リノベーション住宅流通の促進における関連業者の現状調査ヒアリング、うけました。

11月10日快晴

昨日のしぐれ模様から一転、すばらしい青空が広がりました。

いつものように、愛犬チャックと散歩に出て、低い所に出てきた太陽がキラキラと河川敷の草を照らすのを見てなんだか心が軽くなりました。

デッキ水洗い〜
デッキ水洗い〜

今日は午前中に珍しいお客様が事務所に来社されました。

神戸山手大学の学生さんでなんでも卒業論文に、中古住宅の流通市場に関する研究で、リノベーション住宅流通の促進における関連業者の現状調査と言うテーマでヒアリングをしたいとのこと。

なんてすばらしい研究なんでしょう(笑)

「実際の事業者さんに実情をヒアリングしたいんです。」とのことで来社されました。

政府が推し進める耐震化やバリアフリー、温熱環境の改善等のリフォームについてや、住宅履歴を残すことへの取り組み、インスペクションへの取り組みなど、熱心に質問をされました。

それにしても、チョイスしているのが、業界においても最先端の取り組みであり、これからのリフォーム業界に重要なキーワードばかり。

マニアックな部分を熱心に研究されている姿には頼もしささえ感じられました。

ヒアリングも終盤に差しかかった頃、

「既存の顧客に対しての特徴的なサービスを何かされておられますか?」

という質問があり、

「すべての顧客に対して半年に1度訪問して無料メンテナンスのサービスを行っています。」

と言う私の回答に、へ〜っと驚かれ、

「その中で築年数が経過した住宅についてはこちらから積極的に無料でインスペクション(住宅診断)サービスを行っています。」

と続けたのにさらに驚かれ、、

「その他は、最近はスタッフと一緒に農園で無農薬野菜を作って、お客様にも収穫祭に無料で来ていただいてますよ。」

と続けて話すと、

「そんな会社あるんですね」とびっくりされてありました。

ま、珍しいんですけどね(笑)

ついでに、NPO法人ひょうご安心リフォーム推進委員会の理事の立場からもこれからのリフォーム瑕疵保険やインスペクター制度の普及、健全な事業を行われている会社の認定制度を通してリフォーム業界に安心なマーケットを作る必要性などについて熱く語っておきました。

そんな会話の中で、彼女が、「あれっ?」と引っ掛かった顔をされたのは、私が、

「国交省の補助金、助成金誘導の施策については(実効性があるか)懐疑的なんですけどね、」

と言った時でした。

あまり深堀も深追いもされませんでしたが、国交省のリフォームトータルプランの方向性を把握して、それに沿った顧客への提案や、施工、サービス体制を整えている印象の会社の代表が、親方日の丸に対してネガティブな発言をするのが少し意外だったようでした。

正直に言っちゃうと、政策と言う名の助成金誘導でマーケットを作ること自体、本来の消費者ニーズに合致しているかどうかは非常に怪しいと思っています。

しかし、消費者への国の制度として存在する以上、私たち(許認可業者として)は無視をするわけには行きませんし、その情報を持っていないだけで、顧客に対して不利益をもたらす事になってしまいます。

顧客の利益を守る為には、個人的な意見や感情は棚上げして、今ここに在る現実に対応するしか選択肢が無いわけ、という事が言いたかったのですが、別にそんなこと言ってもしょうがないな、なんて思ったり。

漆喰のsumika完成間近
漆喰のsumika完成間近

ただ、

言ってもしょうがない事。

やってもしょうがない事。

悩むだけ時間の無駄。

そんなことが世の中にはゴマンとありますが、そこをさっぱりと割愛してしまう事って、非常に危険だと思っています。

シンプル イズ ベスト

と言う言葉は本来人間の思考には合致していない。

悩んで、悩み抜いた挙げ句に出した結論が、考える以前のものと同じであったとしても、悩み、考えを巡らすプロセス自体に価値があるのではないかと思っています。

最近読んだ心理学の本に、『世界はシンプルである』と繰り返し説明されているのを読んで、複雑怪奇な世の中をひとつ一つ紐解いた先に出て来た究極のまとめなんだろうな、と思ってから、大したプロセスも踏まずにシンプルにまとめてしまう事の怖さがずっと頭にこびりついて離れません。

最終的に世界はとてもシンプル。

でもそんなに簡単には出来てないぜ、と笑える様になるのが一番なのかな、なんて考える今日この頃です。(笑)

ま、今日来社された学生さんに、私の想いがどのくらい伝わったか分かりませんが、(そもそも単にヒアリングなので伝える場ではない、笑)地域に密着して熱い想いで事業に取り組んでいる事業所がある事が少しでも理解して頂けていれば幸いです。

完成したら、卒論、見てみたいなー。(笑)

伊川沿い二毛作
伊川沿い二毛作

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