「未来と芸術展」と火の鳥

令和2年2月1日 快晴

てんこ盛り東京出張。

引き続き東京にて。昨日はLIXILでのセミナーの後、リフォーム産業新聞社の記者さんと待ち合わせ、この度の社名変更を伴うリブランディングについての話を聞かせてもらいたいとの事で、取材を受けた後、古くからの知り合いと大好きな荒木町で痛飲、充実した東京ライフを過ごしました。(笑) このところ東京に出張に来ても弾丸で帰ることが重なっており、いつも悔しい思いをしていたので今日は(無理矢理)時間をとってどうしても見ておきたかった六本木ヒルズの森美術館で開催されている「未来と芸術展」に行ってきました。

世界は変わった。

AI .Iotの普及で一気に世界は大きな変化を遂げる中、あらゆる企業がゲームチェンジを迫られています。盤石の経営体質を誇っていると思われていた日本ナンバーワン企業のトヨタでさえ車の製造業からモビリティー企業に変わると宣言し、テクノロジーと暮らしを融合させる実証実験を行う都市計画を発表されたのに衝撃を受けた方も多いと思います。今回の展覧会では都市計画や建築もテーマの1つとして取り上げられており、建築業界も例にもれず変化に対応する必要があることを痛感させられました。

未来が現実になる瞬間。

3Dプリンターの進化やドローンによる建築、サスティナブルな社会を目指す上で避けることができない再生エネルギーの活用、Maasによるスムーズでストレスのない移動サービス、Iotが組み込まれた簡便で快適な暮らし等々、近年新しいサービス、製品の情報として入ってきていたものが次々と現実のプロジェクトとして進んでいる様はまさに私たちが昭和時代の子供の頃、21世紀の未来都市としてイメージしていた通りの世界がもうすぐ実現するのを肌で感じることができました。まさに未来が現実になる瞬間に私たちが立ち会っているのだと思います。

情報収集の重要性。

圧倒的な速度で進化を続ける今の世界。何も考えないまま便利だからといって多くの人がアマゾンで書籍を買うようになった結果、次々に地域で営業していた書店が閉鎖に追い込まれているのと同じように、我々建築業界もぼーっとしていると圧倒的な資金力を誇るプラットホーム企業に利益のすべてを吸い取られねばならない状態になるかもしれず、時代の変化に取り残されてしまうわけにはいかない、最先端の情報収集を怠るわけにはいかないと痛感させられました。

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預言者としての火の鳥

この「未来と芸術展」は冒頭に建築やまちづくり、それと密接した関係にある環境と人々の暮らしに焦点が当てられておりました。その後はシンギュラリティー、AIやバイオ化学、遺伝子組み換えなどの最先端技術とモラルとの調和についての問題提起がなされており、闇雲に新しい技術を盲信することの危険性も示唆していて深く考えさせられる部分も多くありました。1番最後の展示には、マザーコンピューターによる暴走で人類が破滅してしまうことを予言した手塚治虫先生の火の鳥未来編のひとこまが紹介されており、子供心に恐怖したSFの世界が現実に近づいていることを改めて認識させられました。とりあえず、今一度火の鳥を読み直し、現在封切りされているAI崩壊の映画を見てこれからの私たちのあり方、テクノロジーとの付き合い方について考えてみたいと思います。東京にいかれる機会がある方は是非見にいかれることをおすすめします。(^ ^)

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