今日は家づくりの基礎講座セミナーの日でした。
私が提唱している家づくりで気をつけたいことの4つのうちの1つ、資金計画についてです。
先行き不安定な、現在の日本の経済状況を直視して見えにくくなっている(というか金融機関では説明を受けることが無い)リスクを知っていてもらいたい、という事です。
それは返済の逆ざやについて。
住宅ローンの仕組みをよくご理解いただいた方には簡単なことなのですが、一般的にはほとんど認知されていない問題です。
具体的に説明してみると、、
たとえば月8万円返済変動金利で住宅ローンを組んだとします。
まもなく金利が上がりだして1年間で2%程度上がったとします。
ローンシュミレーションソフトで計算すると月々の支払いは12万を超えるようになります。
しかし家計を考えて返済計画を立て、月8万円で住宅ローンを組み立てている家庭が5割増の金額を簡単に払えるわけかがありません。
実際はどうなるかというと、
銀行による半年に1回の支払い金額の見直しにより20%ずつ増額しての支払いとなってきます。
こうなると金利の上昇分に住宅ローンの支払いの上積みが追いついていかないことになり、差額が発生します。
いわゆる、支払っても支払っても返済が進まないという蟻地獄状態となるわけです。
たしかに、ありえない超低金利のこの時代のメリットを十分に受けられるのはいいと思います。
しかし自分の人生を大きく狂わすかもしれないようなこんなリスクを知らずして銀行や不動産屋さんに勧められるままに住宅ローンの契約をしてしまっていいのでしょうか。
メリットを享受するからにはデメリットも良く理解して、いざという時に備えておかねばならないと思うのです。