わかっとるばってんができんとが人間たい!

令和3年2月20日 晴れ

自転車営業

SNS上ではまだまだ雪景色の画像がチラホラ見られますが、神戸はまた寒気が去って小春日和が戻ってきました。暖かいことはいいことです。昼から、事業所から歩いて15分くらいのお客様宅に打ち合わせに行くのに、久しぶりにロードバイクのタイヤに空気を入れて自転車で伺いました。長らく乗っていないと、少しの坂道で太腿は動きが悪くなるし、息は上がるしでこれはヤバイとロードでのトレーニングを再開ようと思い立ちました。コロナで毎年参加していたセンチュリーライドが中止になり完全に目標を見失っておりましたが、風の時代といえば自転車やろ、と言うことで、今年中に(坂道は大嫌いですが、)六甲山頂まで自転車で登るのを目指して頑張ってみたいと思います。(笑)

脱ルール主義

今日の昼は顧問先の若手大工と電話での1to1セッションの時間でした。風の時代になって私が一番意識していることは、細分化したコミュニケーションで、希望者数名の社員との(半分ティーチングの)コーチングの他にも全社員に対して毎朝チャットで挨拶と「職場の教養」と言う冊子の感想の交換など、できる限り個別にコミュニケーションのきっかけを開くようにしています。私が長年、経営者として会社を引っ張ってきて感じたのは、人はロジックでは動かない。と言うことで、理屈や規則、ルールで縛ったところで、全く状況は良くならないどころか、言われたことだけ守れば良いと、自分で考えることを放棄して最低限思考に陥ってしまうと仕事に対する良心さえ失ってしまいかねません。全くの逆効果です。

1人ずつの声に耳を傾ける。

理屈はわかっていてもやる気にならない事は誰にでもあることで、人はロジックではなく、感情で行動を選択すると言うのは、冷静に考えれば当然のことですが、私ごときの大工上がりの経営者が、感情に訴えるには多くの人を一堂に集めて、壇上からスピーカーで話したところで絶対に無理で、もっと丁寧に伝えるべきなのは自明の理。個別にじっくりと何の為にこの選択が、この行動が必要なのかを伝えなければならないと思っていて、昨年から出来る限り多くの人と個別のコミュニケーションを取るように心がけています。顧問先の社員さんとのセッションもその流れで、その彼とは今日初めて1to1で電話で話しこんだのですが、今までボンヤリと感じていたことが全てはっきりと見えた気がした本当にいい時間になりました。

ミッションは職人の社会的地位向上

私が顧問先でお手伝いしているのは、集客や売り上げ、利益をアップさせるコンサルティングなどでは無く、正規雇用の職人の人事制度(賃金制度、等級制度、評価制度)の運用です。職人が現場作業員から抜け出して、他の付加価値を生み出す働き方に変わることで役割と責任を引き受け、生産性を向上させることで事業所の利益に貢献し、当然、職人の所得も上がるし、年齢を重ねて現場での生産性が落ちても給与は下がることなく、さらに活躍の場を広げられる人材へと成長してもらうのが私の顧問としての仕事です。その結果、将来に渡って安定した生活と面白くやりがいのある仕事、高い地位のキャリアを身に付けて、職人が若者から憧れられる存在になると信じて、自社だけでは無く、職人を正規雇用している事業所さんの応援をしています。

理論を買っても行動は変わらない。

今日の若手大工とのセッションは、大工工務店のブランド化は現場のブランドであり、そこで働く大工のブランディングだと言う説明をなんども繰り返してきたこのところの全体会議の内容について、意見を聴かせてもらいました。目の前の現場、大工仕事だけを一生懸命にやり続けても現状は何にも変わらない。今のうちから業務全体の段取りや図面の作成、お客さん対応などを少しずつ学び、実践することで作業員としての大工では無く、施工管理や設計、営業などのスキルを身に付けて高齢になって現場を離れてもしっかり稼げるようになる。少しずつ、働き方を変えて行くべき。と、3年程前に職人起業塾で私が繰り返し伝えたロジックはすっかりわかっている口調でした。が、しかし、実際には彼の行動はその当時からほとんど変わっていないのが現実との事でした。

理想と現実は違う。

わかっているけど何にも変わっていない理由は、現場が忙しい、若い者が入ってこない、やりかけて見たけど上手くいかなかった、そもそも大工仕事が好き等々、変えるべき問題に埋もれてしまっているとのことで、なかなか最初の1歩を踏み出せずにいるとの事でした。私とのセッションの中で今一度大工としての自分の姿を見て若者が、その親御さんがだいくに憧れを持ってもらえるかと問いかけることで、諦めて目を閉ざしていた未来に視線を上げて、できるところから少しずつ、一歩ずつ歩みを進める。と決意を新たにしていました。

少しのきっかけで人は変われる。

理想と現実の深い谷に足をスクませて思考停止に陥り、考えること自体を先送りして動けなくなるのは誰しものこと。しかし、立ち止まり現状に甘んじていては全く何も変わらないし、年老いた大工が生産性が落ちて使い物にならなくなるのと同じように、導火線に着いた火が時間とともに近づいてきて、そのうち爆発するのは明らかです。まずはいっぽ踏み出すきっかけを与えることで人は買われると信じていますし、そのきっかけをできるだけ多くの人に渡したいと50才を過ぎて初老に近づいてきた私は最近とみに思うようになりました。職人の地位向上は職人の意識改革と自助の努力なくしてあり得ません。何のためにそれをするのか?と言う質問と共に未来に目を向ける機会を作り続けたいと思います。



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経営理念の手段化の危惧。#職人キャリアプラン構築WS@博多

令和3年2月12日 曇り

九州研修事業再開。

昨日から久しぶりの九州出張に来ています。新型コロナの影響で開催を順延していた一般社団法人職人起業塾の6ヶ月コースの研修を本日より再開することになり、昨日ははその前日に当てて、経営者向けの人事制度のワークショップを博多の薬院にあるパナソニックショールームの会議室をお借りしておこないました。緊急事態宣言は2月7日に終了する予定だったので開催を決めておりましたが、まさかの緊急事態宣言の延長で開催を取りやめるべきか悩みましたが、参加表明いただいた御会社の強い要望もあり、ごく少人数でも良いか、と言うかその方が良いかと思い直し開催することにしました。

職人育成に本気の経営者達

ごく少人数で行うつもりで博多に来ましたが、結局、蓋を開けてみると、6社12名ものご参加をいただき、定員オーバーの満員御礼となりました。コロナ禍の中、しかも祭日にもかかわらず職人の人材育成に熱心な経営者の方々に集まっていただけた事は私としては嬉しい限りで、いつにも増して熱を込めて改革の必要性と具体的な方法論をお伝えした次第です。実は職人のキャリアモデルを作るこの人事制度の内容は、以前にもみやま市でセミナー形式で行っていたことがあり、その時に参加いただいた企業様が今回も多く参加されました。その理由は、やはり一対多数で話を聞いたところで帳票を運用できるまでの理解をしてもらう事は難しく全く身になっていなかった様で、少人数のワークショップスタイルで個別に丁寧に対応する必要があるのだと再認識させられました。

九州初上陸の人事制度WS

昨年、コロナの感染リスクが高まり、集合研修の中止を余儀なくされたことを受けてスタートさせた少人数での人事制度のワークショップは関西では50社近くの工務店やリフォーム事業者の経営者さんに参加いただいて来ました。私たちが20年近く試行錯誤を繰り返しながら実際に運用してきた職人を始めとする建設現場実務者向けの賃金制度、等級制度、評価制度の雛形を共有し、その基準を使って自社の給与制度に合うようにカスタマイズしていただくワークショップを繰り返してきました。今回、九州博多での職人起業塾6か月研修の再開に合わせて、博多でも数回行う予定としています。次回は3月13日(土)で既に数組にご予約いただいておりますが、まだ若干数席がありますのでご興味がある方はぜひご参加ください。

2月11日(木)・3月13日(土) 建築実務者向けキャリアプラン構築の人事制度改革WS

何のための人事制度か?

