労災とマイナンバーのヤバい関係。

11月5日 快晴

明け方は少しひんやりしましたが、日中は爽やかな秋晴れとなり、青空の下降り注ぐ太陽の光は11月のそれとは思えない程、燦々として汗ばむ陽気となりました。

パインヒルズゴルフクラブ
パインヒルズゴルフクラブ

グリーンミーティング!

今日は毎年恒例のTOTOリモデルクラブのゴルフコンペの開催日。一向に上達しないままのへたっぴゴルファーの私も例の如く参加させて頂きました。
関西一円のTOTOリモデルクラブのメンバーさんにお声掛けするこのゴルフコンペは、ゴルフだけではなく、日頃なかなか顔を合わせてゆっくり話す事の無い他府県の同業の経営者さんとの交流を持てる場でもあります。今日も大阪でリフォーム事業を行なっている子会社の社長から親会社の商社の社長を兼務される様になった若手実業家!のK社長とご一緒させて頂き、(相変わらずスコアはボロボロですが、泣)楽しく、そして有意義なラウンドをする事が出来ました。
K社長、ありがとうございました&優勝おめでとうございます!

優勝したK社長
優勝したK社長

鬼が笑う?来年の方針についての会議。

夕方からは神戸で京阪神木造住宅協議会の役員会があり、ラウンドを終えると(K社長の晴れの舞台!の)表彰式には参加せず、すぐに車を走らせました。
気付ば11月、もうそろそろ今年も終わりということで、来期に向けての活動方針と具体的な運営を話し合う場は、100社にも及ぶ工務店の求めるモノを考え、ニーズに応えながらも団体としての本質的な価値を提供しなければならない、非常に難しい会議でした。

結論は、再来年に迫り来る消費税増税による市場の縮小を見据えて、『強い工務店を作る』というスローガンを掲げ、工務店の『地力』をつける為の1年と位置づけ、様々な切り口から情報を共有し、学びを深め、実践につなげよう、と言うことになりました。私も、職人起業塾の主催者の立場から出来る限りのサポートをさせて頂くこととなりましたので、来年は今よりもう一段気合いを入れて頑張ろうと思っています。

 

厳格化する保険診療の余波

今日の会議で、今後の会の方針は『工務店の地力をつける』という素晴らしいテーマに取り組む事になったのですが、私個人的には『地力』の前にまず『リスク』にしっかりと目を向けておくべきだと思っています。
12月の京阪神木造住宅協議会の研修会で少しお話をさせて頂く事になっておりまして、、
建設業界は現在、非常に大きな過渡期にありまして、その変化するべき内容も多岐に渡りますが、その一つに『労災問題』があります。

実は、この数年、今までずっと減少を続けて来た労災事故が微増に転じています。それはどうやら、事故の件数自体が増えたのではなく、保険の適応が厳格化され始めた事に起因するのではないかと思っています。
過日、スタッフが作業中に目にゴミが入り、数日経ってもそのゴミが取れないため眼科に行ったところ、眼球に鉄粉が付着しているのを見て、医師が、

「家で鉄粉が目に入る訳が無い、建築会社に勤めているという事は、現場作業の際に入ったものだろう。」

と、スタッフを問いつめ、

「労災を使うべきだから、社会保険証は使えません、労災手続きをして来なさい」

と、言われたとの事。まあ、確かに正論ではあるのですが、目にゴミが入ったのを取り除くぐらい、いいじゃないですか、と今までなーなーで行なって来たことを厳正に法律通りの対応をするという事です。これだけで、労災事故一件、と考えるとこれから労災の申告する件数は全国でかなり増える可能性があると思います。

 

マイナンバー制度が雇用関係を明らかにする

そして、このタイミングで施行されたマイナンバー制度は雇用関係のあやふやな職人の身分を明らかにします。正規雇用されている労働者には労災は適用されますが、外注扱いの職人、個人事業主に対しては労災は適用されません。
もし、重大な労災事故が起こって、被災者が一人親方で個人事業主特別加入の労災に入っていない場合、一切労災がおりないのは容易に想定出来ますが、最近の事例では加入していたとしても実際の業務内容を見て、個人事業主として認められた場合は労災認定を拒否という通達が労働局からあり、訴訟に発展しているケースもすでにありました。

労災の認定がされない場合、どうなるかというと、結局元請の業者が使用者責任を負わねばなりません。一億の賠償請求が来たら、小さな工務店は一瞬でつぶれてしまいます。
社会保険、労災保険制度の厳格化はそのリスクを一気に増大させると共に、対応する為のコストの増加にも繋がる非常に厄介な問題です。気付かないうちにじわじわと、しかし大きく変わりつつある今の建設業界、マメな情報収集でリスクに対するアンテナを張っておかなければある日突然、とんでもない事になってしまいます。

 

工務店が生き残らなければならない理由。

そして、工務店は地域の住宅の安全と安心を守る役割をになっています。自社で建てた家の事は隅々まで把握してメンテナンスを行なう住宅インフラと言ってもいいその責任を考えた時、工務店は絶対につぶれてはいけないと思うのです。
会のメンバーの皆さんとリスクを共有しながら、絶対につぶれない様に『地力』をつけれる様に鋭意努力を続けなければと改めて感じた次第です。

そんな様な話もさせて頂きますので、ご興味のある方は是非11月26日(木)の研修会にお越し下さい。

http://keihanshin-mokuzou.jp/news/2015.html#n151126

京阪神木造住宅協議会 第23回研修会
京阪神木造住宅協議会 第23回研修会

 

 

 

 

 

 

 

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