状態管理と4つの視点。#鳥の眼、虫の眼、魚の眼+蝙蝠の眼

令和2年12月30日 雨のち曇り時々雪

晦日。

私の場合、毎年、年末いっぱいまで何かとやる事が片付いていない事が多く、大体、晦日も仕事をしているのですが、今日は朝早くから起き出してトレーニング納めの山登り。寒波が襲って来て神戸でも雪が降る予報の中、六甲山に登って今年最後の(健康面での)状態管理を行いました。今年はコロナの影響で多くのイベントごとの予定がキャンセルされたり、延期されたりしましたが、私は比較的、予定を変えずに粛々と決めた事を決めた通りに行う様に心がけて来ました。その中でも九州での若手大工育成プロジェクトで7月から12月までの半年間、毎月2回、前泊付きで九州筑後に全くトラブル無く通い続けられたのは、コロナ下の今年の大きな成果だと思っていて、そろそろ50歳も半ばに差し掛かる初老の年齢になりながらもコロナはおろか病気も怪我もなく、風邪ひとつひくことなく責任を全うできたのは日頃欠かさず行って来たトレーニングの賜物だと感じています。

鳥の目

成果は状態に由来する。といういたって当たり前の状態管理思考は在り方からビジネスを考える古典的マーケティングを学ぶ中で私の中に身についた考え方ですが、それがプライベートを含めてあらゆる面に波及して今の私の状態を作っていると実感していて、原理原則を学び続けたのはビジネスだけでは無く、人生そのものに大きな影響と効果を与えてくれたと、そのきっかけを与えてくれた先輩や先生方に今になって心から感謝しています。足元にやるべき事が山積する中、緊急性の低い、しかし重要なことに無理矢理でも時間を割く勇気を持つのは簡単では無く、未だに「今、そんな事をやっている場合じゃないでしょ、」と批判される事も少なくありませんが、鳥の目と言われる中長期的な視点で全体を俯瞰する事で、果敢に(平常心で)緊急性だけでは無く、重要度を物差しにして優先順位を入れ替える事が出来る様になったのは、50歳を超えてから、この数年ではないかなんて思っています。

虫の目

今年も明日でおしまい、明後日からの本格的な風の時代の幕開けにあたって、今年一年を振り返ると、かなり未来の状態を整える一年に出来たのではないかと思っています。大きくは、昨年1年間かけて準備してきた設立20年目にしての大転換、社名を変え、新たな事業部を作り、事業ドメインさえも変更して単なる建築請負業から脱皮して、地域に根ざしたコミュニティーを創出する企業へと足を一歩踏み出したことです。しかし、いくら1年間かけて社内間でのコンセンサスをとって来たといっても、人間の脳は基本的に変化を拒むもの、大きな転換には反発や理解不足などがつきもので、紆余曲折はありながらもようやく新体制が整ってきたと感じています。そんな中、私が特に大事だと感じたのは全体ではなく1人ずつ個人に対して丁寧に向き合うこと、虫の眼と言われるミクロな視点を持って全体を運営する事の重要性です。企業は人なりと言いますが、それはあくまでも個人単位の力の集積であり、個人に焦点を当てる魚の目を待たずして企業の成長もないことを実感しました。

魚の眼

もう一つ、留意すべきだと感じた事は、多様性の尊重と全体的な方向性や時代の流れとの調和です。この年末に占星術の世界では地の時代から風の時代へと変わったと言われていますが、今年は明らかに世の中の価値観が逆転する年になったのは誰もが認めるところだと思います。来年はさらに本格的に世界のパラダイムが大きく変わることが予想される中で、その時代の変化に適応する、流れを読む魚の視点が欠かせません。かといって、画一的な方向性を打ち出してトップダウンで全体を牽引していく時代でもない訳で、変化に対してネガティブになりやすい人も含めて同じ視点を共有する事が出来なければ、スムーズな時代への対応は出来ません。鳥の眼と虫の眼の両方を持ちながら、パラダイムがひっくり返るこれからの時代に最も重要になると予想される魚の眼を共有する取り組みが欠かせません。来年年始からの大きなテーマにしようと思っています。

蝙蝠の視点

マーケティングの世界では鳥、虫、魚の三つの視点を持つことは昔から重要だと言われて来ましたが、最近では蝙蝠の視点を追加して、4つの眼を持つべきだと言われます。蝙蝠は逆さ向いてぶら下がっている生き物で、逆転した観点で世の中を見る事が重要だという意味ですが、これは本当に難しく、本質的に理解して、実際の行動で体現するのは至難の業です。簡単にいってしまうと、コミュニケーションの基本である相手の立場に立って物事を考える。となるのですが、経営者と従業員、売り手側と買い手側、作り手と住まい手、親と子、男と女と全く逆の立場にあって相対する相手の思考になりきるというのは簡単に出来ることではありません。しかし、人間が持つあらゆる問題、課題は全て人間関係にあるとアドラーが断じたことに想いを馳せると、コミュニケーションこそ全ての問題解決のカギであり、相手を慮る思考を持つことは欠かせません。事業所においてこの部分の意識の共有は避けて通る事ができない重要なテーマで、多分、ずっと取り組み続けることになるのだと思いますし、これからの風の時代は逆転思考、逆算思考こそ本質的な問題解決の鍵になる様に思います。

整えるのみ。

年末、今年一年を振り返る時期になり、毎年、結局考えるのは、新たな年を迎えるにあたって1年間かけてどの様な状態を整えたか?という自分自身の状態管理への問いかけです。思い通りにできた事も、思いの外、成果に結びつかなかった事ももちろんありますが、「整える」意識を持ち続ける事こそ、混迷の時代を生き残り、事業を存続させる為には最も大事だと思います。本格的に風の時代になり、強風が吹きまくる事が予想される来年も拡大でも発展でも成長でも無く、粛々と整えることで、自ずと成果や結果がついてくると信じて、未来、マクロとミクロ、逆転、反転、時代の流れと様々な視点を持ちながら整える取り組みを続けていきたいと思います。大した経営資源を持たない小さな企業にとっては、整える習慣こそが状態を作り、成果を手にする唯一無二の資産です。関係各位のご理解とご協力を得ながら、原理原則に則って小さくても価値のある、強い会社へと歩みを進めていきたいと思います。よろしくお願いします。


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