この人事制度改革のワークショップでは、パソコンを持参していただき、そこにインストールした実際のExcelの帳票を使って自社の社員さんの給与を当てはめて調整、実態に沿った給与制度のたたき台を即日作っていただく非常に実践的と言うよりも実務的な場となっています。本日も事務方の人事担当者さんがこられて随分と熱心に作り込んでおられました。ただ、もちろんそれだけではなくて何のために職人向けにキャリアプランを示す人事制度を整備する必要があるのか、また、人事制度の整備を通してどのような組織を実現していくのかと言う総論的な説明もさせてもらっています。

経営理念の手段化

昨年のワークショップの総論ではものづくり企業のブランディングの話を中心に据えておりましたが、今年はさらにバージョンアップして、ティール組織的な観点から、事業所の存在意義の明確化とその共有の必要性を改めてご案内しました。これまでは事業所の目的である理念の共有が何よりも重要であるとの理念信奉論を私も提唱してきましたが、目的と手段を履き違えてしまった理念経営が世の中に散見されるようになり、私自身も(決してそんなつもりはありませんが)自社の経営理念が社員を強制的にコントロールするためのツールにしてしまっていないかと振り返って考えさせられています。

存在意義を見直す。

それは決して経営理念が必要ではないと言うことではなく、便宜上掲げられた経営理念がバイブルとなり、社員に対して踏み絵を行い、異教徒を排除して強制的にコントロールするツールになってしまうことの危惧です。この状態に陥ると完全に目的(理念)の手段化であり、そんな組織が成長発展するわけがありません。本当に重要なのは額縁に入れて飾り奉る綺麗事の経営理念ではなく、その事業所が存在を許される意義とは何か?との問いへの答えであり、そのシンプルで重要な解こそがスタッフ全員にとって目的として腹落ちするモノでなくてははなりません。この理念の再構築ができた時、これまでの上意下達式のヒエラルキー型組織から、フラットでそこにいる人材の個性が生かされ、効果性が最大化される、管理をしなくても事業が持続循環的に回っていく体制が整うのだと思うのです。

四方良しの世界を実現する。

私自身も昨年の社名変更、リブランディングからもう一度組織の組み立てを見直し、経営理念をスタッフからの声に耳を傾けて実業と直結したわかりやすくシンプルで本質的な言葉に置き換えて、社員、顧客、ステークホルダーに改めて我々の存在意義を訴える取り組みをスタートさせました。まだまだ完成にはほど遠く、道半ばではありますが、新しい時代に対応できる組織のあり方を懸命に模索している次第です。九州での人事制度改革ワークショップではその辺の根源的なお話と共に事業再構築助成金の最新情報と申請実務のアドバイス等も行っています。現在、本当の意味での理念経営を実現できているのかと少しでも疑問をもたれる事は是非ともご参加をお勧めします。きっと、新しい時代を乗り越えていくヒントを提供できると思います。


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マネジメントとは人を活かす責任である。#風の時代はボトムアップ

令和2年12月25日晴れ

コロナクリスマス。

世間様は例年ほどクリスマスムード一色とはなっていないにしても、それでも街角にはメリークリスマスと書かれたのぼりやポップが貼り出され、明るい調子のクリスマスソングが流れていました。私が住む兵庫県では飲食店の時短営業要請も出されておらず、ほぼ通常営業皆さんされておられますし、繁華街の三宮もそれなりに賑わっておりました。いつもと全く違うのは、行き交う人が全員マスクをしていることぐらいですが、着実にコロナ感染者は増えているようで、今日は朝からすぐにPCR検査を受けれる医療機関を3人ぐらいに案内しました。

マネジメント革命最終講

そんなコロナ禍の中、昼からは一般社団法人職人起業塾主催の卒塾生を対象とした上位研修、マネジメント革命のワークショップを粛々と開催しました。昨日のブログにも書きましたが、風の時代に入りトップダウンのピラミッド型組織は今後機能しなくなっていき、ボトムアップ型の運営に移行すると言われる中、実務者がマネジメントの全体像を把握して、その中から自分にできる役割を引き受けて、本来経営者の仕事だとこれまで思われていた業務をボトムから進めていくためのワークショップは、まさに時代に則した内容だと甚だ手前味噌ではありますが思っています。

緊急性の低い重要な計画

最終回となった今回、参加者の皆さんには、理念を実現するために必要なタスクを全て棚卸しした中で、目先の売り上げ利益だけではなく、会社組織全体の仕組みの部分で優先順位を決めて、まず片付けなければならない部分に対して綿密かつ実践的な計画を立ててもらいました。これだけで決して、一気呵成に社内の課題が全て解決するような事はもちろんありませんが、経営者が手をつけなければならないと思いながらも、なかなか進められていない部分について確実に前に進めるようにできるのではないかと思っています。

経営者感覚

一般社団職人起業塾で行なっている従業員向けの研修で私が最も伝えたいと思っているのは、「経営者感覚」です。起業塾と言う名称に対してよく誤解を招くのですが、この研修は決して社員を独立起業させるための研修ではなく、起業できる位の高い意識、経営者と同じ感覚を持って社内のマネージメントに参加してもらったり、顧客接点で経営者が下す判断と同じ判断基準を持って対応してもらうことで、顧客から大きな信頼を勝ち取ってもらい、強い影響力を持って社内外で活躍してもらいたいとの想いです。そのような風土が社内にさらに広がっていけば、1馬力だったエンジンが2馬力、3馬力に増えることになり事業所の地力が強靭になっていくと考えています。

若き経営者の急死

今日のワークショップの中でも話題に上りましたが、少し前に神戸近郊のサッシ、エクステリアを販売していた事業所の社長が若くして急死しました。そこには従業員が3人おり、長年その業界に従事していた人もいたことから、社長がいなくなった後、3人で力合わせて事業を継続しようと試みました。しかし、単に、サッシの職人として働いていた彼らには、顧客の要望を聞き取ることも、商品の提案をすることも専用のシステムを使ってメーカーに発注することもままならず、結局、ひと月ほどで事業の継続を諦めて、多くの顧客を抱え、安定的な売り上げがあったにもかかわらず事業を閉じてしまいました。

効率を追うとリスクが増える

経営者を含めた社内のメンバーが、分業制でそれぞれが慣れ親しんだ業務を専門的に行う事は、非常に効率的で、表面的な生産性は高くなるのは事実です。しかし、それは同時に要になっている、マネージメントをする人間がいなくなると全体が一瞬で全く機能しなくなり、事業は破綻してしまいます。建築業界、特に施工会社、職人会社では中心的な人員はモノづくりに従事する作業員であることが多く、マネジメント業務をボトムの人員にシェアすることは、適性があるのかとの疑問もあり、なかなか進めようとされる会社はありません。しかし、そもそも私もそうですが、工務店の創業者などは職人から叩き上げた人が多く、プロの経営者などほぼおられません。器が人を作るといいますが、役割を与えると人はそれに適応するものです。

マネジメントとは権力では無い、人を活かす責任である。

とは、経営の神様、ドラッカー博士の有名すぎる著書「マネジメント」に中の言葉です。企業は人なりという原則から考えると、人を活かすのは社内のどの場所でも、どの人間関係でも意識的に行うべきことであり、出来るだけ多くの人がその責任を引き受けて、主体的に取り組むことで経営者の器を超えて、企業は発展成長する可能性があると思うのです。リーダーとなって人を活かすマネジメントに取り組むのは権力ではなく、思いやりと優しさと、相手の立場に立って物事を考えるコミュニケーションを図ることに他なりません。ボトムと言われる実務者がそこに目覚めるのはまさに革命であり、風の時代への適応だと思っています。このマネジメント革命のワークショップは来春には九州、博多でも開催する予定です。九州の皆様は楽しみにしていてください!

