未来へのキックオフ! #職人会社のマネジメント改革 #約束を守るスキーム

令和2年9月2日晴れ一時雨

また最強台風。

史上最大規模と言われる台風10号が九州地方に徐々に近づいてきた週末、神戸でもその影響なのか、不安定な空模様となり、日中はいい天気だったのに、夕方は亜熱帯地方のスコールを思わせる様な激しい夕立が降りました。近年繰り返される台風や大雨による大規模な災害を見続けて、以前よりも激しい雨に対する恐怖心が高まっているように感じます。台風10号による被害が甚大にならないことを心よりお祈りします。九州上の皆様、お大事にしてください。

キックオフミーティング。

今日の午後はいつものセミナー会場、三宮のスペースαにて、企業単体での社員研修を職人起業塾で行ってきたサッシ・エクステリアの販売施工の事業者さんの人事制度改革のキックオフミーティングに参加しました。とあるリフォーム事業者の協力業者会で講演をさせてもらった際に、感動しました!と参加されていた経営者から声をかけられ、職人の意識改革、社内改革に取り組みたいのでぜひ手伝ってもらいたいとご依頼を受けまして、それまで私は個別の会社単位での研修の開催は引き受けてなかったのですが、熱い意気込みにほだされてこれも何かのご縁だとお引き受けしました。

研修と制度改革の両輪。

この事業所では、先月までの4カ月間で古典的マーケティング理論を切り口にした職人、現場実務者を含めた社員全員に対する研修を私が行い、自らの行動とそれを繰り返す習慣の力で未来を切り開く方法論と行動力を脳にインストールしてもらいました。4ヶ月間実践を繰り返し、手応えも感じてもらいながら、十分にモチベーションを高め、自分と会社とそして関係する人達の為に、今まで通りではなく、変わるのだと言う意識を全員に持ってもらったタイミングで今回の人事制度改革に着手して、役割と責任を明確に見える化する等級制度と、目標設定と進捗確認、そして仕事の内容を検証しフィードバックを繰り返す評価制度、それらを包括する賃金制度、就業規則の刷新と運用を行う組織改革のキックオフミーティングを行いました。

未来を見せる制度改革。

今回は私が主催する研修とは違い、社内制度改革の説明会なので、私は全体的な目的と外観を説明する位が役割で、社長が作り上げた等級表や、そこにある役割についての定義や責任を社員の皆さんに説明し、共有することが主たる目的でした。どちらかと言うと私はファシリテーター兼、オブザーバー的な立ち位置での参加でしたが、社員一人一人のことを考えて丁寧に作られた等級制度に感動したり、それを粋に感じて頑張ります!と口々に言われる社員さん達を見て、10年ほど前に自社で人事制度改革に着手して同じ様にキックオフ会議を行った時の事を思い出したりして少し胸が熱くなってしまいました。単に研修事業だけを行うのではなく、畑違いではありますが、就業規則や人事制度改革もセットで行わなければならないと考えて今年から一般社団法人職人起業塾で始めた取り組みは間違っていなかったと確信を持てる素晴らしい時間でした。

明るい未来が見えた。

今回の等級制度の内容では、弊社(株式会社四方継)でも同じですが、経営者の立場に加わって貰うマネジメント層の上層部になると、会社の株式を譲渡して名実共に経営者の仲間入りをして貰うことが等級表に明記されていました。経営者としてはこれから本格的にリーダーの育成に取り組むキックオフでもあり、社員さんは未来の幹部への道が開けた瞬間でもあり、技術、知識、人間力、そしてコミュニケーション能力等、今、自分には何のスキルを身につける事が求められていて、その期待に応えるにはどの様な行動を取るべきかも理解してもらえた様に感じました。休憩時間中に感想を聞くと、「目の前が明るくなった気がします」と、私の願っていた通りの答えを口にしてくれていたのは本当に嬉しい瞬間でした。

誰にも抗えない人生の真理。

今回のキックオフmtgの意味と意義を社長が社員さん達に説明されている中で、私の中で最も印象に残ったのは、誰もが逃れることが出来ない真理に経営者が正面から向き合った。という決意でした。それは、田坂広志塾長が講演の中や著書に繰り返し示唆される「人は必ず死ぬ」「それがいつかは誰にもわからない」「死は突然やってくる」という当たり前のことで、責任のあるものは出来る限りそれに備えなければならない、ということです。ちなみに、少し前に同業の工務店の経営者からサッシ業者を紹介してほしいと請われて、この社長を紹介したのですが、その理由は今まで取引していたサッシ屋さんの社長がまだ若かったのに突然死して、残された従業員がその遺志をついで事業を継続させようと努力荒れた様ですが、ひと月あまりで廃業に追い込まれたらしく、社長一人に依存した事業所の危うさを目の当たりにして他人事ではないと身につまされたとのことでした。

約束を守るのは人を残す事。

いつやって来るかも知れない死と隣り合わせなのが人生である。経営者がその真理を考えた時、真っ先に思い浮かぶのは、従業員とその家族の暮らしを守らねばならないという事だと思います。それと同時に、私達建築業を生業にする者が絶対に守らねばならないのは顧客との約束だと思います。高額で、長期間に渡り使用する建物、それにまつわる工事を提供している者は、販売するだけではなく、そのあとのメンテナンス、アフターフォローまでを全うして初めて責任を果たしたと言えると思います。経営者が突然死んだからと言って、簡単に廃業してしまっては顧客との約束は守れないし、その約束を全うする事は即ち、従業員やその家族、協力業者さん達や取引先を守ることでもあります。そしてこれらは全て人材育成にかかっており、その土台となるのが人事制度です。私自身も未だ必死になってこの一連のスキームの確立を目指していますし、できるだけ多くの事業所にできるだけ早く整備して貰いたいと思っています。私達と共に、未来を託す若者の育成に一歩踏み出したいと思われる方はお気軽に私(高橋)までお声がけください。


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