知らなかった責任。

JUGEMテーマ:住宅


毎日さむいさむいと言ってても始まりませんが、今朝もやっぱり寒い朝でした。
この週末を越して、来週になると気圧配置もずいぶん緩みそう、との事ですので、そろそろ楽しい春のイベントの事に想いを馳せたいと思います。
寒い日があるからこそ、暖かなしあわせを感じれる、がすっかりこのところのテーマです。(笑)
それでも昼過ぎには陽射しも出てきて、少しは暖かくなりました。
と、いうことで今日は現場へ。

趣味と暮らすsumikaというコンセプトの新築住宅の完工検査に向かいました。
無垢、上小節の杉のフローリングが美しく、EM珪藻土と珪藻土クロスで内装を仕上げられた室内はまるで森の中にいる様な清々しい空気でした。
新築住宅特有の化学物質の匂いが微塵もしない現場に、作り手としても心がほっとします。
そして、清々しい空気感を醸しているのは珪藻土に含まれるEMによる抗酸化効果だけではなく、電磁波の対策をしっかりとしているのも理由の一つだと思っています。

全く無対策の住宅で低周波の電磁波を計測するとコンセント廻り等、電線が通っているところは300V/mくらいの数値を計測します。
ところが、オールアース住宅の仕様でキッチリと施工すると、5V/m程度に抑えられています。

普段生活する場所で、低周波の電磁波を被爆し続ける事のリスクは未だ日本ではあまり認知されておりませんが、北欧をはじめ、先進国の間では常識とされており、スエーデンの様に法律で室内の低周波電磁波の数値が建築の法律で定められている国まであります。

健康住宅っていう定義は内装材が自然素材で気密断熱がしっかりしてあるだけでは(←これらも非常に大事ですが、)片手落ちだと思っていて、見た目には分からないことにもしっかりと目を向けて住宅という人にとって最も身近な環境をより良いものにする責任を私たち建築会社は負っているのではないかと思っています。
今回も上々の数値を計測出来て一安心、お施主様に健康で楽しい時間を長く過ごして頂けるすみかになったのではないか、と自負しています。
ただ、、この技術が開発されたのはそんなに前の事ではなく、特許工法として国に認められたのも昨年のこと。
室内の低周波電磁波対策が出来ると私が知ったのもこの3年くらいの事でして、当然ですが、それ以前のお客様にはそのような提案は全くしておりません。
まだ、開発されていなかった、知らなかった、と言ってしまえばそれまでですが、そもそも家を建てさせて頂く時点で、一生涯のお付き合いをさせて頂きます。とお約束している以上、そんな訳にはいきません。
当時、出来なかったことの責任って確かにあると思うのです。
そんな訳で、(このところ少しサボっておりましたが、汗、)オールアース技術導入以前に建築した物件を週末に時間を見つけてコツコツと廻って、電磁波の測定と対策のご提案を続けております。

今日も1軒、測定器を持って行ってきました。
心配していた通り、2階の子供部屋、寝室の数値は海外での健康基準としている25V/mの3倍以上を計測し、「どうゆうことー」と、奥様に若干なじられながら家の隅々まで測定させて頂きました。
その中での一番気になったのは、以前訪問した時は確かなかった、『電子ピアノ』。

なんと、520V/mと、北欧基準の20倍!
「新しいピアノが来てから、毎日何時間も熱心に練習しているのになんてこと!」
と、奥様も驚きの声を上げておられました。
「低周波の電磁波の対策は、建築中だけではなく建てた後からでも出来ますのでご安心を、次は対策をしにきますから、」
とお客様宅を後にしましたが、新築当時にはなかった電気器具でこのように影響が出るということは、私たちはもっと建物のお引き渡しをした後のお付き合いをマメに、近くに寄り添う様にしなければ、と改めて思いました。
ちなみに、 『身のまわりの電磁界について』という平成 25 3 月に環境省 環境保健部 環境安全課が出している資料があります。
 

www.env.go.jp/chemi/electric/material/minomawari.pdf
そこには、

急性影響
100kHzまでの周波数範囲の電界及び磁界へのばく露については、健康影響を生じる急性の生物学的影響が認められている。ゆえに、ばく露限度が必要である。この問題に 対処する国際的なガイドラインが存在する。これらのガイドラインを遵守することに より、急性影響に対する適切な防護が得られる。

慢性影響

  •  日常的な、慢性的な低強度15(0.3~0.4μT以上)の超低周波磁界ばく露が健康リスクを生じるということを示唆する科学的証拠は、小児白血病のリスク上昇についての一貫 したパターンを示す疫学研究に基づいている。ハザードの評価には不確実性(選択バ イアス及びばく露の誤分類の可能性が排除できず、実験研究及びメカニズムに関する 証拠はこの関連を支持していない)があり、因果関係があると考えるほどには証拠は 強くないが、関心を残すには十分に強い。

  •  その他のいくつかの疾患が、超低周波磁界ばく露との関連の可能性について調べられている。これらには、小児及び成人のがん、うつ病、自殺、生殖機能障害、発育異常、 免疫学的変異及び神経学的疾患が含まれる。超低周波磁界とこれらの疾患とのつなが りを支持する科学的証拠は、小児白血病についてよりもさらに弱く、いくつかの場合 (例えば、心臓血管系疾患や乳がん)においては、磁界が疾患を誘発しないと確信す るのに十分な証拠がある。

page18image7576* WHO 環境保健クライテリア No.238「超低周波電磁界」(2007 年(平成 19 年))より。 

 

という風に書かれています。
疑わしい、しかしはっきりしないものをどうするか、という国の姿勢が垣間見られるレポートとなっていますが、個人レベルの環境を作る担い手として、あとで知らなかった、と謝って廻る事はこれ以上しない様にしたいと思います。
大震災、リーマンショック、大雪、竜巻、原発のメルトダウン。
今まであり得ないと思っていた事がある日突然簡単に起こってしまうのが今の世の中だと良く認識し、判断しながら進んで行きたいと思います。
お待ち頂いている、以前にすみれで建てて頂いたお客様、ボチボチですが確実に進めておりますのでもう少しお待ち下さいませ。
 

すみれ建築工房の目指すサイクル

創業時から変わらない私達の“想い”



建築のプロとして周りの人々にすこしでも笑顔になってもらいたい。



建築の仕事を通して健康や安全をお渡ししたい。



そして、地域社会に必要とされる企業となりたい。


 

 





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