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職人の地位向上の一丁目一番地。

令和2年12月23日 晴れ

風の時代

水曜日、つむぎ建築舎設計部は定休日。私はいつも通り朝活からのスタートで今朝も夜明け前に起きだして、ゆっくりと白んでいく空を見ながらBNIのビジネスミーティングに参加しました。6時半のスタート時点ではまだ真っ暗だった空も2時間後の終了時にはすっかり明るく日が昇っており、日の出と共に1日が始まる感があります。良いことが起こる予感一杯で1日のスタートを切りました。
占星術の世界では、なんでも今日から地の時代から風の時代に変わったそうで、250年に一度のパラダイムシフトが起こるらしいです。占いにそんなに興味を持っていない私としては、ふーん、という感じで聞いておりましたが、朝の情報番組のコメンテーターに田坂広志塾長が登場してズバズバと本質に切り込んでいくコメントを発しているのを見て、あ、風の時代になったのだと感じました。私も何か新しいことにチャレンジしてみたいと思います。

明るい見通し

昨夜は顧問先である宍粟の山間にある工務店の全体ミーティングに参加してきました。mtgを終えてから、社長に少しだけ私が使っている資料を差し上げて提案スキームのアドバイスなどをしてから帰途に着きましたが、自宅に戻ったのは午後11時を回っておりました。出勤日数も残業時間も一切制限が無く、働きたいだけ働ける経営者ってお得です。(笑)
今年最後となるその会社の全体ミーティングでは社長が今年の振り返りと来年に向けての見通しを話されて、まずは足元を固めようと基本的な業務の徹底をしていこう!的な内容を話されました。どこの会社も基本は同じですね。そこでは、秋口から随分と集客の状況が随分と好調らしく、来年に向けて明るい見通しを示されておられました。素晴らしいことです。

変化に適応した者だけが生き残る。

ただ、風の時代になったからかどうかは別として、世界は大きく変わりました。顧問先の工務店が現在、好調なのも実はその変化の一つであり、またそれが長く続くかどうかはわかりません。私としては、昨年に来年から世界は大きく変わると確信して、20年間慣れ親しんだ社名を捨てて、新規事業を立ち上げて、建築請負業から脱却するくらい大きな変態を目指して、コロナ前の今年の1月からブランディングを一からやり直しています。その結果は、来年の夏以降に現れると思っているのですが、VUCAと言われる不透明、不安定、複雑、曖昧な時代には何が正しいか、間違っているかは時が経ってみなければわかりません。昨日の会議でも、時代の変化、顧客の行動の変化に適応して我々も変化しなければ生き残れないと熱く語らせてもらいました。

大工ブランディング

この混迷の時代に、来年の受注見込みがしっかりとあるのは非常に喜ばしいことですが、それにあぐらをかいていては来年以降どうなるかはわからないどころか、今の状態もたまたま風が吹いただけかもしれません。今のうちに社員総出で本質的な価値創出とそれを伝えるブランディングに取り組む必要があると強く訴えた次第です。そして、それが社員大工さん達の所得を上げ、地位を向上させ、次世代を担う若者が働きたくなるような会社となり、事業所が継続していく力を蓄える根本だと申し上げ、社長1人で孤軍奮闘している大工工務店、ものづくり企業としてのブランディングを全員で取り組まないかと提案させてもらいました。そして、大工工務店のブランドとは大工個人個人のブランディングにおかなりません、みんなの力が会社の力だと熱く語った次第です。

https://www.instagram.com/daishou_kensetsu/?hl=ja
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顧問の役割。

ブランディングへの取り組みについての提言をする前に、私がだいくを中心とした社員さん達に改めて説明したのは、同業の経営者である私が顧問に就任している理由です。今年度から一般社団法人職人起業塾では、従業員向けの研修だけではなく、そのモチベーションの根源となる人事制度改革のワークショップを開催しており、等級制度や評価制度を導入してもらうことで、役割と責任と給与をリンクさせてもらうい、やる気を出して新たなことに取り組んで、成果を上げた現場実務者に正当な評価とそれに見合った所得を得てもらうような仕組みを広めています。その運用のサポートで顧問に就任していると言う事は、ぶっちゃけ簡単に言っちゃうと従業員さん、特に大工の給料を引き上げに来ているようなものです。ただ、給料を引き上げるにはその原資となる利益を増やさなければならないのは当たり前で、それを全員で少しずつ取り組むことで現実にしようと言うのが私の立場であり、役割です。

職人の厳しい現実。

大工さん達に聞いてみると、しそう市で大工同士で応援のやりとりをする入り口あたりの単価は1万8000円位が標準とのこと、1ヵ月に25日働いたとして、450,000円。そこから車両代、ガソリン代、各種保険、道具代を引くと350,000円あるなしの計算になります。今は大工でも10年も修行の期間は入りませんが、それでも低賃金で働いて技術を身に付けて一人前になった挙句、実質年収は4,000,000前後しかないと言うのはあまりにも厳しく、夢のない職業になってしまっています。この先の事業所は正規雇用を押されて社会保険や厚生年金に加入されているのでずいぶんとマシな労働条件ですが、1人親方で働いている大工には若手を育成するような余力は全くないと言っても過言ではありません。これでは若者が職人になろうなんて思うわけがありません。

https://www.instagram.com/daishou_kensetsu/?hl=ja
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大工は自分の家を自分で建てるべき。

私としては、他業種との比較から、30代後半から40代位の、住宅を取得しようかと考える年齢になったときに、しっかりと社会保障を受けた状態で年収500万円以上は稼いでもらうようになりたいと思っていて、大工に自分の家を建ててもらえる状態になってもらいたいと思っています。実際、家を建てる仕事をしているのに、自分の家を自分で立てられない大工が圧倒的多数で、それでは家づくりをする小瀬主様の気持ちが本当の意味でわからないと思うのです。とは言え、一般的な大工と同じ仕事、同じ役割しかしない大工には、同じ給料しか払えないのは世の中の道理です。もっと稼いでもらうためには、大工として丁寧で美しい仕事をするのはもちろんのこと、付加価値を生み出してもらう必要があり、今までの職人として行ってきた仕事内容+何かしら役割と責任を引き受けてもらう必要があります。その内容を分かりやすく明記して、全員が把握できるようにしたものが我々が提唱している等級制度であり、人事制度改革の大きな柱です。

理屈は簡単、やるのも簡単。

大工が現場作業以外で付加価値を生み出し、会社の利益に寄与した分、所得を上げていく。理屈は非常にシンプルで簡単ですが、実際はどのようにすればいいのか?と頭を悩ませてしまいそうですが、実践する内容も実はそんなに難しくはありません。取り組んでもらう内容は会社によってそれぞれですが、今日の会議では会社で取り組んでいるInstagramの写真投稿を全員で見て、建物の完成写真の自慢げな写真よりも、大工が手刻をしていたり、原寸を引いたり、建前をしていたりと作業している風景のほうがいいね数が多いのを確認してもらいました。情報が溢れかえる時代になり、何が本当かわからない位、あらゆる情報が氾濫している現代、見た目がきれいなどこにでもあるような写真よりも、現場のリアルな情報にこそ価値がある、せっかく神社仏閣の仕事までできる高い技術を持った社員大工がいるのだから、経営者1人で行っている情報発信を全員でやれば大きな成果につながる可能性があると熱を込めて伝えました。理屈は簡単、やるのも簡単、後は継続して取り組むことで徐々に質を上げていくことができれば想いは必ず形になると思います。

1点突破で風穴を開けろ!

