令和元年6月4日快晴
厳夏の予感。
「すっかり夏になったのね。」と思ってしまうような暑い日が続きます。今日の神戸は午前中から気温27度、真夏日必至の天気となり、朝のショート筋トレとアイドル犬チャックとの散歩で出勤前から汗だくになりました、今年は昨年にも増して厳しい夏になりそうです。すみれでは10年ほど前まで中学校を卒業したての子供を大工見習いでよく受け入れていました。「職人業界のスーパーエリートを目指せ!」と厳しくも温かい目で育てておりましたが、夏になると周りの友達が一生懸命遊ぶのに引っ張られて夏を越せない若者が数多くおりました。「遊びたい盛りやし、しようがないか、」なんて諦めておりましたが、社会経験の無い彼らにとって夏を越せなかったのは真夏の厳しい現場作業の辛さのせいもあったのかもしれないと今更ながら思います。
講演オファーラッシュ。
話は変わって、なぜかこのところ立て続けに講演依頼を頂いておりまして、6月13日のJACKグループのDNAセミナーを皮切りに6月28日は三方よしの本場、滋賀で「四方よしの会」なる工務店向けの研修会、7月は名古屋のニシヤマ社の協力業者総会、新建ハウジング主催の工務店カンファレンス、リフォーム産業フェア、博多と鹿児島でのオープンセミナー、と私主宰の勉強会を含めて2ヶ月で8本も人前で話す機会に恵まれています。アウトプットこそ、最高の学びと言いますが、この講演ラッシュを機に、今までのセミナーで語ってきた職人的マーケティング論をもう少し切り口を変えて、ブランディング論と併せて組み立て直す様にしています。ご縁を頂いた方に少しでも役に立てたら幸いです。
インナーブランディングの重要性。
ここ最近、すみれでも創業20周年を機にリブランディング(業態革新)を目指して社内でのヒアリングを重ねておりまして、同時に外に出てブランド構築をされている成功事例の企業に学ばせて頂く機会も持つ様にしています。「信州を代表するブランド企業になる」というビジョンを掲げられてアグレッシブな広報活動を行われているサンプロ社や職人育成というマニアックなプロモーションで日本で屈指の超有名な建設会社となった平成建設社にお邪魔して建築業界を牽引するブランド企業の経営者さんと直に話させて頂き感じたのは、広報活動や広告戦略、メディア対応等のプロモーションを丁寧に、かつ戦略的に行うことの大事さはもちろんですが、それ以前に取り組むべき、インナーブランディングの重要性です。
インサイドアウト
インナーブランディングとは文字通り内向きのブランディングであり、社内での意識の統一、方向性の一致、理念やビジョンの共有です。また、建築会社は技術系のものづくり企業ですから、技術や知識、ものづくりに対する思想が社内のメンバー全員が同じレベルで認識していることも欠かせません、私がベンチマーク企業に訪問させてもらって痛烈に感じたのは、上述のサンプロ社や平成建設社の様なブランド構築ができている事業所はこれらのインナーブランディングが出来ていることが前提となって、外向きのブランディングが効果を発揮する状態になっているということです。有名な企業を外から眺めて、見た目のプロモーションや広告のクリエイティブに目を囚われがちですが、企業が抱えるあらゆる問題を解決すると言われるブランディングはまず足元に目を向けて内部統制から着手すべきだと学ばせてもらいました。
ブランディングの糸口。
私自身も現在取り組みを進めておりますが、この夏以降のセミナーなどで工務店経営者向けにお伝えして行こうと思っているのは、インナーブランディングの中でも私が最も重要だと思っている顧客接点を担う現場実務者向けへの意識改革の取り組みです。ブランドとは本質的な価値に根ざし、その価値を長く認めてもらえてこそ、と定義すれば、設計や営業等の受注、契約までに携わる者よりも、顧客からの評価の対象である「現場」「出来上がった建物での暮らし」を担う現場実務者こそが顧客のイメージ通りの意識を持って評価に直結するものづくりのプロセスと成果物への責任を担うべきで、逆に考えれば、外向けのプロモーションをあれこれ考える前に現場力を強化することこそ工務店のブランディングの糸口になるのではないかと思うのです。
