世界で通用する大工に。

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台北最後の日もやっぱり雨。
朝から現場で現地で協力していただいている陳さんに最後の引継ぎと確認をして、一応、完工を見た現場を後にしました。

1ヵ月の台北での出張でずいぶん引き締まった体になった(と言うよりやつれた?)ヨーへーと一緒に空港でチェックイン。
100キロ近い道具を詰め込んだトランクケースとともに飛行機に乗り込み機上の人となりました。
ジェットスターでの預け入れらる荷物のマックスは2人で80キロ。

78.5kg! ギリギリです。(笑)

帰国する道中、真っ黒に日焼けして、頬をこけさせたヨーへーがポツリと言ったのは、
「さすがにいつもの出張よりも疲れました。」
日本全国どこにでもひとりで行って、ひと月弱で店舗工事を完成させて帰ってくる、「強靭な肉体と折れない心を持ったサムライですね、」と現地の業者のひとから言われる彼もさすがに生活習慣も違い言葉も通じない国での1ヵ月にもわたる出張はきつかったようです。
しかし、私やクライアントの期待通りに日本で行うのと全く同じように工事をやり遂げたという達成感のようなものがその言葉の裏ににじんでるように感じました。

私たちがいつも日本でやってている工事のやり方が海外でも通用して、工期通りに現場を収めてきた、と言うのは彼のこれからの人生にとってすごい自信になるのではないかと思います。
身内から見るとそうでもないように思えるかもしれませんが、外部から見ると着工から2週間は中国からの実習生の張くんが通訳兼現場サポートに行ってくれていたにしても大工が単身海外に乗り込んで、ひと月でキッチリ現場を納めてくるというのは、結構凄いことかもなのかもしれません。
考えてみたら、そんな大工さんって日本中探してみてもあんまりいないような気がします。
10数年前、私がまだ職人の頃に勤めていた工務店で大先輩として一緒に働いていた彼の父親から彼を預かり、目一杯鍛えて一人前にしますよ、と言った時から考えると、ものすごい成長と変化です。
今回の台湾での工事を彼に任せて結果を出した事は、そろそろ彼をお父さんのところにお返しする時が近づいたのだと改めて実感することになりました。
後は職人としてのスキルだけではなく経営者としてのスキルを身に付けてもらえるようにもう少し鍛えてあげたいと思います。(笑)
よーへー、お疲れさん。
辛苦了!

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