職人の社会的地位の向上をミッションに掲げた一般社団法人職人起業塾の活動を通して私がやりたいのは、先行き不透明で、成熟期を過ぎて淘汰の時代に入る建設業界で職人をむやみやたらと独立起業させることではなく、経営者感覚を持って起業しても立派に事業ができる位の知識とスキルを持った職人が、理念を共にする事業所の中で活躍し、やりがいのある働く環境と、豊かな暮らしを手に入れながら、次世代の若手の育成や事業の継承を担ってくれるようになることです。一般社団法人設立からこれまでの4年間、全国各地でセミナーや講演、研修事業を行ってきましたが、職人が意識を変え、働き方を変え、事業所の収益構造を押し上げるのに寄与して良い暮らしを手に入れたと言う事例はそんなに多くはありません。コロナの影響もあってこれまでの路線を転換し、広げるのではなく狭いところに深く深く入り込んで参画企業の経営者やその従業員さん達と一緒に汗をかき、1つずつ丁寧に改革を推し進めていくのが本当に私がやりたかったことであり、やるべきことだったのかもしれません。風の時代は量から質への転換が加速するとも言われます、その風に乗って私たちの取り組みが大きく成果に結びつき、建築業界の旧態以前の構造に風穴が開くことを願ってやみません。

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二つの世界。#若手大工育成プロジェクト

令和2年12月18日 曇りのち晴れ

 

いつもの羽犬塚にて。

昨夜遅くに前のりで乗り込んだ久留米駅からローカル線に乗り換えて大牟田方面に3駅、羽犬塚駅前のホテルで迎えた朝は外気温−2度でした。少し大きめの窓のシングルガラスからしんしんと冷気が部屋の中に入ってくる冷気に参った、と昨夜はエアコンを点けっぱなしでベッドに入るのに攻めて少しでも湿度を保とうとユニットバスの浴槽にお湯を張ったままにしていたら、目を覚ます頃にはガラスだけではなく窓枠から零れ落ちるくらいにびっしりと結露していました。九州だからと言って別段、どこでも南国なわけじゃないよなー、福岡、北九州はどちらかと言うと日本海側やしなー、なんて実感した朝でした。

若手大工育成プロジェクト最終講。

今日はなんでも今年1番の寒波が襲来し、信越や東北方面では例年に比べてずいぶん早く大量の積雪になったようで、テレビのニュース番組ではまた自然の変化に脆弱な人間社会の弱さを映し出しておりました。そんな寒い中、今日は半年間にわたり通い続けた筑後での若手大工育成プロジェクトの実習研修の第12回目、最終講の講師を務めました。いつも感じることですが、研修のスタート時点では半年間の期間をずいぶん長い期間があるように感じるのですが、終わってみるとあっという間だったと思います。それは講師を務める私だけでなく、受講生も同じように感じるようで、終盤になると最終回を迎えるのがなんだか少し寂しい雰囲気が漂います。

ラッキーな若者たち。

JBN(全国工務店協会)の地方組織である一般社団法人人に優しい会を考える会が主催された、この度の若手大工育成プロジェクトの実習研修は3年計画であり、来年度は新しい受講生ももちろん迎え入れますが、基本的に、同じメンバーに継続して3年間実習研修を受けてもらうことになっています。なので、今日の最終講の終わりには、また来年会おう!と言う言葉で締めくくり、半年後の成長した受講生たちと会うのを楽しみにしながら別れをつげました。それにしても、3年間にわたって実際に小さな木造の実習棟を建てて、解体するするぜいたくなカリキュラムの半年ずつの実習研修を3年間継続して受講できると言うのは本当に恵まれていると思います。しかも、ほとんどの費用は全て国交省が負担してくれています。ありえない恵まれた環境に感謝したほうがいいよと今日も受講生達に(恩着せがましく)伝えました。(笑)

私が九州で講師を務める意味。

今回、私が遠く九州まで大工技術の自主研修の講師として半年間通うことになったのは、私が主催する一般社団法人職人起業塾が九州博多で開催する際の現地事務局をお願いしている関係で、一般社団法人人にやさしい家を考える会の事務局の方から新しい研修事業をスタートさせるので講師を務めてくれないかとオファーをいただいたからです。以前から、国交省の大工育成の事業の中で、技術実習の研修は繰り返し行われてきましたが、大体は引退した、若しくは第一線から引いたご高齢の大工の棟梁がやるもので、私のような(大工の世界では)まだ若手の部類になるような現役工務店経営者が務める事は非常に稀です。正直、技術だけを教えるのなら私がわざわざ毎回前日に前乗りして九州まで行く必要はありません。

技術だけではダメ。

研修講師のオファーをいただいたとき、正直、一瞬私じゃなくても良いのではないか?と考えて引き受けることに躊躇しましたが、「塾長が考えている通りにカリキュラムを変更してくれていいから」との熱心なお誘いを受けて、半年間筑後に通い続けることにしました。結果的には、実際に自習棟を建てるので技術的な研修を中心に行うのはもちろんですが、職人として、職業人としてのあり方、そこから生み出される価値を最大限生かせる状態を作る習慣の大切さを毎回の座学の中で繰り返し伝え続けました。1ヵ月に2回の研修のたびに、自分で決めた習慣に対する進捗や成果を発表させ続けることによって、はじめのうちは三日坊主でした等々、全く習慣に取り組めていなかった受講生も、カリキュラムが半ばを過ぎた位から全員がそれなりに実践できるようになり、最終的にはそれなりに、全員が習慣の力を実感してもらえたように感じています。

精神の世界の住人になれ。

研修の終わりは実務のスタート。明日から受講生たちが半年間の実習研修で培った知識やスキルをもとに、それぞれの現場や事業所、お客様先で活躍していくにあたり、本日の最終講義で私が彼らにこれだけは胸に刻んで業務に当たってほしいとお願いしたのは、「この世の中には2つの世界があり、1つは物質の世界、もう一つは精神の世界で、皆さんは物の世界ではなく心の世界に住んでいることを忘れないでほしい。」と言うことです。言い換えれば、理論と感性、表面的に目に見えるものと、目には見えないものの世界となるのですが、とにかく心のこもった仕事をしてもらいたいと言うことです。それは対お客様に向けてだけのことではなく、自分自身に対しても心を込めてもらいたいと言う願いであり、思考の中で理想を描き、心からそれを叶えたいと思った時、人は行動に移します。強い心を持って行動を継続することができれば、必ず手に入れられるものがあり、それはこの半年間、習慣を身に付けることで皆が体感してきたことでもあります。「思考は現実化する」とはナポレオンヒルの有名な言葉ですが、思考と言うよりは心を鍛えて心で感じてもらいたいとの私の願いです。

