平成31年1月1日元旦
謹賀新年。
新しい年になりました。今年の新年は超久々に現場で作業しながら迎えると言う希な経験となりました。店舗工事を行う建築業者としては昔からお店が休みの年末年始の間に工事を行うのは珍しいことでも何でもありませんが、昨今の働き方改革の影響か、近年、あまり厳しい環境での工事をすることがなくなってきており、私としても社員に正月休みを返上して現場作業をやれとはなかなか言いづらいご時世、自ら出勤してくれる社員、そして協力業者の方々には本当に頭が下がるというか感謝しかありません。私としては夜通し作業をしながら、がむしゃらに現場で働いていた昔を思い出して、改めて自分の原点は現場にあるんだと思い返すことができました。この勢いを買って今年は現場主義を貫いてお客様に本当の満足をいただける工事を社員一同と共にやり遂げていきたいと思います。
年頭に際しての意気込みとご挨拶。
平成から新たな元号に変わる新年を迎えたと言うことで、今年、そして新たな時代を迎えるにあたり、目標や抱負を掲げてみたいと思いましたが、長くなりそうなので一言に集約することにします。新たな年、新たな時代に足を踏み入れるに際し、私が今年心に留め置き、思考、判断、行動の基準に据えるのは風姿花伝の中で世阿弥が唱えた「初心忘れるべからず」なる概念で、新たなステージに立つ度にその時々の初心を持ち、一から学ぶ気持ちを持って物事や人に接するとします。以下に年頭のご挨拶としてニュースレターに掲載した私のコラムのノーカット版を転載してここでも新年のご挨拶と今年の意気込みと替えさせて頂きます。そして、皆様にとって素晴らしい一年になります様、心から祈念いたします。本年も拙ブログ、初心に返り日々更新して参りますので何卒宜しくお願い致します。
初心忘れるべからず。
新年あけましておめでとうございます。
旧年中は大変お世話になりありがとうございました。4名の大工職人の集団から始まったすみれもおかげさまで 今期で19期目を迎えることとなりました。国税庁の調査で設立後20年間存続する企業は僅か0.4%というデーターがありますが、私たちすみれは法人化する個人営業の時期を含めると20年を超えることになりました。これも全てはご縁を頂いたお客様、協力業者、取引先の皆様に温かなご支援を頂いたお陰です。大過なく新しい年を迎えられたことを心より感謝申し上げると共に、本年も変わらぬご愛顧を賜りますよう宜しくお願い致します。
新しい年を迎える度に「さあ、今年はこんな事をやるぞ!」と気持ちを奮い立たせ、新しいことに取り組むモチベーションを上げて意気込みます。私の場合、年頭に掲げた抱負や目標を毎年達成し続けられた訳ではありませんが、それでも起業してからのこの20年、それなりに毎年新たな目標を掲げ取り組んできました。その中にはご縁を頂いたお客様へのサービスの充実として新築やリフォーム工事を終えてからの暮らしを楽しく、快適にして頂くべく、無料メンテナンス巡回の仕組み作りや「すみれ暮らしの学校」なる、生活に彩りを添えるきっかけやヒントをお渡しできればとの想いでの毎月のイベント開催等、単にご依頼を頂いた工事を行うだけの業者ではなく、長くお付き合いをして頂ける暮らしのパートナーになれないかと建築に直接関係の無さそうな取り組みも続けてきました。これらの取り組みは今年度もこれまでよりも更に精度を上げて続けて参りますので引き続きよろしくお願い致します。
目標として掲げたことの一つに、私達が創業時に事業所のミッションと定めた「職人の社会的地位の向上」と言うものがあります。現在のすみれの経営理念「モノづくりの本質、作り手を守り育て地域社会に貢献する」にも通じる、建築を通してお客様の役に立ち価値を提供するにはその担い手を育てなければならないと言う当たり前のことを愚直に行う決意を表したものです。すみれでは設計から施工、アフターメンテナンスまで全てを内製化してそれぞれのスタッフに出来るだけ裁量を委ねる事で常にお客様に近いところで寄り添えるようにしてきました、繰り返しのご注文やお知り合いのご紹介を頂きながら長年お付き合い頂いてきたお客様には少なからずすみれのスタッフに評価を頂いていると耳にしており、そのお陰で私たちの事業が19期の長きに渡り続けることが出来たと思っています。
すみれの大工達は単に現場作業を行うだけでは無く、社員としての責任を負って現場全体の管理と共にお客様の窓口に立ち、ご要望をお聞きしたり、提案を行ったりしています。設計部の女性スタッフも設計というよりもプランナーと事務的な業務をこなしてくれており、少人数の事業所ながらそれぞれが多くの役割をこなしてくれて全体の業務が成り立っています。昨今のニュースでも目にされると思いますが、建築業界では深刻な人手不足、特に職人不足が大きな問題になっています。建築職人は3K職種と言われて若者に嫌われて久しいですが、その原因の一つに職人の労働環境が何の社会保障もない不安定な状態であると言うことが挙げられます。私たちは15年前から大工の正規雇用を行ない天候や繁閑に拘らず安定的な所得を得られ、もしもの時には世間一般的な保証が受けられる環境を整えて来ました。私の職人時代に比べると羨ましく感じる程の労働環境になりましたが、建築業界全体を見渡せば、すみれの様な働き方の職人は未だ皆無と言っても過言ではありません。
私はこの十数年、様々な場所、多くの先達に学ばせて頂く中で、人としての在り方を正すことこそが、ビジネスに好循環を生む源であると繰り返し教えられ、「今だけ、カネだけ、自分だけ」と言う考え方だけには陥るまいと心に刻んで参りました。そんな事から創業時のミッションである「職人の社会的地位の向上」が自社内で進んできたのを鑑みて自分だけではなく、広く日本中の職人達が安心して将来を標榜出来る働き方になってもらいたいとの想いで、6年前から社内で行なって来た勉強会を公開し、また2年前から全国各地で職人向けの研修を行う様になりました。「初心忘れるべからず」とは世阿弥が年齢を重ね、芸が完成に近づいたと思っても、幾つになってもそれぞれのステージで初心に返り学び直す姿勢を持ち、新たな取り組みに精進すべしと説かれた言葉ですが、私も50歳を過ぎて初心に返って創業時の大きな目標を目指して精進したいと思っています。今年は元号が変わり新しい時代に移ります、この機会に初心に返り新たな学びや取り組みに向き合われるのは如何でしょうか。新しい時代の幕開けに心を新たにして佳き一年をお過ごしください。そして、本年も何卒宜しくお願い申し上げます。
なお、昨年、義父が永眠いたしまして、喪中につき個人的な年賀状での新年のご挨拶は控えさせて頂いております。年賀状を頂きました皆様、申し訳ございません、ご容赦の程お願い致します。それでは皆様、新しい時代の幕開け、楽しんで参りましょう!(^ ^)
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