職人起業塾からの提言 〜その2〜

6月25日 晴れ 真夏日

梅雨明けか、と思わせるような伊川の河川敷
梅雨明けか、と思わせるような伊川の河川敷

新築工事中の現場では、今日まで地階部分の防水工事の予定となっており、なんとか雨が降りません様に、とお願いしていた通り絶好の防水日和でした。

私も昼から現場にて、防水の施工についての細かな指示をしたり、現場の掃除をしたりと、作業服に長靴を履いて汗を流しました。

防水工事施工中
防水工事施工中

ま、防水工の職方達はいい天気過ぎて風も通らない地中での作業でずいぶんキツそうでしたが、、ぐずついた天気よりは作業しやすいのは間違いなく、機嫌良く進めてくれていました。

ガレージ防水工事施工中
ガレージ防水工事施工中

コレで、明日からの雨もひと安心です。江戸屋水研の皆さん、ご苦労様でした。(笑)

現場清掃中
現場清掃中

 

昨日の振り返り

さて、今日も昨日に引き続き、一昨日大阪のTOTOショールームにて行なった研修会の内容についての備忘録を。マニアックな内容で申し訳ありませんが、すみれのミッションとして掲げて来た活動ですのでご容赦下さいませ。(^ ^)

昨日のブログでは、職人不足の解消は喫緊の問題であり、そのためには、

『育成費用は、正社員であるので工務店が負担』
『大工職として一生涯食べられる仕組みを作る』

という大きな課題を克服する必要が有る。
『将来の売上げ、利益が自然に出来上がって行くシクミ。』を作り上げて職人自らがそれを実践出来ないとそれは成り立たないということを書きました。
しかし、今の建築業界はそれが全く出来ていないから、大工が絶滅危惧種になっている訳で、、

一筋縄では解消する事が出来ない、非常に難しい問題です。

 

 

工務店が抱える4つの問題

具体的にどうやってそれを克服するのか?という問いの前に、『マーケティング』自体についての説明をさせて頂きました。

私たちのような地域の工務店が抱える問題を大きくまとめると、

1.集客

2.収益

3.人材育成

4.事業継承

以上の4つに大別されます。

お客さんが来ない、と言う悩みを解消すると、忙しいのに利益が残らない。
利益管理が出来る様になると、幹部が辞めてしまう、社員が続かない、という人の問題、会社のシステムの欠落が表面化して、それらを全て片付けたら、最後に事業をどのように継承するか、という問題に突き当たります。

殆どの経営者は、これらの問題に対して、解決策と言う名の『仮説』を立てて実行、検証を繰り返します。しかし、仮説はあくまで仮説であり、真理ではありませんので、一度はうまくいったとしても、本質を捉えていなければ再現性が発揮される事はありません。

その意味から考えると、これらの問題に対する根本的な解決策を見いだす為の共通のキーワードは、ズバリ『人』です。

企業は人なり、と言いますが、人を育てるしか根本的な解決にはならないと考えています。

 

仮説と検証から原理原則へ

堂々巡りを繰り返す、仮説と検証のサイクルから抜け出すには、定説や真理=『原理原則』に沿った計画を立てて、問題解決の根本に対して辛抱強くアプローチするしか無いと思っています。

そして、原理原則の観点から見ると、工務店の評価は『現場』にあります。

現場が命!とか、現場主義!とか、よく耳にしますが、工事の契約がどんなに安くても、工期がどんなに早くても、素晴らしいデザインのパースを見せられても、美しい設計をしてもらっても、ものづくりをした現場がガタガタでは顧客からの最終的な評価を得る事は出来ません。

経営者が、全ての現場を把握して、全顧客との窓口をやり切れるならば、きっと全ての顧客に対して良い結果を出せると思います。しかし、規模が大きくなり、それが出来なくなれば、人を育て、顧客から絶対的な信頼を勝ち取るには、現場で答えを出す事が出来る人材を育てるのが最も原理原則に沿った考え方だと言えるのではないでしょうか。

経営者と同じ経営感覚(マーケティングマインド)を現場担当者に叩き込む事が出来れば、きっと素晴らしいものづくりが出来るし、顧客からの圧倒的な信頼を得る事が出来る様になると思います。

 

 

『聖域』としての顧客接点の強化

そして、建築業において、職人は最も濃密な顧客接点です。

新築工事ではまだしも、リフォーム現場ではお客様が住みながら工事をする事も珍しい事ではありません。工務店は毎年確実に減少して行く新築事業からリフォーム事業にシフトしなければ生き残れないと言われている今、顧客接点の強化は今すぐ取り組まなければならない緊急なタスクではないかも知れませんが、長期的に見れば絶対に取り組むべき非常に重要なタスクです。

そして、この部分は大手住宅メーカーやビルダー等、住宅の『販売会社』にはには絶対にやり切る事が出来ない、いわば『聖域』であり、販売会社ではない、施工会社としての工務店が一番強みを発揮出来る部分です。

来年に控えている再度の消費増税後の厳しい経営環境に対する布石としての『現場で結果を出せる人材の育成』こそが職人起業塾からの提言となります。

今日はここまで。

明日は具体的に経営者感覚を持って現場で結果を出せる人材の育成の方法とそのマインドの社内への定着について書かせてもらいたいと思います。

 

建築業界以外の方にはマニアックすぎる、くだらないブログになってしまい、申し訳ありません、、関係ないなーと思ったら、明日までスルーでお願いします。(苦笑)

田植えが済んだ伊川沿いの田んぼ
田植えが済んだ伊川沿いの田んぼ

 

 

 

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