無限の可能性を秘めた若者たちへのエール。

文明の進化、テクノロジーの発達によって世の中は全て理論で構築されている様に思いがちですが、人と人との関係性は必ずしも理論で片付くものではなく、常に感情がつきまといます。頭の中ではやらなければならない、やったほうがいいと思うことも、心がそれを拒否すれば人は行動には移しません。私たちは建築と言う物理の世界に生きてはおりますが、決して全てがロジック通りではないのは世の常と同じであり、強く願う想いは現実となる世界の中に我々は生きていることを忘れないでいてもらいたいと思います。誰もが奇跡のような確率でこの世に生を受け、しかも大概の若者が忌み嫌い、興味を持たず、圧倒的な若手実務者不足に陥っている私たちの業界に飛び込んできてくれた若者は業界の宝であり、建築現場で働いているだけでもう既に凄いことです。これから未来にものすごい可能性を秘めていると思っています。彼らの輝かしい前途に心からエールを送りつつ、半年後たくましくなった受講生と会うのが今から本当に楽しみです。皆さん、半年間本当にお疲れ様でした。心を尽くして頑張ってください!
そして、サプライズプレゼントのマフラーありがとう。(笑)

 

 

 

 

 

 

 

 

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四方良しの世界の実現を目指す「株式会社四方継」オフィシャルサイト

https://sihoutugi.com

地域コミュニティーサービス事業「つない堂」チャンネル

残心を成長の糧にしろ。#若手大工育成プロジェクトday11

令和2年12月10日 晴れ

若手大工育成プロジェクトday11

今日は九州、筑後にて。福岡県の工務店団体、一般社団法人人にやさしい家を考える会の主催で半年間、12回のカリキュラムで開催している若手大工育成プロジェクトの講師として指導のために昨晩遅くに九州入りしました。新規就労3年未満の若手大工を対象に小さな実習棟を実際に建てて、大工工事の全体像を体験してもらう取り組みも今回を終えると残り一回、最終回を残すのみになりました。自社(一般社団法人職人起業塾)の研修も半年間のカリキュラムで行なっておりますが、終盤が近づくと、当初長く感じていた6ヶ月という時間がいかに短いかを思い知らされます。今回も、まだ夏の名残が残る暑い時期に研修第一回目のオリエンテーションで大工としてのあり方、職人としての価値をどのように生み出せるかを熱く語ったのがまるで昨日のように感じられます。短く感じられる理由は半年間の研修で伝え足りないと私が感じるのと、成長のきっかけを掴んだ受講生が、もう少し学びたいと心を残している様を感じる両面で少しの消化不良を感じるからだと思っています。

若手大工の悔しそうな顔。

今日の講座では、前回に引き続き、階段や玄関框、フローリング貼りなどの内部造作、仕上げ工事を行いましたが、最終回にせっかく建てた実習棟を綺麗さっぱり解体撤去してしまうカリキュラムになっている事から、半日間解体作業を前倒しして、仕上げ工程の時間を短縮しておりました。あと半日あれば、階段も一応、2階まで上れるように出来ていたし、刻みだけで終わってしまった玄関框も取り付いて、フローリングまで貼り終えていたはずが全て中途半端な状態で終了し、受講生達は悔しそうな顔をしておりましたが、ワークショップは全てを終わらせることが重要だ。との原理原則に基づいて、解体工事を始めてもらいました。今日はいつもにも増して、講師、受講生の両方が消化不良を感じ、心を残す自習講座になってしまいました。

テーマは自分たちでやりきること。

実は、事務局からはせっかく楽しそうに、若手にはなかなか手をつけさせてもらえる事がない造作工事をやっているので「解体工事の時間を短縮して、会の理事メンバーさんに解体工事の応援を頼みましょうか?」との申し出もありました。その選択をしたら、きっと受講生達は喜んでくれたと思いますが、私としては敢えてそれをお断りして、中途半端で悔しい感じの作業終了を受講生達に告げました。確かに、失敗が許されない実際の現場では若手の大工が高価な造作材の加工をさせてもらうのは何年も先で、失敗しても良いよ、気楽にやれ、と言われながら作業をする機会は絶対にありえません。彼らにすると類い稀な大きなチャンスかも知れませんが、そんなことよりも、当初の計画通り、自分たちで全ての工程をやりきることの方がずっと大事だと考えた次第です。実際、思いの外、順調に進んだ解体工事ではこれまでないくらいに楽しそうに作業していました。

 

 

 

 

 

 

 

残心

日本が古来から大事にしてきた世界に誇る素晴らしい概念はたくさんありますが、「残心」もその中の一つだと思っています。心を残すと書くこの考え方は侍の果たし合いで決着がついた後も相手に対してリスペクトを持ち続けるという意味合いで語源のようですが、私は何に対しても割り切らないことだと定義しています。人との関係にしてもそうですが、心に留める事によって、何かしら次に繋がる事があると思っています。研修でも、もう少し出来たのに、との悔しい思いや、もっと学びたかったというもの足らなさ、消化不良の部分があるからこそ、次のステップアップに繋がると思っていて、満足して割り切ってしまうと成長などないと思うのです。そのな観点からすると、今日の実習で中途半端な終わり方をして、悔しい思いをしてもらったのは決して悪くないと思うのです。

残心(一部抜粋)
心が途切れないという意味。意識すること、とくに技を終えた後、力を緩めたりくつろいでいながらも注意を払っている状態を示す。また技と同時に終わって忘れてしまうのではなく、余韻を残すといった日本の美学や禅と関連する概念でもある。
だらしなくないことや気を抜かないことや卑怯でないことであり、裏を返せば「美しい所作」の継続ともいえる。
武道における残心とは、技を決めた後も心身ともに油断をしないことである。

出典:Wikipedia

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

心技体のブラッシュアップ&バージョンアップ

ちなみに、この若手大工育成プロジェクトは3ヵ年計画であり、来年も継続してさらにバージョンアップした研修を行う予定です。また、来年の2月からは博多で職人起業塾の研修もスタートします。こちらは既に定員に達しておりますが、この実習研修に参加している若者で、もっと学びたいと希望するメンバーには特別に門戸を開くようにしています。来週で半年間に及んだ若手大工育成プロジェクトの実習研修は幕を閉じますが、研修の終わりは新たなチャレンジのスタート、今日の残心を胸に、更に学び、実践を通して経験をちみ重ねたいとの気持ちを若者たちが持ってくれることを強く願います。とは言いつつ、やっぱり少し残念な感じは否めませんが、今日も楽しい実習ができました。皆さんお疲れ様でした。(笑)

 

 

 

 

 

 


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”Start with why”と”I have a dream” #力なき正義もまた無力 #第86回継塾

令和2年10月22日 曇り後雨

九州オフ会

今日は九州、久留米に。明日の若手大工育成塾の前乗りに合わせていつもより少し早めに九州入りして卒塾生とのオフ会を企画、まだ明るいうちから久留米で飲み始めました。昨日のオンライン勉強会にも参加してくれてた第14期生の梅ちゃんことヒロシが大工として入社して3年も経たないにもかかわらず専務取締役に就任したと聞いて、オフ会は一転、お祝いの会になりましたが、諫早の怪人、ミスター山内とヒロシの卒塾生二人から研修に参加して大きな変化のキッカケを掴んだとの近況報告を受けて喜ばせて貰いました。やっぱり、研修を受けて人生が変わったと行ってもらえるのが塾長冥利に尽きます。

