令和2年8月28日 快晴
新サービススタート。
九州での二日連続の研修講師を終えて帰神、今日はそのまま三宮のスペースアルファーで職人起業塾卒塾生向けのマネジメント研修で、少人数でのワークショップを開催、新たな研修のスタートという事で、夜はやっぱり決起大会的な懇親会で遅くまで盛り上がりました。なかなかハードな日が続きます。一般社団法人職人起業塾では、コロナウイルスの影響で今期に予定していた定員20名の建築実務者(従業員)向けの集合研修は全て開催を取りやめましたが、その代わりに経営者、経営幹部向けの少人数でのワークショップの開催を企画、実施してきました。本日スタートを切ったのは、職人起業塾でマーケティングの基礎理論を学んだ塾生の中から、経営者、経営幹部になってマネジメント層の役割を担う立場に変わろうとする塾生に対して、経営全般のマネジメントの組み立てを理解してもらい、その実行計画を立案、実践してもらう研修です。
コロナによる強制停止の功罪。
新型コロナ感染拡大による影響は、日本中はおろか、世界中の経済をまるで瞬間冷凍するが如く凍りつかせました。これまで勢いに乗って転がり続けてきたビジネスを強制的に一旦停止して、右左をよく確認してから再スタートを切ることになったのは、忙しく目の前の事を片付ける日々に追われた私たちにとっては、悪くなかったのではないかと思っています。一般社団法人職人起業塾で行ってきた研修は昨日最終講を終えた福岡開催で第16期となっており、社内での研修を公開した事業化開始から4年余りの間に北は東北から南は鹿児島まで、開催を請われるままにがむしゃらに開講を続けてきました。とにかく、私としては半年の研修で大きく成長する若者の姿が嬉しく、それ見たさに立ち止まる事なく転がる石のようにこの4年間走り続けてきたように思います。
離職の原因は事業所の状態にあり。
今回、コロナの影響で予定していた集合研修を中止して、初めて自分たちが行ってきた事の意味や価値について振り返る時間が出来ました。最近、株式会社四方継本社で毎月開催している無料勉強会にはオンラインを併用していることもあり、全国から卒塾生で経営層に加わるようになった若者が多く参加されています。私にとっては非常に嬉しい事ですが、同時に、地方都市で普段私との接触が少ない卒塾生が離職されたとの残念な報告もポロポロと耳にします。そこで私が気がついたのは、マーケティングの実行者であり、顧客接点を担う職人等の現場実務者をいくら教育し、意識を変えてモチベーションを高めても、彼らが所属する会社の環境が、付加価値を生み出そうと働く彼らを正しく評価し、バックアップする体制になっていなければ、全く意味がないという事でした。
人事制度改革WS
そこで今年からスタートしたのが建設会社に特化した人事制度改革のワークショップです。
一見、畑違いの様に思われるかもですが、職人、現場監督などの現場実務者に対して、労働基準法完全適合は当然として、その上で未来を標榜出来るキャリアプラン(等級制度)、目標を立てて、その進捗を見ながら運用する評価制度を含めた賃金制度を見直すワークショップを私が15年間修正を加えながら運用してきた帳票を共有し、参加された各社に合うようにカスタマイズしてもらう、非常に実務寄りの経営者むけの研修で、コロナ下にも関わらず、関東からの参加者もあったりと、50社以上の経営者に新たな人事制度の導入をしてもらいました。現在も未受講の職人起業塾参画企業の経営者から開催のご要望を頂いており、この秋以降も、導入編、運用編とも回数は少なくなりますが、引き続き開催していく予定になっています。
マネジメント改革3つのステップ。
本日からスタートしたマネジメント研修は、まずはじめのステップとして、古典的マーケティング理論を学び、実践に取り組んでもらった卒塾生がいる事業所で、第二段階の人事制度改革で役割と給与の関係を明らかにした等級制度を運用してもらった企業の中から、マネジメント層(経営者層)の役割を担いたいと立候補、もしくは指名した社員さんと経営者に一緒に参加してもらい、事業全体の組み立てを全て見直し、改革すべきところ、整備すべき部門を明らかにして、役割分担と期限を切った改善計画を立てもらうワークショップとなっています。4ヶ月の研修のゴールは短期、中長期両方の経営計画を経営者とマネジメント層の社員が一緒に立案し、理想と現実のギャップを確実に埋めていく計画のスタートを切ることに設定しています。
Start with WHY
中小零細企業は(勿論、私を含めて)事業のマネジメントを経営者一人で行いがちで、その行うべき物量の多さに負けて、いつまで経っても目先の事に忙殺されて根本的な問題解決に着手することが出来なかったりします。マーケティング、ブランディングへの取り組みは緊急性の低い、重要な事に対してのアプローチが基本です。その意味では、マネジメント層の社員が増える事は経営者が発揮する効果性を高める事に繋がり、事業所全体の大きな力になると思っています。今回は事業の最も根幹である「目的」を整理するワークショップを行いました。サイモンシネックのTED動画で有名になった「ゴールデンサークル」理論、Stert with WHY(何の為に?から始めよう)の事業への落とし込みを改めて行い、事業全体のロジックの土台を経営者とマネージャー層で固め直してもらう所からスタートしました。来月の第2回目での皆さんの発表が楽しみでなりません。
常時募集しています!
そんなこんなで、一般社団法人職人起業塾ではこの度のコロナの影響で、立ち止まる機会を得て、これまでの集合研修一辺倒から、組織づくり、幹部育成、ビジネスモデル全体の構築をサポートする業務へとその幅を広げ、より深く、もっと本質的なサポートを行うようになりました。従業員向け研修の職人起業塾、経営者向けの人事制度改革WS、経営者、マネージャー向けのマネジメント改革WSの3つのサービスはステップとなっており、今後も全ての研修を頻度は多くないですが、確実に開催を積み重ねて参ります。今期の予定はかなり詰まってしまいましたが、来年以降、これに参加したいというご希望を頂けば日程は確定しませんが、先行予約として登録しておきます、以下のオフィシャルページからサービス名を選んで問い合わせを頂ければと思います。
https://www.shokunin-kigyoujyuku.com/koza-2/
一般社団法人職人起業塾のオフィシャルサイト
職人育成、現場マネジメント改革に関する研修、イベント等の情報が集約されています。