曇天の神戸。
分厚い雲に覆われていたからなのか、立冬だというのにまるで春の朝のような生暖い風が吹いていました。
今日は朝から最も身近な海外、淡路島へと数件の物件調査に向かいました。
まだ娘が小さい頃、家族でよく遊びに行っていたのが、すっかり無くなったと思いきや、最近になってまたご縁を頂く事が多くなり、このところ良く橋を渡ります。
大掛かりな改修工事の計画がある物件では、頭を抱える様な難しい問題もありましたが、大好きな淡路島でガッツリとお仕事が出来るように最善の提案を考えたいと思います。
さて、お題目。
イギリス人の諺で『安物の靴を買えるほど金持ちでは無い』と言うのがあります。
安物の靴はすぐにダメになり買い直さないといけないが、良い靴を買って、しっかりとお手入れをするといつまでも履ける。
いいモノを大事にする事が、結局は無駄なお金を使わずにすむ。と、言う様な意味合いだったと思います。
先日出張で九州のecoreと言うショップに一緒に見学に行ったオールアースパートナーの仲間である空間工房の森モッさんに、
これってレッドウィングですよね。
と言われてその諺をふと思い出しました。
レッドウィングでそこがすぐにチビるんですよねー、
と、よくご存じな様子。
そもそも、マイノリティーとしか言いようの無い住宅の電磁波対策に一生懸命に取り組んでいる会社ってどこかしら価値観が似ている人が集まっている様な気がします。
皆さん、そろいも揃って扱いにくいとされる自然素材や国産材を使って、(競争力を下げてでも)認知もされていない電磁波対策を住宅の基本仕様に盛り込んで、一生懸命に工事が終わった後のお施主さんの暮らしのことを考える。
住宅メーカーやパワービルダーの価値観でみると『変わりもん』か、『ただのアホ』なのかも知れません。(苦笑)
それでも、すまいの本質とは、家族の健康を守る環境だ。と、使命感に燃えている人たちばかりですから。
話がそれました、、
実はワタクシ、レッドウィングのワークブーツをかれこれ20年近く履いています。
今履いているのは2代目ですが前のヤツから何度も何度も靴底がチビては張り替えて、というのを繰り返してきました。
今のヤツも踵が随分すり減ってきてますが、この先まだまだ持ちそうです。
靴底を張り替えるのもそんなに安くは無いのですが、いろんな靴をとっかえひっかえ買い換えるより同じ靴を大事に履き続けたいと言う価値観が私たち世代にはあるような気がします。
そういえばレッドウィングのワークブーツを履いてる人って最近はあまり見かけなくなったような気がします。
いまどきの若者にはユニクロやエッチアンドエムに代表されるような安くて手軽なファッションをまめに買い直すような価値観が根付いているかしら?と思ったり、
使い捨ての時代っていわれますもんね。
まぁ、それはそれで別に悪いことではないと思いますが、なんだか少し寂しい気がします。
しかし、その価値観の延長線上で住宅のことを考えるとなると少し勝手が違ってきます。
おいそれと買い換えることができないばかりかそこが環境となり自分たちの生活や健康が大きくその環境に左右されるからです。
安かったからま、いいか、という訳にはいかないのです。
大事に丁寧に使う。
古くなり痛んできたら直して使う。
そしてだんだんとぼろ靴に愛着が湧いて来て、その年月さえも価値になる。
そんな価値観が本来、大事なのじゃないかなー、なんてぼろいブーツの話をしながらふと、思った次第です。
大事に丁寧に暮らす。
まずは身の回りの価値観を見直すとこからのような気がします
今の価値観とずれていようと、オッサンくさかろうと、貧乏症と言われようと、モノも家も食べ物もそして人も、大事に丁寧にしながら毎日を過ごすことを意識したいと思います。
おなじような価値観の人と交わるのはいいものだな、と改めて。
感謝します。
心謝。
創業時から変わらない私達の“想い”
それは作り手側から見た業界の悪習を断ち切りたいと言うその1点に尽きます。
しっかりと社会保障をされた職人が早く出来た事が儲かることではなく、完璧なものを作ることで評価されるシステムを作り上げ業界のスタンダードにしたい。
それがすみれが社員大工での施工に拘る理由です。