第86回元祖職人起業塾改め継塾

そんなヒロシも参加してくれた昨日の第86回元祖職人起業塾改め継塾は、オンラインとリアル会場での開催を合わせて20人以上、初参加の方が6名と多くの方にご参加頂き大いに盛り上がりました。今月のテーマは私たちが実践するマーケティング概念の中で最も重要な「在り方」を見直すのをテーマに、サイモン・シネックのTED動画で有名な”Start with why”を取り上げて、改めて何の為に事業をするのか?何のための仕事をするのか?を参加者の皆さんに問いかけました。その目的が自分の為、目先の金儲け、今が良ければ未来はどうなっても良いと言った自利の精神にあふれた時、人からの信頼は失われます。逆に、人のために、金だけではない価値を生み出し、未来に向けて働こうと思い、行動に移せば多くの人から支持される事は別段難しい話でも何でもありません。

逆転のパラダイム

昨年の初め、令和に改元される前から、世界は圧倒的な変化の時を迎える、VUCA化と言われる不透明、不安定、曖昧、複雑な世の中に変わると多くの人が預言?を靴にされていましたが、コロナの蔓延を機に本当にその通りになり、世界は大きく変わりました。今まで正とされてきたものが忌み嫌われ、全く逆転のパラダイムへとシフトしてしまいました。その変化は、これまで現実的なメリットをロジカルに示すモノやサービスが重要視されていたのがひっくり返り、目に見えないものの価値が見直される時代に突入したと思っていて、目に見えないものの代表格が人が持つ「目的」ではないかと思っています。3人のレンガ職人の物語が示唆する通り、同じ作業をしていても、目的が善なるものに人は仕事をお願いしたいと思うし、一緒に働きたいと思うはずです。その見えないものを見えるようにする事こそ、これからの時代の荒波を乗り越える力の原動力になると思っています。

”I have a dream”

そして、吉田松陰先生が「志を以って万事の源となす」と言ったように強い目的意識を持つことは、自分が決めた自分との約束を守ることに繋がり、習慣の力を使って多くの事をなし遂げる力を与えてくれます。今回の継塾では、サイモン・シネックの人間の脳の構造自体が、ホモ・サピエンスになって進化した理論や言語を理解する大脳新皮質ではなく、本能を司る大脳辺縁系で行動への最終的な判断を下すのが、Whyから始まり、How,Whatと内から外へと展開するゴールデンサークル理論と同じだという生物学的な理論を説明するのと共に、”I have a dream”のフレーズがあまりにも有名なキング牧師の伝説のスピーチの動画を見てもらい、ディスカッションでぞれぞれの夢や志を語りあった後に、「私には夢があります」から始まる自己紹介文を考えてもらい、スピーチを行うワークをしてもらいました。

力なき正義もまた無力

今朝の朝活で空き家対策プロジェクトチームを一緒に立ち上げた弁護士の遠藤先生の締めの言葉で、「正義なき力が無力であるのと同時に、力なき正義もまた無力」との言葉を引用されておられました。これは、概念を学び、理解したにもかかわらず、、行動に移さない(移せない)多くの人に当てはまる言葉だと私は感じて、せっかく勉強会に足を運んでくれた参加者にはそんなことにはならないように、マーケティングのコンセプトをその場で直ぐに、翌日から即使える行動に転化出来るように心を砕いています。自画自賛するわけではありませんが、「私には夢があります。」から始まる自己紹介を使いなれる事が出来れば、Start with whyの概念を事業に生かし、荒れ狂う時代の波を乗り越えられるのではないかと思っています。昨日の参加者の皆様には是非とも大きく強い志を持ち、多くの人から応援される仕事を進めてもらいたいと思います。使ってみてください!


【職人育成コミュニティーへ参加しませんか?】建築現場人材育成×インナーブランディング×マネジメント改革 総論説明会

日時:2020年10月29日木曜日 15:00〜18:00

場所:WeWork Sannomiya Plaza East (Isogamidori 7 chome 1-5, Chuo-ku, HyogoKobe-shi)

内容:【オンライン、オフライン併用無料イベント】

新型コロナの影響でセミナーを中止している間に一般社団法人職人起業塾では職人育成のサポート内容をより深く、より実践的に変容させてきました。

これまでの実務者向け実践研修以外に、若手職人を採用、育成するための人事制度(賃金、等級、評価)のフォーマットの提供やその運用サポート。また、新設したリーダー向けのマネジメント研修では経営者の役割を細分化してリーダーを筆頭に従業員に再配分することで中期事業計画のスピードを圧倒的に高めるグループワークショップを行っています。

今回はそれらの関係性、全体像の説明と計画的に助成金を活用することで、確実に事業所の組織改革を進める方法論についてご説明します。オンライン、オフライン併用の開催ですので、全国どこからでもご参加頂けます。参加表明頂くとオンラインの方にはzoomのURLを、リアル参加の方にはwe workへの招待メールをお送りします。今回は以前から職人起業塾にご参加頂いている方へのリリースも兼ねて無料開催としています。職人育成に取り組まれている方、これから取り組もうとされている方には大いに参考になると思います。是非ご参加下さい。

お申し込みはこちら→https://www.facebook.com/events/3452793428110911/


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全てのものは二度作れ!と、モノづくりの原理原則。 #若手大工育成プロジェクトday6

令和2年9月26日晴れ

建て方実習day2

昨日に引き続き、今日も久留米で若手大工育成プロジェクトの建て方実習2日目でした。昨日、延べ床5坪ほどの小さな建物ではありますが、ほとんどが未経験のメンバーたちで無事に棟上げ、屋根の垂木を流すところまでを終えて、今日は野地合板を貼り付け、破風板を取り付けてルーフィングを敷き込むまでの屋根仕舞と、筋交いや間柱、窓かまちなどの羽柄材、構造金物を取り付けるところまでが予定の工程でした。今日も、作業内容や、手順等を私が座学でレクチャーした後、各工程を細かく区切り、役割分担とタイムスケジュールを自分たちで考えて計画してもらいながら、実習作業時には私は一切口を出さず、自分達で考えて作業を進めてもらいました。一工程の作業が終わる度に1つずつ確認と検証を行いながら、予定通りすべての工程を終えることができました。

全てのものは二度作られる。

今回の建て方実習の研修で、私が最も力を入れて受講生の若者たちに一生懸命伝えたのは、「すべてのものは2度作られる」と言う、スティーブン・R・コヴィー博士がその著書「7つの習慣」の中で書かれていた概念で、建築に携わる者こそがこの考え方を深く理解し、実践しなければならないと熱を込めて語り続けました。1度目の創造はイメージの中での想像であり、これができないとものづくりを生業とする仕事は絶対にうまくいかない、この業界で生きていくなら、職人に限らず、設計でも営業でも、イメージを詳細に、正確に作り上げる技能を身に付けてもらいたいと、様々な例を挙げてしつこい位に伝えました。

