平成31年3月14日 晴れ
コモディティ化の是非。
木曜日は朝活ではありませんが、研修講師の日。今朝も早くから起き出して、始発の電車に飛び乗って伊丹空港から朝一番のフライトで長崎へと飛びました。長崎行きの飛行機はなぜかいつも遅れがちで、今日も30分程予定より遅く到着しましたが、それでも9時には長崎空港を出て9時半には諫早の研修会場に着いて研修の準備ができるのですから、日本は狭いものというか、距離を感じさせないくらい便利になったものです。神戸から長崎に出張って朝から研修を行うのに、陸路だと絶対に前日入りしなければならない訳で、空路があるおかげで圧倒的な時間の短縮になります。これが時間をお金で買うのかと思いきや、今では空路の方がコストが低い事に今更ながら驚いてしまいます。コモディティ化の極みですが、誰もが気軽に便利さを享受できて、提供側が持続可能な収益を上げ続けていられるのはあるべき姿だと思います。コモディティ化とはブランド価値が下がるネガティブな意味合いで使われることが多いですが、一般化してインフラの中に定着するのは悪い事ではありませんね。私が行なっている研修事業も早くコモディティ化したいものです。(^ ^)
※コモディティ化とは、
市場参入時に、高付加価値を持っていた商品の市場価値が低下し、一般的な商品になること。高付加価値は差別化戦略のひとつで、機能、品質、ブランド力などが挙げられるが、コモディティ化が起こると、これらの特徴が薄れ、消費者にとっての商品選択の基準が市場価格や量に絞られる。コモディティは、元々は「日用品」や「必需品」などの食べ物やエネルギーなど、いわゆる「商品」を指す言葉であり、ビジネス用語では「一般化」の意味でも使われている。
現在、あらゆる産業の中で、コモディティ化が起きている。コモディティ化した商品は一定の需要は見込めるが、以前のように、付加価値で差別化されていない為に、市場価格が主な比較対象となるため低価格競争が余儀なくされる。コモディティ化を抜け出すためにもブランド戦略・コミュニケーション戦略が今後の重要課題になってくる。
出典:シナジーマーケティング株式会社 マーケティング用語集
アクションプラン検証
長崎での職人起業塾の研修は本日で第10講を迎え、小田全宏先生と横山桂子先生の講座が3回残っていることを考えると、私の登場は今回を終えるとあと2回のみ。早くも終盤戦に入りました。「実践型現場マネジメント研修」と銘打っている研修だけに、今日も前回から二週間で実践したアクションプランの実践報告を塾生全員にしてもらい、叱咤激励を繰り返しました。中には、私の期待を超える発表をしてくれる塾生もおり、顧客に毎日の進捗を写真やブログで報告する事から関係性を深め、顧客が現場に足を運ぶことが増えたことで、計画、設計段階では顕在化していなかった顧客の要望を汲み取り、現場で改善案を提案して、顧客の圧倒的現場満足を作り出しているという若手大工が数名いたりと、その劇的な意識の変わり方、そして実践力に非常に頼もしい思いがしました。こんな大工が日本の建築業界の職人の地位を変えてくれるのだと思います。みやまくん、梅ちゃん、引き続き気張ってください。
叱咤、叱咤、激励。(笑)
逆に、大きく期待を下回り、私にキツイ口調で詰め寄られる塾生ももちろん数人おられます。そんな時の私の口癖は「そんな薄っぺらいもん要らんねん、付け焼き刃が透けて見える中途半端な事ならせん方がましや!」となかなかの厳しさでボロクソ(笑)。次回までに私が納得するレベルのものやことをやるなり、作るなりしますとコミットするまで許しません。(笑)
今回も厳しい課題を課した塾生も数人おりますが、結局、やるもやらんも自分次第。私の知ったこっちゃありませんが、せっかくご縁をもらって共に学ぶ場を持っている以上、私にできる限りのサポートをしたいと思い、全力で、そして本音で塾生の皆さんに向き合っています。ちなみに、前回の検証研修の際に、私にこっぴどく叱責?された入社一年目の施工管理の若者は今回は消費税増税の前後での国の支援策をわかりやすくまとめて、新築を計画しているお客様に説明できる資料をパワーポイントで作成して来ておりました。経験が薄くても、お客様や会社に貢献する方法はたくさんあり、自らその役割をかって出れば役割に応じて所得も上げることができると改めて確信を持ちました。本日、私に詰め寄られた方々も次回に成果を持ってきてもらいたいと思います。
