4月11日 曇天のち晴天
午前中はデスクワーク、溜まっている仕事は山ほどあり、しかもこのところ目先に追われることが多くなっていたので、タスク整理を行なってみました。
少し気を緩めるとあっという間に時間は過ぎて行く、時間に追われない様に先手を打つには落ち着いてデスクに座る時間が必要だな、なんて今更ながら考えてしまいました。。
昼からは来週から着工する新築住宅の契約にクライアント先へ、
星の数程ある建築業者の中から、私たちすみれを選んで頂いたことに対する感謝を述べつつ、納得、楽しんで頂きながら確実な施工を行なうことを誓いました。
T様、本日はありがとうございました。
スタッフ共々、誠心誠意の施工を心がけますので、末永いお付き合いを宜しくお願い致します。
さて、少し前のことです。fb(Facebookね、)で見知らぬ人から突然のメッセージを頂きました。
どうやら、詐欺まがいの悪徳リフォーム業者と契約をしてしまったことに気付き、困ってられている様子、少し前にも取引先の担当者の友達の実家で同じようなコトがあり、相談を受けたのを思い出し、リフォーム業界のイメージを失墜させた悪徳業者が今なお健在なのを改めて実感、同じような悩みを持たれている方、またはこれから被害に遭われない様に備忘録として書き残しておきたいと思います。
ちなみに、御相談をもらうきっかけになったのは以前に書いたこのブログ。
無料で屋根点検しますよー、にご用心。
【今なお健在の悪徳リフォーム業者】
メッセージの文面を読み進めてみると、相談して来られた方のご実家で、
「瓦のズレを突然現れた営業マンに指摘され調整ぐらいなら無料で。。。という話がどんどん進み
いつの間にか25万円に、そしてあれもこれもと120万の見積もりになりました。」
とのことで、やっぱりいつものパターンです。
訪問販売は特定商取引に関する法律で厳しく規程をされているのですが、今の訪問販売の形式を取っているリフォーム会社は訪問販売の為に訪問するのではないというスタンスで、やってきます。
「近くで工事をしている者ですが、お宅の屋根が見えて、どうやら瓦がズレているようですので見てあげましょうか、モチロン無料で良いですよ。」
と、口火を切って訪問するのがマニュアルとなっています。
住人に取っては屋根の上に上がることなど滅多なことではありませんし、少し歳を召した方は、上がるのが無理だと思われるでしょう。善意の第三者にそのように言われると、「じゃあ、見てくれる」と言ってしまいがちです。
【作業服を着たプロの営業マン】
一度屋根の上に上がってしまうと、そこはもう住人には確認しようがない世界。建築の知識を持っている人もそんなにいる訳ではないので、その職人風の営業マンの写真やVideoを見せられながらの話を信じるしかなくなってしまいます。
本当のことは、写真が自宅の屋根である。ことぐらいで、それがどのような状態か、どんなリスクを抱えているか、どの様な対処をしなければならないか、という説明や提案が本当のことなのかどうかは分かりません。
ただ、自宅の屋根の映像という本当のことの合間に嘘や誇張がちりばめられているため、真偽の判断が非常にしづらくなるのです。そして、そこはやっぱり、しっかりとトレーニングを積んだ営業マン、絶妙なトーク(今なら安く出来る、早くしないともっとヤバいことになる等々)を信じて、騙されて契約書にサインしてしまっても仕方がないと思います。
【一貫性の法則によって不安な契約を破棄出来なくなる】
イマドキの悪徳リフォーム会社に騙される、と言うのは、大きく2つに分かれます。
『必要がない工事の契約を交わす』
『法外な利益を上乗せした金額で契約する』
神戸の震災後には、契約だけして先に集金だけして工事をしないまま消える、と言った酷い業者もおりましたが、さすがに今はそんなに急いで現金を支払う人がいませんので、そのような完全な詐欺を働く業者はいなくなっています。
どちらにしても、契約の時点で少しは違和感を感じるはずですが、人は一貫性の法則に則って、自分が一度下した判断、契約という選択を正しかったと信じたくなるもの、なんだか怪しい気もするが、と思いながら、インターネットでホームページを確認して、まともな企業理念をみたり、支店の数を数えたりして、無理に自分の選択が間違っていないと信じ込もうとします。これが悪徳業者がいなくならない最大の理由だと思っています。
【とにかく相談してみること】
リフォーム業者全体を疑心暗鬼の目で見られるのは私にとっても本意では有りませんが、信頼出来る筋からの紹介でない限り、業者に対する健全な疑念は持っておくべきだと思います。それは、訪問販売だけに限らず、新聞織り込みなどで広告をしている業者でも同じで、広告の内容と実際に問い合わせをして見積りを取ると全く違う値段を平気で出して来る会社も(最近はずいぶんと無くなりましたが、)今でもいくらでもあります。
最近、また増加しつつある屋根のリフォーム被害に関して言えば、特徴がいくつか有るのでこれに一つでも当てはまると感じたら身近な建築関係の人に相談してみることをおススメします。
- 近くで工事しているので無料点検しましょうか、と突然の訪問
- どこで工事しているんですか?と聞くとお茶を濁す
- 瓦がズレると雨漏の原因になるのでコーキングで固定しましょうと提案
- その場で手書きの見積りを書いて、契約書にサインをせまる
- 一度契約してから、再点検で次々追加で見積りを書いて増額する
身近に相談する人がいないと言う方は、神戸市生活情報センター(全国の消費生活センター等)_国民生活センターや神戸市:すまいの安心支援センター(すまいるネット)など、公共の機関の窓口が有りますので、少しでも不安を感じたらとにかく一度相談をしてみることを強くおススメします。
【まとめ】
悪徳リフォーム問題は2000年頃に社会問題としてクローズアップされ、その後特定商取引法の改正やメディアでの注意喚起が盛んになり一時はなりを潜めたかに見えました。
しかし、地震や台風等の災害が起こった地域では、人々の早く生活を建てなおしたいと言う気持に便乗するかの様にリフォームに関するトラブルが多発すると共に、高齢者、特に都市部を離れた地域では訪問販売の手口で悪質な業者が活発な活動を行っているのが現状です。
消費者センターや自治体に窓口の設置はあるものの、振り込め詐欺と同様に、被害に遭った当事者が、気付く前に抑止する効果は薄く、一層の啓蒙活動の必要を感じずにはおられません。
この悪質リフォーム問題は、建築業界、リフォーム業界全体にとってのイメージダウンになると共に、消費者の意識を萎縮させ市場の拡大、業界の発展の足かせになると思います。
公共機関が積極的な施策を実施しない現状では私たち民間業者が力を合わせて安心してリフォーム工事を行なうことができる地域となる様に啓蒙活動を行なう必要性を強く感じております。
地域に根ざし、適正な価格で質の高い工事を提供して地域の安心安全に寄与することで貢献したいという志を持った業者が集まって地道な活動を行う団体も全国で徐々にでは有りますが増えて来ています。兵庫県では私も参加している団体で今期から安心してリフォーム業者を選定する方法等についての本格的な啓蒙活動をスタートします。
このような活動を通して、業界、そして消費者の意識が高まり安心出来る環境作りの一助となれば幸いです。
【おまけ、というか告知、笑】
兵庫県のリフォーム事業に携わる皆様、一緒に活動しませんか?ご興味がある方は高橋までお気軽にご連絡下さいね。^^