ディティールに神が宿る

私は30過ぎの若かりし頃、1人親方の手間請大工としてプチ独立を果たした時、毎晩寝る前に明日の現場で行う作業を詳細に頭の中でイメージし、翌日現場に到着してからそのイメージ通りに作業を進める事を習慣として定着させて、一気に作業のスピードが速くなった経験を持っています。詳細にイメージするとは、ぼんやりした部分を全て明らかにすることであり、考えてもわからない事は図面を見て調べたり、親方に事前に聞いたりして現場で頭を抱えて考え込むような事がないように心がけていました。一人きりで現場を進めるのに、わからないことが出てきて手が止まってしまうとそのまま収入減に直結する危機感のもと、必要に迫られて身に付いた習慣ではありましたが、その時に改めて気がついたのは、いわゆる尊敬を集める「仕事ができる職人」は現場で図面を見ることなどなく、全て頭の中に叩き込んでから作業に就いていると言う事実でした。細部を完全に把握しきった職人は神がかっているように見えたものです。

モノづくりの原理原則。

もう一つ私が熱く語ったのはものづくりの原理原則についてです。それは、「どのように作るか」「何を作るか」よりも絶対的に「何のために作るか」を常に最重要に考え、すべての仕事はそこを基準にして進めてもらうように。と言うことです。建築会社で働いていると工事は毎日の日常であり、つい、決められた手順通り、最低限の品質を守ればそれで良いだろうと言う感覚になってしまいがちです。工事を発注してくれた相手が人生最大の買い物と言われる位の大金をはたき、自分の命さえも担保に入れて融資を受けて行う、その人にとっては人生の一大イベント、大事業であることも、どのような想いで家を建て、手に入れようと考えたか、など考えることすらなくなってしまっては、お客様の期待に応え、満足を得ることなど到底できません。自分のその日の日当だけ稼げればそれで良いと思うような職人に、大事な現場をまかす事は絶対にできないのです。

イメージ力と状態管理が凄い職人を育てる。

今回の建て方実習はカリキュラム的には技術的な側面が前面に押し出されており、実際に建物を建ててみることによって、全体の流れを知り、若い見習い大工が現場で活躍してくれるようになることが大きな目的とされています。ただ、私としては「やり方」は「在り方」の後に来るものだと思っていて、研修は普段あまり考える事のない、職人として、もしくは人としての在り方を考える場にするべきだと考えています。何の為にこの仕事に従事するのか?という問いを切り口に在り方を考えると共に、工事に着手する前に曖昧なところ、詳細を明らかにして細部まで把握してから仕事に取り掛かる建築的思考を体感してもらう事で、イメージを作り、シュミレーションを行い、準備を万端に、そして普段から良い状態を整える習慣を身につけてもらえたら、5年後、10年後は凄い専門職として大活躍してくれる人材になると思うのです。現在、講義を行っている「人にやさしい家を考える会」の若手大工育成プロジェクトに参加してもらっている若者達にはこの半年間で何としてでもその足がかりを掴んでもらいたいと思っています。みんな、頼むよー。(笑)


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マネジメントが機能しない理由。#マーケティングマネジメント一体論

令和2年9月19日晴れ

シルバーウイークはWS三昧

秋の大型連休、シルバーウィークのスタートの日。世間様では4連休の初日との事ですが、相変わらず私にはあまり関係なくて今日も朝から夜までぎっしりと予定が詰まっており、おかげさまで忙しくさせてもらいました。事務所ではさとーくんがエントランスのサイン工事に奮闘しており、新しくなったロゴの施工写真と共にお送りします。(笑)
午前中は新築をお考えのお客様にお越しいただき、スタッフと一緒にカスタマージャーニーマップのワークショップを行いました。ヒアリングシートでいただいていたご要望には、コンパクトで快適な住宅を書かれていましたが、日々の暮らしの中で感じておられる些細なストレスや、新しい住宅での過ごし方を強烈にイメージされている部分が明らかになり、これからプランを立てるにあたり、非常に有意義な時間になったと思います。

マネジメント改革WS

昼からは、一般社団法人職人起業塾で今年から新たにスタートしたものづくり企業への支援事業、インナーブランディングの3つ目のステップであるマネジメント改革の進化したマインドマップを使ってのワークショップの補講を行いました。ブランディングの基礎であるインナーブランディングでまず初めに取り組むべきは、人事制度の整備であり、役割と責任と報酬の関係をつまびらかにする等級制度を導入して、マネジメント層と呼ばれるリーダー、もしくはリーダー候補にやるべきこと、進むべき道を明確にしてもらうことです。このステップでは人事制度改革をスタートしてもらった企業に運用のステップとして、マーケティングとマネジメントの両面から事業の全体像をを把握してもらうことで事業計画の刷新を図り、経営者とリーダー層が一体となって取り組む体制を整えてもらって事業計画の実施スピードを早めてもらうまでを目的にしています。

リーダーシップとは他者の課題を引き受ける器量

今日の補講の冒頭の説明で、「人の器の大きさ」についてを研修を受講する上でのマインドセットの1つとして話しました。事業を行っていく上で、時にキリがないとさえ思える、ビジネスモデル構築の為のタスク、数々の課題はその殆どが経営者の課題になってしまっています。リーダーシップを発揮するとは、一見、他者の課題として割り切ってしまいそうなことを、自分自身の課題として取り込む器の大きさをさしており、経営者の課題だけではなく、同僚や後輩の課題を解決すべくモチベーションを燃やすようなリーダーになってもらいたいとお願いしました。事業の根幹と言われる人事制度、その改革の目的は役割と責任と報酬を明確に示し、従業員さんに自分の努力、取り組み次第で役割を広げて、未来を切り開くことが出来る事に気付いてもらう事にあります。そして、役割を引き受けると自ら手を上げるリーダーを生み出し、経営者と力を合わせてビジネスモデル構築のためのタスクを片付けてもらいたいと思っています。

マーケティングマネジメント一体論

事業を存続させる売り上げ、利益を生み出すマーケティング、そしてそれを支える組織を運営するマネジメントは常に表裏一体で、密接な関係を持っています。私たち職人起業塾のコミュニティーではマーケティングとは「市場の創造」と定義しており、新規顧客創造と既存顧客との信頼関係構築によるLTV(ライフタイムバリュー:顧客生涯価値)を引き受ける仕組みづくりを指しています。そして、VUCA化と言われる外部環境の激しい変化にさらされる今の時代には、競争が激しい新規顧客の獲得よりも、一度購入してもらった事のある既存顧客からのリピート、紹介を重視するべきであり、中長期の視点を持ってLTVを引き受ける事で安定的な経営の基盤を築くべきなのはごく当たり前の選択だと思います。

マーケティング実行のの主体は顧客接点

新規顧客の創造は本来、同業他社が行えていない問題解決を提案する事で成り立つもので、社会を良くするイノベーションがその根底にあるべきで、これはおいそれと誰にでも出来る訳ではありません。中小零細企業にあっては経営者がその役割を担うことが多いというか、殆どだと思います。翻って、既存顧客との信頼関係の構築は全ての顧客接点に鍵があり、それは逆に経営者にはカバーしきれず、従業員に任せるしかないのが実情だと思います。このように考えると、マーケティングは従業員が担い手の中心であり、実践者となります。従業員の考え方やスキル、人間性がそのままマーケティングを支える資源であり、その成長こそが企業の成長に直結することになります。やっぱりマーケティングとマネジメントは表裏一体なのです。

