てんがらもんの教え。#追悼三浦春馬さん #天外者

令和3年1月5日 晴れ時々曇り

令和三年始動。

今日は令和になって2度目の新年を迎えた令和3年の初出の日。年末に決算を行う私達、株式会社四方継では21期目のスタートです。毎年、新春の初日、一発目は全体会議を行い、経営計画の発表と、スタッフと一緒に近所の氏神さま惣社にお参りして1年間の安全を祈念しています。今日も例年通り、朝9時から全員集まってミーティングをスタートさせましたが、いつもと違うのは今回は計画を私が立てて発表するのではなく、スタッフ全員に話し合って決めてもらったことです。結果的に、トップダウンではなくボトムアップ、個々の力を最大限発揮させることが重要で、ヒエラルキー型組織では通用しないと言われる風の時代に対応した形になりましたが、昨年から組織図を解体し、上下関係のないシームレスに横のつながりを強化する組織づくりを目指してきておりましたので、わたし的にはごく自然な流れでした。

計画は実行者が立てるべし。

事業計画とはそもそも、事業(仕事量)を期間を決めてどのように進めるかの予定の組み立てであり、既に私が引退するまでの7年間で目指す大枠の中期計画を策定して示している以上、単年の計画は実際に業務を遂行する実務者に対して、私は事業所が持続、継続するに必要な仕事量(利益量)を指し示すだけで、それを誰が、どのように進めるかについては実際に業務を遂行する者が責任を持って自分達の能力や都合に合わせて計画し、実行してくれればいいと思っています。今年度も新型コロナの影響は日本だけではなく世界経済に非常に厳しい影を落としており、先行きが見えにくい環境ではありますが、私たちは昨年からブランディングをやり直した成果もあり、ありがたいことに、今年1年間に必要な仕事量の3分の2以上をもうすでにお申し込みをいただいており、後はその案件+必ずあるお声がけされる案件を決算までの期間内に、どのように高い品質を担保し、圧倒的な満足をいただけるように進めるかのみを計画すれば良い状態になっています。本当にありがたいことです。

複数年の事業計画を俯瞰する。

今日のミーティングの冒頭には、時代の潮目を明確に認識してもらえるように、風の時代の特徴を丁寧に説明するとともに、この2年間我々が準備してきたことがいかに時代の変化を予見し、新しい時代に則した事業体制を整えてきたかを共有しました。人は歳をとり、大人になればなるほど変化を嫌うもの。社名も、事業ドメインも組織の運営体制も事業所の在り方も大幅に変更を繰り返してきたこれまでの数々の変化に対して、初めからスタッフ全員が前向きに、積極的に受け入れてくれたわけではないと思うし、何のためにこんな面倒なことをするのか?と疑問を呈されたことも少なからずありました。しかし、2年、3年と少し長い視点でそれらの取り組みを俯瞰した時、その意味や必要性が理解してもらえたのではないかと思います。今年は現在お申込みを頂いている注文を丁寧に、確実にこなしつつ、すでに来年以降の仕込みをする状態になっているのは明らかにこれまでと違うステージに一歩進めた実感がありますし、スタッフの皆もリブランディングの効果について認識をしてくれたのではないかと思っています。

混乱期ほど強く立ち向かうべし。

今日のmtgの中で、意識の共有を図るために現在映画館で封切られている「てんがらもん」の中で先日、自死により急逝した三浦春馬くん演じる五代友厚のセリフを引用しました。昨年末に朝活メンバーの野村さんから「すごく良かったですよ」と紹介されていたこともあり、正月休みの間に少しの時間の合間を見つけて映画館に足を運んでみたのですが、ラストシーンで非常に印象的な言葉が2つ語られ胸を熱くしました。それは、大阪商工会議所の立ち上げで、五代友厚が初代会長に就任する際、薩摩出身の五代友厚が政府の力を利用して自分だけ私服を肥やしていると大阪商人たちに嗷嗷たる非難を受けていた彼が発した言葉で「利益を上げれないものは商売人たる資格がない」と明治維新の混乱期で商いがうまくいかないと嘆く大阪商人たちに対する強い叱咤です。利益なくして事業が継続できないのは自明の理ですが、先行き不透明な混乱期こそ、強い気持ちで事業を継続発展させる為の収益を上げることに意識を置くべきだと改めて感じさせられました。

目的が事業の全て。

もう一つはラストシーンで真っ黒な画面に白抜きの文字で書かれた「地位か名誉か金か、大事なのは目的だ。」と、金儲けは目的があってこそ必要になるし意味がある、イマカネジブンの価値観ではなく、世のため、人のため、次世代を担う子供達の為、より良い世界を残すことに尽力されたとされる五代友厚の強烈な生き様が凝縮された言葉でした。何の為に仕事をするのか?その設問に正面から向き合い、心底納得できる答えを見出す事こそ、後世に語られ続け、影響を与え続ける力を与えてくれる原動力になると腹にドスンと響きました。そして、これは映画や小説の中での絵空事ではなく、いつの時代も変わらず通じる原理原則であり、この当たり前過ぎる「理」を深く理解して、日々の行動の基準として持てる集団こそが荒れ狂う時代の荒波を乗り越えて事業を継続し、生き残る資格を得られるのだと感じた次第です。今年も1年間、何の為に?と自分とスタッフに問い続けたいと思います。天外者(てんがらもん)非常に良い映画でした。強くお勧めします。^ ^


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