令和2年3月7日晴れのち雨
飲みに行こう！
昨日は博多での職人起業塾の講座の後、会場の薬院からすぐ近くの飲み屋街、西新にあるクライアントの焼き鳥店にメンテナンスの打ち合わせもあり、コロナショックの応援がてら食事に行こうと思い付き、講座に参加された経営者の方々を巻き込んで食事に行きました。行ってみると店内は思いの外賑わっており、私もつい話が盛り上がり(またもや)最終の新幹線に乗り遅れてしまいました。ま、想定内ですが。(笑)
そんなことよりも新型コロナウィルスの影響で予約がほとんどキャンセルになったと嘆かれている店長に、すぐご近所に住まわれている地元の経営者さんをご紹介できたのはとても良かったと思います。自粛ムードで飲食店は本当に大変だと思いますが、私も何とか、少しでも応援できればと思います。
安すぎるワークショップ。
福岡から帰ってきて今日はそのまま三宮のコワーキングスペース スペースαで職人、施工管理者等の現場実務者に特化した人事制度改革のワークショップを行いました。５回目となる今回は、すでに等級制度を整備されている事業所の経営者さんも数社参加されていましたが、なかなか実際の運用がうまくいっていないとのことで、改めて運用を見直す機会になったと喜んでもらえてよかったです。また、今まで等級制度や役割の定義、賃金テーブルを整備していなかった事業者では、半年間はかかると言われる賃金制度の策定をたった半日で作り上げ、即運用に踏み出せるととても喜んでいただきました。前回参加された方から5000円のワークショップは安過ぎる、100,000円でも高くないとアドバイスをいただきましたが、今回も「ありえない安さだ」と同じような声をたくさんいただいたので次回からは大幅な値上げを考えてみたいと思います。(笑)
職人不足の危機感の拡大。
事業所の組織作りは人事制度からと言われるように、賃金制度、等級制度、評価制度は経営の基盤になるといっても過言ではない位、重要な仕組みであるにもかかわらず、建築業界でそれらをきっちりと整備して、従業員に提示している会社は非常に少ないどころか、特に職人を中心に雇用している会社においてはほとんど整備されていないのが現状です。若者の建築業界離れの一員として、不安定な雇用環境、将来のキャリアプランが見出せないと言うことがありますが、その部分の不安要素を払拭するような雇用体系、教育制度、そして人事制度を整えなければ、今のままだと圧倒的な職人、現場監督不足に陥っていくら受注を重ねても一切売り上げにならない、受難の状態にもう間もなくなってしまいます。このワークショップが毎回満員御礼となり、繰り返し開催を重ねているのはそんな危機感を持たれている経営者が増えているのに他なりません。
人事制度は今だけ金だけ思考の排除。
今日のセミナーの冒頭でも話しましたが、人事制度の整備は熱心に取り組めば取り組むほど従業員の所得が上がり、待遇が良くなります。裏を返せば事業所が負担する固定費が上がり、経営を圧迫することにもなりますが、「企業は人なり」と言われるように人材育成を行わずして企業の成長も維持発展もありません。先行き不透明な今の時代に未来への投資を行うのは非常に厳しいですが、ここは、今だけ思考を排除して未来への投資だと覚悟を決めて従業員に満足してもらえる、働きがいのある会社にしていく改革が必要です。これが、中長期的に見て厳しい時代を乗り越えるブランディング戦略の根本になるインナーブランディングの第一歩であるのは間違いありません。従業員に手厚い手当てをして、利益を圧迫する分、従業員にモチベーションを上げてもらい、成長を促し役割を増やして効果性を高めて利益に貢献してもらえるような育成とセットで人事制度改革を行うことで持続可能なビジネスモデルへの足がかりがつかめると思っています。
30年間の霧が晴れた！
今回参加されていた先輩経営者のM社長は、これまで人事制度の整備をしたいと思いながら出来ずに30年間悩んできたと言われており、今日のワークショップで私がExcelシートで提供した、実際に十年以上運営してきた人事制度の賃金テーブル、等級制度の役割の定義等が現状の社員の給与と大まかあっていた事で、そっくりそのまま運用できる事になり、「30年間のモヤモヤが一気に解消した、晴れやかな気分だ！」と懇親会で気持ちよくハイボールを飲まれておりました。そんなに喜んで貰えれるのは主宰者冥利に付きますが、これは別段珍しい事でも何でもなく、想定どおりというか、私が意図した通りの結果です。私の長年の経験では、既に従業員さんが働いている中小零細企業（特に中途採用が殆どの会社）で、キャリプラン、等級制度を決めて賃金テーブルを作ったところで絶対に既存社員全員の給与と整合する事は無く、誰もが納得してくれる案など世の中に存在しません。昔の私もそうでしたが、そもそも曖昧な基準のままどんぶり勘定で給与を決めてしまっているツケが必ず回ってきます。
唯一無二の賃金テーブルと等級制度。
しかし、うまく整合しないからといって悩み、何度作り直してもキリがなく、どこかで「えいやっ！」と踏み切らねばならないのですが、これが確固たる根拠が無い事もあり、なかなか難しいのが現実です。特に、職人等の現場実務者向けに50歳、60歳になった時の所得を明確に示した賃金制度の雛形は探しても何処にも無く、私達の様な実際に運用してきた会社にしか存在しない訳で、運用してきたという事実をバックボーンに他社の賃金テーブルを自社に合った金額にチューニングするしか無いと思っています。後は、給与額が整合しない従業員に対して一定の期間で役割に合うように成長してもらう、もしくは実際の成果に合わせて給与を徐々にあげる等の激減緩和措置を取るしか無い訳ですが、この仕組みだけ持ちいればどのような事業所でも一瞬で人事制度の基礎的な部分の整備を行えて、キャリアプランを提示することが出来る様になります。
そんな半年の作業を半日で終わらせるワークショップは、今回も定員オーバになったのを受けて近々にもう一度だけ開催します。ご興味がある方は私（高橋）までご連絡下さい。未来への投資、共に行って参りましょう！
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実際の帳票や運用のファイル等を共有しながら、現場実務者に特化した人事制度の構築の足掛かりを掴んで頂けるワークショップです。職人育成に取り組まれている、もしくは今後、職人の採用、育成に注力したいと思われている経営者の方は是非ご参加下さい。
日時：３月7日（土）14時〜18時 終了後懇親会あり
参加費用：5000円 懇親会は別途5000円程度
場所：スペースアルファ三ノ宮
定員：10名
https://www.facebook.com/events/671636106913029/
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【応募資格】 1級、2級建築士もしくはインテリアコーディネーターの資格要。
【その他】 社員登用制度あり、木の香りに包まれたオフィスです。