話は飛びますが、すみれは新住協というNPO法人に加盟しています。
仲良くさせて頂いている、同い年で似たような境遇から工務店として起業されている大阪のS社長のススメです。
北海道の室蘭大学の鎌田教授が主宰して発足したこの全国的な団体は、かなりマニアックな会でして、日本ではトップクラスの高気密高断熱住宅の取り組みなのです。
極端に厳しい気候の地域でなければ、そんな大げさな断熱性能はいらないでしょう、という意見も聞こえて来ますし、私自身も実はそう思っています。
しかし、住宅の性能をどの程度まで上げるのか?上げなくていいのか?という線引きをきっちりとする必要が有ると思っていて、エネルギー問題が国を挙げて議論されている今、
温暖な地域だから今までどうりでいいじゃん。
という訳には行かないと思っているのも事実です。
その線引きの為に、という訳でもありませんが住宅の性能を「なんとなく」で片付ける時代は終わったということで、住宅性能の見える化=数値化を進める取り組みを始め、それに伴って断熱、気密についてのマニアックな技術を学んでいるという訳ですね。
そして、私たちの仕事は理論を学ぶだけではなんにもならず、実際の現場でその理論通りのモノを作り、そして検証することがセットでついて来ます。
工事を終えてお施主様に引き渡し、その住み心地を伺って最終的な検証とする訳ですが、残念ながらお施主様にとっては工事を全て終えて、住み始めてみるまでその価値は分からないままです。
これではどんなものが出来るか分からないまま大金を払って家を建てることになってしまう訳ですが、すみれでは新築を計画中のお客様と一緒に、既に工事を終えて住み始めているオーナー様宅にお邪魔させて頂くようにして、これから建てる家の性能や実際の住み心地を直接聞いて頂くようにしています。
そのようにして、近年建てさせて頂いている住宅はその成果が表れてでずいぶん暖かな住宅になっており、今年度は、sumika zeroと名付けたプランが国土交通省にもゼロエネルギー推進化住宅として認定もされました。
そんなこんなで、現在工事を行っている新築住宅は神戸から少し離れている事も有り、OB宅訪問の機会がなかなかうまく作れなかったこともあり、新住協のメンバーさんで高性能住宅の研究では大先輩に当たるお会社のモデルハウスにお施主様と一緒にお邪魔させて頂きました。
村上社長、気持よくお招き頂いた上に貴重なお時間と為になるお話を頂きまして誠にありがとうございました。
一緒に行かれたお客様もとても喜んでおられて、断熱に目覚めた!と言っておられたくらいです、心から感謝致します。
百聞は一見に如かず。
いくら理論や数字を並べても経験がないことについては実感として理解出来る訳がありません。
まずは見えないあやふやなものを見えるように、
そして理論的に見えるようになったものを体感出来るように、、
マーケティングの世界ではフューチャーペーシングと言いますが、結局、見えるはずの無いお客様の未来の暮らしをどれだけ見えるようにするか?という事が私たち建築会社の目指すべき方向性なのだと思った次第です。
それにしても、今日も学びの多い一日となりました。
最後はなぜか京都にて忘年会に参加。
飲み会と言う名の勉強会ではいつもにも増していい時間を過ごす事が出来ました。(笑)
メンバーの皆様、本年中はお世話になりました、来年もまた、宜しくお願い致します。
ありがとうございました。
ご縁に感謝。
『設計、施工の内製化、作り手の地位向上』