一隅を照らしてんじゃねーよ。

令和元年12月晦日 雨のち曇り

令和元年の晦日。

今年もいよいよ明日でおしまい。いよいよ年末も5時迫ってきましたが、私は相も変わらず今日も自社事業所の改装工事に職人として勤しんでおりました。さすがに30日にもなるとスタッフもそれぞれ家の用事で忙しいだろうし、1人でコツコツと作業する1日になるだろうと思いきや、神戸きっての女性経営者の主森社長がヤクイタを見に来たり、設計のスタッフは次々に顔を出し、いまだに詰めきれていない事務所レイアウトを一生懸命考えてくれたり、ぐしゃぐしゃの荷物の中で業務をしたりと、よっぽど大掃除がはかどったのか、仕事が好きなのかいつもと変わらない賑やかさになりました。写真は主森社長のfbより無断拝借。(^ ^)

丹波からの応援。

また、昨日の夕方からの丹波でのミーティングの流れで、弊社への転職を考えている丹波在住の大工さんが会社の見学がてら1日手伝いに来てくれることになり、今日も思いのほか工事ははかどりました。思いもいらない展開でしたが、面白いご縁に感謝しながら、新しい仲間が増えることを祈りたいと思います。すみれの社員大工の業務は一般的な工務店に比べ、ずいぶんとやることが多く、私が言うのもなんですが正直大変です。現場で丁寧に確実な仕事をするのは当然にしても、お客さんの窓口を務め、近隣への挨拶や近隣営業も行ってもらいますし、アフターメンテナンスも担当します。また、女性の設計士とタッグを組んでプランニングから見積もり、そして契約までの数値目標を持って業務に当たってもらっており、営業的な側面も担ってもらっています。

職人よ、未来を見よ!

すみれではこの5年間、大工社員は新卒採用しかしておらず、若者が新しく社会に飛び出できたタイミングで、大工の仕事とは多岐にわたるものだと教えられ、1つずつステップを上っていくとそんなに違和感は無いのでしょうが、よそで長年、決められた通りに作業を行うだけの作業員のような大工をしていると、私のオーダーに答える事は非常にハードルが高く、中途採用の面接にこられた大工さんは私の説明を聞いて、「そんなことは大工の仕事じゃない、」とか、「私には到底無理です」などと言って尻尾をまいて逃げ帰ります。私も職人上がりなので気持ちはよくわかるのですが、作業だけの職人は日当20,000円位が収入のアッパーで年収せいぜい7,000,000円台、経費を行くと5,000,000円もないのが実際のところで、未来のキャリアプランなど描きようがありません。現場作業+ αの付加価値を生み出す大工にならないと未来がないと言う私の持論を聞いてチャレンジしてみたいと言う大工さんが現れたのは私にとっては非常に嬉しいことです。

自分たちが良ければいいってもんじゃない。

すみれの社員大工たちに常々言っているのは、単に自分たちが稼げるようになれば良いのではなくて、職人が現場作業だけではなく付加価値を生み出す働き方とその制度を確立し、職人会社の新しいビジネスモデルを構築することによって全国の大工の働き方を変え、未来に明るい希望を持ち、やりがいと誇りを持って働けるような啓蒙活動を行う基盤を作る。俺たちが建築業界の構造を根本から変える事で「職人の社会的地位の向上を果たす」と言う我々が掲げる創業以来のミッションを遂行するんだ。と言うことです。そんな志に共感してくれる職人さんが集まってきてくれて、職人の殻を破る活躍をしてくれたら私としてはこれ以上嬉しいことはありません。やることも多く、大変ですが、自分も、そして世の職人たちももっと豊かな暮らしを送るべきだと思う人に集ってもらえればと思います。

一隅を照らしてんじゃねーよ。

話は変わって、最近、とある方から「あなたは何のためにこの世に生を受けてきたのか?」と非常に根源的かつ禅問答のような質問を受けました。私の答えは「今の世の中(建築業界)を少しだけ良くするために生まれてきました。」と答えたのですが、どのように良くするのか?と重ねて質され、「建築業界の一隅を照らすんです。」と返しました。広い世界の片隅で、職人がもう一度子供たちに憧れられる職業に復権するきっかけを作れたらと思っています。と。するとその方は「いい年をした経営者が何を言ってるのか、自分が一隅を照らすのではなく、そのような人を育てるのがあなたの役割ではないのか。」と厳しい口調でダメ出しをされ、私もそこではっ!と気付かされました。人にはそれぞれ役割があり、その役割は歳を重ね経験を積み、学びを深めることで広がっていくべきで、50歳をとうにすぎた私の場合、そろそろ次の世代を担う国の宝を育てるフェーズに移らなければならない年齢になったのかもしれません。セルフイメージが人生を作る、私のようなちんけな人間がどれぐらいのことができるのかわからない、と言う凝り固まった小さな思考ではなく、もっと大志を持って新しい時代を生きようと改めて思った次第です。令和元年の年の瀬に素晴らしい気づきをいただくことができました。ご縁に心から感謝します。


有限会社すみれ建築工房は「建築、暮らしだけじゃない、その先へ」をコンセプトに社名と業務内容を2020年1月19日から変更し「株式会社四方継」と変わります。

新会社「株式会社四方継」は「人、街、暮らし、文化を継ぎ「四方良し」を実現する」を理念に、
建築事業部「つむぎ建築舎」で「受け継がれる価値のある丁寧なものづくり。」
地域コミュニティー事業部「つない堂」では「人を繋ぎ、ご縁を紡ぎ、いい街を継ぐ」
二つの事業部で二つのビジョンの達成を目指します!


残席1名のみです!お急ぎください!
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実際の帳票や運用のファイル等を共有しながら、現場実務者に特化した人事制度の構築の足掛かりを掴んで頂けるワークショップです。職人育成に取り組まれている、もしくは今後、職人の採用、育成に注力したいと思われている経営者の方は是非ご参加下さい。

日時:1月28日(火)14時〜18時 終了後懇親会あり
参加費用:5000円 懇親会は別途5000円
場所:スペースアルファ三ノ宮
定員:10名
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2月福岡塾6ヶ月コース開講予定、塾生若干名募集中!
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