50歳になったら哲学を持て。〜哲学の作り方〜

平成30年12月14日晴れ

風邪にはスッポン?!

昨日は夕方から不定期で集まっている滋賀、京都、大阪のナンバーワンリフォーム会社の経営陣の方々との忘年会。京都、丹波口の老舗すっぽん料理屋さんでなかなか治らない風邪を治すべく野趣あふれるすっぽん料理をいただきながら、あれこれと話し込み楽しい、そして有意義な時間を過ごさせて頂きました。相変わらず深夜遅くまで冷え込んだ京都で痛飲することになりましたが、心なしか体調も回復したような気がします。(笑)

 

京都day2

今日の午前中は茶の湯のお稽古つけていただいている先生に「絶対にいくべきです。」と強く勧められた、表千家北山会館で催されている展覧会に立ち寄り、多分、もう一生お目にかかることがないであろうお茶器や茶碗、お軸など、名物と言われる表千家お家元由来のお宝を拝見し、お呈茶をいただき、朝から晩まで走り回る年末の忙しい中、少しだけ心を鎮める時間を持ちました。高い価値観を身に付けるには良いものを見たり感じたりしなければ身に付くことがないと常日頃から先生によく言われておりますが、少し無理をして時間を作りましたが、その甲斐が十分ある、すばらしい体験でした。行って良かったと本当に思います。

50歳までの命題。

表千家の代々のお家元が書かれた掛け軸には禅語が引用されていることが多くあります。その由来と共に認められた1行文を拝見すると、私の想像の範疇を大きく超えて、理解できるとは到底口にできない高みの、長い年月をかけて精進された末に体得されたであろう茶の湯の奥に流れる哲学のようなものを感じました。「萬里一条鉄」「心外無別法」等の短い漢文の重みを考えたとき、ずいぶん昔に、メンターとして慕っていた先輩経営者に言われたことを思い出しました。それは、「高橋くん、経営者は50歳になるまでには自分の哲学を待つべきやで」と言う一言で、その当時40歳そこそこだった私はなんて難しい命題を与えられたのだろうと思ったのを今も鮮明に覚えています。

哲学の作り方。

それから10年近くが経ち、昨年50歳になった時、自分に哲学と言えるようなものがあるかと思いを巡らしていました。そもそも哲学って一体何や?と言う問いがずっと頭の中にあり、なかなか明確に見えてこなかったのですが、「反骨の言霊」と言う本に書いてあった出光佐三翁の「概念(観念)を学び実践で裏打ちすることで知恵や哲学を創成する」という至言を読んで、実践を継続し習慣化して取り組んできたことから哲学を見出せば良いのだと「哲学の作り方」がストンと腹落ちした様に思えました。ちなみに、哲学の定義を辞書で紐解いてみると以下の様になり、まさに経験を通して掴み取る世界観と理念と定められています。

てつ‐がく【哲学】

《philosophyの訳語。ギリシャ語のphilosophiaに由来し、「sophia(智)をphilein(愛する)」という意。西周(にしあまね)が賢哲を愛し希求する意味で「希哲学」の訳語を造語したが、のち「哲学」に改めた》
1 世界・人生などの根本原理を追求する学問。古代ギリシャでは学問一般として自然を含む多くの対象を包括していたが、のち諸学が分化・独立することによって、その対象領域が限定されていった。しかし、知識の体系としての諸学の根底をなすという性格は常に失われない。認識論論理学存在論倫理学美学などの領域を含む。
2 各人の経験に基づく人生観や世界観。また、物事を統一的に把握する理念。「仕事に対しての哲学をもつ」「人生哲学」
出典:デジタル大辞泉

俺の人生哲学。

で、私の人生哲学、仕事の哲学とは何か?という自問自答を繰り返して見えてくるのは何かというと、「実践の繰り返し(=習慣)こそが人として、組織としての影響力を広げる」となります。座右の銘として心に刻んだ「一期一会」という言葉を使うには、いつ何時人と出会っても最高のおもてなしが出来る様に、日々の心がけを欠かすことなく、茶室を清め、茶花を育てて、床の間に季節に応じた花を、野に咲いているが如くさりげなく活け続けるべし、との、茶の湯の世界で学ばせてもらった、日々の絶え間ない努力、精進無くして何事もなし得ない、また逆に、地道に積み重ねた努力はその質と量にしたがって確実に成果を手にすることができる。との極々当たり前に過ぎる、誰もが知っている原則の理解と実践が必要です。そして、何の取り柄もない大工上がりの工務店経営者が20年に渡り何とか事業を継続し、自分達が実践し、成果を上げてきた建築現場でのマネジメント理論を全国で実務者向けに研修を行なっているなんて奇跡と言っても過言ではないと思っていますし、その源泉は10年以上継続しているこのブログをはじめ、6年目に突入したすみれ本社で開催している外部公開の無料勉強会、8年目に入った毎日の筋トレ、その他、一向に上達しないと嘆きながらも続けている茶の湯のお稽古や書道等々、とにかく良かれと思うことを習慣化してきたから、その一点に尽きると思っています。

人生哲学の作り方。

何の経営資源も持たない私の様な学もカネもコネも持たない大工上がりの経営者が、荒れ狂う外部環境の変化に飲み込まれることなく、生き残り、勝ち残る為には、何かしら他者が持っていない強みを身につける必要がありました。散々思い悩み、考えた挙句、結局何も見つからず、唯一やってみた、出来たのは、自分で決めた習慣を守ることのみ。結果的にそれだけでこれまでの人生を切り開いてきたと言っても過言ではなく、ありきたりではありますが「継続は力なり」こそが哲学の定義とされていた「各人の経験に基づく人生観や世界観。また、物事を統一的に把握する理念。」に当てはまると思うのです。要するに、全ては実践、そしてその連続である習慣こそが哲学を創成する。自分自身のリアルな体験で憧れてやまない出光佐三翁が遺された言葉の一端をつかめた様な気がします。50歳までに哲学を持つには、40歳から準備をはじめ、実践を繰り返し、行なった分だけ必ず手に入る成果を手にすることなのだとやっと少しわかった気がします。40代の皆様、頑張ってください!50代の皆さん、確固たる哲学を創成できるよう、引き続き気張って参りましょう!

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