自然の怖さ、人の傲慢さ。

8月21日 晴れ

一の谷の空と海
一の谷の空と海

今日も朝から現場調査へ

近畿地方を直撃した先の台風11号の被害の復旧の手配や工事にまだ毎日走り回っています。

台風で倒れた桜
台風で倒れた桜

ちょうど1週間前に墓参りに行ったところの広島では一昨日の豪雨で大規模な土砂災害が起きてしまい、時間が経つにつれてその被害の大きさが明らかになりつつあるようです。

ニュースのインタビューに答えられた方が、「今まで記憶に無いぐらい激しい雨、」という言葉を使っておられましたが、先日の丹波に続き、「またか、」とつい口をついてしまいました。

地球温暖化と共に気候変動の危惧が語られ出してからずいぶん時が経ちますが、10年程前から危惧していた自然のしっぺ返しが、今起こっているのではないかと思わずにはいられません。

今回の土石流の災害は1999年の大雨の際に起こった土砂災害を受けて、土木学会から注意を呼びかけられていた地域に起こったとのことでした。日本で一番土砂災害が発生する可能性がある箇所が多いと予見出来ていたのにも拘らず、対策が間に合わなかったのは本当に悔やまれます。

人災だと騒ぎ立てて行政の責任を追及してもしょうがないかも知れませんが、1999年にも30名を越える死者、行方不明者を出していたことを考えると、もう少し慎重な対応をするべきだったのは間違いないと思います。

ちなみに、これがその時に発表された資料。

1999年6月広島土砂災害をもたらした豪雨の移動特性とレーダー雨量に基づく短時間降雨予想の適用性

この資料を読むと、『土石流被害を防ぐには速やかな避難が重要であるから、雨域の移動を追跡する事が可能なレーダー雨量情報を防災・避難システムに取り入れる事が肝要である』と明記されてあり、今回の避難勧告が土石流が起こった後に出されたと言うのは本当に残念でなりません。

大自然の前に人間の力は無力なにかも知れませんが、人が傲慢さを捨て、もっと畏れを持って自然に相対せば、もう少し被害は抑えれていたような気がするのですが、、

 

平野部が少なく、山を切り崩して住宅地を開発するのは『猫の額』と言われる神戸も同じ、山や川の近くの住宅地も多くあります。

今まで経験した事が無いような、激しい気象に晒される昨今を見ると、広島と似た地形の神戸にもいつ同じ様な災害が襲いかかるか分かりません。住宅の建築だけでなく土地探しのお手伝いをする事も多い私たちも今までの常識で大丈夫だろう、と安易な判断をするのを見直さないといけないと改めて感じさせられる出来事となりました。

とにかく、被害に遭われた広島の皆様には心からお見舞いを申し上げます。

二次災害で亡くなられた方も居られるとの報道もありました、これ以上、被害が広がる事が無い様に願いつつ、命を落とされた方に心からご冥福をお祈り致します。

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