ゴールデンサークル。
昼からはマーケティング理論を学ぶ座学の最後、マーケティング思考の工務店にシフトするための9つの概念の最終講で「何の為に?を考える」と題して目的と手段の考察を繰り返す思考と習慣を持つ事の重要性と、目的意識こそがマーケティングの入り口であり、着地点だと熱く語りました。ちなみに、私はこのブログで繰り返し目的と手段についての考察を繰り返しており、そのシリーズもvol.32まで重ねています。→https://shokuninshinkaron.com/?s=目的と手段
以前にもこのブログで紹介しておりますが、「Whyから始めよう」と言う、TEDで行われたサイモン・シネックの有名なプレゼンテーションを再度、長崎塾の塾生さんに向けて紹介をしておきます。彼はスティーブ・ジョブズやライト兄弟、キング牧師が世界を変える様な圧倒的な成果を収め、成功した人達にはパターンがあり、それは思考の中心に常に「何のために」という目的意識、大義や志があったからだと言われました。私利私欲や富や名声ではなく、世界を良くしたい、変えたい!という想いが諦めずにチャレンジを続ける原動力となり、イノベーションを起こす糧となり、その挑戦し続ける姿や言葉が人々の共感を呼び、大きな成功を手にすることができたと述べられています。有名なゴールデンサークル理論ですね。
二つの理念。
規模も業態も全く違いますし、ジョブズやキング牧師と比べるのもおこがましいにも程がありますが、私たちもビジネスを行う中で目先の利益や売り上げを追いかけるばかりでなく、事業の中心に「何のためにビジネスを行うのか」という問いを持ち続け、目的意識を持って毎日の業務に向き合わねばならないと思っています。ちなみに、「有限会社すみれ建築工房」としては「モノづくりの本質、作り手を守り育て地域社会に貢献する。」直接工事を行い施工者がお客様のその後の暮らしに焦点を合わせることで建築会社として行うべき地域貢献を目的に掲げており、私が理事長を務めるもう一つの事業「一般社団法人職人起業塾」では、圧倒的な人材不足に陥りつつある職人を始めとする建築実務者が若者が憧れる職業になる様に、未来に希望を持って生き生きと働けるような建築現場実務者の社会的地位の向上を果たすことを目的に掲げています。どちらも、ロクに学校も出ていない私の様な元不良少年がなんとか真っ当に、人並みに生きていける様にしてくれた建築業界での私の経験を集積して、世の中に恩返しがしたいと思う私の個人的な気持ちから発した「目的」です。
先ずは、やり方ではなく「在り方」から。
上述のゴールデンサークルではWhy→How→Whatの順番での思考が重要だとサイモン・シネックは熱く語られておられますが、実際の仕事のシーンでは、どの様にやるか(How)、何をやるか(What)も非常に重要なのは当然で、この部分があやふやでは全く結果が出ない、成果に結びつかなくなります。しかし、その根底にあるなんのために?(Why)=目的が、明確でなければやること為すこと全てが本末転倒になってしまいかねません。金儲けのための金儲けなどあり得ないように、ビジネスには必ず、目的があって然るべしだと思っていますし、そんな想いが伝わってこそ、理解ある顧客との絆が出来上がり、三方良しの社会へと近づいていくのだと思うのです。本日のワークで自分の働く目的と、事業所の目的の共通点を見つけ、向き合った塾生の皆さんにはHowやWhatも大事にしながらも、常に中心にあるべきWhyからのインサイドアウトの意識を持って、毎日の仕事、目的を達成するべく取り組みを進めてもらいたいと思います。「御社の事業の目的は?」と問われて「理念の実現です。」と即答できる職人ばかりになると、建築業界は変わると思うのです。第13期生の皆さん、毎日の現場で是非共理念の体現してください!
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