マーケティングとはブランディング。
私たちが長年取り組んできた、原理原則系のマーケティング理論は端的に言えば「(売り込みをせずに)自然と売り上げが持続し続ける仕組みづくり」です。それは自社独自のマーケットの構築でありセグメントされたブランディングといっても過言ではありません。ユーザーニーズの多様化が加速する今の世界ではブランドとは世界に通用する認知ではなく、地方や局所での小さくても強い企業や商品でも成り立つ様になったと思いますし、むしろその方が激しい変化に晒される現代においては柔軟に変化に対応出来る良さもあるのではないかと思うのです。その様に考えれば、マーケティングとはブランディングの為の手法と言っても過言ではありません。
建築業のブランディングは現場から。
世の中が産業革命を超える大きな変化を迎えている今、あらゆる業態で先行きが見えなくなっています。変化に対応出来なければ淘汰される自然の摂理、原理原則を鑑みて日本を代表する大手企業でさえ「ゲームチェンジ」を声高らかに宣言されています。当然我々建築業界も変わらねばならないのですが、最も難しいのは建築現場の意識改革だと思っています。その部分に着手する具体的な手法を示すことが、私が自らに課した「職人の社会的地位の向上を図る」に直結する取り組みではないかと思っています。来週からスタートするセミナーや講演ではその部分に焦点を当ててご参加いただく方々と一緒に改めて現場改革について考えを進めてみたいと思います。以下に直近の案内を貼り付けておりますのでタイミングがありましたらぜひご参加下さい。(^ ^)
◆第5回 四方よしの家作りセミナー 職人起業塾特別編に登壇します!
日時:2019年6月28日金曜日 13:00〜16:00
場所:栗東ウィングプラザ 〒520-3031 栗東市綣2丁目4-5
申し込み先:~ひこねの金物や~株式会社ニシダ
FAX 0749-26-0297 mail takedream0277@yahoo.co.jp TEL 090-4192-9833
担当 西田、岩川、西村
☆☆内容☆☆
第5回 四方よしの家づくりセミナー ~職人起業塾in滋賀 オープンセミナー~
第1部 『職人起業塾 実践編』
集客の質を圧倒的に変えるマーケティング理論と現場マネジメント
一般社団法人 職人起業塾 理事長 高橋 剛志 氏
第2部 『ITをフル活用したプレゼンの極意 実践編』
『IT導入補助金を活用した引き渡し後も満足度120%のプレゼンテーション方法』
㈱CPU 大阪支店長 田中 健 氏
第3部 『職人起業塾 導入編』
『厚生労働大臣認定事業 職人起業塾とは、、、』
一般社団法人 職人起業塾 事務局 川島 三佳 氏
イベントページ:https://www.facebook.com/events/2063920807246663/
◆塾生絶賛募集中!ご興味がある方はお気軽にお声がけください!
建築実務者向け実践型現場マネジメント研修
□ 第14期生 【 大阪会場 2019年7月~ 1月 】
□ 第15期生 【 東京会場 2019年8月~ 2月 】
◆【元祖】職人起業塾は無料でご参加頂ける原理原則系マーケティングの勉強会です。
次回の開催は5月30日(木)です。テーマはビジネスモデルキャンバスのフレームワークを使って「リフォーム工房おおばやし」のビジネスモデルを考案するホットシートのワークショップです。年間にのをスケジュールから変更になっており、場所も三木市での開催ですのでお間違いなく。
◆一般社団法人職人起業塾オフィシャルサイトリニューアルしました。
原理原則系マーケティングに取り組んで見たいとお考えの方は一度のぞいて見てください。 実践型現場マネジメント理論、動画なども公開しています。 その他、研修のお申し込み、問い合わせ、補助金の活用などの情報も集約しています。 https://www.shokunin-kigyoujyuku.com