大工育成塾。

1月28日 晴れ

昨日までの小雨模様の曇天とうってかわって爽やかな青空が広がりました。

御堂筋
御堂筋

今日はすみれ事務所は定休日ですが、私は朝一番から店舗工事の打ち合せへと飛び出しました。

デザイナーさんが入られた高級レストランの改装工事で私どもではじき出した工事費用がご予算に合わず、コスト圧縮の見直しをしての仕切り直しの打ち合せ。

デザインを守りつつ、ご希望までのコスト調整に取り組んで来たのですが、残念ながら目標値には届かず、代替案をお持ちするという不甲斐ない結果にも拘らず、気持よく受け入れて頂いたクライアントに(またまた)心から感謝する事となりました。

ご恩は現場でお返し出来る様に、スタッフ共々精一杯の努力をしたいと思います。

ありがとうございました。
その後現場を覗いてから面接のため大阪へ。

南京町現場
南京町現場

面接といっても、いつもは面接をする側ですが、今日はなんと、面接を受ける側でした。

工務店面接会場
工務店面接会場

というか、結局は私が質問する事の方が多かった気もしますが、、(笑)

 

この春から、(一応、)2名の新入社員を受け入れる予定にしておりまして、その中に初めての試みとなる、『大工育成塾』の塾生の受け入れがあります。
新規の工務店は事務局、講師陣から面接を受ける事となっているようです。

常日頃、大工を含め職人の人口減を対して警鐘を鳴らして、職人を守り、育てる会社にならなければ工務店は存続が出来なくなる、と声を大にして持論を展開しているだけに、次世代を担う(かもしれない)若者をなんとか育てて行きたいと思っていたところに渡りに船のような今回のご縁。

大工人口の予測【国土交通省】
大工人口の予測【国土交通省】

こんな状況ですので、深刻です。。

 

現場の仕事は厳しいですが、今年のテーマでもある『やさしさ』を思う存分発揮して大事に育てて行きたいと思います。(っていうか、工務部の皆さん、宜しくね!)
大工育成塾と言うのは国を挙げてのプロジェクトであり、若年層の大工離れに少しでも歯止めをかけようと、始まった事業で、現場での実地と月に一度の座学を3年間続け、戦力となる大工を育成しようという取り組みです。

こんな事業です。

大工育成塾 国家プロジェクトで職人養成

長く続いたデフレ経済で建築業界は単価が大きく崩れ、その影響で長く続いて来た職人の徒弟制度のようなものは現在完全に崩壊してしまいました。

いわゆる『ボンさん』と言うろくに仕事もできない若年層を受け入れて、親方が連れませるほど職人に余裕がなくなっているのがその主な原因だと思っています。
『大工育成塾』とは、その解消を図るために!と設けられたプロジェクトのようなのですが、気になったのはコストの面であまりに働き手にやさしくないということです。

どちらかと言うと工務店や棟梁の立ち位置で制度が進められているような印象を持ちました。
ま、どの様な待遇にするかは、受け入れる企業次第なのかもしれませんが、「基本型として、」と説明されたのは、ずいぶん私たち受け入れ側に気を遣ってくれているなあ、というのが正直な感想です。

ただでさえ体力的にも厳しい負荷がかかる若者には、正直『しんどい』業界だけに、他業種に比べあからさまに待遇や保証が劣っていると働き手に思われると結局長続きしない残念な結果を招きかねません。

私としては、その辺のバランスをしっかりと見ながら丁寧に、そしてやさしく次世代を担う職人を育てていきたいと思います。

とにかく、頑張ってくれたらいいなぁ。

青空
青空

 

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