礼儀を弁えろ。子曰く、悪むこと有り、人の悪を稱する者を悪む。下にいて上をそしる者を悪む。勇にして禮無き者を悪む。果敢にして塞がる者を悪む。

令和二年一年三十一日 曇り

マーケティング×人材育成×人事制度

今日は東京へ。ひょんなご縁で住宅建材(と言うより総合)メーカーLIXIL住生活ソリューション社にて、マーケティング×人材育成×人事制度の三位一体セミナーに登壇する機会をいただくことになり、完全に業界のボトルネックとして認知されるようになった職人不足の根本的解決と先行き不透明なこれからの建築業界で生き残りをかけたビジネスモデル構築について熱く語らせていただきました。建築業の評価は現場で作り上げた成果物が全てであると言う原則に基づくと、高い評価を受けて、量ではなく質の高い集客で経営の安定化を行うのと、現場の施工精度を担う職人育成、教育はワンセットだと言う私の持論はセミナーに参加される方は皆さんその通りだと言われますが、かと言って職人の内製化に取り組むと意欲を示される方は非常に少ないのが現実です。今日もモヤモヤした感じが残りましたが、終了後のアンケートを見ると満足度は高かった様ですし、少しは想いを伝えられた様に思います。

異端の理論。

四年ほど前、職人や施工管理者などの建築現場実務者こそがマーケティング理論の実践者であり、その人達にマーケティング理論を学ぶ機会を持つべきだと、社内で行っていた職人起業塾を外部に公開して研修事業を始めた当時、何を馬鹿なことを言っとるんだと、工務店経営者の方には随分と謗りを受けたり煙たがられたり、異端者を見る様な目で見られたりしました。その当時から考えると、最近行っている職人のキャリアプラン構築の為の人事精度改革と人材育成、そしてインナーブランディング(マーケティング)を一体にしたワークショップは毎回満員御礼で追加開催を重ねており、その反応の変わりようを思うと、随分と建築業界も意識が変わってきたと感じます。それだけ、職人不足問題が顕在化してきたのでしょうが、、

誤った出張の友。

話は変わって、今年になって新たな習慣として、毎日論語の素読を行っているのですが、出張に出るのに仮名論語の本を持って出ると嵩張るので、今日は先日購入した『一億三千人のための「論語」教室』なる超訳系の解説本を持って出ました。この本は論語の原文も載っているし、現代的で、深い洞察に基づいた解説がなされているということで、一石二鳥だと考えたのです。しかし、著者の高橋源一郎さんは長年論語の研究をされて、論語に親しんで来られたとのことですが、親しみすぎて、孔子をセンセイと呼び、タメ口とまでは言わないのですが、独自の解釈でセンセイに意見を言い出すくらいの勢いで訳文に随分と余計なことを書かれており、読んでいてちょっとびっくりしてしまいました。

孔子が現代に蘇り、話し出す。

論語は20の章からなる孔子の言葉を弟子たちが書き残したいわば孔子の語録で、非常に言葉が少なく、単語や文字の意味、その背景を知らなければ読解出来ない非常に難易な読み物です。バックボーンにある歴史や登場人物の人となりを調べながら読み解くのが本来は正しいと思いますが、そんなことをしていたら膨大な時間がかかることから、解説本が多く出ています。その中で私が最も心を震わせられたのは、下村湖人著の『論語物語』で、論語が孔子の人生をなぞる小説仕立てになっており、読むと論語に書かれている難解な文が鮮やかな色彩を放って映像として脳裏に刻み込まれて行きます。論語の素読をしながら、そのシーンを思い出すことで、理解が深まるのは衝撃的に良い体験でした。今回の解説本も帯を見ると「論語はこんなに新しくて面白い」と書かれており、大いに期待して手に取ったのですが、全くもって期待はずれでした。

礼儀を弁えろ。

下村湖人さんの論語物語は人生の真理を求め、人としての在り方に真摯に向き合う姿勢がその文脈から感じられ、一種の凄みさえ感じさせられたのに比して、高橋源一郎さんが著した完訳版?はあまりにも薄っぺらく、読むに耐えないと感じてしまいました。思い出したのは陽貨第一七にある、「子曰く、悪むこと有り、人の悪を稱する者を悪む。下にいて上をそしる者を悪む。勇にして禮無き者を悪む。果敢にして塞がる者を悪む。」の一説でした。高橋さんが孔子をいくら尊敬、リスペクトして研究してきたのかは知りませんし、私など足もとに及ばないのはよく分かっておりますが、いくらわかりやすく、多くの人に広く親しんでもらいたいと考えて解説しているにしてももう少し礼儀を弁えて書いてもらわなければ、読んでいて気分が良いものではありません。親しい仲にも礼儀あり、と昔からよく言われてきましたが、現代人は今一度、その部分に厳しく向き合うべきではないか、と自戒を込めて甚く感じた次第です。礼儀を弁えろ。と(自分自身に向けても)たまには口に出してみるべきですね。(笑)


【社名変更のお知らせ】

有限会社すみれ建築工房は「建築、暮らしだけじゃない、その先へ」をコンセプトに社名と業務内容を変更し「株式会社四方継」として再出発しました。
新会社「株式会社四方継」は「人、街、暮らし、文化を継ぎ「四方良し」を実現する」を理念に、
建築事業部「つむぎ建築舎」で「受け継がれる価値のある丁寧なものづくり。」
地域コミュニティー事業部「つない堂」では「人を繋ぎ、ご縁を紡ぎ、いい街を継ぐ」
二つの事業部で二つのビジョンの達成を目指します!
http://sihoutugi.com/index_teaser_test.html?fbclid=IwAR09vyCFomwoqGJkHnW07xj8IwORUgXLZAJXNwRYvhdRIeGRBndeNT0hLV0


【アシスタント大募集】

新会社への事業移行に伴い、業務の精度を高めるべく建築設計業務のアシスタントを2名募集しております。業務内容はjwCAD、Walk in homeを使っての建築設計補助、データ入力作業、プレゼンテーションの作成などです。

【勤務地】  神戸市西区池上3丁目6ー7 つむぎ建築舎オフィス
【勤務時間】 出勤日数と共に自由。あなたが決めてください。自宅等でのテレワークも可。
【給与・待遇】時給1000円〜1500円、経験スキル等勘案の上優遇します。
【応募資格】 1級、2級建築士もしくはインテリアコーディネーターの資格要。
【その他】  社員登用制度あり、木の香りに包まれたオフィスです。


【※満員御礼につき受付終了しました。】
現場戦力化 職人キャリアプラン構築ワークショップ  インナーブランディング#2

実際の帳票や運用のファイル等を共有しながら、現場実務者に特化した人事制度の構築の足掛かりを掴んで頂けるワークショップです。職人育成に取り組まれている、もしくは今後、職人の採用、育成に注力したいと思われている経営者の方は是非ご参加下さい。

日時:2月6日(火)14時〜17時 終了後懇親会あり
参加費用:5000円 懇親会は別途5000円

まいピア高田
〒839-0215 みやま市高田町北新開

定員:10名

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