「きく」とは?#再定義の時代。

令和2年1月10日晴れ

ドライブ日和。

今朝の神戸は気温も8度とそんなに低くなく、気持ちの良い青空が広がる穏やかな冬の1日となりました。絶好のドライブ日和と言うことで、昼からはご紹介いただいた丹波の古民家の改修工事をしたいと言うお客さんからの相談を伺いにダンプに梯子を積み込んで片道1時間20分かけて播州平野の下道を走ってきました。私は基本的に車の運転はあまり好きではありませんが、たまには田舎道のドライブもいいものです。

技術顧問として初出張!

昨日は、今年初めての東京への出張でした。昨年、知り合いの職人育成団体が申請した厚生労働省所管の人材開発育成助成金の運用をめぐって、各自治体の労働局の判断に大きく差異が生じており、判断基準の指針を厚生労働省に求めたところ的を得た回答を得られないことから、この度意見書を提出することになりました。申請業務を代行している社労士事務所の技術顧問である私がその書面を作成した流れで、行きがかり上、私も教育機関の事業主と、業界団体の理事長と一緒に厚生労働省に意見書を提出するのに同行することになりました。

話が違う!

私が事前に聞いていたのは、助成金の運用に関する指針を厚生労働省が各労働局に発布するにあたり、その前に我々業界団体の意見を聴取してくれるとの事でしたが、いざ行ってみると全く違うことになっていてひっくり返る位驚きました。なんと、冒頭から省内で討議を重ねた結果の結論を聞かされて、今までの労働局とのやりとりの結果、保留されている事案の判断については今回の意見聴取はなんら反映される事はなく、今後の参考までに話を聞いておきましょう。と言うスタンスだったのです。しかし、最終的には我々の意見にも耳を傾けてくれて、誠意ある対応をしていただけたのでよかったのですが、「意見を聞く」ことについての意味、定義を考えさせられる霞ヶ関への訪問になりました。

「きく」定義。

「きく」と言う動詞を漢字にすると聴く、聞く、訊く、と幾通りもあります。同じ「きく」と言う行動もその態度や姿勢によって全く違った意味合いになるのは誰もが認めるところだと思います。私たち建築業界では、顧客の要望を聞くところから仕事が始まるわけで、そのヒアリングの精度によって提案する成果物の質は大きく変わることから、傾聴のスキルを身に付けるべきだと近年言われてきましたし、その能力が提案の質に大きく反映されるといっても過言ではありません。そんな私たちの立場からすると「意見を聞く」と言うのは相手の話に耳を傾け、自分たちの考えに反映することが基本だと思っておりましたが、どうやらお役所ではそんな定義になっていないようです。

役人の慣習。

昨年、前述の助成金の運用にめぐって某労働局と申請者の間で意見の相違があった際に、詳細な説明をするので、労働局を訪問して意見を聞いてもらいたいと伝えて行ってみたら、その担当官は全く聞く耳は持たず、ただ、形だけ意見を聞く場を持ったのだからそれで良いだろうという態度だった、鼻であしらわれたと今日も教育機関の代表者が随分と憤っておられましたが、結論ありきで対面して意見や説明をを聞いてもらったところで、説明する方としては全くの時間の無駄です。そんな当たり前のことが世の中の共通認識=常識として成り立っていないというのは私にとっては衝撃的でしたが、意見を聞かないで大きな反発を招くのは避けて、形式だけ聞くと言うのがお役所仕事の慣習としてあるのかもしれません。

本物の時代。

時代は令和に変わり、IT、AI等のテクノロジーの急激な進歩で、世界は革命的な変化を遂げています。建築の世界ではこの数年、工事や製品のの品質は高くなっているにも関わらず、クレーム、紛争の件数が加速度的に増えており、これまで潜在的に燻っていたユーザーの不満や不安が一気に表面化、爆発し始めている様です。嘘、偽り、誤魔化しが通用しない時代になり、インターネット上ではこれまで流されていた、気にも留なかった様な些細な過ちが「人としてどうか?」と人格否定の書き込みで炎上するのも日常茶飯事です。人と人のコミュニケーションは今までまかり通ってきた、形式上だけのおざなりな対応をすると、大きな問題になる危険をはらんでいると思うのです。

今こそ古典に学ぶべし。

ちなみに、同じような意味合いで、「みる」の場合では、見る、観る、視る、覧る、診ると、更に多くの漢字があります。孔子は論語の中で、視観察と3つのみるについて言及しており、相手の立場になって心の中を深く察することが重要であると言葉を残されています。個人メディアの一般化によって声なき声が拡散され、弱き者が共感を集めて権力者を追い詰める今の時代こそ、今一度、古典に学び、観る聴く話すといった人のコミュニケーションの基本を今一度、丁寧に定義しなおし、自らの姿勢を省みる必要があるのではないでしょうか。やっぱり、(私が今年から新たな毎日の習慣として取り組み始めた、)論語の素読を強くオススメします。(笑)


有限会社すみれ建築工房は「建築、暮らしだけじゃない、その先へ」をコンセプトに社名と業務内容を2020年1月19日から変更し「株式会社四方継」として再出発します。

新会社「株式会社四方継」は「人、街、暮らし、文化を継ぎ「四方良し」を実現する」を理念に、
建築事業部「つむぎ建築舎」で「受け継がれる価値のある丁寧なものづくり。」
地域コミュニティー事業部「つない堂」では「人を繋ぎ、ご縁を紡ぎ、いい街を継ぐ」
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