地域工務店の存在意義。

JUGEMテーマ:日記・一般

広島に来ています。
(この忙しい時期に)相変わらずドタバタとあちこち走り廻っておりますが、、、
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今日はJBNという団体の全国大会ということで、(いつの間にかなってしまっていた)近畿地区の下部団体の理事を務めている関係で招集されました。
全国2300社という工務店ネットワークとしては国内最大のこの組織は、元々まとまりが無かった工務店という業態をまとめて、業界として国に認めさせたという団体であり、中小零細工務店の立場から政策提案をする様な団体となりました。
基調講演は今の住宅政策の根幹となった住宅基本法と省エネ基準改正法案の元になる『福田ビジョン』をぶち上げた福田康夫元内閣総理大臣でした。
今の、そしてこれからの住宅業界の行く末を占う意味でその内容をざっくりとご紹介しておきたいと思います。
ここから(ざっくりですが、)講演のメモです。
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基調講演「200年住宅と地域工務店」

元内閣総理大臣 福田 康夫

200年住宅と銘打って福田ビジョンの時に打ち出した住宅政策はあれから5年が経ち、長期優良住宅として今に引き継がれ、これからの普及モデルの基準となる住宅として実際に普及の段階に入った。

地域工務店はその政策の実践者だと思っている。

今を賑わす大手ホテルチェーンや飲食店の偽装問題、建築業界でも少し前にあり、業界に大変な衝撃を与えた事件が有りました。

そして、その時の国土交通省の対応は敏速で半年あまりで国会での立法を叶えた。

その時の迅速さは今まであまり例のない事ではなかったのか、と思う程だった。

それが住宅基本法である。

そしてその一番始めが長期優良住宅への取り組みであり、それは時代の要請だった。

日本は世界第二位の経済大国の座から陥落したと言われるが、実際に大事なのはGDPで計る経済の規模だけではないし、

国民一人当たりのGDPを持ち出すまでもなく今でも日本は世界トップレベルの高い質があると思っている。

世界トップレベルに駆け上った戦後からの復旧の時代の住宅では必要に迫られて質を重視せずに量産化に走った。
それは時代の要請が有ったからで、決して間違った事ではなかったが、長持ちする住宅を造って来なかったのは事実である。

しかし、高度経済成長が終わり、人口増も止まった時点で住宅を耐久消費財として考えた場合、質を見直さなければならなかった。
 

寿命が30年しか持たない様な住宅を作り続けてきたが、振り返って考えると、今までの住宅は消耗品だった。

そして、その当時は考えられていなかったが、今では環境への負荷の問題が大きく取りざたされるようになってきている。

その反省を踏まえ、これから未来を作る為に発案されたのが耐震強度偽装問題をきっかけに制定された住宅基本法だったのです。

そして、この政策がうまくいくと叶う事は国民の住宅費が軽減するということ。

それは、

少子高齢化の日本では将来的に社会保障に大きな費用がかかってくる。

今回の消費税どころではなく、外国並みに税金を上げないとしょうがないので、結果的に個人が使えるお金が少なくなっていく。

現在の住宅費の負担の大きさを考えるとその理由の一つに住宅が短命で価値が低いことが上げられる。

スエーデンを代表する北欧のように優良な中古住宅が大量に建てられておれば、中古の住宅を安価で購入、もしくは借りられるように

なり、その為に長期優良住宅の普及が必須と考えている。
それは住宅が長期に渡って価値を持つようになることで、結果的に国民の資産の喪失を防ぐことになる。

 

そんな意味から考えると国民に幸せを与える産業が工務店業界だと思う。

工務店が良い仕事をすればする程、国民の資産を増やしていく事になると思っておるので、是非がんばってもらいたい。

人口減の局面に有って、これからの住宅産業のマーケットは厳しくなると思うが、伸び代もある。
 

長期優良住宅は23%これえからもっと増えて良いはず。

リフォーム産業はまだ10兆円、すぐに30兆円の産業になる。

住宅履歴はまだ普及が進んでいない。

中古住宅市場の活性化の為には非常に重要なので、これが進まなければならないし、それが進む事でリフォームのマーケットは拡大する。

大前提は、良い家をつくること、

高齢者に留意する事、町並みを考えて建てる事、緑との調和を考えた街作り。など良い環境を作る仕事をしていけば決して悲観する事はない。
国策もそれを応援して新築、リフォームをして認められた長期優良住宅については相続税の軽減などこれからも普及の後押しをしていかねばならない。

 

ここまで。
これまで国土交通省、林野庁、環境省がとって来た政策についての是非はあれども、批判ばかりをしていても何も始まらないのは事実であり、福田元首相が言われるように、私たち地域に根を張る工務店は日本の家づくりの中心をになっているという意識を持って前向きに取り組んでいく事しかない、というのが私の持った感想でした。
あと、重要なのは次世代を担う職人の育成。
全国から若手の大工が技を競う大会では、素晴らしい技能を競っておられ、職人を育てる工務店がまだたくさん有る事も実感することができ、勇気を頂けました。

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家づくりとは人づくり、「本当に良い家づくり」とはなにか。
をよく考えながら、前向きに進んでいくことを考える良い機会になりました。
ありがとうございました。

 

すみれ建築工房 ミッションステートメント

 

 

創業時から変わらない私達の“想い”

それは作り手側から見た業界の悪習を断ち切りたいと言うその1点に尽きます。

しっかりと社会保障をされた職人が早く出来た事が儲かることではなく、完璧なものを作ることで評価されるシステムを作り上げ業界のスタンダードにしたい。

それがすみれが社員大工での施工に拘る理由です。

 

 

 

設計する者として真剣・誠実にお客様のご要望に耳を傾け、最善のプランを作成します。 工事する者として日々切磋琢磨し、技術・サービス・管理能力の向上に努め、その結果としての低価格への挑戦をし続けます。 工事店として>全ての方に「知って良かった」と言っていただくまで、諦めないサービスに努めます。 建築のプロとして建物の長寿命化を果たします。 日本の伝統工法の継承者として次世代の育成に努めます。 人として常に良心に従った行動をとります。

私達が誓うこの憲法に従いお客様に安心と安全そして心地よい環境を提供致します、それは工事を通してひとりずつのお客様の幸せの実現を通して社会に貢献することを目的としているから。

業界の流れに逆流しながらも大工職人の内製化を守り、社員大工による自社施工に拘っています。



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