思慮浅くあれ、尻軽くあれ、軽率であれ。

平成30年10月5日秋晴れ

秋の深まり。

朝、目を覚ますと薄い雲の間から色の濃い青空が顔を出しており、明け方ブランケットをかけずに寝ていたら寒さで目を覚ましたのと合わせて急激に秋の深まりを感じました。相変わらずドタバタした毎日を過ごしており、気にも留めておりませんが考えてもみれば、今年もすでに残り3ヶ月を切っており、季節は確実に猛スピードで過ぎ去っています。気づくたびになんだか少し焦りますが、とかなんとか言いながらも、今日も朝から耐震補強の現場打ち合わせに行ったり、解体現場の現地調査や店舗改修のご依頼の相談などあちこち現場を走りまわりました。

新入社員の季節。

事務所を出たり入ったりしている合間に、とあるメーカーの営業マンが「ご挨拶に来ました」とやって来られました。あまり見たことない顔やな、と思っていると今年入社した新入社員さんが研修明けで配属されてこられたらしく、「これからいろいろと教えてください」と爽やかに前向きな挨拶をされていました。「そうかそうか、それじゃ勉強さしたるから朝活に来るか?」と早速質したところ、即、「いかせてもらっていいんですか!」と前向きな返事が帰ってきて、「勉強の機会は多い程ええんやで、」と、来週のBNIとその翌週の倫理法人会の朝活にダブルで参加してもらうことになりました。誘われたらすぐにスケジュールを確認して、返事はハイかイエスが喜んで、と、とても前向きな態度の若者に大いに好感を持った次第。当分、給湯器はノーリツ社に決まり、やる気いっぱいの新入社員いいですね。(^_^)

死ぬこと以外はかすり傷。

私は元来おっちょこちょいな方で、後先のことをあまりしっかり考えずにすぐに行動に移してしまうタチです。特に若い頃は誘われるままにどこにでもホイホイついて行ってしまう、思いついたらすぐやってしまう、いいと思ったらすぐ買ってしまうと言った浅はか、短慮な事がしょっちゅうあり、後から思慮の浅さに後悔したことが少なからずあったような気がします。(あまり覚えておりませんが、笑)しかし、今思い返せば、先輩や年長者の方に誘われるがままホイホイとついていくケツの軽さというか、フットワークが良かったことがこれまでの人生においては大いに利点となってきたように思います。無論、失敗を犯すのは良くないし、無駄なお金も時間も使いたくないし、できることなら面倒なことには巻き込まれたくないのは人間誰しもですが、取り返しのつかないような過ちというのはそんなに多く有るものでもなく、「死ぬこと以外はかすり傷」と言う至言が好きね経営者が多いように、慎重になりすぎる事の方が大きなリスクだと私のこれまでの人生における経験則では感じるのが正直なところです。

空回りと無用の用

奇しくも、今日解体工事のご依頼をくださり、打ち合わせをしていた先様、私がまだ大工としてバリバリと現場で働いていた創業当初からお付き合いいただいている不動産会社の社長と話していると、「高橋くんは夜遅くてもすぐトンカチ持ってすぐ走ってきよったもんな、この大工さんは大きなるなと思っとったんや」と嬉しいお言葉を下さいました。会社が大きくなったかどうかはさておき、創業から20年近くに渡り、何とか営業できているのは、私の技術力が優れていたわけでも、知識や経験が豊富にあったわけでも、思慮が深かったわけでもなく、フットワーク軽くお声掛けいただいたことに対してすぐに判断して、あまりあれこれ考えずにすぐに動いてきたからだと改めて気付かされました。当然、身になっていない無駄な動きもお金も多かったのでしょうが、少し長い目で見るとそれらは全て無用の用であり、無駄ではなかったのではないかと思うのです。

事なかれ主義の蔓延?

そんなことを考えながら、ふと気になったのは最近の若者を含めた社会一般的な判断がやたら思慮深くなっているのではないかと言うこと。台風が直撃すると言う予報だけでJRはさっさと翌日の運行中止を決めるし、それに付随する形で企業も自宅待機になったり、お店も休んだりが非常に頻繁になっていると感じます。確かに、昨今の天災の酷さは目を覆うばかりですが、先日の台風24号が上陸した際などは、まだ雨も降らず、風も強くなっていないのに海沿いの銭湯が朝から臨時休業していたのには本当に驚きました。明後日予定されていた兵庫木材フェアは今日の天気予報では雨も降らないとなっているにも関わらず早々に中止を決めました。思慮が深いと言うよりは、判断側が責任を取りたくないので早々にリスクを回避したとしか思えませんが、このところその風潮がやたら加速しているように感じます。

リーダーシップとは責任である。

昨今の事なかれ至上主義?が広がっているこの風潮の元は一体何かと考えたとき、ITデジタル革命によるSNSを中心とした情報の氾濫とその拡散にあるのではないかと思うのです。事実は1つ、解釈は無限にあると言われるように、物事を判断するとその良し悪しに対する評価や意見は数限りなく出てきます。そして、情報革命はこれまで表面化していなかった問題点もつまびらかに白日のもとに晒してきました、「これってどうなの?」的な批判めいた記事や投稿を見ていると自分自身が責任を負って何かしらの判断をするにあたり、慎重にならざるをえませんし、あらゆるリスクを考慮して最善の方法を探す様になるのもよくわかります。しかし、安易に中止を決定する、動かない、断る、店を閉めると言うネガティブな判断を行うのは間違いなく機会損失になりますし、決して最善の道とは言えないと思うのです。そもそも新しいチャレンジをするにはある程度のリスクを負わなければできないし、「リーダーシップとは責任である。」と、ドラッカー博士が言われた通り、責任を引き受ける事から逃げ続けると何の頼み事も頼まれ事もされないへなちょこの人間ばかりになってしまいます。時代の流れがわかってないなぁと言われるかもわかりませんが、自分が責任を取れる範疇においてはギリギリまで粘り続けて「やる」選択を続けたいと思うし、その粘りとは責任を取れる範囲に対しての悩みに他なりません。特に若者にはあまり賢く、思慮深くならずに(自分で責任を取れる範疇を見極めて)軽率な判断もしてもらいたいと思います。こんなことを書くと、50歳も過ぎても勢いだけの短慮な馬鹿、と批判を受けるかもしれませんが、敢えて(せめて若者には)苦言を呈したいと思います。(苦笑)

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