協力業者会って必要ですか?

令和2年12月11日晴れ

早めの打ち上げ。

昨夜は九州筑後での若手大工育成プロジェクトの講座終了後、来週は年末が迫ってきて予定が詰まっていることもあり、少し早めの打ち上げと称して事務局の方々と食事に行くことになり、当然最終の新幹線には間に合わず博多のお気に入り温泉宿に泊まることになりました。建築業界の未来を見据えて、若手の職人を育成する必要性を強く感じて、実際に活発な活動されている「人にやさしい会を考える会」の事務局の皆さんは、高い志と、理解したこと、やらねばならないと感じたことを愚直に実践できる素晴らしい方々で、本質に真摯に向き合う姿を見て、私も常日頃から大いに刺激をもらっています。昨夜も熱く、楽しい素晴らしい時間をいただきました、心より感謝しています。

協力業者会の必要性

懇親会場の居酒屋に向かう道すがら、そんな事務局の方々から突然質問を受けました。「塾長の会社でも業者会をやっておられるのですか?」と訊かれたのは、以前から協力業者さんを集めて会合を開きたいと思いつつ、未だ実現させていないのを、なんとかせねばと考えてヒントを探されていたようでした。私が一般社団法人で研修講師やセミナー事業を手掛けながら、本業は工務店をやっているように、一般社団法人 人にやさしい・・・の事務局の皆さんも本業は建材商社、いわゆる流通店を断熱や外構の工事も含めて販売、受注されておられています。近年、職人不足の顕在化につられてか、材工共で受注する案件が増えているようで、新たな職人さんとの取引を始めたりもあり、自社で発注する工事を施工する職人の意識レベルを揃える必要性を強く感じられている様でした。

何のための会合か?

私達、株式会社四方継では創業当時のかなり前から、年末年始に懇親会をメインにして、協力業者さんに集まってもらう会合を開催してきました。10年程前に、もっとしっかりと繋がりを深めたいとの想いで組織化を図り、当時、「四方良しの会」と命名して一年に二回、定期的な会議の場を持つ事を始めました。その際に最も気を付けた事は、私自身職人時代に大手ハウスメーカーの業者会に強制的に参加させられて、面白くもない、為にもならないくだらない話を延々と聞かされ、居眠りをしていた経験と同じような事だけは絶対にすまいと言う事で、そのために主催者側のこちらからの情報提供やお願いや規則の押し付けをするのではなく、業者さんの言葉に真摯に耳を傾け、自分達の身を正す事でした。説明会として開催したキックオフミーティングの際に私が協力業者の皆様に伝えたのは、「我々は決して自分達だけが良ければいいとは考えない。お客様も我々も業者さんも、そして地域社会や業界全体が良くなる様に考え、行動したいと思っています。」と、現在の理念と同じ目的を熱く語りました。

在り方を示すところから。

その上で、皆が良くなっていくように必要なアクションをみんなで考えてみんなで実践と検証を繰り返すプロジェクト会議を立ち上げたいと訴えました。まず初めに協力業者の皆さんに私がお約束したのは、弊社との取引で絶対に赤字の工事はさせない。発注書を交わした後でも、現場の段取りが悪い等で思うように工事が進まず、発注金額を割り込むような事が有れば、かかっただけ請求してください。と、私たちの関係が元請け対下請けではなく、対等な立場であると明確にする事でした。その上で、業者さんに対してあれこれとお願いや押し付けをするのではなく、まず我々に対して改善点を忌憚なく言ってもらいたいと、スタッフを交えたグループディスカッションでの我々に対するダメ出し大会を行ったのが、四方良しの世界を目指すプロジェクト会議の皮切りでした。今年は残念ながらコロナの影響で中止、延期を繰り返して開催出来ていませんが、それ以後延々と四方良しの世界を作ることを目的にして毎年二回の会議を続けています。

直感を信じろ。

私自身の協力業者会の立ち上げや運営の経験談を披露しつつ、相談を受けた協力業者会発足の担当者さんには一刻も早い段階での企画のまとめ上げと、早期の業者会の立ち上げ、開催をオススメしておきました。その方は、運営の方法論や出席してもらう人選、どのような内容で行うべきかのコンテンツ等、随分と考えなければならない事が山積しておられる様で、そろそろ始めなければならない、でも準備も整っていないのに見切り発射は出来ないと悩まれているご様子でした。私は、考える程人は動けなくなる。人が動くのは感じて心が動く時である。との感性哲学論を紹介して、直感的にいつ開催するのが良いと思いますか?と問いかけてみたところ、来年の2月だと思います。との返答を貰いました。じゃあ、2月開催を目標にして逆算してスケジュールを立てて進めていきましょう!と勢いだけで業者会の発足と第一回目の開催が決定しました。(笑)

職人の立場に立って考える。

実はワタクシ、これまで結構な頻度で建築会社の協力業者会、総会、安全大会で講演を依頼されており、全国各地の工務店、リフォーム事業者主催の会合で話させてもらっています。別に講演業を生業にしている訳ではないので、積極的に売り込んでいる訳ではないのですが、口コミで伝えられて、遠方からも多数のご依頼をもらいます。その理由を聞いてみると、よくありがちな元請けの言葉を代弁してあれをやれ、これをやれと職人たちを縛り付けるタイプの講演ではなく、職人の立場になって自分たちの価値を最大限に生かすにはどのようにすべきかと言った職人目線の講演やレクチャー、もしくは厳しい問いかけを行うかららしく、珍しさもあって職人さんや業者さんには強い刺激があるようで、居眠りをされる方は殆どおられません。私が昔、毛嫌いしていたように職人さんは強力業者会に対してアレルギーを持っておられる方が少なからずおられます。前述の担当者さんが新たに協力業者会を立ち上げるに際して悩んでいた理由の一つでもあり、不肖私がお手伝いに行きますよ!と珍しく自分から売り込んでおきました。明確な目的を持ったいい業者会が立ち上がることを祈っています。(笑)


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