マネジメントが機能しない理由。

マネジメントの実務を細分化すると、人事制度(賃金制度、等級制度、評価制度)の構築から始まり、人材採用、人材育成とそれを支える教育制度、そして同じ目的を共有し、目標達成を繰り返すことができる組織作りとその運用となります。特に、チームで戦うにはゆるぎない目的意識を全員が持つ事が不可欠で、事業の目的=経営理念を全てのメンバーがあらゆる業務で体現する事、その実務のチェック(Ex,顧客アンケートなど)と検証、改善がマネジメントの最も重要な部分になると思っています。このように並べると、一言にマネジメントと言ってもそのタスクは多岐に渡り、大企業のようにそれぞれに専門の担当が配置されていればまだしも、そうでない中小零細企業では経営者一人がマネジメント担当として奮闘されていることが殆どですが、一人では到底手に負える代物ではないのは誰の目から見ても明らかだと思います。これが、私達が、経営者と同じ志を持って、マネジメント層に入ります、と言ってくれるリーダーを育てるマネジメント改革を行なっている理由です。

進むべき道が拓けた。

今日のマネジメント改革のWSを終えて、焼肉懇親会への移動する道すがら、職人起業塾の卒塾生で中堅の大工であるOさんに感想を聞いてみたところ、「社長のやっている事の全体像が見れて、それがなぜ必要かを話してもらう機会が出来て良かったです。」と言っておられました。そして、「大工として現場で働くだけでは先が見えていたし、後輩を引っ張る立場になって来たのに、自分がどん詰まりでは下の者に希望を与える事が出来ないので悩んでました」と言われていました。そして、「今回のWSに参加して、社長がなぜいつも一生懸命に学びに出かけるのかも分かったし、自分も役割を買って出て、新しい道を進もうと思う」とのことで、私が伝えたかった事が、ダイレクトに伝わり、それが一歩進んだのを実感する事が出来ました。これから年末まで、忙しい中、厳しい宿題がてんこ盛りで大変だと思いますが、来年からの建築業界淘汰の時代に備え、事業の根幹をしっかりと固めてもらいたいと思いますし、私も一緒に取り組んで行きたいと思います。本日は連休の初日から、お疲れ様でした!(笑)


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最強の職人。#第15期職人起業塾

令和2年8月21日 快晴

静岡にて。

引き続き静岡に来ています。東京で開催していた第15期職人起業塾6ヶ月コースの最終講は長引くコロナの影響でzoomによるオンライン講座に切り替えての開催を行っておりましたが、どうしても、非対面での研修では伝わらないものがあり、前回の接遇、コミュニケーション講座から会場を静岡に移すことになりました。埼玉や茨城からの参加者には随分とご不便をかける事になってしまいましたが、この度の最終講は卒塾検定のプレゼンテーションを行ってもらう事もあり、最後に顔を見て、直接想いを聴かせてもらいたいと、無理を言って遠方の塾生には4時間かけて車で会場までお越しいただきました。

ボトムアップ式仕組み作り。

職人起業塾の研修は、絶対的な信頼を軸に未来の売り上げ、利益を作り上げる古典的なマーケティング理論を現場で顧客接点を持つ建築現場実務者に理解してもらい、実践してもらう事にその主眼を置いています。半年間かけて、信頼関係の構築をテーマに自らの在り方を見直し、自分の役割の中で何を行うべきかを考え、アクションプランを立てて、実践、検証を繰り返して貰います。知らないから、知る、やってみる、気づく、出来るようになる、出来ている。と、概念を学び、それが継続して続く状態になり、仕組みに定着するまで、半年かけて繰り返す事で、習慣化、仕組み化の練習を行います。今日の最終講で最後のアクションプランの実践報告では塾生の皆が、個人的な取り組みだけでなく、それぞれ社内に影響力を及ぼすレベルまで取り組みを進めておられたのが伝わってきました。コロナのおかげで研修期間を1ヶ月延長したのも功を奏したのかも知れませんが、私としても非常に満足の行く内容になっておりました。

卒塾検定プレゼンテーション。

卒塾検定を兼ねたプレゼンテーションでは、マーケティング理論として学んだ9つの概念を埋め込んで、自分自身の言葉でその概念を実際の業務にどのように落とし込むのかを、未来へのビジョンと共に語ってもらいました。パワーポイントを使ってスライドを作って来た者、10分間にも渡るプレゼンをアクティブブレインの記憶術を使って暗記してきた者、顧客との関係構築の為に作ったコースターや靴べら、スプーンなどの小物を実際に持ってきたり、写真を撮ってきて発表してくれたりと、それぞれが自分の個性を前面に出したプレゼンテーションをしてくれていました。近日中にYouTubeの職人起業塾チャンネルにアップする予定ですので、公開したらまたここでご案内したいと思います。

プレゼンテーション力。

建築事業における設計プランニング、営業など顧客に対して提案の価値を伝えるにはプレゼンテーション力が欠かせません。大画面にスライドを映しだす改まった場ではなくても、普段の業務内で、自分の考え方やアイディアを提案する機会は誰にでもあり、それはすべてプレゼンテーションだと言っても過言ではありません。あらゆる仕事は顧客との合意形成があって初めて成り立つわけですが、それはメリットとデメリットの損得勘定だけではなく、提案する側の善なる心と、仕事を通して貢献したいとの熱い思いへの共感を得ることが重要だと考えています。そのためには職人などの現場実務者にもプレゼンテーションができる力を身に付けてもらうべきだと思うのです。半年の研修の最後に身に付けてもらうべきは、そのプレゼンテーション力だと考えており、卒塾検定の課題にしている次第です。

最強の職人。

塾生全員によるプレゼンテーション大会を終えて、私が全員に伝えたのは、プレゼンテーションが上手に出来たかはさておき、研修で学んだ概念についてしっかり、自分の言葉と行動に落とし込めていたのは伝わったし、なんの為にやるのか?とどのレベルまでやるのかを明確に出来ていたのを評価します。という事で、せっかく作った仕事への取り組みの姿勢をつまびらかにした、コミットメントなので、さらに作り込んで、社内外に向けて熱く語るような場をもってもらいたいとのお願いです。自分の内面を省みて、信頼を得るような職業人になる努力と共に、なんのために働いているのか?との問いに対する答えが「今だけ、金だけ、自分だけ」ではなく、お客様への貢献はもとより、、社内に対しても取引先に対してもそして自分が住まう地域に対しても良くなるような影響を及したいという想いが伝われば、最強の職人になると思うのです。今回の研修でも、目的意識を明確にもった「三人目の煉瓦職人たち」を輩出できたと自負すると共に、研修の終わりは実務のスタート、これからもずっと見守り続け、叱咤激励をし続けたいと心から思いました。今後の第15期生の活躍を心から祈念しています。皆さん、半年間+コロナ延長、お疲れ様でした。(笑)


【締め切り間近!残席僅か、お急ぎください。】
信頼され選ばれるリーダーのための職人起業塾 マネジメント革命研修
〜経営の未来をつくるイノベーション〜

コロナ禍の下、大きく世界が変わってしまった今、生き残るには、マス・マーケットに広く浅くアプローチするセールススキルではなく、狭く、深く質の高い顧客との関係を築くマーケティング思考です。理論と想いを仕組みに転換し、社内に落とし込んで運用できる様にリーダー向けに少人数での研修を開催する事にしました。経営者、経営幹部、リーダー候補の方に一緒にご参加頂き、マーケティング思考のマネジメントを社内に根付かせて頂きたいと思います。
詳細はこちらから→https://www.shokunin-kigyoujyuku.com/koza-2/management/