
8年前の思考を振り返ってみる。
今回の機会に、私が8年前に答えた50の質問への回答を見てみると、なるほどなぁとずいぶんとこの質問について考え、答えることによって見えていたことの重要性に対して納得というか得心することになりました。現在の私の状況を照らし合わせて、その時に出していた答えで鍵になった部分を拾い出すとこんな感じ、
Q6 | クライアントや販売実績の多くは、どんなマーケティングや販売努力によって生まれたか?今のビジネスのうち何%ぐらいが、そのマーケティングの販売努力によるものか? | アナログ、WEBの両方の媒体を使い、モノづくりに対する真摯な姿勢をアピール、実際の作り手の会社ということで現場での満足度を最優先にした。80% |
Q12 | 従業員、家族は別にして、あなたが成功して他に利益を得る人物は誰か? | クライアントに還元する事と、情報公開が成長の秘訣と思っているので、同業者支援を行なう。 |
Q16 | クライアントに接する際の、ビジネス哲学は? | 『四方良し』(顧客、社員(会社)、社会、協力者)の理念が良いモノづくりの基本。 |
Q22 | あなたのUSPと、マーケティングや販売活動には一貫したテーマがあるか?そうだとしたら、それはどんなUSPか?違うなら、その理由は? | 『モノづくり』と『その後の暮らし』の2つの本質に焦点を当てること。 |
自分自身に向き合う時間こそが変容へのきっかけ。
8年前に書き込んでいた自分の回答を見て感じたのは、自社のビジネスモデルに向き合って、理想と現実のギャップを明確にして、そのギャップを埋めるために必死になって動き続け、学び続け、発信をし続けたのだと言うことです。当時、この質問に対して考えた事は思考となり現実化に向けて行動に駆り立てるモチベーションになったのではないかと思うのです。そんなふうに考えると、じっくりと自社のビジネスモデルに向き合う時間を持つのと持たないのでは大違い。考えることだけでも未来は大きく変わると言うことです。私が毎月無料で開催している元祖職人起業塾に「答え」はないかもしれません、しかし、少なくとも人生を変容させるきっかけぐらいは提供できているのではないかと思います。そのきっかけをチャンスに変えるも変えないのも本人次第、私が預かり知るところではありませんが、我々が勉強会で提供するコンテンツが少しでも参加いただく皆様の人生を変容させるきっかけになるならこれ以上嬉しい事はありません。まずは記念すべき第1回目のホットシートに座っていただいた株式会社デンツの青山さんのビジネスモデルを改革、刷新するお手伝いをできる限り塾生さん達と共に考えてみたいと思います。青山さん、共に気張って参りましょう。(笑)
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