ここに解は無い。しかし問いはある。

11月21日晴れ

今日は朝から 1番から新築工事の完了検査の立ち会いに現場へ。

建築確認申請完了検査
建築確認申請完了検査

若干の残工事も残っておりますが、法定検査は当たり前ではありますが滞りなく終了。
鉄筋コンクリートと木造の混構造でいつもに比べて後期も長くかかってしまいましたが、少しの残工事と外構工事を済ましたらいよいよお引き渡し。
(私はあまり参加出来ませんでしたが、汗、)常に笑いの絶えない楽しそうな打ち合わせも終わりと思うと少し寂しい気もしますが、間取りから内外装の仕上げまで一生懸命に考えられた結果の住宅にお住まいいただけるのは嬉しい限りです。
オールアース工法の電磁波対策とEM珪藻土、無垢フローリング等の自然素材で仕上げた内装での快適な住空間を堪能頂ければと思います。

T様、もう少しでお引き渡しさせて頂きますので楽しみにお待ち下さい。

大屋根のsumika
大屋根のsumika

昼からは事務所に戻ってデスクワーク。
締め切りが刻々と迫る原稿に向き合いましたが、電話や来客や倉庫に搬入された大きな看板の荷下ろしを手伝ったり(笑)と、まあ色々と用事があるもので、集中力を要する仕事に事務所で作業するのは向いてないのかも、なんて思ってしまいました。

もしくは、分断されてもすぐに集中モードに戻れる様に脳みそを鍛えるか、ですが。。
来年はアクティブブレインの復習会に精力的に参加しよう、と思います。(笑)

 

二方向からの気付き

そんなワサワサした一日を過ごしながら、今日ご連絡頂いた二人の方から気付かされることがありました。それは、私の強みについて。

スタッフや主宰する塾に参加頂く方に、よく「あなたの強みはなんですか?」という質問をします。しかも、「その強みとは独りよがりのモノでは意味は無く、顧客にとって価値があるものでなければなりません。」とも追い打ちをかけます。(笑)

私を含め、周りの人達が、下町ロケットの佃社長の様に中小企業にあっても、大企業にひけを取らない、世界の最先端の技術を持っていたりすることはまず無くって、そのような質問にはどうしても答えに詰まってしまいがち。それでも、日々仕事をして売上げを上げて稼ぐには、顧客に選ばれる『強み』は必ず必要です。

結論としては、対象とするマーケットを絞り込んで(セグメントして)その中でNO1になることをまず考えて、その影響の輪を徐々に広げていくことでその(大したことないように思える)強みが発現する。とお伝えするのですが、それでもなかなか「私の強みはこれです!」と胸を張って答えるのは難しいようです。

私も自分の強み、自社の強みについて毎年の様に考え直し、それが本当に顧客に対してバリュー(価値)となっているのか、ベネフィットを渡せているのか?を練り直しているのですが、今日のやり取りで、今まで自分が思っていた強みと、第三者が感じてくれている強みが違うことに今更ながら気付かされました。

 

 

価値は感情にある。

『職人起業塾』を研修事業として立ち上げてから、ありがたいことに各方面から研修やセミナー、講演等の非常に多くのオファーを頂いております。今まで積み重ねて来たことを世の皆様が認めてくれたのかしら、と密かに喜んでいるのですが、そこで大事なことは、オファーを下さる皆様が私の何に対して価値を感じてくれているか?ということです。

当初、私自身の中では、今まで建築業界で取り組まれた会社が稀な、職人を正規雇用して、技術だけではなくマーケティング理論、考え方、コミュニケーションのスキルアップを図り、現場での顧客満足を高めて来たことが物珍しいからかしら、と思ったりしていましたが、今日改めて気付かされたのは、皆さんが認めてくれている価値は実はそんなことではなく、自社で毎月開催している『職人起業塾』の内容が心に突き刺さるからだということです。感情を揺さぶられた方が多くいて、それを体験したり、口コミで伝わったり、取り上げられたメディアで雰囲気を感じたりしてくれた人達が興味を持ってくれているということ。

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ここに解はない。しかし、問いがある。

それはどうゆうことか、と言うと、職人起業塾はセミナーではなく、グループコーチング 形式を取っているので、私には一切の答が無いと言うことです。(苦笑)
実際、勉強会の間、私が話す時間はごく一部で、殆どの時間は参加者の皆さんが自分を振り返り同じ設問に対する解答を述べられています。その解に対して、たまに私が深堀をして、深層にある本来の答を絞り出してもらうことはありますが。(笑)

結局のところ、私自身に価値があるのではなく、私とのやり取りの中で自分自身に気付くこと、そして他の参加者が悩み、考え絞り出す同じ問いに対する答と自分の解との違いに更に自分のパラダイムを見直すことに価値を見いだされているのだと思ったのです。

 

他力本願(笑)

これはなかなか、大きな気付きでした。
このところ、あちこちから研修のオファーを頂き、私よりも大先輩の立派な経営者を前に話す機会も増えて来て、さて、どうしたものか、と考え込むこともしばしばだったのですが、そもそも私を呼んで頂く価値は私には無く、そこにおられる皆さんにあるのですから、私はその思考のお手伝いをするだけです。問いかけるだけでいいんやーと、ずいぶん肩の荷が降りました。(笑)
そして、これって創業当初の軍隊式工務店(汗、)から放任式工務店(極端か、笑)への転換のきっかけとなった、『人を信じよう』、『スタッフの隠れた能力を引出そう』というパラダイムシフトの経験に全て起因していることであり、何もかも自分でやらなければ気が済まず、必死になって走り回るもスタッフは定着せず、そんなに利益が残る訳でもなく、ハムスターの車輪の様に同じところをグルグル廻っていた暗黒の時代に見つけた一筋の光の延長線上にあったんや、と妙に納得をしてしまいました。

自分の強みは、自分自身にあるのではなく、他者との関係性にある。
親鸞上人の言われた他力本願とは少し違いますが、自分の小ささを認識することで、強みから発して相手様に渡すバリューを最大化出来て、その人の本願に近づいてもらえるならこんなに素晴らしいことはありません。

そして、私の場合、『強みを磨く』とは他者との関係性を深める、という事になるのだと思います。ご縁を頂いてお付き合い頂いている皆々様、今後とも宜しくお願い致します。

結局、皆様が頼りですので。(笑)

心謝

 

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